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集英社、マーガレットコミックス、全8巻、各370円。
アイスダンスに情熱を燃やす、秋吉樹里。
彼女の憧れは、男子シングル実力No.1の松木恵。
そんな彼が、全日本選手権演技中の事故で、再起不能になってしまう。
いずれは、彼と同じ氷上で演技することを夢見ていた樹里は、ショックを受けてしまう。
が、そんな樹里の前に、恵がいきなり現れ、アイスダンスのパートナーとして樹里を指名する。
スポーツ・エリートとして、常に頂上しか見ずにスケートをしてきた恵のダンスは、とまどい傷つく樹里だが・・・。
ペア競技であり、氷上でダンスステップを使い踊る、技と美を競うアイスダンスの世界を背景に、愛と憎しみを描く長編コミックス。
集英社文庫、コミックス、短編2編収録、600円。
メイクアップアーチストのロッキー池田の下で、一流のアーチスト目指して働く讃岐桃子。
忙しいながらも、メークアップアーチストの卵として順調な日々を送っていた。
だが、ある日、そんな桃子に封印された特殊能力が甦り、平凡な日々が一変してしまう。
同じ頃に、華やかな世界に生きるトップモデルたちの間で次々と殺人事件が起こり始めるのだが・・・。
表題作の『シンパシー』もまずまずだが、私的にはもう片方の『ダブルヴィジョン』が気に入り、一気に読めてしまった。
集英社文庫、コミックス、短編連作2編収録、638円。
ヴァイオリニストの父に、ピアニストの母をもつ小泉家の四兄弟。
音楽の才能に恵まれた兄たちと違い、末っ子の花梨は落ちこぼれの音大付属高校受験生。
双子の兄の和音は、さまざまな音楽コンクールで優勝したり、さらには音大付属高校も推薦で合格してしまう。
しかも父、楽太郎の代役でM響オーケストラで、華々しいデビューをも飾ってしまったのだった。
ヴァイオリニストとして活躍する和音は、花梨にとっても自慢だが、音楽一家の中にあって、才能のない自分が一人だけみじめになってしまう。
互いに『音楽』を中心に、競い合い、励まし合う小泉一家の、心温まるシンフォニック・ロマン。