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新潮文庫、552円。
長年連れ添った最愛の妻コウラが、突然亡くなってしまった。
自らも足が不自由な老人サムは、思いやりあふれた子供たちの、一人残された父を心配する優しさに感謝しながらも、あえて一人で暮らすことにする。
そんなある日、彼の元に、どこからともなく真っ白い犬が現れる。
人間にも他の犬たちにも気づかれず、あまり鳴かない、白い犬—サムとの心の交流を描いた物語。
誠実に人生を生きること、一つ一つ年輪を刻むかのごとくゆっくり時間をかけて育んできた真実の愛。。。
決して派手ではないが、読後にじんわりと余韻が残る作品。