書名&たまえもん度★をクリックすると「たまえもん書評」が表示されます
集英社文庫、571円、表題作の他に、連作短編1編、他短編2編収録。
双子の美少女、すずなとなずな。
外見は瓜二つだが、性格は正反対—共通項は、『男嫌い』。
そんな二人を取り巻く環境は、家庭では祖母・母・姉と6人女所帯、学校まで有名なお嬢様学校と徹底している。
このままでは、男とは一生縁がないと心配した祖母の命令で、共学校に転校する羽目になってしまっった。
特に子供の頃に、近所の男の子にいじめられて以来、男性恐怖症になってしまったすずなは、ついに家出まで敢行してしまうが・・・。
大人しくて内気なすずなと、元気印のなずなが巻き起こす、学園ラブコメディ。
集英社、りぼんマスコットコミックス、各410円。
聖プレジデント学苑の名物、無敵で過激な6名のメンバーによる同好会『有閑倶楽部』。
菊正宗清四郎は、大病院の院長の息子・・・知性派で武道の達人でもある。
松竹梅魅録は、警視総監の息子・・・メカならおまかせのアクションタイプ。
美童グランマニエは、スウェーデン大使の息子・・・顔が自慢のプレイボーイ。
剣菱悠理は、日本有数の財閥の令嬢・・・だが、その実態は食べることが大好きで、手のつけられないジャジャ馬娘。霊感も鋭い!
白鹿野梨子は、茶道家元の娘・・・気は強いが、美人でもてまくる。但し、本人は男ぎらい。
黄桜可憐は、宝石商の娘・・・派手好きで、ラブレターの数を野梨子と競い合う。
この6人を中心に、悠理の両親や、魅録の父、等々登場人物も賑やかに繰り広げられる、スーパーアクションコメディ。
ぶっちぎりのおもしろさと、時としてオカルト的な物語も楽しめる作品。
集英社、ヤングユーコミックスコーラスシリーズ、1・2が490円、3・4は500円、5のみ530円。
竹田博明は、ルックスOKの、彼女ありというフツーの高校生。
護国寺洸は、博明と同じクラスの委員長で秀才。
しかし、そのお堅い委員長である護国寺は、とんでもないウラの顔を持っていた・・・・実は、彼は1晩5万円で“愛”を売る出張ホストをしていたのだった。
博明はひょんなことから、護国寺に誘われて、出張ホストになる羽目になり、そこで出会った美貌の常連客・玲子に恋をしてしまう。
しかもその玲子は、博明の彼女・美穂の母親だったとは・・・!???
正しい愛のカタチを探る、男女交際マニュアル本。
1〜4が、長編マンガ。5は、短編集。
集英社文庫、全2巻、1が562円、2が590円。
荒井菜乃は、幼い頃に両親を亡くし、今では叔母の西願搖子に引き取られ、一緒に暮らしていた。
叔母は顔だけが売りの、ダイコン女優と影口をいわれる、二流の女優だった。
叔母によく似ている菜乃もデビューを勧められていたが、派手な芸能界を嫌い、大学を出てOLになり、普通に結婚をして・・・といったような平凡な将来を夢みていた。
一方、菜乃の親友であるこずえは、女優志望——ある日、彼女の撮影現場に同行した菜乃は、今最も売れっ子のアイドル、野口晴臣と出会う。
最悪な出会いをした菜乃と晴臣・・・やがて、菜乃自身の運命が大きく変わる事件が起こるのだが!?
主人公の菜乃は、美人で気が強くて負けず嫌い・・・だけど、とってもナイスなハートを持っている。
タイトル名の「女ともだち」として、菜乃とこずえ、西願搖子とマネージャーの高井、といった女の友情を横糸に、また菜乃と晴臣の恋の行方を縦糸に描かれている。
隅々まで、丁寧に描かれていて、文句なしに楽しめる作品。
集英社文庫、全4巻、1が600円、2〜4が581円。
富豪の家に生まれたナタリー・ローム。
そのナタリーが誕生した日にローム家の門前に捨てられていた、フランシス。
身分違いの二人だったが、互いに惹かれ愛しあっていた。しかしナタリーの両親が事故で亡くなり、幸せな将来が崩れ去ってしまうことになる。絶望した二人は駆け落ち〜自殺を図るが、助かったのはナタリーだけ。
フランシスの後を追い、何度も自殺を図るがかなわず、二人の夢をせめて物語の中でかなえたいと、童話作家になるナタリー。
そんなある日、フランシスが生きているという噂を耳にしたナタリーは、すぐさま捜しもとめるのだが…。
1977〜1981年にかけて『りぼん』に連載された長編マンガ。一条センセの20代の頃の作品だとか。
今、改めて読むと、あの時代(今は知らないが)のりぼんにこんな作品が…と思わず絶句してしまう!
それにしても、ナタリーのフランシスを想う気持ちのすごいこと!!! 全編「じれったい、じれぇった〜い、いくつになって〜も♪」なんて、思わず『少女A』の歌詞を口ずさんでしまいたくなるくらいの凄まじさ。
それが次々と周りの優しい人々も巻き込んで、延々続くのだからホントに愛の力はすごいの一語に尽きる。
ナタリーさんに教えてあげたい!フランシスとの年の差なんて、プロ野球のペタジーニ夫妻に比べたら、カワイイもんだよって。
—でもまあ、そこは舞台がフランスと、南米の国民気質の違いってことでしょうか?
もし、この物語に続きがあるなら、ナタリーを失ったフランシスの前に、ナタリーそっくりの女性が現れて…という感じで、恋の因果物語的にやはり続いていくのだろうか?
あれこれ書いたけど、最終的にはお勧めの作品です。