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角川書店、1500円、長編。
著者に関して、以前から読んでみたいと気になっていたものの、作品として初めて手にしたのが本書。
期待に違わず、納得の1冊。
盲目でありながらも美しく聡明なレイア姫は、国王である父とともに別荘に幽閉されている身であった。
父との時間は、限りなく喜びにあふれたものであるものの、日常の世話をしてくれるはずのダフネという、いじわるな召使いには恐れおののく日々であった。
物語は、しばしレイア姫の心情や父との楽しいひととき、ダフネの恐怖といった3要素が、からまりながら語られていくが、どういった展開になるのか、皆目見当がつかない。
そして、後半残りわずかなところで、思わず「あっ!」と、うならずにはいられない、意外性に満ちた作品。