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NHK出版、1600円。
自分の人生最後の時が、日一日確実に近づいていることがわかったとき、私はいったいどうするだろう!?
・・・思わず、そんな思いが何度も何度も頭の中をグルグル駆け回った。
だからこそ、この本は、じっくりじっくりかみしめるように読んでしまったのだが・・・。
スポーツコラムニストとして活躍するミッチ・アルボムは、偶然テレビで大学時代の恩師であるモリー先生を見かける。
しかし、先生は難病に侵されており、死の宣告をうけていた。
16年ぶりの再会・・・だが、そんな状況にありながらもモリー先生は幸せそうだった。
そこから恩師の生涯最後の授業が週に1回始まることになる。
生徒はもちろん、ミッチひとり・・・。
講義のテーマは「人生の意味」について・・・テキストはない。
世界、後悔、自分をあわれむこと、死、家族、感情、老いの恐怖、お金、愛、結婚、文化、許しについて・・・などなど、どれもすばらしい講義ばかり。
心がどうしようもなく落ち込んだときには優しく、元気なときには更にパワーアップできる、そんな1冊だと思う。
何度も読み返したい、何回もモリー先生の言葉をかみしめたい。
そして、自分の中で反芻しながら、日々の生活の中で考えていきたいと真剣に思えた。