いよいよ都電の一方の終点、早稲田までやって参りました。ここにはそう、“都の西北”の早稲田大学があるんです。早稲田大学というと、どうしてもダサいっていうイメージありますよね(早稲田OBの方、ごめんなさい)。私のお友達にも、実はおぼっちゃまで慶応出身なんですが、あか抜けないものですから、早稲田出身だと思われているという可哀想な(!?)男性がおります。なんで、早稲田=ダサいっていうイメージが染みついてしまったんでしょう……。
  でも、ちょびダサのイメージがある早稲田大学の中にも、実はとっても素敵な博物館があるんです。大学の構内って、その大学に通ってでもいないかぎり入ることないですよね。中には入校が制限されている大学もありますし、入ってもほどんどの大学が教室以外には何もありませんから、それも当然と言えば当然なんですが、早稲田大学の構内には行く価値のある博物館があるんです!



 それが、この演劇博物館です。 まるでイギリスにあるような建物だと思いませんか?それもそのはず、この建物はエリザベス朝時代の劇場「フォーチュン座」を模して設計されたものなのです。この演劇美術館は、1928年に坪内逍遙さんが「シェークスピア全集」全40巻の翻訳を完成したのを記念して作られたものです。中にはシェークスピア関係をはじめとして江戸期の役者評判記、歌舞伎作者の自筆台本、浮世絵(なんと4万5千点以上!)、2千数百種類の浄瑠璃本、3千8百余点の能楽関係資料などなどが所蔵されています。もちろん、演劇関係の資料を集めた博物館としては国内最高です。
 春と秋の2回、展覧会に関連した講座など多種多彩な演劇講座が開講されるそうですし、特別展示も年数回おこなわれていますので、演劇好きの方はぜひ一度行ってみてください。