宣春亭 売 店 吹上茶屋 藤代峠 つつじ茶屋  昨年オンエアされていた大河ドラマ『元禄繚乱』ご覧になりましたか? 忠臣蔵を題材にした時代劇でしたが、その中で悪役として描かれていたのが柳沢吉保です。
 今回ご紹介する六義園(りくぎえん、と読みます)は、その柳沢吉保が元禄15年(1702年)に自ら陣頭指揮を執って完成した「回遊式築山泉水庭園」です。話はちょっと逸れてしまいますが、ドラマでは憎たらしい悪者として描かれていた吉保ですが、実際にはかなり有能な人物で、五代将軍徳川綱吉に誠実に仕え、その意に従っていただけらしいです。
 その柳沢吉保は和歌にも精通していて、この六義園という園の名前も古今和歌集にある序文にある「六義」から命名したものだそうです。六義とは、古代中国で成立した詩の分類のことで、風、雅、頌(しょう)、賦(ふ)、比、興(きょう)の6つです。このことについて書き始めるとすごーく長くなってしまいますので、このへんで止めておきますが、とにかくこの六義園は、その六義に基づいて造園されたんだそうです。園内には景色のよい場所が88箇所あり、そのすべてに万葉集や古今集に詠まれている名所の名が付けられています。88箇所すべてを探しながら散歩するというのも楽しいかも知れませんね。
 今まで都内にある色々な庭園をご紹介してきましたが、和風というジャンルの中で言えば、この六義園の右にでる場所はないでしょう。上の写真をご覧になっていただければおわかりになるとおり、とにかく美しいのです。星猫が行ったのはちょうど紅葉の季節。真っ赤に色づいた紅葉に見とれてしまいました。