「鬼子母神前」は早稲田から3駅目です。何やら恐ろしい名前の駅ですが、安産の神様ですから怖がる心配はありませんよ〜。
 都電の駅を降り、左に曲がるとすぐ、「鬼子母神」と書かれたアーチのかかった参道が見えます。左右にはケヤキの大木が生えていて、いかにも“参道”という感じです。でも、残念ながら、お団子屋さんやおみやげ物屋さんといった観光地っぽいお店は一軒もありませんでした。残念……。
 その地味な参道の突き当たりを左折すると、鬼子母神堂が見えてきます。

 境内の中へ一歩足を踏みれると、池袋駅までわずか数キロの距離にあるとは思えないほどの静けさに包まれます。時間も止まってしまったように感じられます。都心の真ん中にこんな場所があるなんて、嬉しいですね。
 この本堂は、1666年に建造された豊島区内で最も古い建物だそうです。
 右の写真は境内に入ってすぐ左にある大銀杏です。根元の周囲は6.6メートルもあります。樹齢600年と言われていて、国の天然記念物にもなっているそうです。この大銀杏を守るように仁王様も立っています。写真の下の方に写っているんだけど、見えるかなぁ。 

 境内の中に『川口屋』というちょっとくたびれた駄菓子屋さんがあります。実は、この駄菓子屋さん、ただ者じゃありません。1780年に書かれた『はやり物目録』という書物に登場しているのです。つまり、優に200年以上この場所で営業なさっているということ。「恐れ入谷の鬼子母神」って感じです(笑)。
 境内の中には猫が沢山いるのですが、これはすべてこの『川口屋』さんが、心ない人達が捨てていった猫を世話してくれているんだそうです。虚勢手術もしてあげているということですので、皆さん、鬼子母神に立ち寄ったらカンパしてあげて!