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2000.5

5月31日

PG6月号の印刷が上がり、自宅に届く。
とりあえず行けるところから配本。
今日は新宿のタイヨー、模索舎、中野のタコシェ、三鷹の燈書房に回った。
今回は32ページなので、さすがに増ページだった前回のベストテン号に比べるとボリュームダウンしてるけど、印刷PGも2号目となり、自分ではすっかりこのスタイルに慣れてしまった。

5月30日

仕事の後、新宿でPG7月号用の取材。
7月末に中野武蔵野ホールで開催される”P−1 Grand Prix”。企画段階でほんの少しばかり関わらせてもらっているのだが、非常に面白くかつ斬新なこの企画をぜひPGでも応援したいということで特集を組むことにした。で、今日は企画の中心的存在となる”ピンク七福神”の監督たちによる座談会。榎本監督、坂本監督が仕事により欠席となったが、今岡監督、上野監督、鎌田監督、田尻監督、女池監督という、現在のピンク映画界をリードする若手監督たちが一堂に介しての座談会というのもなかなか凄いものだ。
基本的には今回のP−1の企画意図について、”七福神”とは?というような話題がメインで、それぞれの作品についてなどの突っ込んだ話にまでは至っていないが、なかなか興味深い話を伺うことができた。中野の上映前にロフトプラスワンでのイベントも企画されているようなので、その時は七福神たちのさらに深い話が聞けることであろう。
その後、国映の佐藤専務のご好意により、四谷で食事をご馳走になる。残ったのは女池監督、上野監督。そして佐藤寿保監督、川瀬陽太さん、小泉助監督が同席。
9時半くらいにお開きとなるが、その後佐藤監督に誘われ新宿で飲み歩く。
ウワサの(?)一休みに初めて行った。今日は工藤翔子さんはいなくて、牧村耕二さんがいらした。
結局深夜1時過ぎまで飲んでいた。

新宿の同じ喫茶店で四天王の監督たちと会い、ミーティングを重ねた上でのアテネに始まる一連のムーヴメント。それから数年、七福神という四天王の次世代の作家たちと同じような形で関われることに、年月の重みをひしひしと感じた。
でも、何かが始まろうとする瞬間に立ち会えること、そこに関われることというのはとても意味深いことだ。ま、本当に”何かが始まる”のかは、今回の企画を運営する監督たち、そして僕自身の力にかかっているということなのだが。

5月29日

夕方から彼女と会い、シネ・アミューズで「MONDAY」を観る。
これまでのサブ作品同様に、巻き込まれ型ブラック・コメディ。もともとエンタテイメント性を前面に押し出しているサブ作品であるが、今回はさらにそれが強まり、スケールもやや大きくなっている。そういう意味では4作品中最高の面白さを見せているのだが、「ポストマン・ブルース」の疾走感、ラストの儚い余韻と比べると物足りなさは残る。

夜。一人で渋谷に残り、シネクイントで「ストップ・メイキング・センス」を観る。
初公開当時に観た予告編での、あのビッグスーツで歌い踊るデヴィッド・バーンの鮮烈なパフォーマンスがその後もずっと脳裏に焼き付いていたものの、結局この映画に出会うことはなかった。たまたま、以前一緒にバイトしていた人がこの映画凄く好きで、話題にのぼったことでその記憶が蘇り、観たいな〜と思いつづけていた中での嬉しいリバイバル。
トーキング・ヘッズ自体は特に聴いたこともないし、そういう意味では僕を惹き付けようとするものは何もないはず。
なのに、この映画は最高の素晴らしさを与えてくれた。
初めて聴いたトーキング・ヘッズのサウンドのカッコよさ、ステージングのカッコよさ、というのはもちろんあるだろう。
しかし、なんかそういうことではなく、そこに存在する人間のリアルというもののみを捉えた映像から放たれるエモーショナル。最近のライヴビデオなどにありがちな、細かいカッティングを積み重ねるような手法とは全く逆の、少ないカメラと長回しの多用。客席にカメラを向けることもほとんどない、まさにステージだけを捉えたドキュメント。ライヴビデオが実際のライヴのリアルな空気をコンパクトに収縮しただけにしか成り得ないのに、この映画はその熱気を実にリアルに刻み込んでいる。まるで、普段ライヴを観に行っている時の高揚感と同様のものに包み込まれるかのようであった。
久しぶりに映画で味わった充足感。年に何回かかもしれないけど、こういう瞬間があるから、映画を観続けていられるんだろうな。

5月28日

仕事の後、代々木競技場第一体育館でGacktライヴ。
ソロとしての1stアルバム「MARS」がなかなか良かったので、ライヴも期待であったが、意外にも期待外れ。
ミディアム、スローナンバーを中心とした第一部とアップテンポなシングルナンバーを中心とした第二部の二部構成。それは良しとして、どこかコンセプチュアルなステージを思わせながら、あまりにも仕掛けが薄い。楽曲1曲、1曲が持ち得ているはずのドラマ性が、仕掛けによる視覚のヴィジュアルで訴えかけることもなく、かといって楽曲そのものが何かを感じさせてくれるほどのイマジネーションを与えてくれない。
第二部では、ロックバンドとしての、何の装飾もないGacktのありのままの姿(MCも含めて)が見られた分、また良しといえる。
ここに来てMALICE MIZER時代との比較を持ち出すのは失礼だろうが、あのMALICEとしてのラストツアーの1本であった武道館公演で見せた表現力の何分の一かしか、今日のステージでは感じることができなかった。
観客も、ソロ初ライヴということでの構えはあったにせよ、こういうアリーナクラスの会場ならではの怒涛のような歓声や熱気が感じられず、後半のシングル曲でようやくテンションが少し上がった程度であった。
この1本で全てを決め付けてしまうことは出来ないが、次はGacktならではの世界観を追求したよりクオリティの高いステージを見せて欲しい。

5月27日

久しぶりに井戸田氏が中心となっているバンドKGBのライヴに参加。
今日は浅草のスタジオ。ライヴといっても、例によって観客がいるわけではないけれど、しばらく参加していないうちにメンバーも増えていて、今日は8人。やっぱり楽器が増えた分、以前より音の広がりが出たという感じ。
僕はいつものごとくギターでの参加だったけど、スタジオで音を出したのは実に5、6年ぶりくらい。やっぱり大きい音出すのって気持ちいい。

ライヴ後、近くの居酒屋でみんな飲み始める。僕はその後仕事だったので、酒もビール一杯くらいにして1時間くらいで引き上げる。
遅番で8時過ぎに仕事終わる。やっぱりこの時間に仕事終わるのってなんか変な感じ。

家に帰って、「QUIZ」昨日のオンエア分を観て、新東宝のプレス原稿書き。
月末に締切のあるレギュラーのライター仕事もほとんど終えてしまった。
PGの印刷が上がって来るまで、ホントのんびりした日々。

5月26日

午後から映画へ。まずは渋谷パンテオンで「アメリカン・ビューティ」。
それほど期待もしてなかったけど、そこそこに面白かったという程度。
家庭が崩壊していく話なんてのは、それこそ佐藤寿保監督のピンクなんかで傑作があるし、ハリウッドの大作としてはスキャンダラスな内容とはいえ、それほど大騒ぎする映画なの?って感じ。

それからテアトル新宿で「風雲 ストーム・ライダース」。
冒頭の大アクションに引き込まれるも、次第に面白みが減速。香港アクションもCGをふんだんに取り入れたヴィジュアル重視のものが作られるようになったことには感心させられるが、作品そのものは特に傑出したものでなかったのが残念。でも、スピーディなアクションシーンの凄さは「マトリックス」より凄いかもしれない。さすが本家。

5月25日

丸の内ピカデリー2で「イグジステンズ」を観る。
「Mバタフライ」「クラッシュ」と、個人的には今一つだった最近のクローネンバーグだが、今回は面白かった。
”突然変異が既成概念を変える”という劇中の台詞のごとく、非現実的な不条理さの連続で既成概念を超越していく、その挑発的なスタイルが見事。
そして、そんなクローネンバーグらしいとっつきにくさを持ちながらも、明解に展開していくストーリー。結末のカタルシス。でも、やっぱりクローネンバーグらしい一作。

それから仕事へ。夜遅い回がなくなってから8時30分くらいには帰れてしまうのだが、今日は残って営業時間後、ちょっとした大掃除。たまに思い切り掃除すると気持ちいいね。

5月24日

仕事の後、恵比寿ガーデンシネマ1で「アメリカン・ヒストリーX」を観る。
ネオナチの生態を描いたドラマと思いきや、ネオナチで活動していた自分の間違いに目覚める男の物語であったので、ちょっと意外な感じがした。憎みあうことの虚しさ、というテーマが実に明解に描かれる。そのストレートさにどこか違和感を感じなくもなかったが、それなりの余韻を残すいい映画であった。
それにしても、エドワード・ノートンはやっぱり凄い。

今週はPGの作業も終ってのんびりした一時。家に帰って「QUIZ」第6話を観ていると、アルゴの細谷氏からTEL。今度のP−1の件で少しばかり話をする。
その後、ホームページの更新と、S&Mスナイパーの原稿書き。

5月23日

仕事の後、PG次号の入稿のため、王子の印刷屋へ。
今回はトラブルもなく、無事進行するはずだが…。

それから上野オークラで「OL金曜日の情事」「エッチな天使 ねっちゃり白衣」を観る。
「OL〜」は、幽霊の恋人との愛をめぐるファンタジーなのか、ヒロインの死をめぐるミステリーなのか、その主体の曖昧さが作品の魅力を削いでしまっている。山崎瞳は凄く可愛く撮れていて良かった。
「エッチな天使〜」は、関根組久々の林由美香主演作。最近やや落ち着いてきた関根和美の暴走コメディ路線が久々に炸裂。この路線には欠かせないやまきよが大人しめと思いきや、ブチきれっぱなしの林由美香、妙な存在感の篠原さゆり、そして最近の関根組ではよく見かける男優陣がそれなりにいい味を出している。しかし、コメディとはいえ無茶な展開の物語では、思い切り楽しむというほどには及ばない。
普段、映画館で飲み食いしたりしないのだが、印刷屋から王子駅まで30分くらい歩いたので、珍しくジュースを購入。初めてオークラのドリンクホルダーが便利だと思った。ま、ただそれだけの話。

5月22日

昨日12時くらいに寝て(といっても寝つき悪いので、実際には1時くらいか)、今日は9時半頃に起きる。遅番or休みの日にしては早起き。
久々にのんびりとビデオを観る。
ダビングがてら、ロフトから借りてる先日のピンク大賞のビデオ。そして「QUIZ」第5話。さらに撮りだめしてあった音楽番組を幾つか。
問題のベストテントークでのバトル、改めてビデオで見ると、もっとふざけた感じかと思っていたトークの内容自体は興味深くて面白かった。ま、ビデオで呑気に見てるからというのもあるだろうけど…。

午後から出かける。まずは上野オークラで「性奴の宿 うごめく女尻」。
やっぱり池島作品ではこういうサスペンスが好き。佐々木麻由子の熱演が光り、緊迫感あふれる仕上がりにはなっていたが、その緊迫感ゆえ、後半の回想シーンのイラストでの説明で緩みが出てしまったように思える。

それから丸の内シャンゼリゼで「マーシャル・ロー」。
テロによる恐怖が次々と襲いかかるサスペンス演出はそれなりに見せてくれるが、なんか今一つ楽しめなかった。

現像に出していた写真を取ってきて、スキャンニング。ようやく次号PGの素材が揃う。明日入稿できる。
それから単行本「ロマンポルノ&ピンク」の原稿書き。最初に依頼されていた作品紹介などの原稿は2月に渡して、それ以来進行がどうなっているのかもよくわからなかったが、2週間くらい前に久々に電話があり、「コラムもお願いします」ということだったので、四天王&七福神についてのコラムを書く。
はてさて、本はいつ出来るのだろう?

5月21日

仕事終えてから、石動氏主催の、ロフトプラスワンでの渡辺護監督上映会へ。
4時少し過ぎに会場に着くと、スタッフをしていた生方氏から、16ミリ映写機のトラブルで上映が出来ず、映画上映は別の作品のビデオ上映に代替されたことを聞かされる。何とも不幸なトラブル…。
ということで、予定されていた「産婦人科 人妻異常体験」は観れず、ビデオ上映で「少女縄化粧」を観る。
これは初めて観たけれど、当時のズームアップ映画祭でも高く評価されただけに、なかなかの傑作であった。先月観た「襲られた女」同様、作品そのものの圧倒的なパワーが凄い。
会場にはPG関係の人、国沢実監督、脚本家の武田浩介氏、樫原辰郎氏らが姿を見せていた。みなさんと軽く挨拶を交わして、今日は早々に引き上げる。

渋谷へ移動し、ON AIR EASTでONE MINUTE SILENCEライヴ。
イギリスのミクスチャー系バンド。去年の夏、富士急ハイランドでマリリン・マンソンを中心としたイベントでライヴを観たのだが、凄くカッコ良かったので、今回のワンマンも観てみようかなと思った次第。
ゲストはCOCOBAT。なんかこのバンドとは縁があるようで、ここ半年の間でライヴ観るのは3回目。前に観たのが2回ともZeep Tokyoだったせいか、今日は音が悪いな〜というのが第一印象。ライヴ自体は、いつもながらのカッコよさ。
そしてワンミニット。RAGE AGAINST THE MACHINEなんかと比較されているこのバンド、攻撃的なサウンドに乗るラップ調のボーカルの融合というのは、確かにレイジと似ているけど、UK独特のクールさ、登りつめていくようなサウンドの感覚という意味では、ワンミニットの方が好きかもしれない。
アンコール含めて1時間強と短い時間であったけど、密度の高いハイテンションの1時間であった。やっぱりメチャメチャカッコいい。

PGの作業も終ってしまったので、今日は夜は少しのんびりする。
ライヴで少し体も痛いので、久々に早く寝よう。

5月20日

今日から夜9時30分という回がなくなったので、勤務時間が短くなる。今日は遅番で3時〜8時15分。途中、休憩時間を利用して次号PGの写真の出力でキンコーズへ。
遅番なのに家に着いたのが9時すぎ。なんか違和感がある。
その後、残っていた編集後記を書いて、次号の原稿全て完成。今日出力した写真を貼り付け。
よし、さっそく入稿、といきたいところだが、月曜の夜にならないと写真が揃わないので、火曜まで入稿できない。残念。

5月19日

午前中から渋谷で3本映画をハシゴする。まずは渋谷東急で「ロミオ・マスト・ダイ」。
「マトリックス」のスタッフによる…という宣伝に踊らされ、かなり期待していったものの、見事に期待外れ。ジェット・リーのアクションはさすがに目を引くものの、香港時代の作品にはまだまだ及ばない。ヴィジュアル的にも、話題のスケルトンCGもあまり効果的に使われず、特に凄いというものではない。そして何よりストーリーが面白くない。これから「ロミオ&ジュリエット」の方がヴィジュアル的にも映画としての面白さも格段にいいい。

続いて渋東シネタワー1で「ザ・ビーチ」。
正直、ディカプリオが魅力的に撮られている映画ではない。ヒットしないのもうなずける。しかし、ハリウッド第2作となるダニー・ボイル監督作としては、前作「普通じゃない」よりもブッ飛んだ感覚、音楽センスなどが光り、僕は結構好きな作品であった。
ビーチという楽園を通じて、現実社会との接点を再認識していく主人公の姿は、心惹かれるものがあった。

最後にシネ・アミューズで「BULLET BALLET」。
緊張感あふれるモノクロ画面からして、「鉄男」などの初期作を思わせる。今やメジャー作品も手掛けながら、こういう初期衝動にあふれたインディーズ作品も堂々と世に叩きつける塚本作品のパワーは全く衰えていない。ただ、拳銃をめぐり様々な人間が絡み合う中、結局誰にも感情移入できぬまま終ってしまった。

その後、PGライターの手塚氏と飲む。
夜はPGの作業。編集後記以外は全ページ完成。あとは写真の出力、貼り付け作業を残すのみ。無事予定通り進行している。

5月18日

午後から新東宝へ宣材をもらいに行く。
ずっと髪を長くしていたF氏がすっかり髪を短くしていてびっくり。

それから仕事。
夜、石動氏が職場へ寄る。今度の渡辺護監督の上映会でPGを販売してくれるとのことで、わざわざ取りにきてくれた。感謝。
昼間、7月の”P−1”の打ち合わせをしてきたとのこで、その辺の話を含めてしばし雑談。
大体固まってきたようだけど、果してこのP−1、どうなることやら。

5月17日

仕事の後、丸の内ルーブルで「ボーン・コレクター」を観る。
いささかこういうサイコ・サスペンスものも邦画・洋画ともに飽和状態なので、特に目新しさもないが、体の自由が利かず寝たきりの犯罪学者を主人公に据え、彼はほぼ全てベッドのみの芝居でありながら、パターンに陥らない演出力とデンゼル・ワシントンの演技力は大したものだ。それなりには面白かった。

夜はPGの作業。割と順調に進行。予定通り週明けには入稿できそうだ。

5月16日

仕事の後、銀座シネパトス3で「ウィング・コマンダー」を観る。
シネパトスは職場に招待券が来ることもあるので、ここで単館上映するこの手のB級ものは結構観に行ってしまう。
特に期待もしてなかったけど、まぁ普通という感じ。
でも、これだけSFXが進化する中で、特に派手なヴィジュアルに頼らない、シンプルなSFものというのは意外と新鮮ではあった。

夜はPGの作業。

5月15日

先日のピンク大賞に際してお借りしたビデオの返却に国映の事務所へ行く。
今日は事務所には佐藤専務のほか、女池監督、伊藤猛さんがいて、女池監督が中心的に運営を進めている7月の中野武蔵野ホールでの特集上映「P-1 Grand-prix」に関しての話し合いもする。
女池監督から企画に関しての相談を受けてから1ヶ月、おおよその上映ラインナップなど固まってきたようだが、企画そのものの主旨であるとか、上映形態についてとか、いろいろと壁になっていることも多いようだ。
詳しいことは好評段階になったらPG誌上、HPなどで発表するとして、こういう企画を監督たち自身が運営していくということにもこの特集の意義がある。僕もできることはどんどん関わっていくつもりだ。

夜は熊谷VOGUEでROUAGEのライヴ。
来週発売になるアルバムに合わせた、怒涛のライヴハウス・ツアー。ROUAGEは結成半年後くらいから観てるわりに、普通のライヴハウスで観るのは意外にも今日が始めて。ちょうど1年前の武道館あたりから、ライヴバンドとしてのめざましい進化を遂げただけに、ライヴハウスというスペースで見せるROUAGEの今、というのがどんなものか楽しみなところ。
1曲目の「進化論」然り、アルバムツアーだけに、そのほとんどがアルバム収録の新曲、あるいはここ最近の、ライヴでは初めて聴く曲ばかり。しかし、そんなことは全く関係ないかのように、ステージの熱さは、かつてのコンセプチュアルなライヴを見せていた頃とはうって変わって、エネルギッシュ。メンバー4人が感情を吐き捨てるかのように弾き出すボーカル、ギター、ドラム、それぞれのサウンドが、ただただストレートに叩きつけられる。新しい曲とか前の曲とか、そういうことが無意味になるほど、その音の一つ一つがひたすら快楽である。
相変わらず本編はMCもなく、高いテンションを保ったまま幕切れとなるが、最後の曲「胸に降る夢、胸に咲く花」を終えたVo,KAZUSHIの素直な笑顔がいつまでも記憶に残った。
ツアーファイナルは、3ヶ月後、こことは1ケタ違いのキャパになるNKホール。この長いツアーを経たROUAGEの更なる進化が楽しみだ。
それにしても、熊谷に行くのは2度目で、もう少し近いイメージあったけど、意外と遠かったんだね。

5月14日

仕事の後、赤坂BLITZで吉川晃司ライヴ。
今回は”HOT ROD MAN RETURNS”というツアータイトル。去年のアルバム”HOT ROD”との連続性を感じさせるが、蓋を開けてみれば全く関係ない。ライヴハウス・ツアーという、デビュー以来初の試みに相応しい、スペシャルな内容であった。
オープニング早々、久々の「FANTASIA」。スペシャルな内容とはいえ、シングル曲のオンパレードといったありがちなものではなく、本人もMCで言っていた通り、凄くマニアックなメニュー。「キャンドルの瞳」が飛び出すかと思えば、アルバム収録時のツアー以来の演奏なはずの懐かしき「ロスト・チャイルド」「HONEY PIE」なんて、まさにレアな選曲は感動モノ。さらにCOMPLEX時代の曲まで演奏された(COMPLEXに思い入れのない僕は、曲がわかるまで凄く時間かかってしまった)。
最近のアルバム・ツアーの、デジタルを取り入れた、シンプルかつクールなステージとは全く違った、熱〜いライヴ。凄く気持ちいいのに、本編1時間半弱、さらにアンコール2曲だけという短さは物足りない。
ツアーファイナルは吉川初となるZepp Tokyo。チケット取っといて良かった!

5月13日

午前中からPGの薔薇族鑑賞ツアーで、世界傑作劇場へ。
まずは新作の「炎馬の如く」。
小林監督は薔薇族になるとそこそこいいのを撮ったりするが、今回も普段のピンクよりかは全然いい出来。
主人公が屈辱を受けた相手に悪戯電話を掛け続けるうちに、その恐怖に脅える彼に愛を感じていくというストーリー。悪質なストーカー蔓延のこの時代に、悪戯電話という行為そのものに疑問を感じなくもないが、いつもの小林作品のようなとても考えられないような物語の破綻などはないので、それなりに納得して見ることは出来た。
その要因としては、新人の主演2人が役にハマり、演技的にも見劣りしなかった点と、小山田キャメラマンの映像の冴えだろう。これがレギュラーの役者、キャメラマンだったら、作品そのもののクオリティが違っていたことだろう。
もう1本は佐藤寿保監督の旧作「仮面の誘惑」。
新作がずっとないので、佐藤作品を観ること自体久しぶり。佐藤=夢野コンビの中では、決して上位に入るものではないが、やはり僕にとっての佐藤寿保最盛期の作品だけに、やはりその魅力はあふれている。
それにしても、全カットが不安定なアングルで撮られている斉藤幸一キャメラマンの映像は凄い。最近のサスペンスものの定石となっている、手持ちによる不安定さの描出とはまた違った新鮮さがあった。

その後、参加メンバーと軽く食事して解散。僕はそのまま仕事へ。
最近携帯をiモードにしたバイトの仲間が、PGのホームページに接続して見せてくれる。なるほど、文字だけはちゃんと見ることが出来るんだね…。シアターガイドとかは便利かもしれない。

5月12日

午後から新宿で映画。まずは新宿ピカデリー2で「アナザヘヴン」。
だいぶ前に原作は読んでいて、そこそこ面白かったので映画にも期待。
もともと原作がかなり長編なだけに、ストーリーをひたすら追っていく性急さが魅力でもあるのだが、前半のハイテンポに比べると、後半のペースダウンがどうしてももどかしく感じられる。
と同時に、どうしてもストーリーを追う以上の人間ドラマの深みがない分、観終わった時の充足感はやや薄い。こういうショッキングな映像、展開の連鎖で見せていくサイコ・サスペンスが飽和状態となっている今、この程度の出来ではもはや満足できない。

次に観る映画まで1時間くらいあったので、西武新宿ペペにあるレコファンへ。
なぜかこの西武新宿店だけ、ヴィジュアル系コーナーが邦楽の4分の1くらいを割いて大々的に展開されている。もう時代遅れなんじゃないかな、と思いつつも、レアなインディーズ盤とかライヴで配付されたCD、ビデオなんかがやたらいっぱい揃っていて、見ているだけで懐かしさや楽しさがあふれてくる。
今日の掘り出し物。Aliene Mariageの1年前に出たCDクロック仕様の限定版。発売直後に完売して、今や貴重版…のはずなのに、なぜか定価割れして2000円くらいで売っていた。迷わず購入。
ライヴ観る前にCDを買う、というのは凄く珍しい(普通は逆なんだよね)。でも、期待を裏切らない音で安心。次のライヴは絶対観よう。
でも、このCDクロック、CD聴くのに時計の針を外さないといけないというのがちょっと面倒。

で、話を戻して、次は新宿東映パラス2で「はつ恋」。
これは良かった。恋愛、家族愛といった愛の物語が、決して熱っぽくなく適度なウェット感で描かれる。その感性の温もりが心地よい。

夜はPGの作業。

5月11日

昼過ぎに出かけ、宣材をもらいに大蔵へ回り、新橋ロマンで「痴漢電車 ナマ足けいれん」「痴漢と覗き 尼寺の便所」を観る。
「ナマ足けいれん」は、今は無き東活の時代から助監督を務めていた高田宝重待望の監督デビュー作。新人らしい気負いもなく、エンタテイメントとしてうまくまとめた職人的な演出力は、デビュー作という意味では素直に評価して良いのか何とも言えないが、1時間飽きずに楽しめたことは確かだ。ただ、ヒロインの童話作家をめざすという設定が作品にメルヘン風の味付けをするかと思えば、特に生かされていなかったりと、ドラマ自体の平凡さは否めない。
「尼寺の便所」。基本的に放尿シーンとか、便所ものに何一つ魅力を感じないので、この作品も惹かれるものなし。

その後仕事へ。
去年の夏、バイトたちみんなでジャンケンをして、負けた人が人数分のアイスを奢る、というのをよくやっていたが、今年もその季節がやってきた。
今日は一発目で早くも勝敗が決まる。無事勝ち抜けできた。
毎度毎度思うけど、こんな職場でいいのか?

5月10日

仕事の後、上野セントラル4で「女痴漢捜査官3 恥情のテクニック」「どすけべ姉ちゃん」を観る。
「女痴漢捜査官3」は、そのシリーズのメインテーマ=痴漢という題材からやや逸れてしまった印象が強いが、サスペンスドラマとしてはそれなりに面白い。ただ、ヒロイン役の蒼生由香里にどうにも魅力が感じられなく、作品の緊張感に緩みが出てしまうのが残念だった。
「どすけべ姉ちゃん」は、上野監督の兄嫁シリーズのエピソード1。といっても、単独した作品としても充分に楽しめる作りになっていて、3人の主要キャストが代わった新鮮さも含めて、独立した作品としての完成度の高さを評価したい。
ただ、好きなシリーズではあるけれど、上野監督の他の作品もそろそろ観てみたいと思うのも正直な感想。

夜はPG次号の作業へ入る。

5月9日

今日は先月やめたバイトの女の子の送別会。
なので普段は早番なんだけど、他の子と代わって遅番。
仕事前に、録りだめしていた「QUIZ」の第2話を観る(1話は録り逃した)。
「ケイゾク」のスタッフ、キャストが集まっているという意味で注目なドラマだが、TVドラマではなかなか見られないようなテンポの良さにあっという間に引き込まれてしまう。
最近の映像メディアがみんなハイテンポに向かっている状況が良しとは言えないが、個人的にはめまぐるしく詰め込まれた映像って好きだから、こういうのにもやっぱり惹かれてしまう。

夜の送別会には遅番を終えてから、もう一人の女の子と一緒に途中参加。場所が渋谷にある、ウチの本社ビルのバーなので、結局着いたのは11時くらい。
先月やめたWさん。やめてから2週間も経ってないというのに、なんか凄く久しぶりな感じがした。ウチの職場の現メンバー、そしてOBたち、さらに本社の人達がほとんど顔を揃え、総勢25人くらい。本社も映画会社なので、別にみんなスーツ着て、というわけでもなし、なぜか本社の人は僕のことを”ヨッシー”と呼ぶし、あんまりこういう集まりでも堅苦しさがなくていい。
電車のある、12時すぎにはお開き。Wさん、また今度ゆっくり飲もうね。

5月8日

昨夜も咳込みがひどかったので、とりあえず病院に行ってみる。
風邪らしき診断を受け、薬をもらう。これを書いている段階では、少し落ち着いてきたという感じ。

午後から日活でCSの打ち合わせ。
日活のアダルト系チャンネル、レインボーチャンネルで、夏にピンク大賞特集を行いたいということになったのだ。このチャンネルは現在も四天王特集を4ヶ月連続で放映していたりと、アダルトチャンネルの中では特に映画にも力を入れている。
まだ具体的な作品とかは決まってないが、こういう形でピンク大賞を取りあげてもらえるのは本当に嬉しい限りだ。

その後、池袋の芳林堂、新宿の模索舎へPG最新号の訂正の挟み込み。
それから新宿コマ東宝で「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」を観る。
ここ最近の3作くらいのアヴァンギャルドな暴走ぶりは、映画ファンの間でも秘かに話題になっていて、僕としても「ドラえもん」よりこっちの映画版の方が毎年楽しみになっている。
で、今回だが、最近の中では作品の世界そのものが地味になっているし、スピード感にもやや欠ける。という意味では物足りない感じではあったが、クライマックスの空中でのアクション・シーンはなかなか見もので、それなりの完成度は保っていた。

5月7日

2週間くらい前から咳込みがひどい。風邪薬やら咳止めの薬やらを飲んでいるが、一向に治らず、ここ何日かでさらに悪化してきた。今日は鼻水も止まらない。
風邪なのか何なのか、全くわからない。
ということで、今日は仕事から真っ直ぐ帰り、久々に少し体を休める。
とはいっても、更新の滞っていたこの日記を書いたり、新東宝のプレス原稿書きで、結局いつもと同じ。
でも、少しは早く寝れるかな。

5月6日

朝7時すぎに帰宅。そのまますぐ寝る。
午後から出かけなければならないので11時すぎには起きるが、二日酔いで頭が痛い。でも、仕方ないので家を出る。
今日は仕事は休みをもらえたのだが、都合で30分間だけ無給の手伝い。
1時すぎに入って、45分に劇場を出る。

それから歩いて日比谷公園に向かい、野外小音楽堂でendsのフリーライヴ。
フリーライヴということで、今日はアコースティック・ライヴ。
大音楽堂の方は何度も行ったことあるけど、こっちの小音楽堂は初めて。公園の中央にある噴水広場に隣接し、ステージと公園の間に囲いもない。別に音楽堂内に入らなくてもライヴが観れるというところだ(後ろ姿にはなるけど)。もちろん大半はendsファンが占めているとはいえ、こういうストリートライヴ的なものはいつもと全く違ってなんかいい。
今日はここ最近の中では気温も低く、少し肌寒いくらい。暑くもなく寒くもなく、ほどよい気候の中での野外ライヴは実に気持ちいい。しかも、今日はアコースティックなので、椅子に座って、じっくりと曲に耳を傾けられる。
1時間弱と、短い時間ではあったけど、いつもと違う気持ち良さにあふれた、いいライヴだった。

それから上野オークラへ移動し、「痴漢電車 手のひらで桃尻を」を観る。
昨年から好調の国沢作品。今回もなかなかの力作になっていた。
注目の4分にも渡る、公園の長回しシーンも目を引くし、痴漢に魅入られていく男たちの哀愁漂うドラマも魅力的。そして何といっても、寺十吾の飄々とした存在感がいい。
これ1本で、今年男優賞に推したいと思える素晴らしい演技だった。

夜は再びライヴ。日本武道館でLa'cryma Christi。
今回のアルバムはかつてないロック色を前面に押し出した、ハードな作品に仕上がっている。そんなアルバムが核となっているこのツアー。ファイナルトとなる今日は、ハードなサウンドと美しいメロディが絡み合う、インディーズ時代の名曲「White Piriod」で幕を明けるという意外さ。
その後もアルバムの曲をメインに据え、いつも以上にロックなライヴが展開。フロントのギター&ベースの3人が、とにかく絶え間なくステージを駆け巡り、観客を煽り続ける。ラクリマのライヴではいつもの光景ではあるが、そんなメンバーのテンションもいつも以上に上がっていたかのように感じられる。
どちらかといえば、コンセプチュアルでショー的な要素が多かったここ最近のライヴと比較すれば、今回は実にストレートにバンドサウンドを叩きつける、まさにロックバンド”La'cryma Christi”が堂々と存在していた。
表立った活動はしばらくないらしいが、彼らの次なる展開もさらに楽しみになった。

5月5日

いよいよピンク大賞当日。
販売するPGやら、映画館とのバーターチラシ、賞状やら盾など、持っていくものがいっぱいあるので、行きはタクシーで行くことに。
なぜか朝から体調が悪く、車に弱いのも増して、着いた頃には少し気持ち悪くなっていた。
到着11時30分と、だいぶ早く着いてしまった。
そして12時に会場入り。

準備も着々と進行し、13時に客入れ。
さすがに映画は観ている人が多いのか、出足はあまりよくない。14時の開映時点で、一般客は20人くらいか。
自作を観るために早々からやってきた田尻裕司監督、佐藤幹雄さんらが会場入り。

15時。映画終了。
この辺りになると、お客さんも徐々に増えてくる。関係者も次々と到着。
そして15時半、イベント開始。
ところが、プレゼンターの一人、神戸さんが来ない。
仕方なく、林由美香さんだけ出てもらって、新人監督賞から表彰式スタート。
坂本礼監督のコメントもらっているところへ、神戸さんが到着。さっそく舞台へ。
新人女優賞、技術賞、女優賞、脚本賞、男優賞、特別賞、監督賞、作品賞、という具合に進行。今年も去年に続いて受賞者は全員出席。芝居の準備中を抜け出してきてくれた葉月螢さん、長野からわざわざ駆けつけてくれた里見瑤子さんなど、慌しく会場を後にした方もいたが、本当に皆さん有難うございました。

表彰式はそれほどの時間押しもなく終わり、続いて新作PRコーナーと受賞者以外で来場してくださったゲストの紹介。
その後、第2部ベストテンダイジェスト上映&トークへ。
今回はダイジェスト版の編集を瀬川氏に任せたので、それ自体僕も初見。多少長いなと思わせるところもあったけど、うまく編集してくれて感謝。
この辺りになってくると、関係者も酒が入って、陽気なトークがステージで展開される。
しかし、第3位の上野監督の作品の辺りから、ややステージの雰囲気が急転。
2位の瀬々監督と上野監督が壇上で掴み合いの討論(というのは大袈裟か)を始めたかと思えば、1位の田尻監督が、四天王作品などへの批判を含めたピンク映画の現状についてを語るや、瀬々監督の激しい反論、さらには今岡監督がなぜか全裸で舞台に上がるは、佐藤寿保監督、坂本監督らも交えての、熱いトークバトルへと突き進む。
これぞ予測不能の、こういう会場ならではの展開。と、喜びたいところではあるが、この暴走はあまりにも行き過ぎであった。ベストテン作品についてのトークの場でありながら、トークの内容はあまりにもそこからかけ離れ、ステージ上はどこか内輪ノリの場と化してしまった。もちろん、田尻監督が発言したピンク映画に対しての辛辣な意見は、お客さんにとっても興味深い内容であったかもしれない。しかし、その話題についての明確な結論も出ぬまま、単に修羅場と化した嵐のような舞台を見て、お客さんはどう思ったのだろうか。
今日、この場に来たお客さんは、様々な意思で足を運んできたことだろう。好きな女優さんを生で見たい、自分がベストテンに参加し、去年を総括する意味で、様々な関係者の生の言葉を聞きたい、あるいはピンク映画をよく知らないので映画を見てみたい。イベントそのものにしても、真剣な映画論を聞きたい人もいるだろうし、女優座談会に代表されるようなアットホームな雰囲気の楽しいトーク目当ての人もいるだろう。その最大公約数的なイベントをやればいい、というのは間違っているだろうが、少なくとも今日のこの展開は、僕がピンク大賞を通じて見てもらいたかったことではない。ああいう論争をするなら、それなりの場を与えることが必要だったはずだ。
まぁ、でも、そのベストテントークのコーナーが予定より2時間近くも押し、すでにかなり遅い時間になっていたにも関わらず、そこで帰るお客さんがあまりいなかったという意味では、あの台風のような一時のステージも、お客さんにとっては無意味ではなかったのかもしれない。

遅れて到着した里見瑤子さんの表彰式に続いて、オーラスは女優座談会。さすがに夜遅くなり、女優さんも半分くらいは帰ってしまったのが残念だったが、池島さん&神戸さんの軽快なトークは、それまでの張り詰めた空気とはうって代わって、お客さんを和ませてくれた。
終了、夜11時30分。8時間に渡るイベントは、無事終了した。
さすがにゲストの人はほとんど帰られてしまったが、池島さんをはじめ、残ってくださった関係者とイベントスタッフ&投票者、約20人でそのまま打ち上げへ突入。深夜4時、プラスワンの閉店を機に解散となった。
さらに、牛山氏、吉峰氏、手塚氏、脚本賞の武田浩介氏、そして打ち上げだけ合流した井戸田氏と近くの中華屋で三次会。朝方なのに、バカな話で盛り上がり、6時すぎに店を後にした。

ということで、今年もピンク大賞は幕を閉じた。
いろんなハプニングもあり、考えさせられることも多々あったけど、まずは何より。
イベントとは関係ないけど、スタッフパスを付けてくれという店側の要望で、憧れのロフト&シェルターのバックステージ・パスのステッカーをもらえたのは個人的に凄く嬉しかった。余ったステッカーを吉峰氏と山分けしたのは言うまでもない…。

5月4日

早番で仕事。
祝日でやはり結構混雑したので、夜の回も手伝うことに。
ちょうどその合間に時間が都合ついたので、新橋ロマンで「義母の淫臭 だらしない下半身」を観る。
相変わらずの大門作品。父と嫁の関係、息子と義母の関係に何の倫理もない。そこでドラマが発展することもない。中国人の女優は、好みではないとはいえ、ルックス的&ボディは悪くはないが、カタコトの日本語のナレーションが始まった冒頭部から、椅子から転げ落ちそうになった。いいのか、これで…。
仕事に戻り、入替だけ手伝って、それから新宿のタイヨーへPG納品。
中野の武蔵野館&タコシェにPGの挟み込みをお願いして帰る。

明日はいよいよピンク大賞。
でも、大体準備も終ったので、あとは本番を迎えるばかり。
さて、結果はどうなることか。

5月3日

朝、早々に石井氏からTEL。
PG最新号の個人賞の総合結果表に間違いがあるというのだ。
さっそく調べてみると、それぞれの得票数には問題ないが、どの投票者が誰に入れたか、というのが大幅に間違っている。
集計には表計算ソフト、エクセルを使っているのだが、例えば1票入った人が10人いたとすると、その10人を五十音順に並べ替えるのにソートという機能を使う。それがなぜかおかしな結果となってしまったようだ。
さっそく全てチェックをし直し、訂正した正しい表を印刷し、綴じ込みで対処することに。
とはいっても、すでに納品してしまったお店なども多いので、そのまま手元に渡ってしまった読者もいるはず。
とりあえずは出来る限りのことはしなければならないので、すでに納品済みの所へも挟み込みをお願いする。
その作業が終わり、上野セントラルへPG納品、そしてオークラへ綴じ込みのお願いに向かう。
それにしても上野は凄い人。花見シーズン並みだ。

それから仕事へ。
今日は映画サービスデーと祝日が重なって、朝から超満員。
最近はやや動員も落ち着いてきたので、満員にはなっても、外まで行列が続くような状況まではならなくなったが、今日はさすがに開場前からその回のチケット完売が続き、久々に慌しい。
でも、たまにはこういう状況がないとね。

5月2日

先週やめた子の代わりに、新しいバイトの女の子が入った。やめた子もそうだったけど、まだ23歳。うーん、若いっていいね。

仕事の後、PGの納品に回る。
池袋の芳林堂、上野オークラ、タコシェ、中野武蔵野ホール、三鷹の燈書房というルート。
いつも都内はだいたい1日で回ってしまうので、毎回100冊以上、一度に持って回るので結構辛いのだが、今回の号はいつもより厚みもあって重さは倍以上。さらにキツい。
でも、頑張ってなんとか回り終える。
しかし、今回も返本が多い。ここ半年くらい、何だか以前より売れ行きが落ちてきた。何が原因なんだろうか。
これで値段が上がって表紙がモノクロになったことで更に売れなくなったらどうしよう…と不安はありつつも、別にこれで食ってるわけではないので、売れなければ部数減らすだけ。買ってくれる人が買ってくれればいいのだ。
というのがインディーズの強みだね。

5月1日

今日ようやくPGの印刷が上がる。
500部なんてとても持って帰れるはずはなく、配送を頼んだのだが、発売日を過ぎているので、できるだけ今日、明日中には都内の配本を済ませたいと思い、とりあえず150部だけ印刷所まで取りに行く。
はたして上がりはどんなものになったか。
思ったより写真もキレイに出ていたし、さすがに今までの印刷とは比較にならないキレイな出来でまずはホッとする。
やはり表紙がモノクロになってインパクトがないのが後退要因ではあるが、それを除けばほぼ自分の納得いく仕上がりにはなった。
あとは読者の人がどう受け止めるかだ。
今日は、劇場の担当者が不在だったりで、結局模索舎にだけ納品。

その後、話のチャンネルのI氏から電話があり、編集部へと向かう。
6月から誌面が変わるチャンネルでは、僕が何ヶ月か前から担当させてもらっていたピンク&Vシネマのページがなくなり、ピンク映画の記事自体も今までのようには頻繁に取りあげられないらしい。
残念なことだけど、こればかりは仕方ない。

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