赤間



8/1 日曜日

今日は図書館に行って勉強をしました。冷房が効いているので。
クラスメートや合同授業などで一緒の人たちがちらほらいました。
…どうということはありませんでしたが。


8/2 月曜日

居場所がない日々から抜け、今は安息の中にいます。
しかしその安息にも慣れてしまったらしく、浅黄さんに会えない日々は寂しい。
一日中、空いてしまっているので浅黄さんのことを思うと…つらい。
明日は小学校以来、親友の二人と遊ぶ約束をした。
高校は違うが今でも彼らは親友。
彼らの前でも仮面ははがれません。しかし、仮面は薄くなります。
時間を忘れ……今の自分も忘れ……昔のボクに少しだけ戻る。
楽しみです。


8/3 火曜日

今日一日楽しかった。ぷよぷよをしたり、いたストをしたり。
帰り際、無性に寂しかった。夕日が切なかった。
三人で、笑いながら……決して罵倒するようなのではなく、
勝負事でも仲のいい、楽しい時間だった。
だから寂しいんです。
浅黄さん……阿部……… 今のボクって……。

残念ながら二人はこれから旅行があったりで、三人一緒にいつもあっているボクらは
当分会えないようです。

寂しさに気づいてしまった。せっかくの夏休みが……。


8/4 水曜日

ボクって…なんのために生きているのかな?ふと感じてしまいました。
別に自殺をするとか、そんな気分になったわけではないのですが
この寂しさのなか、生きていく喜びが欲しいんです。
こんな日は、勉強なんてとても……。
完璧なボクの存在………………………………………。


8/5 木曜日

日によって気分は変わるもので、昨日の喪失感が嘘のよう。
今日は図書館に行って勉強しました。
そこで、浅黄さんも勉強をしているのを見つけました。
ボクは浅黄さんが座って宿題をしているテーブルの後ろ側、
浅黄さんから見えないところに座って勉強をしました。
浅黄さんが気になって時々ボーっと見てしまいました。
午後一時頃からボクは図書館に行っていましたが、浅黄さんは三時頃帰りました。
ボクはそのまま勉強をしていましたが、なにか気分が落ちて帰りました。

彼女を見ていて嬉しかったです。後ろ姿と帰り際の横顔だけ、それも遠目。
彼女を見ているだけで幸せならそれでいいです。
それだけで……。


8/6 金曜日

今日も図書館に行きました。
ロビーに入ったとき、浅黄さんが中なら出てきました。もう、帰るところだったようです。
浅黄さんはボクを見るとうつむいてしまい、足早にいってしまいました。
寂しい気分で勉強をして帰りました。


8/7 土曜日

今日も浅黄さんを一目見たいという想いで、図書館に行きました。
既に帰ったのか、ボクが来ているのをしって来るのをやめたのか…浅黄さんには会えませんでした。
でも、同じクラスの佐久間さんが図書館に来ていました。
ボクが勉強していると、近寄ってきて隣の席に座り、話しかけてきました。
「赤間、最近よく図書館来てるよね」
彼女はクラスでは元気が良すぎる方で、遊んでいる感じの人です。
今日は真面目に勉強をしに来たようでした。
隣の席で時々質問してきたりしました。今日は人と話せて楽しかったです。


8/8 日曜日

今日は喪失感に襲われています。浅黄さんの事を考えると……虚しくなる。
そして阿部……憎らしくなり、そして自分が情けなくなる。
あぁ…………


8/9 月曜日

あまり気は乗らなかったのですが、図書館に行きました。
家にいてもやるせない気持ちでどうにもならないから……。
さめざめと降る雨はボクの焦りを落ち着かせてくれた。
雨の日のせいか、いつもより人が少なかったです。
浅黄さんもいませんでした。が、佐久間さんがいました。
ボクは、佐久間さんはもっと遊んでいると思っていましたが、がんばっているようです。
佐久間さんは今日はこのまえより、もっと親しげに話してきました。
彼女と話している間、結構 楽しかったです。
ですが…家に帰ってから、より寂しくなりました。
寂しい………。


8/10 火曜日

今朝、佐久間さんから電話がありました。どこか一緒に遊びに行かないかと。
ボクは戸惑いました。まず、急に佐久間さんに誘われたこと。
断って今後、関わりがなくなると学校での肩身が更に狭くなるかと思ってOKしました。
しかし、それからがまた戸惑いました。
何を着ていけばいいのか?ボクは決して今時の高校生ではないので、
ファッションもついていけません。結局、ボクらしくブルー系の服にしました。
待ち合わせは11:00、駅前で。行ってみて更に戸惑いました。
彼女はお化粧もしっかりして、もう決めていました。見劣りするボク…。
ボクが佐久間さんに声をかけると、佐久間さんは「赤間らしい」と笑いました。
それから、ゲーセンで遊んだり、食事したり……彼女のペースでした。
ゲーセンでDDRやったりしていると、段々周りに人が集まって恥ずかしかったです。
そして……彼女は、つき合わないかと言ってきました。
ボクは言葉に困りました。今までそんなこと一度もなかったので…まさかそんな話になるとは。
ボクの心は浅黄さんにありました。もちろん。
佐久間さんには「とりあえず、友達じゃだめかな?」って言いました。
まるで男女の立場が普通と逆のようです。佐久間さんはそれでOKしてくれました。

今日は楽しかったけど…佐久間さん、ボクに近寄らなくなったら嫌だな……。
それに浅黄さん……
今考えたら、一緒に遊びに行くだけで十分他からはいい感じの二人に見えるでしょう
……………まずいかも


8/11 水曜日

佐久間さんはボクの何が気に入ったんでしょう。今までボクはそういった経験がありませんでした。
だから気になります。別に格好良くないです。
それどころか、流行には全く興味が無く、佐久間さんのような人がなぜ…と思ってしまうほどです。
………そう思うと、ボクは浅黄さんからどう思われているんでしょう。
なんか………………考えたくないです。


8/12 木曜日

今日、図書館に行ったら佐久間さんに会いました。
佐久間さんにボクのどこが気に入ったのか、思い切って聞いてみました。
「赤間のそういうところ」といって、笑いました。
ボクにはどういうところなのか全然分かりませんでした。
そういえば、ボクが浅黄さんを好きなのは……全部です。
それと同じ様なものなのでしょうか?よくわからないです。

その後、佐久間さんに誘われてボクは佐久間さんの家に行きました。
佐久間さんの家は、そう遠くではありませんでした。
立派な家でした。庭もなかなか。
女の子の家に行くなんて、ちょと戸惑いました。
佐久間さんはボクを居間に通して、お茶を出してくれました。
家には他にだれもいませんでした。
佐久間さんはボクともっと話がしたい… そう言っていました。
そして、夕方まで楽しく話をしました。ボクも楽しかった。
……こんなボクって、浅黄さんに対する気持ちを裏切ってるのかな……


8/13 金曜日

浅黄さんのことが頭に浮かびます。もうずいぶん会っていません。
ボクは今、すごく切ないです。浅黄さんの笑顔が目に浮かびます。
何も手につきません。一日中、ずっとそんな調子です。
浅黄さん…………あなたの笑顔が見たい………


8/14 土曜日

今日図書館に行ったら、久しぶりに浅黄さんを見かけました。
ボクは前と同じように浅黄さんを後ろから見える席を探し、そので勉強をしていました。
しかし……しかし。
しばらくして、阿部が浅黄さんの所に来ました。二人ともボクには気づいていないようでした。
浅黄さんは、そばに寄ってきた阿部となにか話していました。
そして、荷物をまとめて二人でどこかに行ってしまいました………。

夏休み中、あの二人はよく会っているんでしょうか……。



8/15 日曜日

夏休みになって、阿部と浅黄さんの関わりが減った と段々思ってきていました。
でも実際は……、その逆。考えが甘かったです。ただ、ボクが見ていなかっただけかも
見たくないものを見てしまうかもしれない心配を抱えながら…
行かなくては行けないような気分で、僕は図書館へ行きました。

浅黄さんの姿を探しましたがいませんでした。テーブルに向かい勉強をしていると、
阿部が声をかけてきました…………。阿部はボクが来た後に来たようでした。
宿題の調子など、いろいろ話してきました。…でも、最後に気になることを言いました。
「佐久間と最近、いい仲なんだって?」
……なぜ知っているんだ。誰かに見られた?
ボクは、別にそんな仲ではないと言いましたが…あまり聞いていませんでした。

世の中…都合の悪い方へ……流れている気がします。
どうしたらいいんだ……。


8/16 月曜日

ほぼ毎日、図書館で勉強をしてはいますが、宿題はほとんど終わっています。
だから、時間はあるんです。ボクは今…考えています。
今のボクを考えると、浅黄さんが阿部とこれ以上仲良くなっては…ボクはやっていけないでしょう。
だから……………だから、なんなんだ!!どうすればいいんだ!!
佐久間さんから電話で誘いがあったけど…………。今のボクには……。

あぁ………


8/17 火曜日

およそ一週間で、夏休みが終わります。
……早いものですが、なんと苦痛なことか。他では31日までのところが多いみたいですが。

今のボクにはどうすることもできない…それが結論です。
心の中を自由にするなんて、誰にもできない…ボクはよく知ってます。

今日は佐久間さんと、出かけました。
一人でいると、どうにもさびしくて狂いそうだったので。
佐久間さんはボクがいつもと違うと思ったのでしょう。心配事があるのかと聞いてきました。
ボクは笑って何もないと言いました。ボクも彼女にいろいろ話しました。
話しているとき彼女が楽しそうに笑うのは、心を少し明るくしてくれます。

笑顔って、いいですね。ボクの前で笑ってよ 浅黄さん。


8/18 水曜日

浅黄さんが気になります。何もする気になりません。
最近、精神的にいろんな事があって……。今は午後二時。
もう寝ます。いい夢でも見たいです。現実と関係ない、どうでもいい夢を。


8/19 木曜日

夢は……ボクを痛めつけました…。もういい。幻に逃げない…。
そう……四日後にはもう学校だ。

夢の中で阿部は…なにをした?浅黄さんは?……思い出したくもない
もういい。もっと気持ちを出そう。浅黄さんに近づこう。
どうせ嫌われていても……見込みがなくても………
少しでもいいから近づきたい。あなたの笑顔に、もう一度会いたい。


8/20 金曜日

昨日の夢が…頭から離れない。いやだ……思い出したくない……。
浅黄さんと阿部が……体の関係を持っていた。
夢の中、浅黄さんは幸せそうだった…………………。
阿部は…いい奴さ。でも…いやだ!そんなのいやだ!!

ボクの心をかき乱す…心の支えをうち砕く……。
夢のせいで………ボクは弱った。疲れた……。
あと三日…………………。


8/21 土曜日

今日は自転車で街、郊外を長い時間乗ってまわりました。
浅黄さんの家の前を何度も通りました。
他には、少し離れた堤防の上を数キロに渡って乗っていたり…。
何も考えないで、ずーっと同じ様なことをしてるのって楽です。
あと二日…………………。


8/22 日曜日

最近勉強をしていないわけではありません。
一応、休み明けにはテストがあるので。
しかし……気分が重いです。こんな日々…もういやだ。
明日……。今になってみると浅黄さんに会うのが…少し怖いです。


8/23 月曜日

始業式。学校へ行きました。
周りから見ると、浅黄さんが全然日焼けしてないのに気づきます。白い肌。
クラスのみんなは久しぶりに会うクラスメートと楽しげに話していました。
ボクも、阿部といろいろ話しました。けれど……阿部と今までのように話ができません。
阿部の顔をまともに見られませんでした。

浅黄さんはやっぱり、僕に冷たかったです。
"久しぶり"。そんな内容で深くはいらないで話しましたが…それ以上に冷たかった…
…………………覚悟はしていましたけど。
今は久しぶりに浅黄さんの顔が見られて少しほっとしています。具合が悪そうにも見えないし。
少し元気が出ました。
今は何もできないかもしれないけど、きっといつかこの状態を改善できる。
そう自分に言い聞かせて…がんばろう。


8/24 火曜日

長期休暇明けのテストって嫌いです。こういうのは、夏休みの最後とかに
一気にやった奴の方が結構丸暗記なんかしてたりして、点数がよかったりします。
ボクはボクなりにいつも通り頑張りました。
化学の宿題は、量がもの凄かったですが、内容は基本〜小発展。テストもその程度。

浅黄さんは一学期からボクの隣の席です。
あのころ、まだ普通に話せていたのが懐かしいです……。
今では、もう笑顔を見せません。誰にも。
クラスでは、ボク以上に浮いているかもしれないです。
…なんで?なんで浅黄さんが?
浅黄さんが心配です。


8/25 水曜日

今日、教室で変な写真を見つけました。男が無理矢理女性をやっている写真のようです。
それだけなら別に、……まぁ、珍しいと言えば珍しいんですが。
拾ったとき、誰も周りにいなかったので手に入れたんですが、
その写真の男女は、うちの高校の制服を着ていたんです。
もしかして…ハメ撮り?ってやつなのかと思って。
男女共に顔が写っていないので誰かは分からなかったんですが……。

今も手元にありますが、うちの高校でこんな事があるのかとちょっと呆気にとられています。
……!?そんなまさか………嘘だ!!
隣に投げ擦れられている鞄……浅黄さんのと同じ…
違う!そんわけない…。違う違う違う。いやだ…そんなのいやだ。
ちがう……ちがうよ……。
でも……でも…。もし、もし浅黄さんのだったら…
もしそうだったら……浅黄さんの元気がない…笑顔がない理由って……

違うよ。違うよ。違うんだ………


8/26 木曜日

今日はいつも以上に浅黄さんを普通に見られませんでした。
いつもは嫌われているっていうので……………
でも、今日はなにか気になってちらちら見てしまいます。
昨日の写真……まさか…。
彼女の机に下がっている鞄は…あの写真と同じ。

もし…一緒だったら………。浅黄さんが無理矢理…レイプされたのなら……
酷すぎる………浅黄さん…なんとかしたい…。
いやだ…そんなの、酷い…かわいそう…涙が出ます。
きっと………きっと、酷いこととか言われて、もしかしたら今も写真で脅されているとか…
もし…もしそうなら、ボクはレイプした奴…写真取った奴…許せない。
許せない………だからって殺しはしないけど、警察に突きだしてやろう。
………もしそうなら………。


8/27 金曜日

浅黄さんのクラスでの浮き上がりも気になります。
ボクは仲がよくなった佐久間さんに聞いてみることにしました。
彼女の答えはあっけなかったです…………
「赤間…知らなかったんだ」
クラスのみんなが知っているそうです…。なんでボクだけ……。
「きっと昼休みにいなかったから」
佐久間さんは、あまり話に関わりたくない感じで言いました。
けれど…ボクはもう聞くしかありませんでした。
やったのが誰か?……………………

……………ふ、ははは……はぁ。まさか……ははは。
誰だったと思います?誰だったと。
阿部だってさ。ははっ…。阿部…………………

まさか…阿部だなんて…。まだ信じ切れない。
もし…本人に聞いて…認めたら……許すわけにはいかない。
君がボクが思ってた奴とは違うんだから………。
ふ…はは…………………ゆるさん


8/28 土曜日

しくじった……。ボクのバカ……。早まったことをした…。
いや、もう……手遅れだったのかもしれない…………………。

ボクは怒りを感じながら、それでもまだ完全に信じられない状態で
阿部に電話をしました。
そのまま話すときられてしまうかもしれないとおもったので、
ボクは阿部のアパートに行くことにしました。
阿部は通常通うなら三時間以上かかるところに住んでいるらしいです。
阿部のところに言って、ボクは写真を出して阿部に問いました。
「あぁ、気づいたのか」奴の最初の言葉はそれでした。
そしてボクは、浅黄さんに今何かしているか聞きました。
奴は不敵な笑みを浮かべて言いました。
「ま、弱み握ってるからね。いくらでも言うこと聞くさ」
ボクはその時、言葉も見つからず、かっとなって阿部の襟首をつかみ
壁に押しつけていた。ボクはにらみ続けていたが阿部は笑ったままだった。
「お前がこれ以上なにかすれば、浅黄はもっと…………」
わざと語尾を濁らせて笑っていた。

ボクの負けだった。何も考えずそのまま突っ込んでいったボクの負けだった。
阿部は更に言った。
「お前がもし、警察なんかに言いでもすれば、浅黄もパクられるぜ。
 夏休み中にいいことしたからな」
奴は何をしたのか、最後まで言わなかった。
もし本当だったら……ボクは逆らえなかった。
阿部は明日、駅に来るように言った。
「お前が言うこと聞いてれば、浅黄にはなにもしないからよ」
ボクは………………逆らえないことを知った。


8/29 日曜日

今日は…………疲れた。
今は…ダメだ。何もできない。


8/30 月曜日

ちょっとだるいです。今日は辛い一日でした。脱力感に襲われ、全然ダメでした。
阿部は態度を変え、優越感あふれる顔でボクを見ていました。
阿部には余計なことを言えば言うほど、浅黄さんに迷惑がかかると分かりました。
ボクの今の状態をもし浅黄さんに話したら、……嫌われているとはいえ
浅黄さんはボクを見捨てはしないでしょう。そうなると浅黄さんは更に……

ボクは何もしないで阿部に従うことにしました………なにをする気もなかったですが。

阿部は昨日、ボクを駅に呼び、それからあるビルへ連れていきました。
そこで3人の人が待っていた。ボクはたじろぎました。
そこにいたのは、どうみてもやばそうな人でした。街であったら避けて通ってしまいそうな…。
そんな人が3人。だが阿部は親しげに話していた。

ボクはその時、まだ覚悟を決めていなかったので、いざとなったら逃げようと……
しかし男の一人が既に扉に背を付けてたばこを吸っていました。
その後、他の男二人に床に押さえつけられた。
ボクは急な出来事と恐怖でそこから抜けだそうと必死で抵抗しました。
「無駄な事しないほうがいいよ」
阿部の言葉でボクは息を切らしながら体の力を抜いた。
「いきなりそんな量じゃ、危ないんじゃないか?」
「死にやしないさ」
そんな言葉が交わされました。その時は何かは分かりませんでしたがボクは怖かった。

そして、ボクの足。くるぶしの下にちくっ…注射の針が打たれた。
打ち終わったらしく、上で押さえていた男もどいた。
ボクは上半身を起こして、阿部を見た。阿部は葉書を鼻に当ててなにかを吸っていた。
ボクは阿部が何をしているかは分からなかったが自分に何をされたかはすぐ分かった。
まさか自分にこんな事がおころうとは。ボクはまだこのことを信じられなかった。
しばらくして…5・6分くらいだろうか。
目がはっきり開いき、恐怖心でいっぱいだった気持ちはそれを超えるほどの爽快感。
そんな感じだった。
「いい気分だろう?」
「あぁ」
ボクは…仮面が外れてしまったようだ。阿部の問いかけに素直にしかも気分良く答えていた。
そしてその後、ボクは気分爽快、はじけるように帰った。
家では活発にいろんな事をした。いつも使う時間にとられて全然片づけられない机も
春からたまったいらない文章類を全部片づけた。
素晴らしかった。

だが夕方、ボクは少し疲れを感じてきた。その後、一気に脱力感・頭痛・めまいが襲った。
そのまま……今日を迎えた。今はまだ…だいぶいい。
学校で阿部は辛そうなボクを見て笑っていった。
「いきなり7本も打ったらそうなるよな」
量が多いという意味らしい。
これからボクはどうなるんだろう………でも、浅黄さんが助かるなら、いいか…な……。


8/31 火曜日

阿部は…ボクをどうするつもりなんだ!?ボクはどうしたらいいんだ!?
いやだ……阿部はボクを……ボクを………何が楽しくて……
阿部は………ボクを壊す気か…………廃人にする気か……

ははは……どうすればいいんだ…どうすれば……ふ…はは……
はっ…はは……ははははは。
従うしかないさ………はは……はぁ。