看板に何とか有り、とか言うが気にせずに。ココでは私が観た芝居に対して色々
主観的に感想と紹介を書くところデアル。まだ観てない人は、注意して読ベシ。
1999公演 『広くてすてきな宇宙じゃないか』
『銀河旋律』
『スター・フィールド・カフェ』
『THE WINDS OF GOD』
『TRUTH』
『きらめく星座』
『キャンドルは燃えているか』
*演劇集団キャラメルボックスハーフタイムシアター*
『スター・フィールド・カフェ』 (19:30) 脚本 田嶋ミラノ
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もと惑星ピスタチオのメンバーの平和堂ミラノこと田嶋ミラノが 脚本・出演するクチーナミラノの旗揚げ公演。ユニットのようにしてやっていくらしい。 初回は、演出にはランニングシアターダッシュの大塚雅史、 キャストにはキャラメルボックス、M.O.P.、 ランニングシアターダッシュなどからフリーまで 多彩な(たぶん)役者が出演。活きのいい若手の役者が中心である。 やはり、田嶋ミラノは良い。今回の脚本はまだ未消化な感じもうけるが 全体の雰囲気がなんともいえなく、懐かしい大切なものを思い出させる。 話の舞台は、小さな島の小さな野球チーム。男の子達に混じって女の子が一人。 それは昔の話。みんな大きくなって島をでていって、残っているのは 野球場のすぐそばにあるスターフィールドカフェのみ。 セサミ(田嶋)はそのオーナーの孫でひとけの無くなったそのカフェを 手伝っている。しかし、そのカフェも閉めようという話になり、 最後にかつての野球チームのメンバーを呼ぼう、という話。 個人的には、ミントの扱い方が気になったが、すごく好きな話だ。 第2回公演も期待したい。
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『THE WINDS OF GOD』 三鷹市芸術文化センター・風のホール 脚本・演出・主演 今井雅之 |
今井雅之はこの作品で賞をもらっている。 なんて言うことは関係なく、身震いがした。 ものすごくよかった。涙が出た。良い作品だと本当に思う。 現代のアホなお笑い二人組が、事故で、戦中の特攻隊の 基地の特攻隊員である前世の自分(?)になってしまう。 芝居やドラマでよくみる走り出しだが、これはすごい。 本物の戦闘機がでてくるわけではないのに、空気が押し寄せてくる。 芝居の、役者の迫力がものすごい勢いで、自分の中に入ってくる。 そして、ラストの二人の選択。 そして、カーテンコールでの今井雅之の言葉が心に深く届くのだ。 私たちは平和である。この平和を守らなくてはいけない。 もう、戦争はいらない。 今、思い出して書いているだけでも呼吸があがってくるほどだ。 本当に観て良かったと思う芝居だった。
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* 演劇集団キャラメルボックスサマーツアー*
『TRUTH』 池袋サンシャイン劇場
脚本・演出 成井豊+真柴あずき
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キャラメルボックス、初の悲劇をやるということで、
試行錯誤が多かったのではないかと思える印象。習作、といった感じ。 ある意味、再演や、次の新作が楽しみになったとも言える。 今回は一回観ただけでは、伏線やそれぞれの心に抱えているモノが 十分にこちらまで伝わらず、劇場で観終わった後に 人物の扱いに何とも言えない納得のいかなさが残った。 しかし、その後にTVで放映していたヤツのビデオを見たら、 一回観ただけでは頭に残らなかったところが良く入ってきて、わかるわかる。 話にやっと納得がいった。 山本周五郎の『失蝶記』をもとに肉付けしたモノで、 様々な事があまりにも無情に重なって、親友を殺すという容疑で 仲間に追われる弦次郎の現在と、初音に宛てた手紙とを軸に話が展開する。 時代物ということで役者は熱くってとても良かった。 上川はやはり存在感がでかい。岡田達也もかっこよかったが、 ちょっと印象としては薄めだったかもしれない。 時代物でヒロインというと岡田さつきの気丈な役なのだが、この初音もやはり好きだなあ。 弦次郎を思う美緒役の小川江利子も好きな人だ。 演出面ではラストの終わり方の雰囲気が、いつもとちょっと変わっていて良かった。 岡田達也にそれだけの説得力があったのだと思う。
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『きらめく星座』 新宿・紀伊国屋ホール
脚本 井上ひさし
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母に連れられて井上ひさしの昭和庶民伝三部作のひとつを観に行くことになった。
昭和と言っても、私は生まれてから十年もしないうちに平成に変わったのだ。 母のようには観ることはできない。が、その私でも十分に楽しめる内容だった。 舞台は大東亜戦争直前の東京浅草のレコード店オデオン堂。 お父さんはジャズ好きでいまだに店にジャズのレコードを並べてる。お母さんはクリスタルレコードのもと専属歌手。 店員のピアノをすぐジャズっぽく弾いてしまう森本君。 いつもおもしろいことを言って楽しませてくれる、下宿人で広告文案家の竹田さん。 町内でアメリカかぶれだと言われて評判の悪いオデオン堂を救うのは 怪我をして戦地から戻ってきた兵隊サンにせっせと手紙を送る娘のみさだけ。 しかも長男は脱走兵になったという噂で、兵隊サンが見回りに来る始末。 こんな調子で当時の流行歌を思いっ切り歌いながら、話は進んで行く。 人間っていいなあと思ってしまう。そんな話。 流行歌もとても楽しくてつい今でも口ずさんでしまうほどだ。 お話は12/7の夜で終わる。折しも次の日が開戦とも知らずに。 ちょっと胸がきゅうっとなる話。
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*演劇集団キャラメルボックスクリスマスツアー*
『キャンドルは燃えているか』 池袋サンシャイン劇場
脚本・演出 成井豊
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クリスマスは大切な人とすごす日なんだよ。
キャラメルボックスはいつもそう言っている。 だから、クリスマス公演はいつでも大切な気持ちを見せてくれる気がする。 記憶を含めた1年分のあなたの生活を5千万円で買う、なんて言われたらどうしますか。 話はそのとんでもない話に乗った技術者3人が、その1年の契約を終えて 報酬を受け取る所から不思議な展開を見せる。 なんと言っても、岡田達也と岡田さつきの2人のラストが良い。 そういう性格の役なのか、それとも役者ふたりのできる限界はココってことなのか、 その微妙さがまた良い(笑)。 そして、西川浩幸がかっこいい!!おじさんな役なのに! 大内厚雄は最近あからさまにかっこいい役ばかりなので、ちょっとつまらない。 うれしかったのは真柴あずきが久しぶりに舞台で飛び跳ねてるのをみれたことと、 近江谷&南塚コンビがイイ感じ(笑)だったことと、 岡田達也やら様々な先輩に独特の早口で突っ込む岡内美喜子と、 なにより酋長の娘が・・・(笑)。私はダブルキャストの<G>の方を観たのであの二人がやってくれていた・・・。 コワザをありがとう。 そうそう、新人も2人デビュウ。眼鏡の似合う成瀬と安達佑美似の佐藤。 んーまだ観てきたばっかりなので冷静なコメントが書けない(笑)。 |