American Beauty.

この映画は今年のオスカー受賞作。実際にこの映画を見たのは、オスカーを受賞してから、オスカー受賞記念でまた上映した時かな。オスカーをテレビで見ていたときはThe Sixth Sense を応援していたから、なんでこの映画が獲ったのかなと不思議に思ったけど、映画を見たら“なるほどね”と納得してしまった。ただあまりオスカー向きの映画ではないのではないかと思ったけど。もう少しマニア受けしそうな感じがする映画だと思う。

全体をアイロニックなコメディータッチで描いているけれど、締めるとこはしっかり締めて、見ごたえのある作品に仕上がっていた。ストーリーはすごく簡単に言うと、夫婦とその娘が各自勝手に、バラバラに自分の人生を生きてゆこうとする話しというとこかな。妻は浮気に走り、夫は娘の同級生に恋をし仕事をやめ、娘は隣の家のクラスメイトと恋に落ちる。それぞれに勝手な思惑があることが、アメリカの家族らしい。 家族がグチャグチャになっても個人個人は楽しそうに生きているのが、アメリカの個人主義を皮肉っているようで面白い。題名のAmerican Beauty は娘の彼がビデオをとっている時のセリフから。どうそれを解釈するのかというのは難しいところだ。皆さんはどう思いますか。

 

 American Pie:

 この映画は同じAmerica とついているけれど、Beautyとはまったく正反対の映画。ひたすら可笑しい!僕は大好きだね。こういうバカっぽい映画。映画の広告で“もうあなたはアップルパイを同じようには二度と見れない”ってあったけど、まさにその通り。まさかアップルパイであんなことをするとは…..日本ではカップラーメンが有名だけど。ストーリーは四人の高校生が卒業を前に童貞を捨てるために奮闘するという話。まぁ、わからなくもないけど、その気持ち……しかしあほらしい。好きだけどね。アメリカ人の友達が言うには、まさにこれがアメリカの高校だそうだ。何やってんだか。

 

Being John Malcovich:

 最初このタイトルを見て、何だろうこの映画?って思った。マルコビッチになるってどういう意味だろうってね。僕は結局この映画は映画館で見なかったので、ビデオで借りて見た。友達がすごく良いって言っていたので、楽しみにしていたのだけど、実際に見ててみたらこれが.....良かった。何ともいえない独特の雰囲気があって。見ているうちに引き込まれるような感じがして、アクションとかがあるわけじゃないんだけど、見ていて興奮してしまった。ストーリーで見させる映画だね。話は人形使いが、ある会社に入社し、そこで穴をみつける。その穴は入るとマルコビッチという役者の見ている物が彼にも見えるという不思議な穴だった。そして、マルコビッチ、人形使い、その奥さん、美人上司が、それぞれの思惑で行動する。ストーリーは見たときにわかった方が面白いのであまりここでは書かないようにします。

Cameron Diazの怪演良かった。彼女らしくない髪がボサボサのキャラクターでうまく演じてた。他の役者たちも一癖あって、演劇のような映画だった。

 Bicentennial Man:

 評価の難しい映画だね。僕はディズニー映画も好きだから、好きだったけれど嫌いな人にはだめかもね。話しはアンドロイドが自分のアイデンティティーを探すというもの。シリアスにすれば“Blade Runner”みたいなかっこいい映画にもなり得たはずなのだけど、全体的にオズの魔法使いみたいにメルヘンチックな感じが漂うので、そういう映画が嫌いな人にはお勧めできないかな。突き詰めて考えれば、人っていたい何なのか?機械とはどこが違うのか?という大きな問題に行き当たるのだけれど、そういう風に考えさせられるという映画ではなかったかな。純粋に楽しめるという感じの映画っだった。

 

Boiler Room:

 あまり有名な人が出てないので、日本では劇場公開しないそうです。(Finnさん情報ありがとう) 残念。主人公のサスは父親に対してコンプレックスを抱く青年。彼はNYのアパートで違法賭博場を持っているが、友人の誘いで、ある日突然株を扱う会社に入社した。すべては上手く行っているかのようにみえた。しかし、会社の違法行為を知ったサスは、そのことで悩む。そして・・・・

サスペンスでありながら、父と子の関係を上手く描いている映画だ。テンポも悪くないし、お勧めの一本。

Bone Collector:

 この映画にはすごく期待してた。映画のプレビューがカッコよく、これは見なくてはと思って映画館に駆け込んだ。でも見終わった後はがっがり、すごい陳腐なストーリーと、映像。ほとんど今となっては覚えてない。“羊たちの沈黙”と比較しようとしたのがいけなかった。“羊たちの沈黙”の続編が来年あたりに映画化されるのでそれに期待することにする。

 Boys Don’t Cry:

 この映画の主演女優 Hilary Swank はオスカーで主演女優賞を文句なく獲得。まったく僕も異存なし。映画の中ではゲイの役立ったので、綺麗だとは思わなかったけど、オスカーで彼女を見たらすごく綺麗で驚いた。まさに容姿ではなくて、演技で受賞したと言う感じがして嬉しかったね。映画は同性愛者が自分が女性であることを隠して恋をするが、同性愛であるがゆえに多くの困難があり、その様子を描いてゆくというもの。僕自身が男性であるということが、悲しくなる映画だった。女性にも男性にもぜひ見てもらいたい映画だ。

 

Chicken Run

: この映画はアニメのような実写のような映画。粘土で作ったニワトリを少し動かしフィルムにとる、また動かしてフィルムにとるという作業を繰り返し、すごく長い時間をかけて映画になったというもの。二十秒映像を作るのに二週間かかるというのだから大変な作業量だ。そして、その結果出来た映画は“にじゅう丸!”すごくテンポの良い映画で、時を忘れて見れた。

外に逃げ出すことを夢見る養鶏場のニワトリ達の話。何時ものように、逃げだそうと試みるニワトリをよそに、実は養鶏場をチキンパイの工場に変えようという計画がオーナー達の間で進む。それを知ったニワトリ達の最後の手段は“飛ぶ”こと。果たして、ニワトリ達は飛べるようになるのか!というストーリー。

ニワトリ達が踊るシーンは最高!おかしくて、かわいいこの映画は必見だ!

 

 Deuce Biglow :

Male Gigolo: ある意味すごく単純なラブコメディー。Deuceという名の水槽掃除屋がジゴロの家の留守番と魚の管理を彼の留守中に頼まれるが、Deuceは水槽を壊し家をメチャクチャにしてしまう。Deuceはすべてを直すためにジゴロになりお金を稼ぐと言う話。この映画が良かったのは、Deuceがジゴロになってすることが、SEXじゃなくて、女性を幸せにするというところ。“正しい恋愛のすすめ”という漫画があったけれど、それ通ずるものがあった。(読んでない人にはわからないか)コンプレックスを持つ女性に、そのコンプレックスを感じさせないように、自然と動けると言うのは、同じ男として見習わなくてはいけないなぁ。ちょっと、パロディーに走っているところがあって嫌だったけど、良い映画だった。

 

 Eyes Wide Shut

 Stanly Kubrick の遺作となってしまった作品。彼が死んでしまって本当に悲しい。才能のある人は早死にだね。この映画は賛否両論。見る人を選ぶらしい。僕は気に入ったけれど。一つの妻の嘘が、夫の中で妄想となって広がり、日常から転げ落ちてゆくという恐ろしさが良く分かる作品。日常と非日常は常に隣り合わせで存在し、小さなきっかけが、その境界線を溶かしてゆく。ミステリーの王道ともいえるストーリー。ただのアイドルから脱皮しつつあるTom Cruiseの演技もなかなか見せてくれるし、お勧めの一本。でも人を選ぶので“時計仕掛けのオレンジ”が嫌いだった人は見ない方が良いかも。

 

 

Fight Club:

 “Seven”, “8mm”に続く第3段。この映画は前の二を見てから見ると面白い。Andrew Kevin Walker “Seven” “8mm” はのライターで、David Fincher “Seven” “Fight club”を監督した、というつながりがこの三作はある。テーマは “どんな時に人は人を殺すのか”というものだと僕は思っていて、毎回それを彼等は追求している。そのことを抜きにしてもこの映画は面白かった。ちょうどそのころ、僕が本を書こうと思っていたネタにすごく似ていたので、少しまいった。書いても、なんか真似したみたいになってしまうからさ。Brad Pitt よりもEdward Nortonの演技がよかった。いかにも平凡そうな男が、少しずつおかしくなってゆくさまが最高だった。

Galaxy Quest:

この映画は純粋に楽しめる映画だった。スタートレックのようなSF映画のクルーが宇宙人に本当の宇宙飛行士だと誤解され戦闘に巻き込まれるという話。おっかしい!本当は何にもできない彼らが、出来ると宇宙人に誤解されているから、すべてはうまくいかないし、敵は恐いし強いし、まさにドタバタ劇という感じ。Sigourney Weaver が久しぶりにSFに出演。リプリーとはまったく違う、セクシー系のキャラクターで楽しませてくれる。

Girl, Interrupted:

 Winona Ryders 演じるSusanaClaymoor という精神病に入れられ、Angelina Jolie演じるLisaとであう。Lisaは破滅的な正確でトラブルを次から次へと起す。Susanaは彼女に惹かれつつも、彼女のキャラクターに疑問を感じ始める。話が良いテンポで進むので、まったく退屈しなかった。他の患者たちもいいキャラクターをもっていて、面白い映画に仕上がっていると思う。

 Gladiator:

 今年の夏のヒットの内の一つ。 タイトルの通りローマの剣闘士の話し。ローマの将軍だった男が策略にはまり、拳闘士まで身を落とし、そこから復讐するまでという、有って無いようなストーリーだが戦闘シーンは血を熱くたぎらすものがある。血が嫌いな人にはまったくお勧めできない映画。100 Guy’s movie ってところかな。

 

 Gone in 60 Seconds:

 テレビのCMで見てから、待ちに待ったさ映画。一言で言うと、Coolな映画というところかな。Nicolas Cageが弟を助けるために、あしを洗った車泥棒をもう一度やるはめになる。さらにタイムリミットは3日、そして盗む車は50台。それ以上遅くなると、弟は殺されてしまう。とにかくエンジン音を聞いてしまうだけでシビレてしまうような人にはお勧め。見た後には、スピード違反なんか、気にしないで飛ばしたくなること請け合い。見終わったあと、気が高ぶってしょうがなかった。あとは、Angelina Jolie so HOT!!! あの低めの声で “Hollo, Ladys”の台詞はたまらない。最近の注目株の女優。ボーンコレクターにもでてるよ。

Grosse Pointe Blank:

日本では「ポイント・ブランク」という名前でビデオになってます。(Finnさん、情報ありがとう)すごくおかしいドタバタ系のコメディー。プロの殺し屋の主人公が、クラス会に出席するために町に帰る。そこで、昔の彼女に出会い、再び恋に落ちる。彼女は昔、突然いなくなった彼に怒りつつも惹かれている。そして、彼女の父親が別の殺し屋にねらわれている事を主人公が知り・・・・。 果たして、殺し屋は恋のセカンドチャンスを成功させるのか?そして父親はどうなるのかというお話。

ハードボイルドからは程遠い映画。でも面白い。お勧めです。

 

 Mission Impossible 2:

この夏の一番のヒットになりそうな映画。今回は監督がJohn Wooに変わり、純粋なアクション映画になった。フラメンコのシーンが出てきて、少しだけれどすごく良かった。スペインに行きたいなぁ。ストーリーはあってないようなもの、だけどアクションがすごくカッコよかった。バイクのシーンが最高だったね。あとはテーマ音楽が好きだから、あれがかかるだけで興奮してくるから、映画に対して正当な評価は出来ないと思う。前作が好きだった人よりも、 “Matrix” が気に入った人にお勧めの映画。

Me, Myself & Irene

 Mystery Men:

 僕が大好きなバカっぽい映画の内の一つ。ホントにあほとしか言いようが無い。あるヒーローが住む街(バットマンのゴッサムシティーみたいなの)、でヒーローたちが活躍?するというストーリー。それぞれが特殊な力を持っていて、穴をすごく掘れる男、スプーンは投げられないけど、フォーク投げの達人、お父さんの骸骨の入ったボーリングボールを投げる女の子、人前では透明になれないけど一人だと透明になれるという少年、何でも物が切れるという老人(この人だけまともな能力)、指をひっぱると、くさいおならを何時でも出せる男、そして意味はないけどすごく怒ることのできる能力を持つ男というのがこの映画の主人公。ねっ、あほらしいでしょ。でも可笑しいんだこれが。コメディー好きにはお勧め。オースティンパワーズ以来のヒットだたね。

 

 

Notting Hill:

 Julia Roberts Hugh Grantがおくるラブコメディ。ノッティング・ヒルというところにすむ旅行専用の本屋を営む Hugh Grant がスーパースター Julia Roberts と恋に落ちる話。典型的なラブストーリーだけれど、楽しめる。 誰か、を本当に好きになることは良いことだな、 と少し幸せな気持ちになれた。相変わらず Julia Roberts はいつもの感じのキャラクターだけれど、やはりあの笑顔には魅せられてしまう。

 

 Shanghai Noon:

 久々のJakie Chanの映画。中国でさらわれたお姫さまを助けるためにJakieがアメリカへ行くという西部劇(?)。どうやら、彼はラッシュアワーで誰かと組んだ方がうまく行くと悟ったらしく、今度もアメリカ人のパートナーと騒ぎを起こす。単純だけど楽しめる映画ではあるかな。

 The Sixth Sense:

 最近の僕の中のベストヒットの内の一つ。 映画館で見て、とにかく恐かった。サンフランシスコに来たばかりで、友達もいなくって一人で見たから、なおさら恐かった。SFXで見せるホラーではなくてストーリーと雰囲気で見せるもの。Shainみたいな感じかな。この映画では、助演のHaley Joel Osmen が主演の Bruce Willisを食ってたね。“I see dead people”ってセリフなんて最高だった。ホラーが好きだろうと嫌いだろうと、見てほしい一本。僕がラストシーンを読めなかった、珍しい映画。

 

 

 

 Small Time Crooks:

 Woody Allen 主演の新作。銀行泥棒に入るためにドーナツショップを開いた、Woody と奥さんとその中間たち。予定通り銀行強盗に入ることはできなかったが、ドーナツショップが大繁盛しお金持ちになる。とたんに世界が変わり上流階級に出入りすることに。Woodyは変わろうとしないが、奥さんは上流社会になじもうと奮闘する。二人の間の溝はひろがり、そして関係が崩れかける。男女の関係を描いた映画ならば、やはりWoodyの物に限るね。今回も皮肉な笑いを楽しませてもらった。