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【The Tatooist】ストーリー&感想 ***** by 海外特派員behry annさん

<!ご注意!>
以下ネタバレです。結末を知りたくない方はお読みにならないでくださいね。

明るい色調で始まります。レコード盤が回転しサモア調(?)の明るくのんびりとした曲が流れます。次第にトーンがずれて奇妙な雰囲気に・・・ 場面が暗くなりテロップが流れます。 Tatau(タトゥー)はサモアの人々にとって文化の伝承を意味する。親から子へ代々引き継がれるものでありそれが途切れるのは家の恥。又Tatauを悪用する者は呪いを呼び覚まし死以上の仕打ちが待ち受けると信じられている・・・(要約)

暗くて重苦しい場面。ドアップのすけた階段に降りてくる大きい足だけが見える。「ジェイク。ここに降りてきてるのは分かっているんだ。どこにいるんだ?」手には鋭いナイフ。その男はふるえて隠れていた男の子を見つけその左腕をつかむ。「これは邪悪な印だ」「やめて!!おとうさん」顔立ちの整った大きい目の男の子は手の皮膚をナイフで切り裂かれ泣き叫ぶ。ぎゃーーー

突然、寝ているジェイク(ジェイソン・ベア)がはっと目覚めるシーン。左腕には痛々しい傷の跡。トレーラーでも見るシーンです。いきなり起き上がったジェイクは窓に近づいて行きビルの外を眺めます。そしてはじめ暗くてはっきり分からないんですが・・・それがなんとジェイソンの全裸の後姿!!!きゃっナイスボディ〜はじめから興奮しまくり!!すぐにタイトルのThe Tattooistがジェイソンのキュートなおしりのあたりを覆うのが邪魔っ気。Shooting Livienの時は肩が広くておしりが小さく逆三角形だったと思います。全体的にますます筋肉が引き締まった感じがしました。いうまでもなく均整の取れたものを見るのはいいですね!!

次はトレーラーで見る場面が続きます。車の中の物憂げな目のジェイソンが着いた先には病の子供にタトゥーを依頼する父親がいた。
「子供の話は聞いてない。その子には医者が必要だ」「いや。タトゥーが必要なんだ。話には聞いている。」と金を渡せられると断らないジェイク。

「その子はなんと言ってるんだ?」「タトゥーが効くか聞いてるんだ」「効くといってやれ」 場面が明るくなりシンガポールのビル街にタトゥーエキスポの看板が見える。会場には何人ものタトゥーイストたちが営業している中に「タトゥーは治療・・」といううたい文句を掲げてジェイクも客を相手に商売をしている。

次もトレーラーで見る場面。いすに座って下を見ているジェイク。前の席にきたハイビスカスの花をつけた女性(Mia Blake)が眼に入る。お互い目が合う。ジェイクが少し下を向いた間に彼女は立ち去りジェイクは思わず後を追う。その着いた先はオークランドから来ているというタトゥーイストたちの仕事場で彼女もその一員だった。彼らのタトゥーに興味を持ちながらも「それは治療効果はあるのか?」と対抗意識を燃やすジェイク。「ああ。おまえか。本当にその効果があると信じてるのか?」と問われ「人は食っていかなきゃならないからな」といって去っていく。帰り際そこに並べてあった道具に目がいき思わず盗んでしまう。

急いで会場から出ていくジェイクの前に取り乱した男が現れる。病の子供にタトゥーをいれさせた父親だ。「だましたな。お前を殺してやりたい」といってつかみかかられジェイクが倒れると道具が落ちてばらばらになる。あわてて盗んだ道具を拾おうとしてジェイクは手のひらを傷つけてしまう。
「くそっ」急いでジェイクは立ち去る。

それ以来ジェイクは悪夢に悩まされるようになる。その時きまって手のひらの傷がうずき血があふれてくる。ジェイクはあの女性を探しにオークランドに向かうのを決心する。 オークランドには友人のクラッシュ(Michael Hurst)が住んでいて彼女を探してくれと依頼する。

トレーラーでも見るシーン。オークランドでも営業開始。女性連れの男性がやってくる。弟とともにタトゥーを入れてもらったクラッシュの知り合いのビクトリア(Caroline Cheong)はジェイクに明らかに気があるようだ。

(トレーラー)刺青だらけの男性も入れてくれとやってくる。順調に仕事は進むようにみえた。 オークランドの町を歩いていると現地の少年が突然近づいてくる。「何かがあんたを追いかけているよ」と取り付かれたような顔つきで話しかける。「何がいるんだ?」と尋ねても普通の少年に戻ってしまって答えない。

場面が変わり、ジェイクが探していた女性、シーナの職場。その直前、先ほどの少年が意味ありげにある写真をじっと眺めてシーナに写真の中の男の子の話をする。ここが聞き取れなかったんですが、シーナはその子の家族の話をしそこの家に行くようなことを言ったんじゃないかと思います。
そこへジェイクがやってきて「お茶でも一緒にどうかな?」「タイミングがいいとはいえないわね」「実は・・・君が必要なんだ」 二人は荒れた家を訪れる。そこの主人は(Nathaniel Lee)子供が行方知れずでそれを恥とみなす地域社会から疎外されているようだ。主人がかがんだ後姿の腰の辺りのサモアの見事なタトゥーに釘づけになるジェイクの視線に気づく主人。そしてよそ者のジェイクを連れてきたシーナに文句を言おうと他の部屋に連れて行く。
その間ジェイクは興味津津で一つの部屋を覗気に行く。壁には何人かの人物の写真が飾ってある。そして・・鏡に映ったやつれたそこの奥さんの顔にぎょっとした拍子にそこの道具箱をひっくり返し怒った主人にジェイクは追い出される。

次はジェイクの目的の場所へ。そこにはシンガポールであったタトゥーイストのAlipati(Rovvie Magasiva)シーナのいとこがいた。「やあ。シンガポールであったどろぼうさん」「そんなつもりはなかったんだ。ちょっと借りようかと・・」さらにシーナは伯父でサモアの重鎮であるMrVa'a'にジェイクを紹介するが彼にも泥棒といわれるジェイク。シーナによるとはあの道具はAlpatiがMr Va'aから受け継いだものだが今は使ってないのでなくなってもあまり気にしてないのだという。とうとう返さないままジェイクはシーナにさよならして家に帰る。

家に帰り着くと何かいる気配。正体はお風呂に入っているビクトリアだった。クラッシュから合鍵を借りたらしい。びっくりしながらもヴィクトリアから「今夜のパーティに来てね」という招待を受けてジェイクは出かけていく。 パーティ会場で親戚?親?に「こちらはジェイク。私の新しい恋人。」というビクトリア。「違うんです。」と気まずそうに訂正するジェイク。そこへ以前タトゥーを入れたビクトリアの弟がおびえた顔で近づいてくる。「恐ろしいものに追われてるんだ!!」驚くジェイク。それはすぐにいたずらであることが分かる。友人たちが笑いながら追いかけてきて弟を近くのプールへ投げ込む。「ちょっとした冗談よ。」とビクトリア。「二度と家に来ないでくれ」ジェイクは憮然として会場から出て行く。

次はトレーラーの場面です。車のエンジンをかけてもかからず何かの気配を感じあちこちを振り向くジェイク。並行してパーティ会場のプールに落とされた弟は不気味なおぼれ方をして場が騒然となる。ジェイクはやっとエンジンがかかり騒ぎに気づかないまま家にたどり着く。 家に着くと電話がなる。胸騒ぎがするジェイク。「ビクトリア?・・・シーナ。」ほっとする。

シーナから呼び出されて会いに行くジェイク。シーナに盗んだ道具を返し2人はお互いのことを話し始める。シーナは父親のこと。(この部分はよく聞き取れませんでした)ジェイクは子供の頃の父親から受けたつらい体験を話す。その左腕の傷の跡を優しくなでるシーナを見つめるジェイク。 そのあとジェイクの家に2人は行くことに。

トレイラーで見る場面。「あなたのを見せて」とシーナ。ジェイクがシャツを脱ぐとシーナは近づきその見事なタトゥーをなぞるようにゆっくり手を浮かせて動かしていく。(ロズウェルでリズがマックスの体を照らそうとして手をかざしてずらすのに似てます)そのときに流れる曲とタトゥーの上を張っていく手のテンポ、ジェイソンの声のトーンとタトゥーに覆われた肉体美が調和したまらなく官能的な美しさをかもし出しうっとりします。これぞ音と映像の融合した芸術美!!! 次の場面は背中をあらわに寝そべるシーナの上にジェイクのタトゥーの道具が入ります。この場面もジェイクの背中や胸のタトゥーとシーナの体が重なり見事な構図で美しいです。入れたタトゥーの背中を優しくなでるジェイク。必然的にやがて二人の世界に。

次はトレーラーで見るラブシーンの場面。が、それと並行にジェイクがタトゥーを入れた男性の血まみれの死体が現れ第2の犠牲者。さらにビクトリアの弟のなくなった死体の場面!!あ〜この映画は単なるラブストーリーじゃなかったのだと我に返る。 不気味さの中にも場面は2人に戻る・・・ジェイクは閉ざされていた心のうちをシーナに打ち明け二人の気持ちははますます親密さを増していく。こういった演技はやっぱりジェイソン・ベアの魅力ですね。ナイーブな心を表現していく時の顔の表情をドアップでたっぷり見れるのでとってもおいしい作品です!!

家の外でシーナにさよならのキスをするジェイク。愛情がこもった優しくってロマンティックなキスです!! 家に入ると血相が変わったビクトリアが怒り狂っていて待っていた。「あなたがタトゥーを入れて弟を殺したんだわ」「意味が分からない」と途方にくれるジェイク。そこへ突然電話が鳴り「お前の入れたタトゥーが私を殺す」(大体こういう意味だと思います)あわててビクトリアを残して思いつく客の自宅に向かう。そこにはタトゥーのインクまみれになって「あいつがやってくる。やってくる。くる。くる。」と狂ったように叫ぶ男にジェイクは怖気づき家に逃げ帰ってしまう。

家でも異様な気配に気づき恐る恐る風呂場に近づき「ビクトリア?」すると狂ったように自分のタトゥーをこすリ落とそうとして血まみれになっているビクトリア。ぎゃーっつ!! トレイラーにある場面に移ります。ビクトリアを抱いて病院に駆け込むジェイク。「ただのタトゥーが・・・」 「ジェイク。ジェイク。」ストレッチャーに乗せられ泣き叫ぶビクトリア。鏡に映ったビクトリアの上に奇妙な何者かが覆いかぶさっているのに気づくジェイク。なすすべもなくタダ呆然と見つめるジェイク。その後の手術台の場面が見事にグロイです。映画館でもキャーという声が!!うわーやっぱりこれはホラーだった!!と納得。その異様な死に様に一人の医師が「これは警察の調査が必要だ。ここからだれも外に出てはならない。」思わず走り出して出て行こうとするジェイクに「待つんだ」と立ちはだかる男。「これは医者が関係する問題じゃないんだ。分かってるはずだ。どうしても行かなくちゃならないんだ。」(トレーラーにあり)納得する男に「ありがとう」と言い走りだすジェイク。

ジェイクは急いでシーナの元へ駆けつけてタトゥーを見せてくれという。背中をめくったタトゥーからインクがにじみ始める。事情を話すとシーナは「何日で?」「何時間かで・・・」うろたえてシーナは飛び出して教会へ向かっていく。ジェイクは追いかけていくが教会で伯父のMR Va'aに手助けを求めているのを見て引き下がる。いそいでAlipatiのところへ行く。「二人でなんとかしなくちゃならない」「二人でだって?」「あなたは伝統を知っていて私はどのように死んで行くかを知っている。」(トレーラー)Alipatiに追い出されて近くのゴミ箱に八つ当たりするジェイク。

すると目の前にあの神がかり的少年がいるのに気づく。 「教えてくれ」とジェイク。お金を請求されるが言われるまま車に乗り込む。異常なほどのスピードを少年の連れがあげていきやめてくれと言いそうになったその時、隣にすわっていたその少年に乗り移った何者かがしゃべりだす。ここは英語が聞き取りにくくて・・・断定できませんが・・・「わたしのタトゥーを盗んだお前をのろってやる。お前がタトゥーを入れたものは皆のろってやる」「おまえはだれなんだ」その質問に答えないまま普通の少年に戻ってしまう。・・・・みたいな内容だと思います。あやふやでごめんなさい。

ジェイクはどうしようもないままシーナのいる教会に向かう。 多くの人とともに礼拝しているシーナのもとに駆けつけるとMr Va'aの冷たい視線がジェイクをさす。しかしジェイクは躊躇せず祈ってても助からない一緒に来てくれとシーナを説得する。シーナはジェイクに駆け寄るとジェイクは礼拝の皆に事情を説明してこのタトゥーに見覚えがないかといってシーナの背中を見せる。「お願いです。助けてください。何でも気づいたことがあったら教えてください」Mr Va'a は見捨てるようにミサの歌を口ずさみだす。誰も何も言わないまま二人は外に出る。するとある女性が近寄ってきて話しかけようとするが男に止められる。その女性はジェイクがシーナと訪れて追い出された家の部屋に飾ってあった女の顔だ。あの家にてがかりがある!ジェイクはシーナをつれてその家に向かう。 家は留守で子供部屋にある写真に目が留まる。フラッシュバックで悪夢がよみがえりその男の子が殺されたんだと悟る。そこへ主人が帰って来る。「あんたたがやったことはわかってるんだ!!」「何の話だ?」「自分の息子を殺したんだ。オレはみたんだ!!」驚く主人、つまり父親。。否定する母親。「何処で私の息子に会ったんだ?」「私は何でも与えられるものはすべて息子に与えた。それなのに息子は突然いなくなってしまい帰ってこなかった。」そのあとある島に行ってから行方不明になった・・・などいろいろ情報があったのですが英語が聞き取れませんでした。タトゥーのことやMr Va' aのことも話したのかもしれませんがはっきりわかりません。ジェイクはシーナをつれて出て行く。残された父親は何か気づいたような顔をする。

場面は変わり映画の冒頭部分にあったレコード盤が回りサモア調の明るい曲が流れ出します。そこはMr Va'aの家。そこへAlipatiが訪問してくる。「あなたが私にくださったあの道具について聞きたい事があるんです」家の外ではぐったりなったシーナを抱いたジェイクが窓に忍び寄り二人の様子を窺っている。「あなたはあの道具と一緒に何を私に引き継いだんですか?」とAlipati。「何のことを言ってるんだ?」としらばっくれるMr Va'a。 「あの男の子がやってきてからのことですよね。」などの会話が続きAlipatiが電話をしようと後ろを向いた隙に強打して気絶させるMr Va'a。 話が全部は聞き取れなかったんですが・・・隣の棟の小屋に男の子がやってきたという内容だったのかもしれません。

ジェイクはシーナを抱いて急いで隣の小屋に向かう。悪夢のフラッシュバック。たびたびの鏡に映る悪魔の映像を思い出したジェイクはそこにあった鏡を割るとそこには・・・・写真の男の子がかけていた首飾りをした白骨死体が座っている!!割れた鏡に浮かび上がる悪魔の影。シーナが苦しみだす。「オレじゃないんだ」苦しんでいるシーナに近づいたジェイクの後ろにMr Va'aが襲い掛かる。二人のバトルがしばらく続きその間にも悪魔がシーナの体を蝕ばみもがき苦しむシーナ。ジェイクが絶体絶命かと思われた時我にかれったAlipatiから鋭いスティックを投げ渡されジェイクは見事にMr Va'aを付きさしてバトルが終わる。そこへ駆けつけた男の子の父親。「やめるんだ。わが息子よ」「愛してる」その死体をその父親が泣きながら優しく抱くと鏡に映っていた悪魔は消えていく。「さあ。」とMr Va'aを振り向くその父親。「死ぬ以上の苦しみを味わうのだ。自分の手で。」と言ってナイフを渡す。Mr Va'aはそのナイフで自分の左腕の皮膚を削る。泣き叫ぶ声がこだまする。いたたまれなくなったジェイクはシーナを抱いて外へ出て行く。

明るい場面が戻ってくる。男の子の両親の家に地域の皆が集まってきて荒れた庭の手入れを手伝いにやってくる。その子の葬式も行われ両親が地域社会の一員としてまた復帰したことが分かる。

最後の場面。明るい顔のジェイクと元気になったシーナが楽しげにおしゃべりしている。車に乗り込もうとしている二人にあの神がかってた男の子が普通に尋ねる。「何処にいくの?」「故郷に帰るんだ」とジェイク。一緒に乗り込むシーナ。車が発進してスクリーンに飛び出しそうになった瞬間に画面は消えクレジットの部分に早変わりする。と同時にヒップホップ調の軽快な曲が最後まで流れる・・the end。

タトゥーを生活の道具にしてしまっている現状に流され物憂げでくすぶった気持ちを持ちながら生きているジェイクの鬱屈した気持ちをジェイソンは良く演じていると思います。金儲けに徹していたところにサモアのTatauにタトゥーイストとしての気持ちを揺さぶられ魅力的なシーナに引き寄せられていくジェイクのこころの動きを言葉だけじゃなく表情や目の動きで表して演じるジェイソンの演技が見ものです。やがて精神的に追い詰められていく様はジェイソンの素晴らしい演技が見ている者をどんどんジェイクの世界へ引き込んでいくと言う監督の言葉どおりです。タトゥーが体の上でよく映えて妖艶な映像美をみせているのもジェイソンの魅力的な肉体があっての賜物でしょう。Mia Blakeとの息もぴったりです。彼女はインタビューでジェイソンが仕事の準備をきちんとしていることや彼から学ばせてもらうことがたくさんあっていっしょに仕事がやれて俳優としてとても有意義だったと言ってます。

※ニュージーランドのワールドプレミアをはじめ計4回ご覧になった海外特派員behry annさんが一生懸命書いてくださいました。ありがとうございました。感謝m(_ _)m
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