ぽちの研究室 




σ(^^) の実際の研究室内にて.......

σ(^^) が現在使用してるデスクです.なんともまあ,汚いデスク(^_^;) でもね,今はちゃんと片づけてある.....
その隣はσ(^^) です. きっかけがあったんで正面写真撮ってみました!....髭はやしてるし....むっさいおっさんや(^_^;) 友達なくしそ(爆)



σ(^^) ぽち。が現在行っている研究について.........
その背景をちょこっと述べておきましょう(^^)

あ,これから以降の話はあくまで雑談ですので,気軽にお読みください(^^) 時々,どういう研究をしてるのかな?って聞かれることがあるので,それについて説明しておこうって思ったので.

〜凍結の不・思・議〜

さてさて,みなさんは「水は何℃になったら凍りますか?」って聞かれたらどう答えます?
たぶんみなさんは「水は0℃になったら凍ります」と答えると思います.実際にそう習ってきたからね.σ(^^) も最初は当たり前のようにそれを信じていました.
ところが,これが世の中の不思議でして....「水は0℃では凍らない」っていうのが本当の答えなんですよね.
じゃあ,「どうして凍らないの?」とか,「何℃で凍るの?」っていう質問がくると思いますが,そのためにはあらかじめ説明しておかなくてはならないことがあります.
それが「過冷却現象」って呼ばれる現象なんです.


〜過冷却現象って何?〜

あらゆる物質は原子,分子が集まってその形を成していますよね.水もやはり同じです.ただし,その物質の相(固体,液体,気体)によってその原子,分子の状態が異なっているんです.
それは感覚的なものからもわかるな?って思うんですが,物質で固体→液体→気体になるにつれて,不安定になっていると思いませか?例えば,固体って言われるとみなさんは堅いイメージですよね.逆に気体って言えばつかむことさえできないイメージですよね.
例を水に置き換えてみればわかりますよね.固体つまり氷と,気体つまり水蒸気ですよね.このように,物質の相によって原子,分子の状態(運動)が違うってことをまずイメージとして持っていてください.
さて,話を「過冷却現象」に戻しましょう(^^)
過冷却現象っていう現象は物質が液体から固体になるときに起きる自然現象です.これは一般の物質に起こるものですが,ここでは物質を水にしぼって話を進めて行きましょう.
さきほどの分子のイメージをしてみてください.水は分子がある程度自由に動き回っている状態です.この水を氷に変化させるためには,分子の運動を止めてやり,自由に動き回れない状態にしてやればいいのです.そのためにはどうするか...それがみなさんが行っている「冷やす」という行為なんです.分子は温度が高ければ激しく動き回ります.これが気体の状態です.逆に温度が低ければ分子の動きは抑えられ,固体となります.
つまり,ここでみなさんが知っている水は100℃で沸騰し気体になり,0℃で凍結して氷になるってことにつながります.だけど,ここでこの温度がくせ者なんですよね(笑)水をずっと冷やしていって,普通なら0℃で凍結して氷になるはずなんですが.....中にはやっぱり変わり者がいるんですよね.つまり0℃になっても凍結しないものがでてくるんです.これが「過冷却現象」って呼ばれる現象なんです.そういうものを凍結させるにはもっと低い温度まで持っていき分子の動きを無理矢理止めてやらないといけないんですよね.こういう過冷却現象っていうのは決してめずらしいものじゃなくて,普通に起こります.だから,実際には0℃で凍結する水の方が少ないんです.


さてと,じゃあ僕の研究に戻りましょうか.(^^)
今までの説明で過冷却現象っていうのが何となくわかってもらえるとありがたいのですが...
僕の研究はこの過冷却現象をできるだけ起こさないようにしようというのが目的です.実際には−10℃とか−20℃とかまで冷却してしまえば,そんなに問題にはならないんだけど,それだとやっぱりコストがかかりますからね.できるだけ0℃に近い温度で凍結させてやることが必要になってくるんですよね.
これが僕の行っている研究の大まかな概要です.わかっていただけたかな?(^_^;) 話をはじめればまだまだたくさんあるんですが,この辺で(笑)


〜氷の利用方法〜

さてさて,そんな具合で(どんな具合やろ?(笑))氷を作るわけですが,ただ単にそれを作るだけじゃ意味がありませんよね.どんな事でも目的があってやらないといけませんからね.
では,氷を作ってどんな風に利用するのかな?って事になってくるわけです.最近よく「蓄熱」っていう考えが広まってきてるんですが,聞いたことないですか?この考え方は電力の有効利用から生まれたものでして,その中に氷を使った「氷蓄熱」っていうものがあるんです.
最近よく原発の問題が取り上げられていますよね.安全と言われていてもやはり人間か管理しているもの.それなりの危険が伴います.だけど,そうとわかっていても原発の数っていうのは増えてきてます.つまり私達がそれだけ電力を必要としているという事なんです.特に最近では夏の暑い時期にみなさん日中にクーラー等を利用しますよね.個人の家に限らず,デパートや会社のビルなんかでもその利用はかかせません.そうなると,日中に使用する電力量は増加していくのです.原発の増加もそれによるものなんです.でもここで知っておきたいのは,「原発の発電は一日中行ってる」ってことなんです.つまり,私達が寝ている夜間もずっと電気を作ってるってことです.
さてさて,となると....夜間の電力は誰が使うのかな?ってことになりますよね.一部は夜間でも電気を使ってる場所があるからそういうのに利用してるけど,一部は余ってるんですよね.これが重要な事なんです.この夜間の電力を利用しないてはないんです(^^)
ここでもう一つ大切な事は,「電力は蓄えておくことはできない」ってことです.これを解決するために考えられたのが「蓄熱」であり「氷蓄熱」なんです.つまり,「電力」ではなく「熱」の形で蓄えておこうってことなんです.


〜氷の持っている冷たい熱〜

さてと,だいぶ話も長くなってきてしまいましたが(^_^;)
この説明をしておかないといけません.それが氷の持っている冷たい熱「冷熱」についてです.冷たい熱っていう考え方は普通に聞くとすごく変な感じがするよね.熱っていったら熱いイメージだもんね.でもね,どんな物質も熱を持ってるんですよ.特に人間の体温より低い熱を「冷熱」っていい方をするんです.氷を触ったときに冷たいって思うでしょ?それは氷が「冷熱」を持ってるからなんです.
さて,それでは次はこの「冷熱」と冷たいって思うこととの関係ですが,これは熱の移動と関わってきます.知っておいてもらいたいのは,「熱は暖かいほうから冷たい方へのみ移動する」ということです.私達が氷を触ったときのことを例に挙げると,私達の体温は氷よりも高いですよね.約36℃くらいですから.そのとき,熱が暖かい方から冷たい方へのみ移動するということは,私達の体から氷へと熱が移動するってことです.そうすることで,私達は熱を氷に奪われるため冷たいと思い,氷は私達の体から熱をもらうため,融けてしまうのです.このことを利用したのが「氷蓄熱」なんです.


〜氷の利用方法 氷蓄熱〜

さてと,ここまでの話をふまえて(長すぎる.....(^_^;))
「氷蓄熱」へと話を戻しましょう.この現象は先ほど述べた氷の持っている「冷熱」を利用しようというものなんです.先ほど出てきたあまり利用されていない夜間電力を使用して氷を作っておくんです.つまり,「電力」を「冷熱(氷)」の形にして蓄えておくってことです.
それで,この作っておいた氷の冷熱を昼間にみなさんが使っているクーラー等に利用してあげるんです.そうすることにより,夜間電力をうまく利用でき,昼間のみなさんが使っている電力を少なくできるわけです(^^)
この「氷蓄熱」って考え方は今すごく注目されていて,いろいろな形でこれから私達の周りでもでてくると思いますよ.気を付けて見ていてください.

ええ〜〜大変長々となってしまったんだけど....少しはわかっていただけたかな?
最後まで呼んでいただけた方....誠にありがとうございます_(._.)_ 今回の雑談はこれくらいにしておきたいと思います.次回作は今検討中です.ではでは(^^) ばいば〜い!(^^)/~~~