portinaio



 こんにちは、このページをつくりました。ピエールです。
 まあ、このページのことは誰にも告知していないので、この文章をのぞく人というのもまずいないはずです。だからこんなことを書いてもしょうがないとは思うんですけど、とりあえず、このサイトの趣旨を記しておきたいと思います。
 このサイトはたった一つの目的、すなわち私が自分固有の脚本を書くための材料を蓄えておくためにのみ存在しているものです。誰にも知られずにwebという、鏡のように完全な二次元の世界に隔離され、そこに保護されている。秘密の引き出しのようなものです。
 確かにインターネットというものは世界中の人間が世界中に溢れているweb siteに自由にアクセスすることが確かに理論上は可能ではありますが、しかしながら現実にはどうでしょうか。このサイトは2003年5月3日現在、公表することを拒否しています。ということはこのサイトのアドレスを知らない限りはこのサイトにはわたくし、管理人をのぞいて誰一人として立ち入ることはできないはずです。地球上にある全てのwebのドアは開け放たれていますが、すくなくとも私のこのドアは誰にも見つけることはできない。インターネットの醍醐味をひとつ失った分、私はひとつ、おかしな秘密を持つことができました。それは新たな(まあ、うちが先駆者だとは思わないけど)ネットに生まれた世界のひとつのかたちとなるのではないでしょうか。
 随分とどうでもいいことを書いてしまいましたが、私がこういったwebを使っての創作手段を用いた理由は、先にもちらりと触れたこのインターネットという世界観に大きく依拠しています。
 インターネットとは、どういう世界なのでしょうか。
 まず何よりも、ここは完璧な二次元空間であること。
 現実に商品の売買が行われ、情報の交換がなされてはいるがここは人間が作り出した仮想世界だということ。
 そして、様々な人間がコミュニケーションを行っているが、それは全くの仮想現実であること。
 ケームよりも現実的で、それは非常に現実世界と関わっていながらも、またそれは同時に現実とは交わりがたいものである。その現実世界との距離感を奥行きと考えるならば、インターネットとは三次元のものになる。そしてそれを可能としているのは、唯一人間の空想力によってのみである。
 私はここに全くの空想で文章を書いていくつもりです。つまりがそのすべてが真っ赤なウソだということです。存在しない人間を空想し、その人物に夢を馳せる。随分変な話です。実在しない人間を実際の世界で考え、そこで動いてもらおうと思っていても、うちの非力な頭ではどうしても像を結びませんでした。
 ならば、いっそのこと仮想世界で存在させた方がむしろうまく行くのかもしれない、彼ら(空想上の人物たち)もこっちのほうが生きやすいだろう。
 そう思った私は、この仮想世界に、彼らだけの世界を作ってあげました。ちょっと狭いかもしれないけど。
 しかし、この世界の中で、彼らが自由に動き回り、生活し、何事かを思う。自分と全く違う世界に生活している人間と考えることによって私の想像の幅も自然と広がってくれるのではないかという望みも含まれていますけど。
 最後に、うちはインターネットの世界がとても好きです。この仮想現実の中でいろんな人たちと出会い、いろんなことを経験し、多くの発見をさせてくれたから。
 インターネットを仮想現実足らしめているのは人間の心です。
 わたしたちはこのネットの世界の中ではじつに正直者になってしまうんです。ここではそのときの気持ちに実に正直に反応してしまう。だからすべてが偽者になってしまう。その人の人となりや、そのときの気持ちや、狡猾さや、虚栄心や、悲しみや、苦しみや、猜疑心や。それが正直に出てしまうから、現実とはちがってしまう。現実ではそれらみな視覚的にも訴えるものなのだから。それを言葉で繕ってしまうから、画一した文字しか、僕達には与えられていないから、何もかもが違ってしまうんだって、うちは思っています。
 人間は進化する。ここには変化した人間が、進化とは全く違った路に向かって変化しているのかもしれないですね。
 何だかおかしなまとめになってしまいました。
 文章も、なんとも分かりにくいことばかりですねえ。
 それでは、乱文整筆にて。草々。
                     2003.maggio.03(sabato)


                               
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