1983年:イタリア作品 監督:ビンセント・ドーン 出演:リチャード・レイモンド ジャンナ・リアン |
☆それは悪夢の西暦2015年‥‥第×次世界大戦の原爆戦争によって、地球全体は放射能に汚 染された。地上での生活が不可能となった人類は地下へと避難、文字どおり、お先真っ暗なニュ ー・ライフがアンダーグラウンドで始まろうとしていた‥‥‥‥やがて時は流れて225年後、 地下での生活に絶望して地上へと出て来たのは、恐れ知らずで世間知らずのパンクな若者たちだ った。しかしそこには人影はまったく見当たらず、人類に代わって地上を支配していたのは、異 常繁殖したネズミどもだった!放射能の影響によって進化したネズミどもは知能も発達、性格も 凶暴化!若者たちの新鮮な血と肉を求めて、群れをなして襲いかかるのであった‥‥‥‥‥!! 絶望とドン底な近未来世界という舞台を用意し、そこらの廃墟でオールロケした、言うまでもな く実にお安い映画なのだ。さらに、「地球はすでにネズミの世界と化しているのである!」とい うワケで、撮影には本物のネズミを大量導入。ネズミ一匹につき一体どれくらいの経費がかかる のかは知らんが、たかがネズミだからそんなに高くはないだろう。あくまでもスケールはデカい が、どう考えてみてもやはり安いっ!まあ、そんなコトはともかく、とにかくコレ‥‥ネズミ、 ネズミ、どっからどう見てもそこいらじゅうネズミだらけで、なんだかトテモえらいコトになっ ている!そりゃもーう、あたり一面ネズミぶぁぁぁぁぁ〜っという感じ!いやあ、コレはホント すげえのだっ!役者たちはそんなネズミだらけの撮影現場で必要以上に大熱演!ときにはネズミ の大群のなかに自ら身を投げ出し、全身ネズミだらけになって「うわぁ〜!」とか演技しなけれ ばならないし、凶暴なネズミどもに襲撃されるシーンでは、四方八方からネズミをガンガンぶつ けられて、「うわぁ〜!」とか演技しなければならないのだ。毎度のコトながら、たとえ仕事と わいえ「本当に気の毒だ!」としか言い様がない!しかし、役者たちも気の毒だが、もっと気の 毒なのはやはりネズミどもだろう。そう、ココで延々と繰り広げられるのは、思わず顔をそむけ たくなるような、ネズミなま殺し描写の数々なのだ!火でメラメラ燃やされたり、足でグシャっ と踏み潰されたり、はるか遠方にビューンっと勢い良くブン投げられたり等々‥‥こういう心な いシーンの数々を見ていると「ああ、ネズミに生まれなくて本当に良かった!」などと、誰もが つくづく感じてしまうだろう。もしもキミが明日、ネズミに生まれ変わってしまったとしたら、 それわ間違いなく「死の宣告」であると思って良いだろう。数日後には、運が良ければネズミ取 りのオリの中、運が悪けりゃビンセント・ドーンに捕まってこんがり焼かれてしまうのだから! さて本作は、くっだらないストーリーはともかくとして、思いっきりイタリーでブラボーなグロ テスク描写の数々を堪能すべしっ!女の口からはネズミが飛び出し、男は体内ネズミだらけにな って身体が大爆発、そこいらじゅうに血と内臓と、そして無数のネズミどもをブチまけるのだ! |