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L'AGRESSION

1975年:フランス作品

監督:ジェラール・ピアース

出演:ジャン=ルイ・トランティニャン カトリーヌ・ドヌーブ



楽しいバカンス途中、ハイウェイに車を走らせていたポール・ハルラン一家。スピードも軽快、
トロトロ走っている車をアオっちゃったりして、妻と幼い娘も大喜びだ。だが一家は暴走族に襲
われてしまい、ポールは激しい暴行を受けたすえにノック・ダウン!
意識を取り戻した彼のそばにはなんと、妻と娘の無残な死体が‥‥!愛する家族を殺されて、茫
然自失のポール‥‥犯人は一体誰なのか?頼りになるはずの警察の捜査も、証拠不十分のために
まったく進まない。警察なんかは当てにならない‥‥業を煮やしたポールは、義妹のリラの協力
を得て独自に犯人探しを始める。そしてついに、一家を襲撃した容疑者である暴走族の若者たち
を見つけ出した!怒りに燃えるポールは連中に復讐を誓うのであるが‥‥
しかし、この事件の背後には、何とも意外な人物が絡んでいたのであった!!

ジャン=ルイ・トランティニャンとカトリーヌ・ドヌーブ‥‥なんとも豪華な顔合わせで贈る、
フランス製のバイオレンス・アクション。妻と娘を殺されて復讐の鬼と化したトランティニャン
が暴走族の連中と対決するという、まぁ別に珍しくもなんともない内容ではあるけれど、限りな
く破綻した展開、そして意外や意外なラストのオチのせいもあってか、作品全体には精神錯乱気
味で寒々としたシュールな雰囲気が漂い、何とも言えぬ奇妙な味わいを醸し出している。

ということで、以下ネタばれ‥‥

暴走族に襲われたトランティニャン一家。彼の妻と娘を殺害した真犯人、実はそれって暴走族の
連中ではなく、レストランを経営するおやぢ(クロード・ブラッスール)だったのだ!!
マズイ料理を客に出すということで評判だったこのおやぢ、料理がヘタなだけでなく変質的な録
音マニアでもあり、小型テープ・レコーダーで客の痴話げんか等をこっそり録音しては、あとで
テープを再生してうっとり聞き惚れ興奮するという、それは立派な変態おやぢだったのだ。
そんなおやぢが偶然、一家襲撃事件直後の現場を通りかかり、女の悲鳴の音源欲しさのためだけ
にトランティニャンの妻と娘を殺してしまったという、それが事件の真相だったのだ!!

‥‥とまぁ、なんとも凄まじい展開なんだけれど、実は犯人じゃなかった暴走族連中を勘違いし
て撃ち殺してしまうトランティニャンの暴走ぶりもすごい!‥‥いいのか?それで!!
しかし、なんでこんな映画にこんな大物俳優たちが出演したんだろうか・・・?










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