JACK TALKS TO HIMSELF EVOLUTION
キツイ批判やお行儀の悪い言葉遣いをしている箇所もあるかと思いますが、
どうか広い心でお見逃し下さいませ。
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◆◇◆ エボリューション ◆◇◆
2001年・米・103分
監督/アイバン・ライトマン
出演/デビッド・ドゥカブニー、ジュリアン・ムーア

展開はお約束、笑いはシモ。これぞハリウッドのエンタメだ!

◆◇◆

ある日突然アメリカの砂漠に隕石が墜落する。地元大学の生物学者アイラ(デビッド・ドゥカブニー)と相棒ハリー(オーランド・ジョーンズ)が隕石に付着していた生命体を調査したところ、それは30日で46億年分の進化を遂げる驚異のエイリアンだった!人類危うし!さあ戦え!
・・・って「ゴーストバスターズ」のエイリアン版ですね、ほとんど。でもライトマン監督だもの。何やったって面白きゃ良いのですよ。しかも「X−ファイル」で散々エイリアンと交流を深めたモルダー捜査官ことドゥカブ兄やんに、またもやエイリアンをぶつけるなんて、どこまで面白いんだライトマン。そういや「ベートーベン」でもドゥカブ兄やんに芸人級のコケをかまさせたものね(しかもエキストラ並の衝撃ショートなワンカットのみ)。ハマリ役のモルダーが役者としての足枷となり始めていたドゥカブ兄やんの御顔を眺めながら「兄やんのこの緩い二枚目面の利用価値はまだまだ未知数」と考えていた私は、ライトマンが見せたズッコケ兄やんの姿に深い感銘を受けましたよ。そうか!ドゥカブ兄やん、君にはコメディがあるじゃないか!そう、モルダーとしてブレイクする以前の兄やんに、ライトマンは既に未来の役者人生道を示唆していたのです。なんと素晴らしい先見の明でしょう。
よって、今作のドゥカブ兄やんは二枚目半のコメディ仕様。どんどん進化し増殖するエイリアンとお約束の戦いを繰り広げるB級エンタメ味のお話の中で、知能系ナイスガイのスマートフェロモン振りまいて、ケツを出し、時にはツッコミ、適当に女も落としつつ、なかなかのお笑い役者っぷり。うーん、兄やん、これで一皮剥けましたな。兄やんのBなユルユルの二枚目顔がここまで輝くとは思わなんだ。おめでとうおめでとう。
一方、ストーリーの方は、エイリアン異常進化ー!うわーやっつけろー!の典型的一直線型、しかも全て笑いの為のストーリーかと思わせるほどアホパワー全開。笑いは主にシモばかり。だがベースは、生物学や進化論をしっかり踏まえたシリアスストーリーなのだそうな。つまりやろうと思えばバイオホラーやサスペンスにも成り得るお話なのです。そこを身も蓋もなくお笑いに仕立て上げたライトマン、さすがです。展開も伏線も、全部笑いの為としか思えないもーん。真面目なお話にも出来るところを敢えてアホに走る。良いですね。職人の心を感じます。思えば「6デイズ/7ナイツ」でも敢えてハリソン・フォードをB級アドベンチャーとラブコメの世界へ連れ戻してくれたっけ。ライトマン・・・侮れん奴だわ。
久々に観たハリウッド産直球Bエンタメ。後に残る感動は「浣腸」を英語にすると「エネマ」だというシモ知識のみでした。ある意味とっても清々しいです。映画は本来お祭り騒ぎ。やっぱりこうでなくっちゃ!

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