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マンガを読んで考えた1『リヴァイアサン』
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最近『リヴァイアサン』というマンガを発見いたしました、内容を一言で説明するな ら現代版ブラックジャックオカルト風味とでも呼ぶべきものでしょうか。登場人物に 『既開田(きかいだ)』という動くと関節から歯車の音がする刑事がいましたが、名 前が特撮番組『キカイダ−』のまんまです。また、過去のアニメ『タイガーマスク』 もどき等も登場します。ホラー映画のワンシーンにそっくりなものもありました。き っと作者はおたくなのでしょう。しばしば、いい加減な医学知識も出てきますが、『 どうせつくなら大きな嘘を、されどそのためには小さな嘘を配置せよ』という作家の 忘れてはならない格言に則ったものでした。手塚治虫のブラックジャックと似たよう な人物配置と内容であったりしますが、コマのならべ方、絵柄(怪奇マンガ調)、オ カルトの存在する巨大都市東京などの相違がまた新たな物語を形成しています。おた く世代がいよいよ制作側に回ってくる時代になったのかと思うと感無量であります。 手塚治虫が偉大だといわれる理由の一つに、マンガでできる粗筋はすべて試してしま ったことが挙げられます。さらに生涯に十五万枚のマンガ原稿を書き上げたとも言わ れております。それだけ描いたらもう人間の考え付くストーリー全てを書き上げてし まうかもしれませんなあ。しかし、まだ作家たちが切り開くことができる場所が残っ ていることを再確認でき嬉しい限りであります。



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