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エルヴィス・プレスリーは、なぜさらわれたのか
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これは、様々なSF作品の設定を調査し、それによって今まで人々が気がつかなかっ たところまで空想世界をさらに広げようとする、素晴らしく高尚で有意義でフロンテ ィアスピリットに溢れ、かつ馬鹿馬鹿しい企画である。
筆者がこの企画を思い付いたのには二つのきっかけがある。一つは、よく知られてい る話で、『スターウォーズ・エピソード1 ファントムメナス』*1に『ET』*2が登 場していたことである。もうひとつはややマイナーな話題だが『プレデタ−』*3に『 エイリアン』*4が登場していたことである。
『ET』劇中に、ETがスターウォーズに登場するヨーダ*5の仮装をした子供に近付 いていくシーンがあったが、実に意外な伏線だったのだ。何年掛かりの伏線なのだ? また、ETが触れただけで傷を塞いだり自転車で空を飛んだりしたのもジェダイのフ ォース*6と同じものだったのだな、と大納得できるのである。
世の中に『エイリアンVSプレデター』というゲームがある。(タイトルだけ聞くと クソゲ−間違い無しと思われがちだが、実際にはよくできたゲーム)筆者はこの二大 モンスターが一瞬だが同時に登場していたことをのちに知って、設定と全く関係のな い内容というわけではないのだなと感動したのである。

前置きが長くなったが、本題にはいる、『エルヴィス・プレスリーはなぜさらわれた のか』。
タイトルの意味がわからない人がいるかも知れないので解説しておく。エルヴィス・ プレスリーはアメリカのロック歌手である。彼は一介の労働者だったが、歌の才能に よって世界的スターとなりアメリカンドリームを実現し、1977年に亡くなった-ことに なっている。なぜ、なっている、と書いたかというと、じつは彼は宇宙人に誘拐され 、まだ生きているという都市伝説があるためであり、時々目撃談もあるからだ。(日 本でいうと、ツチノコやクッシー*7のようなものかもしれませんね。)彼が誘拐され た理由は諸説あり、アメリカンドリームの偉大な例として宇宙に招かれた、とか、ア メリカの生んだロックンロールの素晴らしさを全宇宙に広めるため旅にでた、とか実 はエルヴィスは地球の遅れた文化を発展させるためやってきた宇宙人である(アイン シュタインもその一人である)という説などなど。『MIB(メン・イン・ブラック )』*8でも「エルヴィスは家に帰っただけだ」という台詞がある。そして『インディ ペンデンス・デイ』*9でも宇宙船に向かって「エルヴィスをかえせ」プラカードを持 って行進する人が描かれている。解説終わり。
このように、SF界のあちこちに現われるエルヴィス誘拐事件だが、ついに犯人の動 機を掴んだのである。それは、軍事利用。『マーズ・アタック』*10のラストを御覧い ただきたい。銃弾にも核攻撃にも無敵を誇った宇宙人達が、スピーカーから流れる音 楽によって次々と脳を爆発させて(すごいとおもう)倒れていったのである。また、 ゲーム『スペースバニーズ』では、宇宙ウサギが地球征服のためにCDを作っている という。おそらく宇宙人同士の戦争では、様々な音楽CDが飛び交っていることだろ う。そういえば、宇宙空間での戦いの時はどうしているのだろうか。あ、『超時空要 塞マクロス』*11で、リン・ミンメイが兵器(?)になっていたな。まだまだ興味の尽 きない対象である。
日本最大のSF『ドラえもん』*12の世界からジャイアンが誘拐される日もいつかくる かも知れない。

*1説明する必要のない有名映画。一般的にはSFといわれているが、スペースオペラ かも知れない。一言コメントさせていただくなら、九才の子供が戦闘機を動かしては いけないと思う。
*2映画。宇宙人と子供の感動的ドラマ。SF界でもっともまっとうな性格をした宇宙 人だと思う。終盤の、自転車に乗って子供と一緒に空を飛ぶシーンは映画史上に残る ものであり、『ラストアクションヒーロー』『ワイルド・ワイルド・ウェスト』など 数多くの映画でオマージュ、パロディーが作られている。映画は数多くの飛行シーン を描いていたがこれほど見事なものは『トイ・ストーリー』のラスト意外にない。と 思う。
*3映画。登場する宇宙人プレデターは進んだ科学力を持ち、光をねじ曲げ姿を消す技 術を持っている。彼等の感覚器は、赤外線しか見ることができないらしい。狩猟を楽 しむ文化があり、そのために歴史上何度か地球に現われていたらしい。1では密林に、 2では市街地での狩りをおこなった。2では宇宙船内に宇宙生物の頭蓋骨を飾っている 。ちなみに1での主役はア−ノルド・シュワルツネッガ−。
*4映画。SF密室ホラー・スプラッターの最高峰の一つ。4まで続編がでている。惹句 (じゃっく、映画のキャッチコピーのこと)『宇宙では、あなたの悲鳴は聞こえない 』『今度は戦争だ』なども、格好良い。シリーズが長く続いても質が低下しない希有 な作品、3で死んだ主人公を4で生き返らせるという制作者の凄まじいパワーを見せた 。
*5ジェダイマスターと呼ばれる、偉大な賢者。主人公の二番目の師匠。小柄な宇宙人 の老人(800才以上)だが、念じるだけで沼に沈んだ宇宙船を引き上げる程の力を持 つ。ゴム製のぬいぐるみとは思えない程生き生きした演技を見せた。
*6ジェダイは、スターウォーズにおける騎士であり、フォースと呼ばれる超能力を行 使できる。武器としてライトセイバーと呼ばれる剣を使う。語源は、時代劇、らしい 。
*7ツチノコは、胴体が異常に太い蛇のような動物といわれている。クッシーは北海道 にいるといわれている怪獣。北海道版ネッシー(ネッシーの学名はネッシテラス・ロ ンボプテリックス)どちらもUMA(ユーマ、存在未確認生物)である。
*8映画。メン・イン・ブラックとは、アメリカの都市伝説に登場する人々で、黒一色 の服装をし宇宙人目撃者に口封じをしたりするらしい。映画の設定では、宇宙人入国 管理局ともいうべきもので、地球への政治亡命受け入れ等を仕事にしている。活動資 金は、宇宙人から没収した技術を特許として申請することによる。電子レンジやマジ ックテープ等がその技術。かなりぶっとんだセンスによるおもしろSF映画。アニメ にもなっている。
*9映画。巨大宇宙船による侵略者との戦いを描く。非力な宇宙人が強化服に身を包ん でいたりするのは『宇宙戦争』の影響だろうか。マッキントッシュで宇宙人のコンピ ューターを破壊したり、パンチ一発で凶悪そうな強化服の宇宙人を叩きのめしたりし ているのでおもしろ映画に見えなくもない。多分マッキントッシュもMIBによって 地球に持ってこられたのだろう。
*10狙って作られた馬鹿映画。プラスチックとビニールで作られたような宇宙人、合成 映像は遠近法は合ってないうえ境界がはっきりわかる、プラスチック水鉄砲のような 光線銃まで、”わざと”60〜70年代の低予算B級SFそっくりに作っている。繰り返 すが、狙って”はずした”映画を作っている。実は戦争の原因は、異文化理解の失敗 によるというブラックユーモアもある。
*11アニメ。戦艦『マクロス』と可変戦闘機『バルキリ−』の侵略宇宙人に対しての戦 いと、主人公の周囲の三角関係を描いた(こう書くと『機動戦艦ナデシコ』みたいで ある。)。シリーズ中において最強の兵器は歌であるという伝統があり、最初のシリ ーズでは歌を聞き動揺した宇宙人を壊滅させた。また、『マクロス7』の主人公バサラ 氏の決め台詞は「俺の歌をきけええええ」である。
*12説明不要の世界で最も偉大なSFマンガ。ガキ大将ジャイアンはしばしば空き地で リサイタルを開き、善良な人々に多大な迷惑をかけている。登場時のテーマ曲は『お れはジャイアンさまだ』。マンガでは「ボエ〜ボエ〜」としか表記されないがちゃん と歌詞がある。ぜひカラオケで歌ってみて下さいませ。また、のび太がひみつ道具で 世界から音を消した時は黒板に文字を書くことで”歌って”いたがそれでも気分が悪 くなるくらいひどい歌ということだ。




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