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大都会
六月四日、東京へ行って来た。
地下鉄を利用したが、乗り換え乗り換えで、今自分がどこに居るのか解らなくなった。
大変な所だ、裏の庭のアリの巣をひっくりかしたような混雑、参った参った。
地上に出たら、これまたアリの行列だ、俺もアリになった。
大都会の雰囲気を味わうために渋谷に行ってみた、ハチ公の銅像があり、ひとまず近くのベンチに腰掛けハチ公を眺めていた。
駅前の小さなスペースだが心が落ち着く、ハチ公が死んでから何十年になるだろう、銅像になってからも、いまだに主人を待っているようだ。
ハチ公が人々に出合いの場、憩いの場を与えているのを何人のひとが気が着いているだろうか?なんて考えてみた。
他のどんな銅像よりも親しみがあるのは、昔から犬と人間は友だちと云われて来たかなのだろう。
大都会のオワシス的な役目を果たしていると暇人は思ったのである。 |