「自分の住む町って客観的に見たら、どうなんだろう?」 そんな人に向けて発信してます。 |
営団地下鉄東西線 南砂町駅 |
9月半ば。正午過ぎ。適当な出口から地上へ。 駅前は、あまり密でない木立の公園になっている。倒木が薄暗い天気のためか陰鬱な印象を与えている。休日だが人は多くない。 もう数年間電車から見ていて知っているのは荒川の方向。川に出ればきっと気持ちがいいはずだ。 その方向は新しい、あるいは建設中のマンションと空き地、倉庫ばかりで歩くほど寂しい。 くさむらから這い出してきた大きな蛾の幼虫をうっかり踏みそうになり、ぎょっとする。 この時期の東京はまだ涼しいとは言えない。しばらく歩いて自動販売機を見つけ、ジュースを買う。 寂しい一帯を抜け住宅地に入り、奥の土手を登ると、ようやく荒川が望める。案外遠かった。 川沿いの芝生道は対岸よりはるかに広く、開放感がある。海までそう遠くないので潮の匂いがする。護岸された部分はゴミがひどい。 ひとりで来ている釣り人がポツポツといる。老人チームがゲートボールの練習をしている。家族連れも少しいるが、やはり天候のせいか寂しい人出だ。 1時間ほど一帯をぶらぶらした後、小雨が降りだしてきたので引き返すことにする。 川を離れてすぐに雨の強まる気配がなくなった。住宅街を気の向くままなんとなく駅方向に歩き廻る。 はっぴを着た人間とすれ違い、しばらくして祭りの笛の音が聞こえてくる。すぐに前方から神輿の一団が現れた。町内会の祭りのようだ。 決して見ていて面白い雰囲気でもなく、進路もふさがれたかたちになったので少し戻って小道に入る。 私道のようなところに迷い込んだりもしたが、記憶にある通りに出る。 自転車置き場を通り抜け、駅前へ。若い女性がベンチでなぜか新聞を拡げている・・・ (最後に)ちょっと寂しい町。荒川沿いはごみさえなければとても開放感がある。駅前も天気が良ければ気持ちがいいかもしれない。 |
2002年09月29日 20時51分03秒
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