【0001】
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件 名 : 改革委員会結成とスレッド分けのお知らせ
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 11:59
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NAMセンター事務局の浅輪です。
改革委員会MLを作りました。活発な議論を期待します。
なお、議題ごとにスレッドを分けて議論したほうがいいように思います。
今から、私のほうで、今までに私信などで提出された議題を
別々に送信します。出来れば、それに返答する形で議論を続けていただけたら、
と思います。
なお、メンバーと評議会への提案内容は以下の通りです。
田中正治
朽木水
和氣久明
浅輪剛博
王寺賢太
岡崎乾二郎
柄谷行人
杉原正浩
関井光男
湯本裕和
★NAMの危機をチャンスへ!「NAM抜本的改革委員会」設置提案
(代表)田中正治
●理由・背景
1) NAM第四回全国大会以降「理念から実践へ」を掲げて、行動するNAM
を目指した。京都、九州、東北でのQイベントへの参加はその試みの第一歩で
あった。NAM会員再登録はその第二歩で、再登録したNAM会員に、実践へ
の参加を促した。
しかし、夏以降のQをめぐる紛争、「Qは終った」のHP掲載など一連の問題を
めぐるNAM内紛争は、従来のルールに沿って問題を解決しようとすれば、ルー
ルのいっそうの強化と官僚的統制の強化になることは必然的であった。それは
実際には,最高決定機関・センター評議会での討議の実質的硬直化をもたら
している。NAMは柔軟性とおおらかさを失っているように見える。僕自身、
大嫌いな官僚を演じざるを得なくさせられているのだ。これはシステムがそう
させているといって良い。第四回以降目指した「理念から実践へ」とは無縁な
官僚化、いわば進もうとしてきた方向とは、逆の方向に進んでいるようだ。
2)あらゆる生き物(組織も人間が作っている生き物)にライフサイクルがある
ように、NAMもその例外ではない。われわれは自ら作ってきたルールの呪縛に
かかっているのではあるまいか。第四回大会以降の「理念から実践へ」の課題を
実践するためには、それにふさわしい組織の抜本的改革がその時提起されなけ
ればならなかったに違いない。そうすることなしに従来の組織を維持したまま、
部分的前進をはじめていたとき、LETSを巡る紛争が競りあがってきて、官僚
的システムの呪縛を跳ね除けることが出来ないでいるのだ。その結果、ML疲れ
と肉体的、精神的疲労が特に中心的メンバーを襲っているように見える。
3)在野の第一線級の活動家の方たちで壁にぶつかっている方たちが大勢いる。
そうした方たちはNAMの原理(公理)にもとづく各領域での定理(具体的な
活動のためのコンセプト)を切望している。しかし現在では第一線の活動家の
方たちがNAMに魅力を感じて関わって来て、定理を生み出すことができるよう
な組織になっていない。
討議をしている間にMLや手続きの桎梏にとらわれてしまう。実践に振り分け
る時間さえない。活動家の方たちが参加できるような、現場に対応する定理形
成の契機を汲み上げ、NAMの運動に新しい生命を吹き込み、実践的な活動に
対応する組織にしない限り、NAMはもうダメだ。プロジェクトやさまざまな
企画・イベントを一線の活動家と協働して開催することができるような組織に
することなくして、NAMには未来がない。
僕は問う。「理念から実践へ」という方向性を実現しうる全般的システムのビ
ジョンは?官僚的呪縛から自由なシステムを最大限構想すると、どのようなものが
考えうるのか?NAMは今、抜本的改革を求めている。
●「NAM抜本的改革委員会」の提案
1)目的:NAMのシステムの現状の問題を把握し、システムの抜本的改革
案をセンター評議会に答申する。
2)NAM内外の英知を集める。
3)NAM代表が、約10名のメンバーを指名する。
4)委員会はMLを設置するが、11月10日ごろに一泊のオフ会にて
集中討議を行う。(12月20日以前に全国集会の開催。)
5)暫定議長は,NAM代表が行い,正式に議長を指名する。
6)2002年11月20日頃に、改革案をセンター評議会に答申する。
【0002】
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件 名 : 会員資格
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 12:00
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【会員資格】
現NAMでは、入会規定を変え、推薦者二名を必要とすることになっていますが、これま
で入った人たちには、それが適用されていません。この中には、何のためにNAMに入っ
ているのかわからないような人たちが多いし、2チャンネルからもぐりこんだような
人が少なからずいます。こういうことでは、MLでの発言を控える人がいるのは当然で
す。(柄谷10−26)
現NAMの組織には、形式主義・官僚主義がはびこっており、そもそも、NAM本来の動機
(革命運動)が失われています。しかし、これを変えることは難しい。(柄谷10−
26)
正会員のうち、これまでにML上の一切の発言のない人、地域系での会合への参加のな
い人を事務局(各関心系・地域系でも良い)でリストアップし、ML上での自己紹介あ
るいは地域系会合への参加を義務付ける(年末まで?)。その上で、二名以上の賛成
によって人は正会員として残留する。(王寺10−26)
会員の再審査はこのプロジェクト義務づけの際に、プロジェクトの審査とプロジェク
ト加盟のメンバーの厳密な審査を義務付ける(最低限あって話をする、さもなければ
電話(笑)。最低二名の賛同を受けなければ行けない)ことで果たせるのではない
か。いずれにせよ、実際の人間関係に基づいていなければ、運動にならない。インタ
ーネット一本釣り方式だと、社会的諸関係のないアノミー化した集団になってしま
う。(王寺10−26)
a)会員数(賛助会員を除く)が現在97名、これをさらに絞り込む。
i)賛助会員を含んだnam-eventは事務局からの連絡用MLに限定し、会員からの投稿
はできないようにする。
ii)逆に賛助会員を含まないnam-members MLを一つ立ち上げる。NAM全体に関わる議
論はそこで行う。これでもうちょっと風通しが良くなるのではないか。MLを覗くため
に参加している賛助会員はずいぶん排除できるはず。会員/賛助会員の一定の階層化
をするべきではないか。賛助会員が会員に加わるモティヴェーションもできる(かも
しれない)。
iii) 関心系の組織は会員・賛助会員ふくめ最低n人の発起人をつのり、会員から
nam-membersで動議されたものを評議会での承認で決定する。
iv) nam-membersには、評議会の決定に関して、規約委員会?に再審の請求ができ
るようにする。このためには評議会と規約委員会の分離が必要になる。それはゆくゆ
くのことで良い。評議会の権力を強化することとして、同時に再審請求、リコールな
どの制度も考えておくべき。その際にも、会員・賛助会員n人の発起人を募ってなされ
るものとする。再審請求・リコールなどの呼び掛けにかんしては、その異議申し立て
を受けた当事者が発言を封じることができないようにする。
会員には古代の共和国みたいに、第一人者(代表)・少数者(評議会)とならぶ、
多数者(平民会)くらいの地位を与えてNAMの総体の意志決定に参加できるようにした
ら良いのではないか。僕は単なる形式的な三権分立よりも、むしろひとつの団体の中
で紛争の可能性を認めつつ、それをどう組織するべきか、について考えたほうが良い
と思う。(もともとモンテスキューの発想もそういうものだった。)しかし、その
「政治的」な権利は、関心系の設立の動議(NAM内の改組、評議会の承認を要する)と
評議会決定に対する異議申し立て(違憲立法についての再審請求権・および役職付き
のもののリコール、規約委員会?の承認を要する)に留まるから、それでNAM(評議
会)が総体として効率が失われると言うことはない。賛助会員から会員への「通路」
は、基本的に地域系・階層系・関心系・プロジェクトなどの「系」とする。(王寺10
−30)
【0003】
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件 名 : 関心系
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 12:01
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【関心系】
現在、関心系から評議会メンバーが出ていますが、そのため余計な負担が重い。評議
会では、全体の運営を考えるので、そのメンバーは、関心系とは別であるべきだ。関
心系は評議員を選出する母体でないほうがいい。関心系では、代表などとむりに格好
をつける必要もないし、特に意見をまとめる必要もない。過去ログもたんに要点だけ
でいいでしょう。議論だけではなく、実行したい人は、あつまってプロジェクトを作
ればよい。
評議会と無縁である以上、関心系はどんどん増やしたり減らしたりしてよいでしょ
う。活動がないようなら、削ります。特に「理論」を削る。他に、メディア、科学、
工芸など。
と同時に、それらと別に、削られたカテゴリーやまだ存在しない新しい主題をもつよ
うな人たちが議論をする場(超関心系)を作る。そこで、スレッドを立てて、一定の
数があつまり、新たな関心系をつくりたければ、そうしてよい。
関心系と同様に、地域系も今後どう分節化するわからないので、決定権のある評議員
を生み出せない。逆にいうと、評議員とならないのだから、地域系も自由に増やした
り、組み替えてよい。(柄谷10−30)
b)多重帰属の原則自体は非常に面白いので、保持して行ったほうが良い。再編にあ
たっては、
0)まず、原則として、すべてのMLを再審に付す。
改革委員会が統廃合の決定をし、異論があれば聞く。以後はMLばかり増えていく事
にもなりかねないので、定期的に(年一回?)、評議会が統廃合を行う。
1)階層系
既存の学生、引退者とともに労働者系を作ってはどうか。(と、失業者になりかけ
ているやつが言うのはなんだけれども(笑)。失業者系というのも作るか。)。
2)関心系(柄谷案に依拠)
i) 機能していないMLを廃止する。
ii)それから柄谷さんの言うように「超関心系」nam-membersから関心系への分化を促
す。
3)地域系・階層系・関心系と評議会の関係
基本的にすべての系にオブザーバー参加を認める。それぞれの「系」が代表を評議
会に送るという発想は、本来「アソシエーションsのアソシエーション」としてのNAM
がその運動自体の内部に「社会国家」を実現するという発想から生まれた、コーポラ
ティスト的なアイデアだったと思います。それは現在までのところ、形式主義と紛争
の錯綜をもたらしただけだった。しかし、同時に、NAMに帰属する会員(国家に属する
市民)の次元を強調しただけでは、「ブルジョワ的」な抽象に陥る危険もあるでしょ
う。それについては地域・階層・関心の各所属からの「弱い」代表が評議会のレベル
で認められるべきではないか。むろん、オブザーバーだから、決定権は持たない。た
だし、彼らからの意見は聞くことができる。
B) 僕は規約委員会も改組したほうが良いと思います。歴代代表と事務局長、法家
(朽木さん)、それから「研究所」から数名の「学識経験者」ということで良いので
はないか。本当は兼任を減らして行くべきだけれども、、、まだ若い団体だから、今
のところはしょうがないか。(王寺10−30)
【0004】
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件 名 : プロジェクト
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 12:02
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【プロジェクト】
最近出来たプロジェクト代表者会は、実際の現実の中で実践を通して得られてきた知
恵、問題意識を持っている、と見られる代表者ばかりで、対抗運動のNAMとしての
リーダーとして適した人材が集まっていると思われる。ここを実質的なセンター評議
会として扱う。そこには地域系、階層系(一応)の代表者、および、バーチャル活動
局の編集局、システム局など、および監査委員会の代表も入れる。(浅輪10−26)
プロジェクトの重視
MLで喋ってただけではダメだから、会員には地域系1、関心系1とプロジェクト1
への参加を義務付ける?現在階層系は機能してるのか?NAMの多元主義を生かしなが
ら、実践的かつ実際的な人間関係に基づいて議論を進めて行くためには、プロジェク
トへの参加義務づけが妥当か。いくつか新しいものを立ち上げる必要がある。知識人
達には知識人プロジェクトでも作ってもらいたい。彼ら自身が動きやすくなるでしょ
う。(王寺10−27)
【0005】
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件 名 : センター評議会
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 12:03
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【センター評議会】
センター評議会の縮小、プロジェクト代表者会への権限移行。
評議会のメンバーはほとんど何もしてない関心系でなんか発言してしまった人々が
「代表者」と突然祭り上げられてしまった、という印象がある。さらに、現状を見れ
ば分かるとおり、形式主義がはびこり、審議に時間ばかりがかかっているように思え
る。これを縮小なり、権限委譲する。最近出来たプロジェクト代表者会は、実際の現
実の中で実践を通して得られてきた知恵、問題意識を持っている、と見られる代表者
ばかりで、対抗運動のNAMとしてのリーダーとして適した人材が集まっていると思
われる。ここを実質的なセンター評議会として扱う。そこには地域系、階層系(一
応)の代表者、および、バーチャル活動局の編集局、システム局など、および監査委
員会の代表も入れる。(浅輪10−26)
プロジェクト委員会をNAMの事実上の指導部とすることには反対。プロジェクトには外
部の人も入っており(たとえば、WBNの宮川さん)、原理に従って言えばプロジェクト
は妥協するもんだと考えておいたほうが良い。逆に
規約委員会でイニシアティヴをとる。
それなら原理的にもすっきりする。杉原さんは慰留します。原理の改訂が必要なら、
こちらのほうが良いでしょう。
事務局と評議会の縮小云々については、まず単に頭数を減らす。
事務局については前任者のオブザーバーはいい加減切って良いでしょう。評議会につ
いては各系の連絡責任者は切っていい。各系から一人出ていれば十分。それで頭数は
半分くらいにはなるでしょう。しばらく、規約委員会での決定を承認してもらうかっ
こうにすれば良い。(王寺10−27)
1)センター評議会は、会員全員から、*名連記投票で選ばれた12名(?)の評議
員から構成される。さらに、各地域系(海外をふくむ)、学生などの代表らがオブザ
ーバーとして入る。プロジェクト連絡会議の代表らも加わってもよい。また、評議会
の推薦する人がオブザーバーとして入る。(当然ながら、オブザーバーに決定権はな
い。)
2)評議員は任期2年とし、一年ごとに半数ずつ改選される。一年後に、再選可能。
(最初は、任期1年組と任期2年組で構成します)
3)この12名(?)ほどの評議員から、互選と籤引きで、NAM代表が選ばれる。セン
ター評議会は、戦略的な問題を論じるので、MLだけですますことはできません。定期
的に合宿のようなミーティングが必要です。
センター評議会、規約委員会(立法)。
さらに、NAM代表、副代表などの下に、センター事務局、編集局、研究所などがある。
(行政)
そして、監査委員会(司法)。
以上は、今までと基本的に変わりません。
変わったのは、たんに、センター評議会員の選出方法です。これは、これまでのよう
な員数あわせの(関心系)代表・連絡責任者からなる評議会とくらべて、きちんとし
た選挙によって評議員が選ばれ、そして、その中から、互選と抽選でNAM代表が選ばれ
るのですから、明らかに民主主義的改善であると思います。
したがって、原理改正というより、規約改正ですむはずです。しかし、この機会に、
会員の「再契約」を求めるわけだし、むしろ原理改正と称してもいいでしょう。(柄
谷10−30)
僕が前から主張していることですが、評議会の権力を強化することにするなら一層、
この機会に事務局や評議会に対して一般会員の側から反論のできる場所と制度を規定
しておいたほうが良いのではないか。評議会の決定は必要があれば規約委員会で再審
査可能である、とするか。(王寺10−30)
【0006】
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件 名 : センター事務局
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 12:03
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【センター事務局】
センター事務局の事務大幅縮小、解消を目指す。どう見ても本当に必要なのか、と思
う事務ばかりで、うんざりです。事務は基本的に地域系事務局に任せるようにしてい
く。会費を含めて。NAM自身は会費を取らず、関心系MLにはメンバー登録あれば
半分自由参加。(これは私が前に書いた会員自身が勝手に登録できる方式を使う)た
くさん参加できますが、(下手すればNAM会員以外も)どっちにせよ2ちゃんねるに
現行でも流れるので、勝手に参加させればいい。関心系は主に新人が行ってきた今ま
での運動を振り返ったりする新人オリエンテーションの場、そして、連絡用と位置づ
ける。一応センター事務輪番制は残し、それはNAM外からのメール応対を行う。そ
れ以外は地域系の完全自治。地域系ML参加者は完全管理。(浅輪10−26)
浅輪さんは、事務機能の地方への分散について、その具体的な可能性を答申してくだ
さい。中部・北陸とかは大丈夫なのか?金の管理はどうするのか?今事務局が払って
いる支出って言うのは基本的に何か?東京の家賃は東京だけでまかなえるのか?サー
バー使用料は?会計監査は、ひとりおいて全国を担当させ、評議会ないし規約委員会
に報告して終わりっていうことで良いか?など。
ただし、事務局への権力集中については、東京がここ一年しょってきたという事は考
慮すべき。本来ならば半年で交代のはずだったが、地方で引き受けられるところがな
かった。逆に言えばNAMは組織の小ささにもかかわらず、分不相応な事務をしょってき
たということでもある。(王寺10−27)
> 金の管理はどうするのか?
郵便口座を作れば言いだけのことです。簡単です。東京ではもうやりました。
> 今事務局が払っている支出って言うのは基本的に何か?
全国大会の会場費、HPサーバー費、ここが2大支出でしょうか。
>> 東京の家賃は東京だけでまかなえるのか?
出来ます。多分、引っ越すと思いますが。
> サーバー使用料は?
結局、そういうのに必要な金を集めるセンターは必要ですかね。会員管理だけを地域
にやらせましょうか。必要分だけをそれぞれの地域が出し合ってセンターで集める、
というとどこかの地域が独立したりするかな。センターが集めて、補助金方式のほう
がいいか。(よく無いと思う)。
その辺つめてください。まあ、浅輪さんが一人でやる必要はないと思うよ。
> 会計監査は、ひとりおいて全国を担当させ、評議会ないし規約委員会に報告して終
わりっていうことで良いか?など。
>> ただし、事務局への権力集中については、東京がここ一年しょってきたという事は
考慮すべき。
そうですね、しかし、半年でメンバー大幅に交代しましたが。
が、大解剖を進めるなら、現状では東京で続けるしか無いと思います。(浅輪10−
27)
【0007】
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件 名 : 研究所設置
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 12:04
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【研究所】
NAMには多くの知識人や物書きが入っているのですが、MLでは、その人たちが沈黙せざ
るを得ない雰囲気があるのです。唯一の場であるフォーラムも結局停止に追い込まれ
ました。現在のNAMには、妙に「実践」を重んじる傾きがあります。しかし、NAMは根
本的に知識人の運動であり、べつにそれを恥じる必要はありません。理論的実践にお
いて不徹底であること、たとえば、Qのようなエセ理論を放置しておくことこそ恥じる
べきです。第二次NAMは、もう一度、NAMが世界で最も先端的な知的運動であることを
示すものです。(柄谷10−26)
田中さんがいわれたように、「研究所」(仮題)のようなものをつくりたいと思いま
す。ここには、学者・物書きなどに入ってもらいます。(その意味で、関心系「理
論」を削りたい。)こういった人たちが、関心系MLに出たくない気持がわかるし、同
時に、彼らにも何かやってもらいたい、ということで、研究所やフォーラムなどを考
えました。世間的には、**研究所があるというだけで、どういう人がやっているか
は隠しておいていいと思います。
編集局には、物書きなどに、フォーラムの編集委員(レフェリー)になってもら
います。講演会その他では、彼らの協力を得たいと思います。(柄谷10−30)
【0008】
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件 名 : 市民通貨
差出人 : info
送信日時 : 2002/11/03 12:05
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【市民通貨】
市民通貨Lのおかげで、われわれはもうある種の「実践」から解放されていま
す。Lは、NAMと別になされる非営利的事業です。第二次NAMはそれを組織内で採用する
とはいえ、その普及のために組織として取り組む必要はありません。組織としては、
本来の、NAM的な運動に向かってやるべきです。
市民通貨Lが、何もかもを解決するわけがない。協同組合のように、資本制経済の外に
出ようとする対抗運動、そして、反戦運動・組合運動のような内在的な対抗運動が不
可欠です。つまり、NAMが本来志向していた運動に戻るべきなのです。
しかし、たとえば、協同組合は、市民通貨Lのおかげで、いつでも円を無利子で融通で
きます。銀行の必要から解放される。ここで、はじめて、協同組合の運動が現実的と
なります。Lにもとづいて、小商店らのアソシエーション、小生産者のアソシエーショ
ンも可能になる。これがなければ、ボイコットなども正しくやれません。(柄谷10−
26)
2)Q
Qについては早急に義務づけの取り止めを決める(二週間くらいはかかるか)。
ただし、Lとの互換性を保証し、Lへの移行が完了するまで一定の移行期間を設ける。
これはすんなり通ると思います。(王寺10−26)
【0009】
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件 名 : NAMの危機をチャンスへ!「NAM抜本的改革委員会」議長指名
差出人 : 田中正治
送信日時 : 2002/11/03 12:18
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田中正治(暫定議長)です
まずは口火を切らせていただきます。
この委員会の議長ですが、この間、NAM改革を積極的に働き
かけてこられた浅輪さんを指名します。
11月9日−10日、東京(NAM東京事務所)での草案作成を
目指し、浅輪議長の下で大胆、独創的名改革アイディアの
提起や活発な論議をお願いします。
まずは、11/9−10東京での合宿での草案作成に向けた
論議をよろしく。では浅輪さん、よろしくお願いします。
@@@@@@@@@@@@@@@@
★NAMの危機をチャンスへ!「NAM抜本的改革委員会」設置提案
(代表)田中正治
●理由・背景
1) NAM第四回全国大会以降「理念から実践へ」を掲げて、行動す
るNAMを目指した。京都、九州、東北でのQイベントへの参加はそ
の試みの第一歩であった。NAM会員再登録はその第二歩で、再
登録したNAM会員に、実践への参加を促した。
しかし、夏以降のQをめぐる紛争、「Qは終った」のHP掲載など一連
の問題をめぐるNAM内紛争は、従来のルールに沿って問題を解決
しようとすれば、ルールのいっそうの強化と官僚的統制の強化にな
ることは必然的であった。それは実際には,最高決定機関・センター
評議会での討議の実質的硬直化をもたらしている。NAMは柔軟性
とおおらかさを失っているように見える。僕自身、大嫌いな官僚を演
じざるを得なくさせられているのだ。これはシステムがそうさせてい
るといって良い。第四回以降目指した「理念から実践へ」とは無縁な
官僚化、いわば進もうとしてきた方向とは、逆の方向に進んでいるよ
うだ。
2)あらゆる生き物(組織も人間が作っている生き物)にライフサイク
ルがあるように、NAMもその例外ではない。われわれは自ら作っ
てきたルールの呪縛にかかっているのではあるまいか。第四回大
会以降の「理念から実践へ」の課題を実践するためには、それに
ふさわしい組織の抜本的改革がその時提起されなければならな
かったに違いない。そうすることなしに従来の組織を維持したまま、
部分的前進をはじめていたとき、LETSを巡る紛争が競りあがって
きて、官僚的システムの呪縛を跳ね除けることが出来ないでいる
のだ。その結果、ML疲れと肉体的、精神的疲労が特に中心的メン
バーを襲っているように見える。
3)在野の第一線級の活動家の方たちで壁にぶつかっている方た
ちが大勢いる。そうした方たちはNAMの原理(公理)にもとづく各
領域での定理(具体的な活動のためのコンセプト)を切望している。
しかし現在では第一線の活動家の方たちがNAMに魅力を感じて
関わって来て、定理を生み出すことができるような組織になってい
ない。
討議をしている間にMLや手続きの桎梏にとらわれてしまう。実践
に振り分ける時間さえない。活動家の方たちが参加できるような、
現場に対応する定理形成の契機を汲み上げ、NAMの運動に新しい
生命を吹き込み、実践的な活動に対応する組織にしない限り、NAM
はもうダメだ。プロジェクトやさまざまな企画・イベントを一線の活動
家と協働して開催することができるような組織にすることなくして、
NAMには未来がない。
僕は問う。「理念から実践へ」という方向性を実現しうる全般的シス
テムのビジョンは?官僚的呪縛から自由なシステムを最大限構想
すると、どのようなものが考えうるのか?NAMは今、抜本的改革
を求めている。
●「NAM抜本的改革委員会」の提案
1)目的:NAMのシステムの現状の問題を把握し、システムの抜本
的改革案をセンター評議会に答申する。
2)NAM内外の英知を集める。
3)NAM代表が、約10名のメンバーを指名する。
4)委員会はMLを設置するが、11月10日ごろに一泊のオフ会にて
集中討議を行う。(12月20日以前に全国集会の開催。)
5)暫定議長は,NAM代表が行い,正式に議長を指名する。
6)2002年11月20日頃に、改革案をセンター評議会に答申する。
【0010】
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件 名 : 改革案ー田中
差出人 : 田中正治
送信日時 : 2002/11/04 14:32
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田中です
要点のみ列挙してみます。はじめから各論では書きにくいので
まず全体的なポイントのみ。
●ML中心主義からの脱出(NAM全国集会と評議会)
1)毎年夏、3日-4日のNAM全国集会で討論。草案を評議会
へ答申。
*NAM全体の方向と年間計画作成。草案を評議会へ答申。
*各系やプロジェクトも年間計画を討論。
2)評議会は、NAM全体の方向と年間計画案を討議決定。
*評議員は、各系の代表でなく、(正)会員の5名連記?で12名?
選出(柄谷案に賛成)。量を減らし、質を上げる。。各系の代表に
すると、NAM全体の問題に関しては、”面倒だから”イエスマン
になりやすい。
*評議会は、「戦略的問題」を討議し決定する、柄谷案に賛成。
*評議会は、春、夏、秋、冬、オフの評議会(合宿)を開催。そこ
で懸案事項を集中討議・決定。日常的にはMLで討議は必要。
*会員再登録、協議会構成関連は、柄谷案に基本的に賛成。
●蛸壺からの脱出(研究所と情報・宣伝局)
1)研究所ー
*NAMの特徴として、海外メンバーが多く(最近帰国している人
が多いが)、理論家、思想家、知識人が多い。NAMを渦の中から
でなく、渦の外から見て、MAMの問題点を指摘し、方向性を、年
1回評議会に答申する。(全国集会の時に討議)。NAMを歴史的
流れの中で、世界的水準から見、提言してもらう。これが出来るの
はNAMの強み。
*HPのフォーラムに反映。投稿。講演会。(柄谷案に賛成)。
*NAMは、蛸壺に入ってしまっている感じがする。この国の「稲作
農耕民族」の「風土」がもたらす強烈な引力。この研究所から発信
されるメッセージが、逆からの強い引力を発信。この緊張関係の
中で、何かが生まれる。
2)情報・宣伝局ー
*実践するNAM、行動するNAMを強調するためには、活動情報
の集中と強いメッセージの発信が、表裏一体の関係。これがないと
素朴実践主義、フィールド主義になってしまう。
*各系のHPの充実。特に各関心系では、「NAMの原理」に基づく、
各領域の「定理」を生み出す作業が意識的になされることと、同時に
プロジェクトを生み出していく。それをHPに掲載。在野のその領域で
一線の活動家、専門家に窓口を開く。
●活動するNAM会員へ(NAM再契約・再登録、NAM学校)
1)(正)会員は全員ー
*NAMの何らかの活動への参加が条件。少数精鋭化。
*現会員2名の推薦が、再登録の条件(柄谷案)に賛成。
2)NAM学校ー
*賛助会員および賛助会員登録希望者に対して、入会時または
その3か月以内に、研修を終了する。NAM原理、NAMに関する講義
と討論+希望者の経験や活動領域の希望などについて討論。
●もっと責任と権限の移譲(自発性、起業家精神、フィールドを持つ)
1)NAM全国集会でNAM全体のことだけでなく、各系やプロジェクト
の年間の課題も検討するので、自発性と自律性、ユニットへの責任
と権限の移譲を、もっと強調してよい。会員は指示を受けるのでは
なく、権限を委譲され、自分の仕事に責任をもつこと。フィールドを持つ。
2)情報の集中は、各系やプロジェクトのHPの充実を通し、NAM
全体に公開される。
3)プロジェクトは、NAM会員だけでなく、在野の各領域のリーダー
や専門家だけでなく、生産から消費にいたる関係者が、このプロジ
ェクトの過程に参加でき、アイディアを双方に提供出来るようにする。
協働作業とそうした人たちのNAM会員勧誘を進める。
なお、従来殻のプロジェクトに関する、NAM内→NAM外の規定は
活かす。
4)各ユニットが自律的にたてる計画の推進力になるのは、中心に
なるひとつの戦略ではなく、ひとつの理念(NAMの原理・公理)と
各領域のコンセプト(定理)なのである。
5)会員の能力をフルに活かしたいのなら、会員が自由に動ける
ようにし、全員が活動に参加するようにする。誰もが出来るだけ
情報を得られ、各自が判断を下せるようにする。
6)もっと、起業家精神を発揮し、生産の領域にも挑戦する。
7)現在の「プロジェクト検討委員会」を、プロジェクトへのサポート、
経験交流など、活性化させる。
【0024】
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件 名 : 資料:[nam-edu:0733] 反省:プロジェクトへの意欲の枯渇という NAM の危機について
差出人 : Kuchiki
送信日時 : 2002/11/06 12:32
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おはようございます、朽木です。
関心系教育にアップしたNAMの現状に関する私のコメント2つとそれに対する大
和田さんのコメントを、とりあえず、参考資料として転載します。
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To: [email protected],[email protected]
Subject: [nam-edu:0733] 反省:プロジェクトへの意欲の枯渇というNAM の危
機について
こんにちわ、朽木 水(法律・東京・非学生)です。
教育のプロジェクトに関連して、書いておきたいことがありまして、投稿しま
した。
少し前、東京コミュニティーカレッジというところで講義をしたとき、終わっ
たあと、ひとりの若者から質問を受けました。
彼は、自分のことを非NAM会員と言っていましたが、この3月まで関西にいて、
山住さんたちのやっているニュースクールのプロジェクトに何度か関わってき
たそうですが、勉強の都合で、4月から東京に来ているそうで、彼自身大学に
大検で入学したこともあって、不登校問題など教育に関心が強く、東京で、フ
リースクールをやるプロジェクトがあったら参加したいので、そのときは是非
紹介して欲しいと言われました。
しかし、残念ながら、私は、彼の求めに応えることはできませんでした。とい
うのは、NAMの目的のひとつは、元々こうしたNAM的なアソシエーションへの強
固な意志と志向を持ちながらも、孤立し、閉ざされた人たちをアソシエートす
ることにあるというのに、現実のNAMは、例えば、全国で最も会員数の多い東京
でさえ、フリースクールのプロジェクトひとつすら立ち上げられない状況だか
らです。
しかも、当初は、NAMはまだ始まったばかりなのだから、なにごとも一度には実
現できるわけではない。理論と異なり、実践は漸進的にいくしかないと思い、
漸進的に進むことを期してやってきました。
しかし、NAM創立から2年以上経過して、振り返ってみた時、NAMは果して漸進
しているのだろうか、不審に思えてきました。遠慮なく言えば、単に停滞して
いるだけではないか、と。もちろん、中には一生懸命にNAMに参加している少な
からぬ人たちがいるのを知っています。しかし、彼らの努力にもかかわらず、
何か根本的なところで、致命的な停滞にはまっているような気がしてなりません。
それは、端的に、今、NAMには(どんなものであれ結構ですが)新しいプロジェ
クトがどんどん立ち上がっていくという勢い、気配、迫力が殆ど感じられない
からです。
或いは、私は、代表の田中さんというのは、(別段彼を誉める気も何もありま
せんが)とにかく、「NAM的な問題意識を持った、社会運動・市民運動の第一線
で活動する実践家」という意味(大体の人が、どっちかでしかなく<前者だけの
人のほうが圧倒的に多い>、両方を備えた人はまだ殆どいない)で、NAMの運動
の中核を担っていく資格を持つとても貴重な人材だと思っているのですが、彼
のような人材が、これからNAMにどんどん入ってくる、どんどん関心を強めて関
係を持とうとするようになる、そういう勢い、気配、迫力が殆ど感じられない
からです。
これは漸進なのではなく、明らかに停滞、そして後退だとしか思えません。
なぜ、そんな不本意な事態になっているのか。
それは、最もNAM的な人材として相応しいこの田中さんですら、今のML上での議
論中心のNAMのシステムに、「仕事は破産、体も滅茶苦茶、実践もまともにでき
ない」くらいの桎梏になっているからです。彼自身がそんな状態なのに、彼の
回りにいる第一線の活動家たちに、どうしてNAMに参加することを勧められるで
しょうか。
このことについて、私自身、反省しなければならないことがあります。
実は、私自身も、子供がそこに通っていた頃、かなり関わったフリースクール
のはしりのような学校(自由の森学園)の教師で、NAMの原理を読んでいたく感
銘した人がおりまして、さっそく、NAMに参加してもらったことがあります。も
ちろん、東京でフリースクールのプロジェクトの中心になってもらうためです
(既に、自由の森学園の挑戦は終わっていましたから)。
しかし、その魅力溢れる彼には唯一、弱点があって、それはパソコンをうまく
使いこなせないということでした。
そこで、我々でもって工夫して、パソコンからネット接続からメール受信まで
の設定を用意して、彼が何とかMLの会議に参加できるように準備しました。
しかし、日常、MLの発言を受信することまでは何とか(子供のサポートを受け
て)可能になったとはいえ、フリースクール立ち上げの議論をML上で展開する
というのは、彼にとっては、言うは易し、行い難しの難関でした。
その上、彼が抱えている大変さを、私などは、十分に受け止めることができま
せんでした。なぜなら、NAMに参加し、NAM的な活動を志そうとした以上、ML上
の討議ができるようになるのが最低の条件であり、そこに向けて努力しなくて
はならない、とその努力を当然のように考えていたからです。
そのため、その先生(柄谷さんと同年輩の還暦を迎えた人です)は、自分のIT
能力について至らなさを恥じながらも、にもかかわらず、(私たちのフォロー
も十分ではなかったので)遂に、ML上の討議には一度も参加できないまま、1
年でNAMを去りました。
しかし、今から思うに、そんなに、ML上で討議できることを(百年後のNAMなら
ともかく、今現在の)NAM的な活動の条件にする必要があったのか。MLは、単に
会合のお知らせ・情報伝達などの手段として使い、プロジェクトの討議は、実
際に顔を合わせてやることにして何が不都合だったのだろうか。恐らく、それ
ならば、さっきの自由の森学園の教師の人は、きっと喜んで積極的に参加した
と思います。第一、最初のうちは、我々5名ほどを自由の森学園まで呼んで授
業で我々も参加した討論を企画し、校長まで会わせてくれて、熱心にやろうと
してくれたのですから。
そうした誠実な熱意を喪失させてしまった今のNAMのシステムの問題とは何なのか。
このように、NAMに参加した「NAM的な問題意識を持った、社会運動・市民運動
の第一線で活動する実践家」の人たちが、単にIT技術が少しばかり欠けるとい
うだけで、NMAから脱落させられるのを余儀なくされるというのは、何か根本的
に間違っている。
また、NAMの外にいる無数の「NAM的な問題意識を持った、社会運動・市民運動
の第一線で活動する実践家」の人たちが、NAMと積極的にネットワークを持とう
とするようにならないのは、NAMの側に何か根本的な問題があるからとしか思え
ない。
それを突き止め、そこを改革しない限り、NAMの未来はないと思います。
【0025】
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件 名 : 資料2:[nam-edu:0734] 反省2:普通の市民の参加不可能という NAM の危機について
差出人 : Kuchiki
送信日時 : 2002/11/06 12:32
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To: [email protected],[email protected]
Subject: [nam-edu:0734] 反省2:普通の市民の参加不可能という NAM の危
機について
こんばんわ、朽木 水(法律・東京・非学生)です。
さきほど、自己批判の積りで、プロジェクトへの意欲の枯渇というNAM の危機
についてコメントを書きましたが、あそこではコインの一面しか言及しなかっ
たので、もう一方の裏面についても、一応触れておきたいと思います。
私は、今のNAMのML中心主義のシステムは、「NAM的な問題意識を持った、社会
運動・市民運動の第一線で活動する実践家」の人たちの積極的な参加を妨げて
いるだけではなく、他方で、ごく普通のサラリーマン・自営業の人たちの参加
をも妨げているように思います。
そして、このことが、NAMの運動にとっても大きな課題だと思います。
というのは、普段、昼間の仕事で散々に疲れて1日30分くらいしかパソコンに
向う気力(それも必ずしもパソコンに習熟している保証はない)しか残ってい
ない普通のサラリーマン・自営業の人たちにとって、今のNAM(のML)に、積極
的に参加するのは殆ど不可能なように思えるからです。
そういう厳しい状況の中でも、彼らが持続的、積極的にNAMに参加できるような
システムを整備することが不可欠だと思います。
だが、現実には(少なくとも私は)、今まで、そういう人たちはただのROM
(read only member)でもしょうがないと投げ出してきたように思います。
しかし、こういう人たちこそ、或る意味では、資本と国家がもたらす矛盾を日
夜一身に浴び、その苦悩の中で、それを解決したいとひそかにNAM的な可能性に
希望を見出したような人たちだと思います。
とはいえ、こうした人たちが直面している現実は厳しいものがあり、その打開
は容易でないことも事実です。だから、彼らの現実の歩みがどんなに遅々たる
ものであっても、彼らにとって、あきらめず、倦まず弛まず考え続けていく希
望の場としてNAMがあり続けるために、NAM自身がもっと工夫をしていく必要が
あると思います。
それは、私にとっては、代表の田中さんが先日言っていた次の言葉を真剣に受
け止めることです。
「社会変革なんて、一部の人間がやればいいのではなくて、そこらのおっちゃ
ん、おばちゃん、子供が、誰もが参加するようなものでなくちゃダメなんだ」
それはまた、私が2年前の本「原理」の中で書いた、次の冒頭の言葉のことです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
敗残兵にならないための生産協同組合
先日、しばらくぶりに親戚の結婚式に出て、定年退職した従兄弟4、5人と会
って、ビックリしました。いずれもこの間大企業を勤め上げたいわゆる企業戦
士といわれる人たちでしたが、昔、一流企業に就職した頃の誇りと自信に満ち
た表情に比べ、文字通り徹底的に痛めつけられ、ボロボロになった敗残兵とい
う印象だったからです。もう会社の話なんか二度としたくないという感じでし
た。そして、かつて大手建設会社に勤務していた従兄弟が、今借りている農園
での共同作業の話を、不思議なくらい熱を帯びて話し始めました。
私は、その話を聞きながら、もしもっと早く生産協同組合があったなら、この
従兄弟はきっとそこに飛び込んで、こんな無残な敗残兵にならずに済んだろう
と思いました。彼にとって苦痛だったことは、「労働が苛酷で給料が少ない」と
いうことではなかったのです。仕事の中身が、余りに意に反すること、余りに
誇りと無関係なことばかりだったからです。
これに対し、生産協同組合というのは、それがめざすものは、労働者がそうい
う敗残兵にならずに済むような場所のこと、今のところ「労働は厳しく、給料
は少ない」かもしれないが、その代わり、自分の仕事に誇りと喜びが持てる場
所のことです。
今の若者は、こういう敗残兵としての父親たちを見て、その二の舞をする必要
はないと思う。かといって、父親たちの仕事に背を向けて、単なるフリーター
にとどまる必要もないと思う。なぜなら、敗残兵にもならずに、かつフリー
ターにとどまることもなく、自ら積極的に自分がしたい仕事を、自分が誇りの
持てる仕事を、自分に喜びをもたらすような仕事をする場所があるのだから。
それが生産協同組合というものです。そして、そのような場の実現に努力する
人たちが連帯する場としてNAMは存在したいと思っているのです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0026】
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件 名 : 資料3:[nam-third:0861] 自己批判:プロジェクトへの意欲の枯渇という NAM の危機について 3
差出人 : Kuchiki
送信日時 : 2002/11/06 12:32
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Subject: [nam-third:0861] 自己批判:プロジェクトへの意欲の枯渇という
NAM の危機について3
大和田善博です。
朽木さんのメールに対する感想です。
私にも1年でNAMをやめた友人がいます。彼には IT技術が不足していたのでは
ありません。彼がNAMをやめた理由は、「NAMのメールが気持ち悪い。(組織
が)縦割りで権威主義的だ」から、ということでした。
2年前にNAMに参加したとき、第一に私が感じたのは、NAMは「余りに、余りに
インテリの運動だ!」というものでした。
確かに、NAMが非暴力的な経済ー倫理運動を目指すからには、「頭脳」こそが
強力な武器であることは否定のしようもありません。しかし、消費者としての労働者
の運動としてのボイコット(不買)、LETS、生産ー消費協同組合などを実践す
る上で、「だれもが参加できない」NAMは隘路に陥らざるをえないだろう。その頃
私は考えたものです。
田中さんがおっしゃるように、「そこらのオッサン、オバサン」が参加できるNAM
にしなければならない。インテリの運動という枠を壊して、消費者としての労働者の運
動に転換させなければならない。そのためには、「原理」の一部改訂、場合によってはN
AMの一時活動停止も考慮しなければならないかもしれません。が、それよりも、メール
の量産を放置しながら、NAMの活動の停滞を批判しなかった自分をまず批判し、反省すべきで
しょう。
1年でNAMを離れた友人は今、意欲的に市民運動を展開しています。
NAMの抜本的な改革に期待します。
【0027】
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件 名 : 資料4:[naka-amour:0099] 報告:摂津さんとの長電話
差出人 : Kuchiki
送信日時 : 2002/11/06 12:45
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朽木です。
NAMでもっとも活発に活動してきた人たちが、今、どんな心境にいるかを示すひ
とつの報告です。
参考までに。
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To: [email protected],[email protected]
Subject: [naka-amour:0099] 報告:摂津さんとの長電話
皆さんへ
こんにちわ、朽木です。
昨夜、生活を立て直すため、12時前に寝ようと思ったら、摂津さんの死んだよ
うな声の電話がありまして、命の電話みたいな感じで、延々と喋りました。
彼のような人が、今、NAMの改革のことをどんな風に感じているか、参考までに
書きますと、
1、自分は戦犯みたいな気がしている。自分こそ、ML至上主義を最も押し進め
て、今のNAMの窮状を作り上げてしまったのだから。
2、自分は、昨年秋、多くのNAM会員を強引にもQへの参加を呼びかけ、結果的
に大変申し訳ないことをしてしまった。
3、自分は、Qこそが閉塞状態にある(と感じていた)NAMを打開するカギだと
信じ(柄谷さんからもそのように言われたこともあったようです)、Qの誕生・
発展にすべてを注いできたが、こんなひどいものしか作れず、NAMの打開になる
どころか、NAMを一層ダメにしてしまった。この自分の未熟さ・不甲斐なさをど
うしようもなく感じている。
4、その意味で、自分にとって、NAMの2年間は何だったのだろうか(失われた
2年間?)という気がしている。
この話を聞いていて、改めて思ったのですが、この間のNAMの象徴的な人物は、
(意図せずして)西部さんだったのではないかと思いました。というのは、ML
中心主義を実践的に最も押し進めたのが、ほかならぬ彼だったからです。
これに対し、今、ようやく、その行き過ぎが反省され、様々な条件にある人た
ちでも参加できる新しい活動形態がスタートするというのは、或る意味では、
田中さん、岡崎さんに象徴される人たちがNAMをリードしていく段階ではないか
と思いました。
摂津さんは、そのような新しい活動形態に、自分たちが付いていけるのか、正
直いって、ものすごい不安を感じているようでした(若いくせに何ビビってて
いるんだい、と言いましたが)。
その意味で、ML中心主義にどっぷり漬かった30代の若い連中が、新しい段階に
うまく移行できるような配慮が他方で、必要だと思いました。→田中さん(^_^)。
とりいそぎ。
【0029】
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件 名 : Re:Re: こういうNAMであれば。
差出人 : yumoto
送信日時 : 2002/11/06 13:17
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こんにちは、湯本です。
田中さん、
今度の会合でも、プロジェクト検討委員会とやらの話を
持ち出されるのですか。
委員会を次々とこしらえていくことが、
官僚主義の温床になっているのです。
「NAM抜本的改革委員会」という、今度の会合だって、
官僚主義の拡大再生産にならぬとも限らぬ、
というのが、わたしの危惧するところです。
官僚機構的な仕組みばかりが目立って、
その機構にのっかった者が、すべてに介入しようとする。
具体的成果を上げることの責任は、ないに等しい。
NAM全体が、どうもそうらしい、というのがショックです。
自由な諸個人の集まりである、との基本が雲散霧消している。
官僚主義を体質的に受け付けない者は、
NAMを去るしかない。
ついには、設立者の柄谷さんまで、
退会宣言をせざるを得ないようになっている。
プロジェクト検討委員会など、作ってはいけません。
まずは、自主独立で運営されるプロジェクトが、
各地に、次々と作られるのが先です。
そして、そのプロジェクトが集まって、
必要なら連絡用のネットワークを作る、
そういう順序でしょう。
検討委員会など、官僚の居場所を作るだけなのは、明らかです。
仕掛け人は、個人として動かねば、仕事はできません。
官僚機構に頼る者は、何の仕事もできません。
NAMとしての統一は、官僚が行うのではありません。
柄谷さんが退会宣言を出されたのは、
官僚機構としてのNAMなのでしょう。
改めて、思想としてのNAMに導かれる、
自由な諸個人の連合を、
個人と個人との連合を、
一人一人が作り始めたらいいでしょう。
NAMを「抜本的」に改革するために、
田中さんも、一度、NAMをやめたらどうでしょう。
その上で、議論するのがいいと思います。
それではまた。yumoto hirokazu
【0031】
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件 名 : こういうNAMであれば。
差出人 : 田中正治
送信日時 : 2002/11/06 22:12
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湯本さん
田中です
こんばんわ。
「決定の仕方、方法を議論し、さらに、その議論の仕方を議論している。
あるいは そのエンドレスの議論を制御するための機構を議論する
…・その議論の方向性の是非を議論している…・ という終わり
なき感じがありましたね。これでは機構は複雑になるだけで何も
はじまらない。」(岡崎さん)
・こういう意味でいろんな「委員会」の設立を批判しておられるのなら
納得です。
ただ「プロジェクト検討委員会」はすでに1か月ほど前に決定され、
設立されているのです。これから作ろうというわけではありません。
> 改めて、思想としてのNAMに導かれる、
> 自由な諸個人の連合を、
> 個人と個人との連合を、
> 一人一人が作り始めたらいいでしょう。
>
・こういう前提にたって、湯本さんの全体的なヴィジョンを聞かせて
いただけませんか。
> NAMを「抜本的」に改革するために、
> 田中さんも、一度、NAMをやめたらどうでしょう。
> その上で、議論するのがいいと思います。
>
・個人的には代表をやっていて、僕の特性は生かされていないと
実感しています。プロジェクトやフィールドでこそ、自分が解放され
ると知っていますから。湯本さんが、うらやましいですよ(^^)。
【0045】
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件 名 : お詫び&私のコメント(冒頭のみ)
差出人 : Kuchiki
送信日時 : 2002/11/09 10:21
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おはようございます、朽木です。
今週、いろんな用で、こちらに発言できず、岡崎さんほかの皆さんにご迷惑を
おかけし、スミマセンでした。
それで、皆さんの議論のレベルの腰を折るような話になって申し訳ないのです
が、現状に対する私の認識のところからコメントを述べておきます(時間がな
いので、ほんのさわりだけでスミマセン)。
あとは、午後の会議の際に、レジメを配布します。
とりいそぎ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
私にとってのNAM改革の意味
1、 発端
NAM改革が登場したのは、今回、柄谷さんのQ批判がきっかけですが、私にとっ
ては、それは単なるキッカケにすぎず(その意味では、Qのことは実はどうで
もいい)、NAMそのものが今根本的な岐路に立っているということを自覚するに
至りました。
その自覚は、NAMではあちこちで少なからぬ人たちが奮闘しているが、しかし、
現状をみていてNAMはこのままいっても、実践的には「多様で分散的な運動をい
かに統合するか」ということが進展するとは到底思えない、或いは「資本制経
済の内部と外部で、資本と国家への対抗運動を組織する」ことが進展するとは
思えないという形で私に訪れました。
それは、田中さんのコトバで言い換えると、NAMは既に立派な公理(原理)を持
っているが、しかし、このままいっても、NAMから「資本と国家への対抗運動に
おける定理」が見出され、実践にフィードバックされていくという見通しが殆
ど持てないということです。
つまり、理論において、かくも素晴らしい公理(原理)を持ち、確固たる見
通しと希望を与えられながら、なぜ実践において(現状のみならず今後とも)
貧弱な成果にしかなっていないのか、その根本的な原因を突き止めることが、
私にとってのNAM改革の第一歩です。
【0035】
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件 名 : Re:Re: こういうNAMであれば。
差出人 : Asawa Ta
送信日時 : 2002/11/07 01:24
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浅輪です。
プロジェクト検討委員会、というものを考えられたのは、田中さんです。
(多分、その前に規約委員会でそのような話しがあったからでしょう)
そのMLを作ってくれ、と田中さんから指令があったとき、私は実は名前を変え
てしまった。「プロジェクト代表者会」とか言うものです。今考えれば,プロジェ
クト間連絡用MLとでもすればよかったと思いますが、要はそういう意図が私の
ほうであったからです。
たとえば、市民通貨をつかったこういう事業をしたから、成功した、ということ
を知らせあってお互いに参考にしたり、資金が必要だから、インターネットファ
イナンスプロジェクトでなんか作ってくれ、とか、の連絡用です。あるいは、イ
ンタープロジェクトなイベントを行うときとか、そこには、当然、岡崎さんのい
うような、ブックレット、CD−R、FM局などなど、メディアの仕事もあるで
しょう。
私が考えていたのはそういうことでした。それで勝手に名前も変えてしまった。
ただ、いろいろな仕事を全部、その連絡用MLでやっていては混乱するので、特
別の役割があるメディアなり、編集部なり、コンピューターシステム部なりがやっ
ていけばいいでしょう。私の考えが岡崎さんと重なると思う、というのはこの点
でした。
後、官僚主義、と言う湯本さんの意見ですが、委員会すべてに一般論を適用でき
ないと思います。たとえば、LETSは一般的にいいので、巷にあるLETSな
ら何でもいい、つなげてしまえ、特にQを使え、という方針をNAMでとる、と
いうのが間違えであった、と思う。特に官僚主義的でどうしようもない、と思う、
委員会を批判すればいいのであって、僕が上で位置づけたようなプロジェクト連
絡会は、それに当てはまらないと思う。委員会ならすべてだめ、というのではな
く、それぞれの文脈を見たほうがいいと思います。ただ、この委員会だけでいい
のでは、とも思います。
官僚主義的な委員会はどこか、といえば、(今、NAMすべてのMLが読める事
務局の特権から見ると)評議会であり、規約委員会であり、対価評価委員会であ
り、Q委員会であり、そして、わが事務局だろう(笑)と思うのです。
で、これを全部削ってもいいと思います。特に事務局!
こんな仕事はやってられません。よって、むちゃくちゃに簡単にする。賛助会員
の面倒はほとんど見ない。会員名簿は、それで会費を取ったりML管理をするの
ではなく、イベントを出していく道具、起爆剤、として主に位置づける。
プロジェクト連絡会というのは、現状を見たって、別に誰も投稿していません。
このプロジェクトではこういう方針でやってます、参考に、とか、そういうこと
がたまにあるだけで、それは当然です。官僚主義が出てくる余地は無いでしょう。
プロジェクトをやって、現実の問題に当たっている人たちばかりですから、NA
Mの原理によれば、一般会員ではなく、会員と呼ぶべきである、などという議論
をしている暇は無いでしょう。
官僚主義、というのは、ある変化があっても、前例が、とか、規約が、とか言っ
て、どんどん複雑にしていく傾向のことを言うのだと思います。NAMを政治体、
と比較していては、そうなるでしょう。私はどちらかというと経営体、アントル
プルヌールのアソシエーション、として考えたい。変化があれば、創造的破壊を
進め、赤字部門は切り捨てる、ぐらいで行きたいです。
--
NAMセンター事務局
【0039】
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件 名 : Re:事務局の負担と「官僚主義」
差出人 : Asawa Ta
送信日時 : 2002/11/07 12:26
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浅輪です。
事務局に関しては、大丈夫です。何しろ私は事務局長ですから。(だから、いか
んという説もあるが。。。)
何べんも書きますが、事務局の改革は以下のようになると思います。
1)12月上旬に、データベース(DB)自動管理機能が試験的に運行開始。
これによって、今までDBを手打ちでやっていた非人間的な作業が大幅に縮小
されることが予想される。細かい、変更などだけを付け加えていけばいい。(会
費支払い情報とか)
2)現在、地域系東京事務局などが積極的に動いているように、それぞれの地域
系のDBを与えられ、HPを定期的に更新できるような体制を整える
すると、オリエンテーション、オフ会、イベントなどがどんどん起きてきて、そ
こからまた新しいプロジェクトが始まっていく。東京系いい感じになってきまし
た。
これを各地域系に広げて生きたい。京都、名古屋、神戸、横浜、などが焦点とな
るでしょう。これを漸進的に他の地域系にも広めていく。九州、中国・四国・東
北、などもすぐにもいけるでしょう。
3)さらに、各地域系がセンターのDBにアクセス可能にして、それぞれの地域
の会員の情報を取得できるようにする。あるいは新たな会員が入ると、それぞれ
の地域系事務局にセンターが転送する(これは全く大した事務ではありません)
4)現在100名程度の正会員(Q会費をやめれば、もっと増えるでしょう)、こ
れは9割がたは私は名前を知っています。この人たちの管理はしっかりやって、
それ以外の250名ほどの賛助会員(ROM会員)は、勝手にやっててもらう。関
心系にもずっと残ってもらってていい、途中でやめたってかまわない。EVENT-ML、
メディア広報雑誌などで、プロジェクトに関心が出れば参加すればいい。
これだけでも、ずいぶん楽になります。彼らが正会員になる(2名推薦と共に)、
といったときに、会費とかもしっかり管理し始める。しかし、正会員にならなく
ても、各プロジェクト、地域系でしっかりやっててもらえれば、それでもいいで
すが。
5)よって、センター事務局の仕事は、主に、外からINFOに来るメールへの
受け答え、地域系間の調整、システム局・編集局・メディア局、などとのメール
交換、とかになるかな。最後のところは、それぞれの局が自主的にやってももち
ろんいい。
6)INFOがすべてのMLに入っている、ということですが、実際上は、多く
のMLが出来ていて、そこには入ってません。たとえば、art-publishing、
internet-finance, Q-Train Music, 学生メルマガ、などは入ってません。農業
プロジェクトagri-Bも、全体MLは入っていますが、サブグループの100ワット
クラブとかは入っていません。で、事務局が入る必要は無いし、どちらかという
と、これらのプロジェクトから連絡者、NAMメディア編集担当者などがプロジェ
クト連絡用MLに入っていればいいと思う。
7)正会員100名から12名でなく、3名だけを選挙で選ぶ、くじ引きで2名副代表、
1名代表とする。彼らは分担して、プロジェクト委員会、地域系事務局連絡ML、
etc.に入り、主に、監査、助言の役を勤める。
また長くなってすいません。
> 王寺です。
>
> 事務局の負担と「官僚主義」について
>
> 僕は基本的に岡崎さんの指摘「決定の仕方、方法を議論し、さらに、その議論の仕方を議論している。
> あるいは そのエンドレスの議論を制御するための機構を議論する…・その議論の方向性の是非を議論
> している…・ という終わりなき感じがありましたね。これでは機構は複雑になるだけで何もはじまらない。」に
> 賛成です。
--
NAMセンター事務局
【0040】
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件 名 : 評議会への報告
差出人 : Asawa Ta
送信日時 : 2002/11/08 14:18
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浅輪です。
以下のような報告書を評議会に提出するつもりです。
明日の会議までに、できる型はチェックしてください。今晩にでもUPします。
(3名というのは、一応、私と、岡崎さん、柄谷さんの案です)
=============
田中代表の指名により、NAM改革委員会の議長に選ばれた浅輪です。
今週、土曜日、日曜日に合宿と称して、委員が一堂に会して、グランドプランを
たたき上げる予定です。一応、今までの経過を簡単に報告しておきます。
抜本的な改革のためのグランドプランが私を含めた3名の委員からでました。
3名とも大体の問題点の指摘に関しては、一致しています。
簡単にいえば、現状は、NAMの二つの重要性「理論」と「実践」が、うまくかみ
合っていない、勉強会、とプロジェクト、と言ってもいいかもしれません(分か
りやすくいうためですが、実際は、後者二つは両方とも、理論と実践が合わさっ
たものです)
それに対して、すでにある組織を守るための形式主義に陥って、そこにNAM会員
が多大な犠牲をかけている、また、そこから外れた会員に圧迫感を与えている、
ということです。つまるところ、資本主義ーネーションーステイトの揚棄、とい
う本来のNAMの目的に近づいているのではなく、ある意味で、NAM共同体を守るた
めのNAMという組織になっていないか、ということです。
さて、以上のような問題の解決法において、3名、また、それへのコメント、改
革案、の間では多少の違いがあるようです。(といっても大きな違いではない)
ただ、勉強会、研究会、各種プロジェクト、その理論的検討、発表、広報の場の
確保、というような目的の方向性だけは一致しています。
以上、統一的見解が出ていないため、抽象的な報告で申し訳ありませんが、評議
会の皆様に一応知らせておこうと思い、連絡しました。
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NAMセンター事務局
【0046】
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件 名 : 私のコメント(続き1)
差出人 : Kuchiki
送信日時 : 2002/11/09 11:19
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朽木です。
さきほどの続きです。
とりいそぎ。
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2、 検討1
2年前、批評空間社の設立手続を内藤さんとやったとき、彼はしきりに、岡崎
さんのことを話題にしていました。「岡崎さんは、いちいち口にはしないけ
ど、広島やあちこちで手弁当で市民や学生たちとコツコツ運動を組織してきた
人だ。自分はああいう人こそ本当に、NAMに相応しい人だと思う」
しかし、問題は、第2、第3の岡崎さんが続々とNAMに参加するようになってい
ないことです(第1の本人すら危うい有り様です)。
その意味で、田中さんは、市民運動20年やってきたNAMにとって貴重な人です
が、その田中さんすら、そこで得た多くの知己たちのことを「NAMに紹介・勧誘
する気になれない」とためらうのは、一体どうしたわけか。
もちろん、これまでの市民運動には、第三世界の小倉さんなどに見られるよう
に、NAM的な問題意識が弱く、単に従来の運動をNAMに持ち込んでいるだけでは
ないかという問題がありましたが、しかし、考え様によっては、最初から、こ
れまでの市民運動に十分なNAM的な問題意識がある筈もなく(だったら、NAMな
んか要らない)、その状態を前提にして運動と取り組んでいくしかないという
ことです。むしろ、そうした市民運動が、NAMから見ていつまでたっても不十分
なものに写るとしたら、それは、その運動を十分にNAM的なものにできなかっ
た、そこに参加したNAMメンバーの力量の不足と考えるべきだと思います。
ところが、実際は、そういうこと(非NAM的な市民運動でしかないのではない
か)を怖れる余り、非NAM会員との大胆な連携・連帯を怖れ、様々な市民運動に
NAMが関わっていくのを妨げているのではないかと思います。そんなことでは、
とても「多様で分散的な運動をいかに統合するか」など不可能です。
3、 検討2
私自身は、いま、NAMとは(とりあえず)無関係に、自分としてはNAM的な問題
意識で、4つのプロジェクトを立ち上げ、関わっています。内藤さんも参加し
ていた、いずれも、著作権関係のプロジェクト(クリエーター・プログラ
マー・法律家といった連合体です)です。
ただし、そこでは、「資本と国家への対抗運動」を口にすると、参加者が一挙
に9割減になるので、人を見て法を説く、ということで、NAMのことは一切口に
していません。
このプロジェクトをやっていて、いろんなことを考えます。
これは、私が15年以上著作権の仕事をしてきた自分の経験を最大限生かせる私
にとって最も有効な運動の形態なのですが、
(1)、田中さん同様、NAM(やQ)の組織運営のために割く時間が多くて、満足
に、こちらの実践に時間を割けない。これが実はものすごいフラストレーショ
ンになっている。
(2)、NAMのプロジェクトのイメージが、Qやニュースクールというイメージが
あり、私のように、NAMのことを公然と口にできないプロジェクトの場合、NAM
(会員)との交流が殆どできず、それをどうしたらいいものか思案している。
現状、個別会員に、紹介したり、参加を勧めている有り様。
【0080】
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件 名 : Q大使について
差出人 : kenta ohji
送信日時 : 2002/11/19 04:09
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王寺です。
先週の会議では、皆さんに東京でお目にかかれて幸いでした。会議も気持ち良く進められて満足
しています。イモケンであったNAMのメンバーも、実に魅力的な、インテリであると同時に実にマイナーな
存在たちで、経済的な自立運動を志すNAMにふさわしい面子だという感を強くしました。したがって、田中
さんの言われる「NAMは死に体である」という意見をそれとして尊重しつつ、僕にとってはNAMはいよいよ
面白くなってきたところです。
東京にいる間ほとんどインターネットにアクセスしていなかったのでその間の事情をよくフォロー
していませんが、ようやくパリに帰って時差ボケからも解放されつつあるので、このメールをもって復帰
とします。
> 浅輪です。
>
> 表題の問題です。
> Q会費廃止は決定として、Q大使の問題です。
>
> Q大使は、前任の宮地氏が、NAMの通信ルールを守らなかったり、削除されてもそ
> れに対する自覚が無かったり、散々でした。また、現在も、単なる情報提供に過ぎないはずなのに、
> 意見を言ったり、またNAM内の情報をQに漏らしたり(これも通信ルール違反です)散々です。
>
>
> そもそもQの義務化が無ければ、大使をおく必要はありません。
> Q大使をすぐに廃止するべきでは無いでしょうか。
以上のQ大使の問題ですが、まず
「また、現在も、単なる情報提供に過ぎないはずなのに、意見を言ったり、」という事実を僕は確認
していませんが、これはどこのことなのか?
また、Qの義務づけを廃止することとして、その決定をNAMとして正式にとっておらず、段取りについても
未決定である状況で、Q大使を廃止することはできないだろうと僕は思います。義務づけの廃止やほかの
地域通貨への移行など、今後NAMが組織として進めて行く転換をスムーズに行うためにも、無理に乱暴な
手段に訴えないほうがよいのではないか。
ただし、そもそもNAMの意志決定機関である評議会に、別団体のQの「大使」が参加しているという
状況は、言わば日本の国会にアメリカの大使(まあ、北朝鮮でもかまいませんが(笑))が出て発言
できるような状況にあるわけだから、その現状を改める必要はあるでしょう。プロジェクト委員会にでも移
せばそれで良いのではないか。
また、NAMにおけるQの義務づけの廃止には僕は異論ありませんが、Qからほかの地域通貨の移行に関
しては、事務的な手続きとは別に、今後、NAMの中でQの理論的な問題点についての反省を共有化
すべきであることを強調しておきたい。それなしに次の地域通貨に移ったのでは、これまでNAMがQに費
やした労力は全くの無に帰してしまうことになるし、今後の地域通貨のプロジェクトに経験が経験として生
かされないということにもなりかねないから。この点に関しては、僕は杉原さんや攝津さんをはじめ、これま
でQの運営に積極的に携わってきたNAMのメンバーに、来るべきプロジェクトでも立ち上げていただいて、
格段に面白い読み物を提供してほしいという個人的な願望を持っています。
以上、とりあえず。
【0085】
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件 名 : 王寺君へ
差出人 : krtn
送信日時 : 2002/11/20 20:00
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柄谷です。
私はNAMに復帰したのは、私がNAMをやめるより、私をやめたい気持にさせた連中
がやめるべきだと考えたからです。この判断が不当かどうか、NAMの全会員にき
いてください。
Qは、何十年経っても、だめです。いまだにそのことがわからない人は、NAMにと
どまるべきでない。(りこうぶったバカが何人いても仕方がないし、NAMにとっ
てたんに有害です。)
次に、それがわかっているのに、Qの活動をするのは、詐欺です。したがって、
NAMにとどまるべきでない。
以上、私のいうことは論理的です。(NAMにとどまらないというのは、正確にい
うと、新NAMには入れない、ということです。)
Q患にとどまって、QからLへ橋渡しをするというが、そんな必要はいっさいあり
ません。NAMが団体としてQに入っている以上、事後処理はQ患でなくてもできま
す。
来週に、Lの詳細、さらに、NAMにおけるLの使い方を発表しますが、NAM内部で
は、今のところ、特に何もしないのだから、帳簿に記録しておくするだけで十分
です。当面、入会者・更新者から円の送金があるとき、彼らにLで払い返し、そ
れを各人のL口座に書いておく。(これを自動化するには、湯本さんのソフトを
使わしてもらえば十分だと思っています。)
Qの価値は疑わしいので、Lにそのまま置換できません。Qの処理は、Qの内部で
やってもらうほかないでしょう。たとえば、Qで会費を払った人は、あらため
て、NAMに円で会費をはらい、Lをもらうことになります。その人の、Qの赤字
は、NAM団体がその人にQで払って解消します。
それ以外の、投げQなどは、いいかげんな遊びですから、L=円に換算できませ
ん。文句をいう人があれば、NAM団体が、各人の黒字と赤字の処理(清算)を引
き受ければいいでしょう。もちろん、NAM団体は、(最後に赤字であればそのま
まで)ずっとQにとどまればいいのです。
Qに交換価値がないのは、Qの責任であり、このような理論を考えた者の責任で
す。Qで黒字であっても赤字であっても、社会的には、何の意味もない。Qの人た
ちの約束にすぎません。外に通用しません。
あからさまに、Q解体を任務とする者なら、Q管理に残ってよいでしょう。そうで
ない者が、いつまでもとどまる理由は何か。Q患者だからでしょう。責任がどう
のというが、私には理解できない。たとえば、西部が責任をとらないというが、
NAMの諸君が実働をやめてしまえば、彼らが何とかするほかないはずです。なぜ
そうさせないのか。たぶん、みなさん、Qでやりたいのだろう、と思うほかな
い。それなら、NAMをやめて、そうしてもらいたい。
NAMはただちに、Qとの絶縁を宣言すべきです。誰が、これに反対するのか。
改革委員会の仕事は、すばやく片付けるべきです。もちろん、手続きを踏んだほ
うがいいだろうが、遠慮する必要などありません。断行すべきです。評議会や事
務局がぐだぐだいうなら、私は、全会員・賛助会員に直接訴えます。それが民主
的なやり方です。(こっそりと、私のエッセイを消してしまうような連中が民主
的なのか。)
われわれは、新たなNAMとの契約を訴えます。文句がある人は、契約しないし、
こちらもそれを認めない。
あらためて、NAMの外にも訴えます。新しいNAMには、新しい人たちが来るでしょ
う。
【0091】
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件 名 : Re: 王寺君へ
差出人 : Asawa Ta
送信日時 : 2002/11/21 13:02
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浅輪です。
> 柄谷です。
>
> 私はNAMに復帰したのは、私がNAMをやめるより、私をやめたい気持にさせた連中
> がやめるべきだと考えたからです。この判断が不当かどうか、NAMの全会員にき
> いてください。
私はこの改革委員会発足の元となった柄谷宅での代表団との会合(尼崎会合)に
出席していなかったので、田中代表からの報告のみで知るのですが、ちょっと混
乱してきたので、申し訳ありませんが、聞かせてください。
私は、柄谷さんがNAMに戻る気が全く無い、ということにたいそう悲しみ、電話
までしてしまいましたが(笑)尼崎の会合の合意では、(私の読みでは)柄谷さ
んは形の上ではNAM退会をするが、実質的には、改革委員会、(そして、その後
の評議会において外部アドバイザーとして?)に残り、さらに、Lプロジェクト、
研究所、などにおいて、むしろ今まで以上に積極的にNAMにかかわってくれる、
という、一種の離れ業、を成し遂げたと思って、改めて柄谷さんの知恵に恐れ入っ
たのです。(これは本当にお世辞でもなければ、いやみでもありません、本心で
す、誤解し無い様にお願いします)
そういうことではなかったのでしょうか。これなら、柄谷さんの今までの発言と、
さらに改革委員会の決定が、すべて、通ります。私は名案だと今まで思っていた
のですが、実際の合意内容はいかがだったのでしょうか。代表団の方のご意見も
聞かせてください。私個人は上の案が最適であると、現在でも思っています。
また、評議会員はすぐにも組み替えますので、誰が現在評議会員であるか、とい
う問題はすぐにクリアされると思います。
一応、先日NAM会員で無かった方のために、尼崎報告の内容を再掲しておきます。
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★柄谷さん訪問報告(要旨)
(代表)田中正治
10月27日、副代表の朽木さん、和氣さんと僕で尼崎の柄谷さんを
訪問した。ウェブサイト局長代行の関井さんも同席された。
目的は、前代表の柄谷さんのNAM退会表明の翻意・撤回を要請
することで、僕は代表の独自見解として次の三点の考えをお伝え
した。
第一に、NAMは重大なターニングポイント(折り返し点)にある。
理念から実践へという第4回大会の方向は未だ実現されていない。
この間の柄谷さんの見解(NAMの原点に返れ、Q、Lの評価)に関
しては部分的異議があるが、大筋では同意する。第4回大会での
「理念から実践へ」と共通の方向性を持っている。
第二に、柄谷さんの主張をNAMが検討する場合、NAM内での論
議を尊重するように要望する。
第三に、エッセイ「Qは終わった」のフォーラム掲載に関しては、
基本的に編集権は編集長にあるが、従来のNAMの枠を大きく超
える問題に関しては、a)エッセイ「Qは終った」は、NAMの公式見
解ではなく柄谷さんの個人見解であると注を付す。b)web編集局で、
代表,副代表はアドバイザーとして発言する。
以上を考慮して,NAM退会表明の翻意を要望しました。
それに対して、柄谷さんの見解は、まず第三のエッセイ「Qは終った」
の掲載に関して、
1)柄谷さんが従来HPに書いて来たテキストの削除要請はしない。
2)表題「Qは終った」は「Qは始まらなかった」に変更する。
3)「Qは始まらなかった」をforumに掲載し、コンテンツに「編集局から」
の欄を設置して審査員、編集委員を明記して以下の見解を付記する。
つまり「フォーラムに掲載されているエッセイは個人の問題提起、見解
であり、NAM内外の選考委員が選考したものである」という意のもの
である。これは、同席しておられた関井さんも含めて了解した。
次に第一の、NAMの方向性に関して意見を交換した。
NAMが非常事態的状況にあるということは多少のニュアンスの違い
はあれ、共通の認識であった。NAMは「改革委員会」を作ってはど
うかと柄谷さんから提案がなされた。この委員会の設置に関しては、
参加者全員まったく異論がなかった。
僕は「改革案」について、以下の「NAM抜本的改革委員会」設置
提案に示すような見解を述べた。
・結論。
1)NAMの現状の問題と方向性についての一定の了解。
2)「NAM抜本的改革委員会」設立に関する合意はなされたが
3)柄谷さんのNAM退会表明の撤回はなされなかった。
4)しかし柄谷さんは、「NAM抜本的改革委員会」(NAM内外から
構成)への参加を了解された。
(注)4〜5時間に渡って、NAMの内外の状況を含めて、オープン
に真剣に討論がなされた。柄谷さんのNAM退会意思表示の撤回
は実現できなかったのは残念だが、柄谷さんと関井さんの真意を
直接聞き、意見交換でき、充実した時をもてたと感じて柄谷宅を後
にした。今後、柄谷さんには「NAM抜本的改革委員会」で、大いに
手腕を発揮していただくよう切望している。
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NAMセンター事務局