薬局での患者さんとの会話で、薬には副作用が有るので 怖いと言う話を聞きます。 そのような事を話す患者さんの 多くが健康の為にと、ビタミン剤、栄養剤、健康食品などを 進んで服用しています。これらは本当に副作用のない安全な 物なのでしょうか?たとえばビタミン剤の中の、ビタミンAは 過剰摂取すると食欲不振、関節痛、胎児奇形などの副作用が 有り,ビタミンDには、下痢、高Ca血症、腎不全などが有ります。 健康食品の中には、血糖値や、総コレステロール値を高くする物 も有ります。確かに、薬局で処方してもらう医薬品に比べると 健康食品は遙かに副作用の少ない物ばかりですが、口の中に 入れる物ですから絶対に安心だとは思わないで下さい。 副作用とは何だと思いますか? すごく簡単に言うと主作用でない 作用のことです。たとえば、癌患者さんに投与される痛み止めには、 腸の働きを鈍らせる作用もあり便秘になりがちです。逆に下痢が ひどい人に投与すると、下痢止めの薬になります。このように、 薬の中には副作用の効果を期待して処方する場合も有ります。 薬の主作用と副作用は表裏一体の物も有り、すべての副作用が 怖い物ではなく治療方法によっては、とても大切な働きにもなります。 副作用はどうして起きてしまうのでしょうか? 薬の吸収の仕方や 代謝の仕方によって違うために、細かい説明は省きますが、 起こるべきして起こってしまう副作用(防げる副作用)について 説明します。 (1)処方された薬の用量の間違え (2)間違えた薬を処方 (3)良くない組み合わせの薬の処方 (4)間違った薬の飲み方 が有ると思います。(1)と(2)に関しては、私たちの様な 医療の現場で働いている医師、歯科医師、薬剤師の注意に よって防がなければならないことです。(3)と(4)は 患者さん自身の問題もあると思います。いろいろな医療機関に通って いると、患者さんの中には、それを病院で話さない人がいます。 患者さんに「なぜ話さないのですか?」と聞いてみると 「あそこの先生に悪いから言わない」などとよく言います。 それは本当に悪いと思っているのでしょうか? たとえば整形外科で、 痛み止めを飲んでいるのに、内科で風邪を引いたので、解熱剤を 処方されたら、同じ様な効果のある薬を服用する事になり、 それだけ、副作用が起こりやすくなります。ただ、胃が痛くなった などの、軽い物でしたらいいのですが、命に関わるような 副作用が起きたときは、先生に遠慮したばかりに苦しむのは患者さん 本人です。そこで薬を処方した病院や薬局に訴えたとしてもどうしようも ないことで、それが先生対して、一番悪い行為だと思います。 幸いにも、そのような、重い副作用が起きていないだけなのかも しれないので、今からでも遅くありません、遠慮なさらず、話す様に して下さい。病院で話しにくいのでしたら、近くの薬局の薬剤師に 相談してみて下さい。患者さん自身の為に・・・・・
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