その1.    最初に言いたいこと


よく、「ディズニーランドには素晴らしいマニュアルがある」と言われます。
僕自身も働く前はそう思っていたし、今もそう思っています。
実際に、トレーニングや運営のシステムなどは、
非常にうまく計算されていて、さすがだなぁ、と思う部分も多いです。

ただ、実際に働いてみると、それよりも『キャスト自身のがんばり』というものが、
本当は大きなウェイトを占めているのではないか、と感じるようになりました。

単に既存のマニュアルをこなしているだけではなくて、
「さらに良いサービスを付け足していこう」、
「自分自身が東京ディズニーランドを盛り上げていこう」、
「ゲストに、より楽しい時間を提供し、素敵な思い出を作って頂こう」。
そういったスピリットをもってキャストが働いているからこそ、
あれだけのクオリティーを提供でき、ゲストに感動や満足感、
そして「ディズニーランドなら楽しい思い出が作れる」という信頼を
感じていただけるのだと思っています。

もちろんマニュアルも大切なものです。
だけど、私たちは単に機械的に、
マニュアル通りに動いているわけではないのです。

キャストそれぞれのサービス意識というものが、
東京ディズニーランドでのハピネス体験の根底にあることを
まずは理解していただきたくて、 サービス論の最初に書いてみました。