東京家政学院中学校・高等学校


塾対象説明会 2007年6月8日

東京家政学院を訪問するのは5年ぶりとなります。前回、道に迷って三輪田学園の方まで行ってしまったことがトラウマ(?)になっているので、今年は慎重に東京家政学院のホームページから地図をダウンロードして持っていきました(^^;;

ありがたいことに、地下鉄の駅の出口の番号と道順の注意書きが付けられているので、今回は迷わずたどりつくことができました^.^

校内に入ると、数メートル置きに先生が立ってらっしゃって、とてもていねいに案内してくださったので恐縮しまくりです。エレベーターまで操作していただいて、4階にある階段教室に入りました。5年前の遅刻にこりてだいぶ早く出てきたので、まだ開始まで30分ぐらいあります。

受付ではレジュメを渡されただけなので、あれっ、資料が少ないなあ・・・と思ったのですが、そのほかの資料は、階段教室のテーブルの上にあらかじめ置かれていました。その量の多さにびっくりします(@@) 配布物のチェックシートがあったので、数えてみるとなんと48品目もありました(@@)

多くはプリントで、ファイルにおさめられていましたが、そのほかにパンフレット2冊、ガイドブック2冊、シラバス1冊、過去問1冊、小冊子1冊などなど・・・。塾対象説明会にかける本校の意気込みがしのばれます。

本校の学校説明会は2回に分けて行なわれるため、一人とびでゆっくり座れ、机があるのでメモを取りやすいのがありがたいところです^.^

開始時間までは、学園紹介のDVDが上映されました。やがて定刻になり、校長先生のご挨拶がありました。

本校では、今春152名が入学しました。学校のパンフレットにはバラの花がプリントされていますが、バラは本校の校章にもデザインされているそうです。バラには本校の建学の精神であるK.V.A.(Knowledge.Virtue.Art)、すなわち「知・徳・技」がこめられています。生徒一人一人がバラのように幸せになれることをねらって学校生活に取り組んでいるそうです。

しかし、なんといっても学校ですので、6年後の進路を保証することに力を入れています。シラバスを毎年改定し、学力の保証を保護者にも生徒にも訴えかけているそうです。

一人一人の学力に応じてきめ細かく指導するのが本校のモットーです。6年後には自分で自分の進路を決められるように、2004年に大改革を行ないました。きめ細かく指導するために、1クラスの生徒数を30名前後にまで減らしたそうでした。

続いて、入試広報の先生より、入試状況と募集要項についてのご説明がありました。2007年の入試では、志願者は延べで1,413名に達しました(2006年は1,115名)。実受験者数も延べ438名に達し(同410名)、いずれも4年連続で増加しているそうでした^.^

入学者数は152名で、これを6クラスに分け、1クラスの人数は25〜26名となっているそうでした。これはとてもぜいたくな少人数編成だな〜と感じました(@@) これは、昨年の保護者対象学校説明会で、「1クラスの上限が30名を超えない」と公約なさったことを実現したそうです。

受験者の3分の2近くが4科生だったそうです。その結果、全体の学力がかさ上げされ、特に午後入試がレベル的に上がったそうでした。

今回、初めて2月9日午後の入試が行なわれました。28名が受験し、15名が合格しました。そのうち12名が入学したので、かなり入学率が高く、「手ごたえのある入試」だとお感じになったそうでした。なお、この日は公立中高一貫校の合格発表日に当たりましたが、あまりその影響はなかったそうです。そのかわり、8日までの受験結果によって急きょ受けた人も多く、入試説明会が行なわれたそうでした。

一昨年より、特待生制度が始まりました。2月1日午後の入試で該当者が多く、35名に達したそうです。1回から4回までの入試の合計では46名が特待生合格を果たし、そのうち8名が入学したそうでした。

また、特待とは別に「チャレンジ入試」という制度もあります。これは入試で80パーセント以上の得点を取れば入学金25万円が免除されるというものです。今回の入試では合計33名が該当したそうでした。

本校の入学者の主な併願校は、多い順に山脇学園・跡見学園・昭和女子大昭和・三輪田学園などで、納得のいく顔ぶれだと思いました。1月校として和洋国府台の合格を得てから本校を受験した生徒も多かったようです。

同じく入学者へのアンケートで、本校への入学を決めたポイントという設問には、「少人数のきめ細かい指導」「説明会のていねいな対応」をあげる生徒が多かったようです^.^

来年の入試の変更点がいくつかあります。

1.4回の入試の合計の募集定員を200名から180名に。少人数クラスにより、キャパシティ的に200名は「非現実的」になってきたため。

2.2月1日午後入試の試験科目を、2科のみから、2科4科選択制へ変更。これで1回目から3回目までの午前/午後入試がすべて2科4科選択制に。ただし2月9日の4回目入試だけは4科のみ。

3.理社の配点を各50点から各60点へ変更。4科受験生が増えてきたため。

4.試験時間を40分から50分へ変更(理社は合わせて50分)。

複数回受験については、1回目入試で不合格なら、2回目入試の得点と比較して「いいとこ取り」で決定するという優遇があります。4科で受験した場合は、4科の合計320点を200点に換算し、算国2科の合計点と比較していいほうが採用されます。ただし、足切りありです。

次に高校入試関係のご説明があったのち、続いて入試広報の先生より、カリキュラムと進路についてのご説明がありました。

本校では、他の多くの中高一貫校と同じく、6年間を2年ずつ分けた指導を行なっています。2004年度、非常に大きなカリキュラム変更を行ないました。「基礎学力をもう一回身につけてもらおうじゃないか、ということで作られた」カリキュラムだそうです。

本校は週6日制を採用し、英語は週6時間あります。中3からは習熟度別になり、1クラスを分割して15名になります。

補習については、シラバスの英・数・国の学習到達度に達しない生徒を対象に、月・水・金の6時間目に行なわれています。そのほか、一昨年度より、アドバンスト講習というものが始まりました。これは、基礎学力の身についた生徒が対象です。英語では「TOEFLやTOEICなど、実際の社会に出て触れていくもの」を対象に学習し、国語では小論文に触れていくそうです。

このアドバンスト講習は、10名からひと桁の人数でも開設している学年があるそうでした。「基礎学力を身につけて、もっとやりたいという生徒」の願いに応えたものだとのことでした。

特別進学コースは、総合進学コースよりも英語演習が週あたり2時間多くなっています。「一般受験で夢をかなえようという生徒」向けのコースです。それに対し、総合進学コースは、大学へは推薦入試を目指すことが多いようです。

今年の高3は100名程度ですが、進路が非常に多様化しているそうです。学校として、どの科目にも対応できるようにするのが、新しいカリキュラムの2番目の特徴であるそうでした。

進路については、外部指向が非常に強いようです。ただ、今年は併設大学への内部進学が若干増えたそうです。これは、資格重視の生徒が増える中、併設大学が教員免許・保育士の資格をとれる学科ができたためではないかとのことでした。

とはいえ、90パーセント以上の生徒が外部の大学を希望しているようです。志望する学部は、中高では家政学は教えていませんが、従来は文系・家政系を志望する生徒が多かったようです。しかし最近では、理系の医療・保健分野や、教育系への関心が高まっているそうです。

理系への関心が高まったことについては、「2004年に文系・理系(コース)を作ったことが、やっと実った」ととらえてらっしゃるそうです。

続いて4教科の先生から出題傾向についてのご説明があり、最後に教頭先生のご挨拶があって、説明会は終了しました。

説明会終了後、授業見学に参加しました。講堂から普通教室のある校舎に移動しましたが、いつ来ても床がぴかぴかなのには感心させられます。廊下の壁が塗り替えられたようで、明るいきれいな色になっていました^.^

授業は中1から中3まで、教室の中に入って、けっこう長時間見学させていただけました。なぜか授業を絶対に見せたがらない学校もありますが、こうして見させていただけると安心感があり、学校の自信も感じます^.^ どのクラスもとても授業態度が良く、私語をしたりする子はほとんど見かけませんでした。

もちろんあらかじめ塾の先生が見学することは知らされているのでしょうが、いつもこのエッセイで書いているように、知らされているからといって、生徒たちが学校や先生のことを好きでなければ、きちんとした授業態度にはならないでしょう。その点、本校の生徒たちは、学校のことが好きなんだろうなあ・・・と思いました^.^

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塾対象 高等学校説明会 訪問日時:2002年9月30日

方向感覚に自信のないわたしはたいていの学校に行く時、ホームページから地図をダウンロードして印刷して持っていきます。でも、東京家政学院は去年も行っているし、だいじょうぶだろうということで目印の東京三菱銀行と麹町郵便局だけメモした簡単な手書きの地図だけを持って出かけました。

地下鉄の市ヶ谷の駅で降りたのは説明会開始時刻の15分前の午前9時45分。これは余裕だと思って地上に出ました。ところが、さいきん市ヶ谷近辺の学校ばかりまわっていたので記憶が混乱していて、さんざん道に迷ってあちこちうろうろしたあげく、方向音痴パワー全開でなんと三輪田学園の裏手に出てしまいました(@@)

もう説明会開始時刻はすぎています(/_;) いままでさんざん塾の先生の遅刻が多いことを批判してきただけに、もう出席しないで帰ってしまおうか・・・とも思います(/_;)

でも、せっかくここまで来たのだから、意地でも出席しようと決意します。でも、もう完全に学校の場所がわかりません(/_;) しかたないですから、市ヶ谷の駅までてくてくてく・・・といったんもどって、また一からやりなおしです(/_;)

そんなわけで、やっと説明会場にたどりついた時には、校長先生のお話が半分以上終わろうとするところでした。が〜〜ん(/_;) 自分のうかつさを呪います。

さらにうかつなことに、塾対象説明会ということで何も考えずに申し込んだきょうの説明会は、なんと高校入試だけについての説明会でした(@@) たいていの高校募集もある学校、たとえば豊島岡や富士見や嘉悦や文京などでは、塾対象説明会の場合、中学入試と高校入試の説明が両方いっぺんに行われますから、今回の説明会もそうであると思い込んでいました・・・(/_;)

ああ、なんたる間抜けな・・・とがっくりしたんですけど、ことしは高校受験する中3の女子も3人教えてますから、その子たちのために説明を聞いて帰ることにしました。

ことしまで中学からしか募集をしない完全一貫校であった東京家政学院は、来春から高校からの募集を開始します。昔も募集していたことがあるので、正確には再開ということになるようです。募集人員は推薦30名、一般30名の合計60名です。

手元の資料で中学入試のほうの1回目から3回目までの応募者の合計の過去3年間の推移をみますと、607名→536名→315名と、2年前と比較してほぼ半減してしまっています(@@) 地理的に競合しそうな嘉悦の応募者は微増していますが、家政学院の減少に見合った数ではありません。ですが、千代田が294名→390名→609名と激増しているので、千代田に受験生を取られてしまっているのかもしれません。

高校募集再開の背景にはこうしたことも関係していそうです。ですが、本校では高校募集再開を「新しい風を入れる」ためとして、前向きに考えてらっしゃるようです。

高校から入ってきた生徒は、1年間は中学からの生徒とは別クラスになります。通常の授業のほかに中学からの生徒に追い付くための補習が行われ、「徹底した個別対応」がなされるとのことでした。なお、高2からは中学からの生徒と混合となり、文系・理系のコース分けとなります。そして高3からは選択授業中心となり、個人選択が週14時間もあるそうでした。

つづいて入試広報の先生から各科目の出題予定についてのご説明がありました。予想偏差値として進研V模擬で55ぐらいとあげられているようですが、偏差値52〜3の生徒にも勧めてほしいとのご説明がありました。この偏差値は、嘉悦の高校募集と激突しそうな感じです。

入試広報の先生のお話がおわったところで、前のほうの座席から怒鳴り声があがったのでびっくりしました(@@) 何ごとかと目を向けると、年輩の塾の先生が、早口でしゃべられてメモもとれない、文章にして配付すべきだと怒ってらっしゃいました(@@)

たいていの学校の出題傾向のご説明では、塾の先生がたはプロですから「過去問を見ればわかる」ということで、メモもおとりにならない先生が多いです。ですけど、本校の場合、高校募集初年度ということで過去問がないわけですから、確かにメモをとれないのはこまりものです(^^;; のちほど、塾には出題傾向を文書にして送るということになって決着しましたけど、あ〜、恐かったです・・・(/_;)

つづいて推薦入試のご説明がありました。推薦の基準がものすごく高くて、ほとんどオール4に近いのにびっくりです(@@) 英検・漢検とか皆勤、生徒会、クラブ活動などで1〜2ポイントの加点はあるようですけど、かなり強気の設定のような気がします。ちなみに去年の嘉悦の基準とくらべると、9科目で6点も上になります(^^;

説明会は10時40分に終了したので、正味40分ほどでした。遅刻して校長先生のお話を半分も聞いていないので大きなことは言えませんが、説明会を通じての感想は、去年と同じく個性とか特徴のようなものをあまり感じ取れなかったなあ・・・ということでした。

なんと申しますか、この学校を第一志望とする現代の女の子のイメージが頭の中に浮かんでこないといった感じです。高校入試のほうでは併願推薦制度もないので、都立高校の押さえという感じでもありません。

ただ、三輪田や実践女子に近い雰囲気を感じるので、中学入試のほうでは、これらの学校を受ける子たちの押さえの併願校としてお勧めではないかと思います^.^

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授業見学会 訪問日時:2001年11月

地下鉄の市ヶ谷駅からしばらくてくてくと坂を歩いていくと、東京家政学院があります。まわりにビルが多いので、だいぶ近づかないと学校だとはわかりませんでした。

説明会は、講堂ではなくて地下の会議室のようなところで行われました。参加者は40〜50人ぐらいでしょうか・・・? ほんの2日前に跡見学園の説明会を見たばかりの目には、ちょっとさびしく感じられます(^^;;

ですけど、資料にあった表を見ると中1が4クラス、中2、中3が5クラスもありましたから、中堅女子校としてはりっぱなものだと思います。

資料の中には、わたしの大好きなキティちゃんのメモ帳がおまけ?として入っていました^.^ わ〜い\(^O^)/(笑) なんだかとってもうれしくなりました^.^

きょうは授業見学が中心とのことで、説明はわりと短時間のものでした。わたしは学校説明会に行く時、いつも楽しみ?としているのは、最初の校長先生のお話と、最後の校舎見学です。

たいていの学校の校長先生のお話というのは、教育関係にたずさわるものとして、とてもためになるお話がふくまれています。ですから、本当に勉強させていただいている、という感じで真剣にお話を聞かせていただいています。

東京家政の校長先生のお話も、特に生徒の年令による発育段階ごとの指導の理想像が具体的に示されていて、とてもためになるお話でした。

ただ、2名いらっしゃるというネィティブスピーカーの英語の先生の国籍をお忘れになって、となりの先生にその場で聞いてらっしゃいましたから、あまり現場にはタッチしていらっしゃらないのかもしれないなあ・・・とか思いました(^^;;

それから入試関係のお話に移ったんですけど、興味深かったのは、第3回試験の試験問題が第1回、第2回のものよりも、かなりやさしく作ってある・・・ということが何度も強調されていたことです。なぜ第3回だけやさしいのかご説明がなかったので理由はわからなかったんですけど、もしかして新しい戦略なのかなあ・・・という気がしました。

最近では跡見、山脇、三輪田など、そうそうたる学校がぞくぞくと第3回まで試験を行うようになっています。受験生にはうれしいことですけど、学校側からすると、「押さえ」として受験する生徒の奪い合い?みたいなものが激しくなってしまうということで、たいへんだと思います。即日発表の学校もものすごくふえてますし・・・(^^;

東京家政の場合、この第3回試験を受けやすくすることによって、受験生の確保を目指しているのかなあ・・・という感じを抱きました。だとするとユニークな発想で、なかなかいいのではないかと思いました。

また、第3回ははやりの2科4科選択制なんですけど、めずらしいことに、2科の定員と4科の定員がはっきり20名と10名に分けて発表されていました。

たいていの2科4科選択制の学校というのは、圧倒的に4科生が有利な制度になっています。代表的なのは、合格者の8割とか3分の2を全体の中から算・国の成績だけで決め、のこりの2割または3分の1は4科生の中からだけで選抜するというものです。

そうすると、4科生のほうがたいてい受験者数が少ないということもあって、2科生と4科生の実倍率で大きな差がつくということが多くなります。なかには、2科生の合格者がほとんどいなかった・・・といううわさの立つ学校もあります。

ですので、東京家政のようにはっきりと定員をわけるというやり方は、2科生にとっては安心して受験できる制度だと言えます。また、即日発表の学校がふえたため、第3回試験となると欠席者がものすごく多くなるので、応募倍率が高くても心配しないでほしい・・・ということもおっしゃっていました。

そのあと、いよいよ授業見学となりました。中学校の校舎だけですけど、自由に見学して回っていいという方式でした。

さっそく校舎を歩いてみると、床はワックスがけをしたばかりのようで、ぴかぴかに光っていました。それほど新しい校舎ではないので、壁は少しよごれています(^^;; ですけど、全体としてみると、明るい感じで、女子校らしい清潔感があると思いました。

生徒のようすですけど、中1、中2はまじめそうな子が多くて、ルーズソックスの子を1名発見しただけで、服装や髪型も地味にちゃんとしていると思いました。でも、中3となると、髪を染めてるらしき生徒が何人か目につきました(^^;;

また、ほとんどのクラスはしーんとして授業を受けていましたけど、2クラスほど、ちょっと私語の目立つクラスがありました(^^;; クラスによってふんいきに差があるのか、それとも授業をしている先生によってちがうのかまでは判断できませんでした(^^;;

ただ、全体としてはまじめそうな子が圧倒的に多い学校でした。一部の生徒の指導に手を焼いているのかなあ・・・という印象を持ちました(^^;; まじめな子たちは、迷惑に思っているかもしれませんね(^^;;

とりたてて強い個性とか特徴の感じられない学校でしたけど、それだけにアクが強くなく、第1志望でない子が「押さえ」として受けるのにもいい学校ではないかなあ・・・と思いました。


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