星美学園中学校・高等学校


塾対象説明会 2006年11月16日

JR赤羽駅の北改札口を出ると、よく晴れたすばらしいお天気でした。ぱあっと目の前に開ける駅前のロータリーや回りの建物がどれも新しく、清潔に見えます。左手に蔦の絡まる壁を見ながら、JRの線路沿いに歩いていくと、ああ、こんな日にお友だちとおしゃべりしながら登校できたらさぞ楽しいだろうなあ・・・と思います。

坂を上って下り、ゆるやかな丘を一つ越えて歩いたところで、星美学園に向かう道の最後の難関、心臓破りの丘(ごめんなさい、勝手に命名しました^^;)が立ちふさがります。はあはあ言いながらやっと坂を上りきり、星美学園の正門を抜けると、広報の先生(?)が案内に立ってらっしゃいました。

一昨年までのように中高の校舎が会場かと思ったら、ぐるっとUターンして、短大の方に行くように案内されました。どうやら今年の説明会は、短大の校舎で行なわれるようです。

校舎に入り、階段をのぼっていくと、踊り場にマリア様の像があります。2階の受付で手続きを済ませ、会場に入ると、そこは小さな講堂でした。2年前に訪問した時は会議室のようなところが会場でしたが、参加者が増えてきたので、講堂に変更されたのかもしれません。

ステージにも大きなマリア様の像が置かれ、スクリーンには学園紹介のビデオが上映されていました。総合合宿の様子などが写し出されています。終わりのころ、二人の生徒の中1から高3までの、1年ごとの写真が写し出されました。少女から大人へと成長していく様子が、なんだかとても感動的でした。

定刻になり、珍しいことに最初は校長先生のお話ではなく、募集広報部長先生のお話でした。まず、今度の入試の募集要項の変更点についてご説明がありました。

1. 2月1日の午前入試と午後入試を併願することができなくなる。

2. 2月1日午前、新しい「エッセンシャル入試」を導入する。

このエッセンシャル入試というのは、従来の第一志望優遇制度に代わるもののようです。「本校の中学校で勉強する上で必要な知識だけを問う」という方針で、「中学に入ってから学べばすむこと」は問わず、基礎・基本を重視した問題が出題されます。

この問題で「60〜65点ぐらいを取ってもらいたいと思っています」とのことです。国語では漢字、算数では計算問題が多めになっています。算数の、いわゆる「一行問題」の数も、通常の入試問題の倍ぐらいになっているそうでした。「中学入試問題集の、例題ぐらい」のレベルで、「きれいな答え」が出るようになっています。

10月なかば、本校を志望する生徒たちを集めて「試行テスト」が行われました。90名の参加があり、平均点は、国語が63.7点、算数が41.8点だったそうです。

算数の平均点がずいぶん低いようですが、これは「保護者・受験生に誤解があったような感じ」であったそうです。すなわち、「基礎・基本は、必ずしも簡単という意味ではない」そうで、「あきらかに準備不足」の方が多かったようです。

3.すべての入試の入学手続き日を2月8日までお待ちする。

本校では、2006年まで2年連続で「第一志望優遇」制度をとってきました。この優遇制度を利用する方に限り、入学手続きを試験日の翌日までとしていました。ですが、今度の入試ではすべての入学手続きが2月8日までになります。

エッセンシャル入試では、願書の「第一志望」の欄に○印をつけた方のみ、出願締め切り日の翌日の1月27日に親子面接があります。

つづいて高校入試についてのご説明がありました。高校入試は応募者も少なく、比較的入りやすいようです。都内のカトリック女子校で高校からも募集している学校は極めて少なく、星美学園は貴重な存在だと思います。どうしても高校からカトリック校に入りたい方にはお勧めだと思いました^.^

続いて、進路指導部長の先生より、進路指導、進学状況についてのご説明がありました。学習面では、本校は6年間を2年ずつに分けています。「18才の自己実現の徹底」を目指します。

中1は、英語・数学・国語・宗教・家庭科の時間で、クラスを2分割し、少人数生で行ないます。中2ではグレード別4学級になります。中3では、先取り授業で、途中から高3の教材に入ります。基礎学力の徹底を目指し、未到達者には放課後補習があります。

中学校のホームルームでは、さまざまな進路ガイダンスがあります。進路を決めた高校3年生が中学1年生の指導をします。これは高3にとっても意味のあることで、教える喜びを知ることができるそうでした^.^

高校では、高1から類型別クラス編成となります。「全人教育」「心の教育」という建学の精神を前提として進学実績の向上を目指しています。

今年の卒業生は108名いました。その進路の内訳は以下の通りです。

四年生大学83名(78%) 短大11名(うち星美短大6名) 専門学校9名 その他5名(浪人)

四年生大学への進学率は、11年前まではわずか24パーセントだそうでした。これが10前に40パーセントとなり、年々増えて最近になって70パーセントを越し、ことしはついに78パーセントにまでなったそうです。

合格先としては、東京外語大、首都大学東京のほか、立教大学にも10名が合格しています。理系についても、東京理科大、立教・明治の理学部、青山学院の理工学部などに合格者を出しています。

なお、理系については希望者が少ないので、必然的に少人数制となり、「お徳」だそうでした^.^

進路指導部長先生のお話が終わり、最後に、校長先生によるお話がありました。入試日程の変更についてご説明があったのち、いま世間を騒がせている「いじめ」の問題についてお話がありました。

校長先生は、「カトリックのミッションスクールだから(いじめは)ないだろうと思わないでほしい」と切り出されました。「正直、いじめはないとは言えないが、中学生の成長過程として」とらえているそうです。ですが、「ただ一つ自信を持って申し上げられるのは、担任・クラブの教員などがほんとうにていねいにかかわっている」ことだそうです。

宗教教育は、すぐに染み込んでいくとは思えません。ですが、少しずつ子どもたちに浸透している」「こういうことを通して、いじめの問題、トラブルを解決していく」方針であるそうでした。

今回は塾対象説明会ですので、出席しているのは、日頃大勢の子どもたちに接している塾の先生方ばかりです。どこまでを「いじめ」と定義するかむずかしいところですが、子どもが大勢集まれば、必ずといっていいほどいじめや、それに近い状況が起きるということは熟知している方たちばかりでしょう。

ですが、もし受験生・保護者対象の説明会で同じお話があったとしたら、どのような反応であるか興味深いところです。「なにっ!? いじめがあるとは、けしからん学校だ!!」という反応でしょうか・・・?

しかしながら、このエッセイを書いている今、全国でいじめによる自殺が頻発していることは、報道でご存じの通りです。なのに、毎年、教育委員会には「いじめによる自殺0件」という報告をしていた都道府県が多いのも、ニュース等でよく知られていることでしょう。

このような、いじめを隠ぺいしようとする学校よりも、本校のように、子どもが集まればいじめはあるものだ、という前提に立って見守るほうが、はるかに誠実ですし、安心できるのではないでしょうか。

続いて外部の業者に依託しての授業評価のお話があり、校長先生のお話は終わりました。それとともに説明会も終了しましたが、意外なことに、以前はあった校舎見学がなく、そのまま帰ることになったのは残念なことでした。

というのは、数年前、わたしの生徒が本校に入学した後で、塾の先生対象の「新入生との親睦会」の案内書が送られてきたことがありました。行きたかったのですが、なんとこの案内書が送られてきたのが、親睦会のわずか1週間前でした(@@)

この日は、たしかすでにほかの学校説明会か保護者面談のスケジュールが入っており、泣く泣く参加をあきらめざるをえませんでした。もしかして、ほかの塾の先生は大勢来たのに、自分の塾の先生が来なかったと、もと教え子ががっかりして肩身の狭い思いをしたのではないかと思うと、申し訳なさでいっぱいになったものでした。

ですから、今回は校舎見学で、できればその生徒に「来たよ」と姿を見せたかったのですが・・・。ほんとうに残念なことでした。

説明会が終わり、坂道に続く正門を抜けたところで、門のわきに茶色い小さないすが3脚並べて置いてあることに気付きました。同じキリスト教の学校出身であるわたしにはピンと来たのですが、もしかしてこれは、坂道を登ってらっしゃったお年寄りに、足を休めていただくために置かれているのではないでしょうか・・・? とんでもない見当違いをしているかもしれませんが、もし当たっているならば、キリスト教の学校らしいことだなあ・・・と思いました^.^

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塾対象説明会 2004年11月25日

古くから東京に住んでいる人には、赤羽というと飲み屋さんがびっしりと軒を連ね、狭い路地が入り組んでいるというイメージを持っている方がけっこういらっしゃるようです。恥ずかしながら去年星美学園を訪れるまでのわたしも似たようなイメージを持っていたのですが、少なくとも星美学園に行く北口については、まったくそのようなことはありません。

駅そのものも埼京線や宇都宮線などが通る大規模なものですし、改札の広さにはちょっと驚きます。北口を出るとデパートもあり、昨年同様、ほんとに清潔感のある街だなあ・・・と感心します。

北口から右に折れてけっこう長い道のりを歩くことになります。ゆるやかな坂を上って下ると、高い丘が目の前にあらわれ、そのてっぺんに星美学園の校舎が見えています。「うわ、あんなところまで上るの・・・」と思いますが、ここでくじけてはいけません(笑)

脚が痛くなったころ、ようやく上りきることができます。併設の幼稚園か小学校の生徒たちの声でしょうか。明るい声が学園の中から聞こえて来ます。正門の外では警備員さんが落ち葉を掃いてらっしゃって、通りがかるとき「おはようございます」と、とても感じよくあいさつしてくださいました^.^

敷地の中は、高い建物がないこともあってとても広大に感じます。星美学園の少人数教育では、まず敷地の広さに不足を感じることはないでしょう。校舎の中に入ると、大勢の先生方やシスターまで出迎えてくださって恐縮しまくりです。

説明会場は「小会議室」でした。カーテンが半ば閉められていましたが、丘の上に立つ建物であるためか、採光性は抜群によさそうです。席についてさっそく資料をチェックすると、このホームページの掲示板でも物議(?)をかもした、「押さえは星美の午後入試で」と書かれたチラシと、『読む「お薬」』という小冊子がありました。

「押さえは星美の午後入試で」というキャッチコピーについては、わたしはなんとなく違和感を感じます。というのは、星美学園はカトリックのミッションスクールという明確な特色を持っているからです。もちろん、たとえば桜蔭第一志望の受験生が白百合を併願校とするケースがかなり多いことを見てもわかるように、キリスト教の学校だから非宗教系の学校の併願校として不自然とは言い切れませんが・・・。

しかしながら、受験生やその家族の皆さんの選択で併願校として選ばれるのと、学校みずからが併願校としてアピールするのとでは意味合いが大きくちがってくると思います。また、こんどの入試でわたしの生徒が第一志望校として受験しますが、第一志望とするかたがたにとっては、神経を逆なでされるような文言ではないかと心配になります。

また、『読む「お薬」』のほうは、星美に入学した生徒や保護者の方たちの手記を集めたものです。さまざまな受験体験記が書かれており、受験生の皆さんにはとても有益な小冊子ではないかと思います。

ただ、読んでいてどうしても目に止まるのは、きわめて短い準備期間で合格したという手記が多く抜粋されているように思えることです。中には、わずか10日間の受験勉強で合格したという体験談も載っています。

確かに星美の入試問題は、特別な知識を必要としないものも多いです。それらにほぼ完全に正解することができれば、特殊算などを知らなくても合格することは不可能ではないでしょう。ですが、時計算や旅人算など、特殊算が出題されていることも事実であり、これらの手記の体験を信じて受験準備を短期間ですまそうとして、たいへんな思いをする受験生がいるのではないかと心配です。

学校側としては星美を受験することの「敷居」の低さを強調なさりたくてこうしたキャッチコピーや体験談を採用してらっしゃるのだとは思いますが・・・。受験生の中には小3や小4から厳しい受験勉強をへて星美第一志望でがんばってきた人もいるでしょうし、そうした熱心な星美ファンの方たちががっかりなさらないことを祈るばかりです。

また、これから星美を受験しようという方が、「なんだ、そんなに一生懸命受験勉強しなくてもだいじょうぶなんだ」などと誤解なさって、本来なら長く準備期間がとれるのに、あえて短期間の準備しかしないようなことがあるとすれば、困ったことではないかと思います。

さて、定刻になって、はじめに司会のご年配の広報担当の先生からきょうの説明会の概要についてご説明がありました。11月という時期であり、もう志望校も決まっている時期であるだろうということから、「入試そのものについて」のお話が中心になるということでした。

続いて校長先生より本校の教育方針や改革などについてのお話がありました。星美学園は代々シスターが校長先生をしてらっしゃいましたが、数年前から工藤校長先生にかわられたそうです。本校はカトリックのミッションスクールであり、価値観のベースはキリスト教の価値観になっています。

「よいキリスト者、誠実な社会人」そういった人間を育成していくことが目的ですが、信者でなくてもだいじょうぶです。

本校の教育理念は「予防教育法」です。「自分の考えで正しいものを選択できるような、そういう教育をしていきたいというのが本校の教育理念でございます」とのご説明がありました。向き合う姿勢、子どもたちへの愛情が重視されています。

また、「今年度実施事項」ということで、さまざまな改革が行われています。まずカリキュラムについては、中学ではもう新しいものに移行し、本年度から高校も移行が始まっています。数・英の時間を大幅に増やしたのが特徴です。特に英語については「私立学校でありながら英語が少ない」という意見も合ったようで、15時間から19時間に増やされています(中1、中2がそれそれ週6時間、中3が週7時間)。中2・中3では選択でさらにプラス3時間することができ、最大でなんと21時間になります。

また、選択科目が充実されました。さらに、本校では隔週土曜日が休業日ですが、カリキュラム改定により7時間授業の日が設けられました。

学級編成も工夫がなされています。中1は3クラスですが、科目により1クラスを20名ずつに2分割します。英・数のみ2分割という学校が多いですが、英・数・国のほか、宗教と家庭科まで2分割されるというのが本校のユニークなところです。少人数教育が特色の本校の面目躍如といったところでしょうか?^.^ なお、中2からは、英数のみ3クラスを4分割しての4クラス編成となります。

高校では、類型別のクラス分けが今年で2年目となりました。また、星美の小学校からの持ち上がりの生徒とうまくやっていけるか、グループができているのではないか・・・ということを保護者の方はとても心配なさるようですが、お互いの名前が分からない状態で行事に連れていき、「そういう中でのサバイバル」で親しくなっていくそうでした。

続いて中学入試担当の先生より、入試の変更点についてのご説明がありました。わたしの教室にも「緊急のお知らせ」として、入試の募集定員が急きょ変更されたという資料を送っていただいていましたが、2月1日の午前・午後で行なわれる1回目・2回目の募集定員が、合計50名から、「1回目40名・2回目20名」と明確に分けられ、かつ合計も10名増やされました。かわりに4回目入試の定員が20名から10名に減らされました。なお、本校が2月1日の午後入試を行なうのは、こんどの入試が初めてだそうです。

次に、2月1日の第一回目入試でおこなわれる、注目の「第一志望入試」制度のご説明がありました。従来から本校の一回目入試は入学手続率が8割ぐらいあり、第一志望で受験される方が多いようです。そのため「星美が好きだとおっしゃっている方をなんとか優遇したい」という考えから設けられたそうです。

専願という形になる」ようですが、高校入試の単願推薦とはやや形式が異なり、一般受験者といっしょに入学試験を受けます。また、第一志望制度を利用する受験生にはさまざまな制限が課せられることになります。たとえば、出願が1月20日と22日の二日間だけに限られたり、合格した際の入学手続が2月2日の正午までと限定されたりすることです(一般入試の入学手続締切は2月8日)。

さらに、1月22日の土曜日に事前面接がおこなわれます。親子面接で、保護者1名と受験生になります。時間は7〜8分程度とのことでした。面接の時刻は出願時に伝達されます。もしこの日に都合がつかない場合は、後日(翌日の日曜日?)に振り替えが可能です。

第一志望入試制度を利用することの特典として、総合点に10点が加点されます。10点というと少ないと感じられるかも知れませんが、入試での10点は大きいと思います^.^

続いて入試判定法、出題傾向などのお話があったのち、高校入試についてのご説明もすこしあり、説明会は終了しました。

説明会が終了してみて、ああ、やっぱりいい学校だなあ・・・と思いました。広大な敷地はとても魅力的ですし、少人数教育のため目が行き届きそうで、学校全体に温もりも感じられます。それだけに、広告戦略が、第一志望の方に反感を買う恐れのあるものであることが、とても残念に思えました。

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塾対象学校説明会 2003年10月23日

JR赤羽駅に降りるのは初めてです。来る前には、駅前に商店が密集し、狭い通りがある街なのではないかなどと想像していました。ちょうど、富士見丘のある笹塚の駅前のようなイメージです。

ところが、実際には駅前に広いロータリーがあり、道幅も広くて、とても清潔で小奇麗な感じの街でした。高円寺の駅前を少し小振りにして、ごちゃごちゃした看板を取り去った感じとでも言いましょうか・・・?

西口を出て、線路沿いに右手に進むと、道路の左側に並木があり、ずーっと続いているがけに蔦がからまっています。いかにもこれから学園に向かう・・・という感じの、雰囲気のいい道路です。

学生時代のアルバイト先で、以前星美学園で講師をしていたという人と知りあいになったことがあります。昔は制服が黒のセーラー服であったため、地元では「丘の上のカラス」などと呼ばれていたそうです。

その言葉通り、本校は高い丘の上にあります。道はだんだんと急な坂道になりました。腿やふくらはぎだけでなく、お尻の筋肉も痛くなるような坂です。

坂を上りきった突き当たりが星美短大で、すぐ右手に星美学園中高の正門がありました。感じのいい守衛さんにご挨拶して敷地の中に足を踏み入れると、小学校や修道院と共用のため、とても広々とした感じがします。

校舎の中に入ると、やや古びてはいるものの、落ち着いた雰囲気がただよっています。受付を済ませ、案内された会場は、すこし広い会議室という感じのところでした。やがて座席がつぎつぎと埋まりはじめ、満員となりました。あとでお聞きしたお話では、これほど多数の塾の先生方が出席なさるとは予想されていなかったそうで、机や資料が足りなくなり、急きょ机が宗教教室から運び込まれたりしたそうでした。

説明会は、ご年配の広報担当の先生による本日のスケジュールのご説明から始まりました。この広報担当の先生はあとで校舎見学の引率もしてくださったのですが、大変話術がたくみでらっしゃるので、とても楽しくお話をうかがうことができました^.^

配付された資料の中で目を引いたのは、6年間の学費についてのものです。それも中1で1,151,000円、中2で536,300円、中3で492,800円というように、学年ごとに明細と合計金額が明示されています。これはとても良心的ではないかと思いました^.^

また、添付された文部科学省の調査のデータによりますと、私立の中高一貫校で6年間にかかる費用の合計は、平均しておよそ686万円ほどになるそうです。本校は海外研修をのぞいておよそ415万円、希望者による海外研修をふくめてもおよそ534万円ですから、学費の合計で見ても良心的といえると思います^.^ なお、寄付金や学債もありません。

広報担当の先生のお話が伸びてしまったので、このあとのお話はどの先生方もやや早口になられました(^^; ですので、以下はちょっとメモが不正確で、微妙にちがうところがあるかも知れません(^^;;

つづいて校長先生より、本校の歴史や教育理念についてのご説明がありました。本校はカトリックのミッションスクールです。イタリアのカトリックの聖ヨハネ・ボスコと、マリア・ドメニカ・マザレロによって創立されたカトリック女子修道会サレジアンシスターズが、戦後赤羽に設立しました。創立50周年を迎えたばかりという若い学校です。

設立母体が同じ神奈川の男子校のサレジオ学院などと同じ教育理念ですが、「創立以来の女子教育を貫いて行こうとがんばっている、小さな学校でございます」とのことでした。

その理念とは「道理・慈愛・信仰」です。これらは子どもたちの教育に必要なものとして創立者が考えたものです。また、教育は子どもたちと教師との信頼関係がなりと成り立たないものと考えられています。

本校の生徒のうちキリスト教の信者は2割ほどだそうです。ほとんどの生徒は信者ではないのですが、「キリスト教の価値観にもとづいた物事の考え方を6年間かけて教えていこう」「人生の基盤・信念となるものを植え付けていこう」という方針でもって指導が行われています。

また、キリスト教の「共に喜び 共に生きる」という考え方の、特に「共に」という部分がキーワードになっています。子どもたちには愛情を持たねばならない。子どもたちが愛されてると実感するように愛しなさい、という考え方です。この基本的な姿勢「共にいる」を教育理念とし、生徒指導、学習指導の根幹として心がけられています。

つづいて学校のあらましについてご説明がありました。本校は1学年3クラス、1クラスあたり38名程度という非常に規模の小さい学校です。3クラスで6年間過ごすので、非常に親密になります。

本校は、カトリック女子校としてはめずらしく、高校からも生徒を募集しています(推薦・一般合計30名)。これは、少人数の学校ですので、人間関係が固まってしまうのを防ぐため、新しい息吹を吹き込むためです。

中1・中2については副担任制度があり、ホームルーム等、かならず担任・副担任の先生2名でおこなわれます。

高1からは、今年から一部コース制となりました。1類が四年制私立大学対応クラス、2類が国公立大学対応クラスです。

先生方の男女比は1:2になります。女性の先生の平均年齢は37.5才、男性の先生の平均年齢は40.9才です。働き盛りの年令の先生が多く、担任のうち一人は男性の先生になっています。

英語教育については、『プログレス』は使用していませんが、かなり力を入れられています。ただし、英語の時間数がそれほど多くはないので、少し増やしていこうということで検討の課題になっています。

その後、高校への移行、情報境域などのご説明があったのち、「小さな学校だけれども、和気あいあい」としており、平日の説明会で「いいところも悪いところも見て入学を決めてほしい」というお言葉で締めくくられました。

続いて中学校の教務の先生より、2004年度の入試についてのご説明がありました。いろいろと変更点があり、まずいままで4回実施していた入試が3回になります。それにともなって、1回目入試の定員が30名から40名に増やされます。これは「第一志望にしているかたに、できるだけ合格を差し上げたい」ためとのことでした。

また、2回目入試が午後になります。さらに、3回目入試については、2科・4科選択制になります。さらに入学金の納入締め切り日が2月10日に、施設設備費のしめ切りが2月27日に延長になります^.^ 寄付金、学債はありません。

また、帰国子女入試も若干名ですが、別枠で募集することになります。英語による口頭試問、作文、親子面接によって合否が決まります。

つづいて、昨年の高3担当の先生より、進路状況についてのご説明がありました。本校の卒業生はわずか139名しかいませんが、その中から国公立5名(全員現役)、早稲田5名、慶應2名、上智3名の合格者を出しているのは立派なものだと思います^.^

本校の日能研のの偏差値は36と出ているそうですが、この早慶上智の合格率は、偏差値47とか48の学校をも上回るようです^.^ きめの細かい指導ぶりがうかがえる進学実績で、「入り口よりも出口を見てほしい」という先生のお言葉も、十分説得力のあるものだったと思います^.^

およそ1時間ほどで説明会が終わり、続いて校舎見学となりました。校舎はやや古びていますが、清潔で、壁の汚れもあまり見当たりません。教室は採光がよく、ちょっと小さいかな・・・というように見えるのですが、1クラスの人数が38名前後ですから、ぜんぜん窮屈そうではありませんでした^.^

普通教室で見学できたのは中1だけでした。騒がしいクラスなどはなく、授業態度はよかったです^.^ コンピューター室では高1の授業が行われていましたが、かなりスカートの短い生徒はいるものの、はっきりと茶髪とわかる生徒はいませんでした^.^

生徒数が少ないのに、校舎は十分に大きい感じで、全体にゆとりが感じられました。図書館だけはすこし小さい感じでしたが、生徒数から言ってやむを得ないかも・・・(^^; なお、情報教育にはとても力が入れられており、2つのコンピューター室には合計100台のコンピューターがあるほか、図書室にはわたしが持っているのと同じ貝殻型のiBookが20台もありました^.^ iBookは無線LANで、ワイヤレスで使えるという環境です^.^

また、体育館には、卒業生や保護者が寄付で作ってくれたという小型のパイプオルガンもありました。そのほか、校内のあちこちに、卒業生達が卒業記念に作って残していったという木工細工が置かれています^.^

説明会が終わっての感想ですが、小規模の学校ということもあり、とてもぬくもりの感じられるような学校運営であると感じました。生徒数のわりに敷地は広く、ゆったりとしているのも大きな魅力だと思います。

生徒数のわりに進学実績もいいですし、もうちょっと人気が出てもいいんじゃないかなあ・・・と思えた学校でした。


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