大妻中野中学校・高等学校


塾対象説明会 2006年6月6日

方向音痴のわたしには、何度訪問してもなかなか道を覚えられない学校というのがあります。山脇学園と並んで、大妻中野も苦労する学校の一つです(^^; ですが、3年前の訪問で、住宅街を突っ切らずに大通りをぐるっと回っていく方法で成功したので、今年もその方法で行こうと思いました^.^

西武新宿線の新井薬師前駅でおりると、駅前に大妻中野の先生が立ってらっしゃって、小さい看板を持ってらっしゃいます。その前を会釈して通り過ぎ、左に折れてバスの通る狭い道を歩いていきます。早稲田通りに到達するまでは、どんなに左に曲がりたいと思ってもがまんがまん・・・と、自分に言い聞かせながらまっすぐ進みます。念のため大妻中野のホームページからダウンロードして印刷してあった地図は、恐ろしいほど簡略化されているために役に立ちそうにないからです。

ところが、交差点の一つで、同じく大妻中野に向かうお友だちにばったり出会ってしまいました。二人になったからだいじょうぶだろうと、ついつい早稲田通りに行く前に「こっちが近そうだから」と左折してしまいました。ところが、歩きながら会話していて、そのお友だちは大妻中野に行くのが初めてであることが判明・・・(^^;; けっきょく迷路のような住宅街にはまり込み、何度か人に道をたずねながら、やっと学校にたどりついたのは、駅を降りてから20分近くたってのことでした(^^;

だいたい学校の方向に歩いていたはずなのに、どこをどう通って遠回りしてきたのかさっぱり見当もつきません。まさに新井薬師前は、わたしにとってはバミューダ・トライアングルです(笑)

制服の守衛さん二人がガードする校門を通って校内に入ります。たっぷり時間に余裕を持っていたはずですが、迷ったために会場に入ったのは定刻の5分前でした。さほど広くない音楽室は、すでに9割がた塾の先生方で埋まっています。かなり出席者数は多そうです。

定刻の午前11時になって、説明会が開始されました。はじめに校長先生より「脱皮する大妻中野」と題したお話がありました。

本校には「変えないこと、変えること」があります。大妻の名を戴くからには、建学の精神、大妻女子大学の付属校であることは変えません。また、「女子校が男女共学になるのは、決してございません」とのことでした。ですが、目指す生徒像は、かつては「良妻賢母」でしたが、「専門職業人」に変わっています。

21世紀を、「しなやかに、のびやかに、清らかに、美しく」生きる乙女となることを目指し、教育方針は以下の3つとなっています。

多様性 「個性に輝く女性」

創造性 「ひらめく女性」

国際性 「つなげる女性」

時代の要請に応じ、さまざまな改革も行なわれています。まず、今度の入試(現在の中3)までは高校から2クラス分募集しますが、そのあとは完全中高一貫校となり、高校からの募集を停止します。

また、昨年度、「先生方に変わっていただこう」という方針が建てられました。大妻女子大の付属ということは変わらないけれど、他大学進学も目指す。そのためには教師の力量アップが必要であるとのことから、文教大学の先生に来ていただいて、1時間の授業をまるまる見ていただき、さらにDVDに撮って授業の検討をなさったそうです。

授業は、「講義式」から「参加型・対話型授業」への転換を目指しています。「ひとりよがり、自己満足してたらだめじゃないか」との考えから、「生徒・保護者から厳しい評価を受けよう」と、アンケートが実施されました。「1,300枚を全部見て要望を読ませていただき、応えていくことをしている」そうでした。

今年の授業のテーマのキーワードは「ひとりひとりの子どもの実態をどれだけ理解していくのかが、我々のいただいている課題であります」とのことでした。「望ましい乙女に育てていくには、理解することが大切」であるという方針です。中学3年間の「ピア・サポート」で、友だちどおしが支えあっていくことも目指しています。

こういうことを通じて、具体的なプログラムを立てて人間教育を行なっていきます。進路指導も同様に、具体的にプログラムを立てて行なわれます。

なお、ピア・サポートについてはパンフレットや資料を読んでも、具体的にどういうことをしているのかがよくわかりませんでした(^^; ご説明がなかったのが残念です。

次に、「学校は楽しいところでなければならない」という方針から、Challenge & Create(挑戦と想像)教育が行なわれています。

また、本校の誇りは「学校の一番大事なものの一つ、財政基盤がしっかりしていること」です。ホームページの学校方陣のコーナーに経理について公開されていますが、これをごらんになった税理士の方に、「大丈夫だ。健全経営だ」と評価していただいたそうです。「途中で学校経営が怪しくなることは、決してない」という頼もしいお言葉で、校長先生はお話を締めくくられました^.^ ずいぶん内容の詰まったお話だったので、ひょっとして1時間の予定の説明会の半分以上がたってしまったのではないか・・・と思って時計を見たら、まだ20分少々しかたっていないので少し驚きました。

つづいて主幹の先生より、入試についてのご説明がありました。平成18年の入試は、1,200名を超える応募があり、実受験者は800名ほどでした。倍率は2倍ほどでした。3回入試だけは歩留まりが読めず、70名を合格させたものの、実売率が高く、ややむずかしい入試になったようです。入学者は238名で、6クラス編成、1クラスあたり39名程度となりました。

2007年度の入試は、募集要項に変化はありません。ただし、2月1日の1回目入試のみは、願書の窓口受付がなく、すべて郵送となります。また、帰国生入試は、従来は1月11日の1回のみでしたが、12月2日と2月1日の2回実施されるようになります。受験資格や科目は、この2回で微妙に違うので要注意です。

複数回受験を申し込んで、もし1回目で合格したら2回目以降の受験料は返金されます。繰り上げ合格は、「複数回申し込んだ人の中から」成績順に電話で2月6日以降に連絡されます。ですので、本校第一志望の場合は、必ず複数回の受験を申し込んだほうがよさそうです。

続いて、学習指導部主任の先生よりお話がありました。本校では平成17年より教育課程の改訂が行なわれました。これは一貫生に合わせての改訂です。「キャリア意識」に従来以上に力が入れられました。学力の獲得のために、「学びの質」向上のため「タスク型授業」が行なわれ、「学びの量」の向上のためにスーパーサイエンス講座、スーパーイングリッシュ講座などのレベルの高い講座が作られました。

進路指導については、「伝統的にひとりひとりの個性重視の進学指導」が行なわれています。最近では難関大学チャレンジの傾向があります。中高一貫生109名のうち、本年度の大妻女子大学への内部進学率は17パーセントぐらいにとどまりました。高校募集の停止にともない、今後完全一貫生は220名6クラスと、現在の約2倍になる予定です。そのため、「一般大学受験を前面に出したカリキュラム」が用意されます。

次に国語・算数・理科・社会と帰国生受験の英語の各教科担当の先生方が順番に出題傾向のご説明をなさり、説明会は終了しました。これだけ大勢の先生方がお話になると、通常必ず時間オーバーになるものだと思いますが、終了はぴったり12時で、おみごと!という感じでした^.^

大妻中野という学校について、わたしは従来「いい学校なのに、説明会が陰気で恐ろしく下手」というイメージを持っていました。ですが、3年ぶりに参加した今回の説明会で、そのイメージはすっかり覆されました。8人もの先生が壇上に上がられ、情報量もかなり多かったにもかかわらず、60分ぴったりで終わったのは本当にすばらしいです。

各教科担当の先生方がひとりひとり出題傾向をご説明になるときは、「ほんとに12時で終わるの?」と心配になって何度も腕時計を見たほどでしたが、杞憂でした。もしかして入念にリハーサルをつんでこられたのかもしれません。

また、何十校もの学校説明会を見てきて、陰気な説明会というのは論外ですが、その逆の陽気な説明会であるということよりも、「力強さ」というのが一番好感を持てる要素なのではないかと感じるようになりました。もちろんこれは単に先生の声が大きいという意味ではありません。今回の大妻中野の説明会は非常に力強さも感じられ、ほんとに説明会を進化させられたなあ・・・と感じました^.^

音楽室から出る時に、3年前にあれほど耳障りだった、折り畳み式のいすのはね上がる「バターン!」という音がまったくしないのに気付きました。よく見てみると、いすがダンパー?みたいなもののついたものに交換されており、ゆっくりとはね上がるように改善されていました^.^

その後、校舎見学に参加しました。ところが、残念なことに、ことしも図書室や和室などをちょっと見ることができただけで、普通教室の一歩手前まで行って見学の列は解散となってしまいました(/_;) 学園祭の時などの生徒の様子からすると、服装が極端に乱れた子がいるわけでもなさそうですし、普通教室の方面からは騒音も聞こえず、しーんとしていましたので、授業態度がひどいということも考えにくいです。なぜいつも見せていただけないのかふしぎです。

説明会が終わって、校長先生のお話のタイトルであった「脱皮する大妻中野」という言葉が、非常によく実感できた気がしました。説明会自体も大幅に改良されましたし、文教大学の先生の「外部の目」、保護者・生徒アンケートの「内部の目」からの視点で、学校を良くして行こうという意気込みをひしひしと感じることができました。

一足お先に大妻女子大の附属から進学校へと変身した千代田区の大妻中高に続いて、本校も力強く進学校へと脱皮しようとしている様子に、非常に頼もしさを覚えた説明会でした^.^

トップページへもどる^.^


塾対象学校説明会 2003年6月20日

大妻中野は何度も訪問しているのに、今まで迷わずに行けたことがありません。そこで、大遠回りになることを承知で、ホームページの地図にあった単純な道を通ってみました(^^; すると、今回は迷わずに到着することができました^.^

警備員さんに会釈して正門を抜けると、ちょうどお昼休みの時間で、校舎に向かう道には30〜40名ぐらいの中学生がにぎやかにたむろしています^.^

すこしスカートの短い子もいますが、極端なミニはいません。中にはずどーんとかなり長めのひざ下丈のスカートの子も数名います。たぶん中2ぐらいだと思いますが、茶髪の子などはいません。パンフレットにでも使う写真を撮るのか、カメラを持つ先生に引率されて移動していきました。

塾対象説明会というと、たいてい平日の午前10時半ぐらいからおこなわれることが多いのですが、今回の大妻中野では、めずらしいことに午後1時からの開始です。終了が2時半ですから、業務に影響があって出席者が少ないのではあるまいか・・・。始まるまでは、そう心配していました。

ところが予想に反して、会場の比較的せまい音楽室は定刻前に座席がだいぶ埋まり、その後、大量の遅刻者が着席するころには、ほぼ満席となっていました(@@)

それにしても、塾の先生は夜のお仕事ですから、朝が弱いのはしかたないにしても、午後からの説明会でも大量の遅刻者がいらっしゃるというのはどういうことなのでしょうか。

大妻中野の音楽室は、音響の具合が良くなくて、前でマイクでお話してらっしゃる先生方のお声は良く聞こえないのに、遅刻者がはね上げ式の座席に座りそこなって「バターン!!」と座席が背もたれに当たる音は大きく響くという構造です。その「バターン!!」がひっきりなしに続くので、お話がよく聞き取れません。イライライライライライラ・・・(-.-#

そんなわけで、校長先生のお話の前半はほとんどメモを取ることができませんでした(/_;) 後半は本校の教育活動についての、3つの変更点についてのご説明でした。

本校は週5日制ですが、昨年までは土曜日にネイティブの先生による英会話の講座や、成績が思わしくない生徒のための講座がおこなわれていました。すべて基本的には希望制でした。

ところが、ことしから中1から高1までは英・数・国の3時間の講座が必修となり、高2・高3については、受験に対応した科目の講座を希望制で設けるように変更になりました。高1まで全員必修となったのは、父母会・教育懇談会での保護者からの要望による変更であるとのことでした。

そのほか、大妻女子大への内部進学希望者に対しては、土曜日に大学の先生に来ていただいて、学部紹介を兼ねた「出前講義」がおこなわれています。そのため、土曜日の学校は人であふれており、「実質週6日制」となったようです。

また、昨年は高1・高2を対象に、3泊4日の勉強合宿が2回おこなわれました。参加人数は40名から46〜7名だったようですが、夜中の12時ごろまで質問受付が行われ、たいへん充実したものだったようです。

2番目の変更点は、「授業の充実を図ろう」ということで、初めて全生徒による授業アンケートが行われたことです。全先生の授業についてのアンケート結果の膨大なデータは、外部に委託してもデータ処理に2か月かかったそうでした(@@) そのアンケートの結果をもとに授業改善が試みられています。また、全教員による研究授業が計画されているそうでした。

3番目に、今年度から専任教員を8名も増やされたそうでした。放課後の授業やクラブ活動の指導に、たいへんな力になっているそうです。

つづいて教頭先生より、入試についてのご説明がありました。2004年の入試においても2科/4科選択制がとられます。合格者の80パーセントを全受験者の算・国だけの成績で選抜し、のこりの20パーセントは4科目受験生だけから選抜します。4科目生に有利な2段階選抜方式です。

また、繰り上げ合格については2月5日の午後1時に電話がなされます。「複数回申し込んだ人の中から選択する」そうですから、同時出願者が優遇されるようです。

昨年との変更点として、入学手続きが2月10日までに延長されました^.^ また、「学校債・寄付金はいっさいありません」とのことです^.^ 昨年は155名が入学し、4クラス編成となっているそうでした。

つづいて進路指導担当の先生から進路についてのご説明がありました。はじめに、『サンデー毎日』の、『新進の私立進学校はここだ』という記事に、本校が取り上げられたことについての話題がありました。東大に2年連続で合格者を出したことで取り上げられたようでした^.^

本校では、大学入試では積極的にAO推薦入試を活用しています。その成果として、早稲田大学の建築学部に4名、北里大学2名、筑波大学2名などがAO入試で進学しています。なお、一般の推薦入試でも、上智大学に4名が進学しています。

昨年、本校に通っているわたしの生徒のお母さまと電話面談したとき、お互いに本校の大学進学実績が良くなったことについておどろいた、というお話で盛り上がったものでした。生徒の4割ぐらいが大妻女子大に内部進学することを考えますと、すばらしい進学実績だと思います。その秘密はこのAO入試の活用にあるようです^.^

それではなぜ本校はこんなにAO入試に強いのでしょうか。これは、「生徒と教員の関係が密である」ために相談しやすいこと。また、「考える力・表現する力を重視している」ことの成果のようです^.^

ただ、AO推薦入試の弱点として、一人の優秀な生徒がたくさんの大学の合格数を稼ぐということができません。そのため、合格者の数ということではすこしさびしくなります。

ですが、中学からの一貫生で他大学受験をする生徒のうち、約40パーセントはMARCHクラス以上に進学しており、明治学院大学、成蹊大学クラスまで入れると80パーセントが有名大学に進学しています。ですので、進路指導担当の先生のおっしゃる「進学先は、本校より高い偏差値を持つ受験校よりもいいと思います」というお言葉も、十分納得できるものであると思いました^.^

続いてクラス編成のご説明があったのち、各教科の先生方から入試問題についての解説がありました。ところが、入試問題の解説が始まる前に、おおぜいの塾の先生が途中退席なさって、会場中に例の「バターン!! バターン!!」が響き渡りました(^^;

塾対象説明会では、校長先生のお話の時などは居眠りしてらっしゃって、入試関係のお話になるとがばっと起きだして熱心にメモをとりはじめるという塾の先生もけっこういらっしゃいます(^^;; ですので入試問題解説の前に退出する先生が多いというのはちょっと意外でした。ですが、開催時間が午後ということで、教室の遠い先生は授業に間に合わない恐れもあり、やむをえないことではないかと思います。

さて、国語は、大問2問が出題され、ひとつは論説文、もうひとつは物語文または随筆です。物語文は、受験生が親しみやすいように、小学生や小さい子どもが登場するものが選ばれます。漢字は20パーセントぐらい出ます。読解力が重視され、指示語の問題などが出ます。小説では心情や登場人物の性質の読み取り、論説文では要旨を抜き出したり、文章中の語句を使って答える問題が出ます。

算数は、2003年度の3回目の平均点が32.8点しかありませんでした(1回目56.6点、2回目56.5点)。問題がむずかしすぎたようです。ですから過去問をとく時は注意が必要だと思います(^^; 出題は例年基本問題が5点×6問、応用問題が7点×10問です。応用問題では、角度、濃度などの問題が出題されるようです。

理科は、2回目試験と3回目試験では出題される分野がちがいます(どの分野かは、説明会で配布されるパンフレットに書かれています)。「難問・奇問は出さない」とのことです。「○○について説明せよ」という説明を求める問題も出しません。漢字まちがいには得点を与えられないので要注意です。

社会は、3分野から独立した問題が出るのではなく、総合的に3分野のまじっている出題形式になります。一問一答ではなく、文章や会話文の中に出題がある形式です。地理については基本的に日本地理が中心ですが、5、6年生の時に社会で話題になった地域についても出題されます。たとえば、ことしイラク戦争がありましたので、イラク・アメリカ・イギリスなどが出題されるかもしれないとのことでした。

説明会が終わって、校舎見学がありました。昨年は5〜6名の参加者しかいなかった様子なので、わたしは参加を見送ったのですが、ことしはなぜか何十人も参加者がいたので、参加してみることにしました。地域柄なのか、他校の説明会ではめったにお見かけしない、どう見ても70才台ぐらいのかなりの年輩の男女の塾の先生方が数名参加してらっしゃったのが印象的でした。

音楽室を出て右に向かい、見学者の列はコンピューター室や実験室などをかなりのハイペースで通り過ぎていきます。ちょうど休み時間なのか、何人かの生徒とすれ違いました。大きな声で元気よくとはいきませんが、みんなはにかみながら「こんにちは」とごあいさつしてくれます^.^ 明るくて元気そうな子が多いなあ・・・と思います^.^ 今回も茶髪の子はまったく見かけませんでした。

見学には引率の先生がたった一人しかいらっしゃらないので、説明の声はぜんぜん聞こえません(/_;) そして、見学の列が廊下の突き当たりまでいって、これから階段を移動するのかなと思っていたら、「これで見学は終わりです」と言われたのでびっくりしました(@@)

説明会のレジュメでは見学に30分当てることになっているのに、まだ5分ぐらいしかたっていません(^^;; 「なんだ、もう終わりか」「特別教室だけじゃないか。普通教室こそ見たいのに」二人連れの年輩の先生方が、苦笑して小声で不平を言ってらっしゃいます(^^;

さいきんでは保護者・受験生対象では東京女学館や目黒星美や和洋九段、塾対象説明会でも立教女学院や日本女子大附属や跡見や光塩のように、30分から40分ぐらいかけて、じっくり、ゆっくりと見学させてくださるところが多いですから、あっけないというか、ものすごく不満が残りました(^^;

「あやしい」と感じたのはわたしだけではないはずです(笑) でも、校内で多数見かけた生徒たちは、少しも問題あるように見えなかったのですが・・・。塾対象説明会で校内見学をおこなわない学校よりもはるかにましとはいえ、残念なことだと思います。

説明会が終わって、ほんっっっとに説明会の下手な学校だなあ・・・というのが率直な感想です。実際に利用するのは4割とはいえ、大妻女子大に8割も推薦枠があり、他大学進学実績もよく、また、くわしくは書けないのですが、わたしの生徒に関することで、心のケアもものすごく手厚く、親身に対応してくださるいい学校だなあと感じているだけに、残念でなりません。

保護者・受験生対象の説明会は出席したことがないのでわかりませんが、もし同じような感じだとしたら、ずいぶんをしていると思います。去年の学園祭でもことしの説明会でも、見かけた生徒たちはとても明るく楽しそうなのに、説明会が陰気で運営もまずいのでは、せっかくの学校の良さが伝わらないのではないかと思います。

この学校を志望されるかたには、ぜひとも説明会以外の機会も最大限に活用なさって、学校の本当の姿をとらえられることをお勧めしたいと思います。

トップページへもどる^.^


学園祭 訪問日時:2002年10月6日

早稲田通りから学校に近づいていくと、芝生のお庭に仮設ステージが建てられているのが見えてきました。校内に入る前から学園祭ムードがあふれているように感じられます。

受付でチケットを差し出すと、チケットに書かれた生徒の名前を見て、受付の生徒たちが「あーっ!! ○○さんだ!!」と言って話しかけてくれました^.^ わたしにチケットをくれた生徒の知り合いのようです^.^ とっても明るくてフレンドリーなようすに、いっぺんでこの学校に好感を抱きました^.^

校内に入ると、お庭の芝生の上には青いビニールシートが敷かれ、タイ焼きなどの模擬店が並んでいます。仮設ステージはちょうど休憩時間なのか、出し物はされていませんでしたけど、大勢の人が座って待っています。

校内に入ると、人、人、人で来客数の多さにびっくりします(@@) 生徒一人当たりのチケットの割り当ては4枚ぐらいのはずですから、かなり来場率は高そうです。

他校の男子生徒もけっこういましたけど、予想よりはだいぶ少なめの感じがしました。それよりも他校の制服を着た女子の方が目立ちます。あとは受験生や生徒の妹でしょうか・・・?小学生の女の子の数がとても多いです^.^

まずは、チケットをくれたわたしの生徒のところに顔出しに行き、お金を使わされたりしてから(笑)、校内をあちこち見て回りました。廊下も壁も白を基調としていて、採光がよくてとても明るく、校舎には清潔感があります。

教室の壁は色とりどりの風船や紙で作った造花、英字新聞などで飾られ、とっても華やかです。なんだか学園祭に備えて準備してきた放課後のようすとかが目に浮かぶような感じです^.^ 呼び込みをする生徒たちは、大声を出していっしょうけんめいです^.^

生徒たちはとても明るいですけど、はめを外したりすることはなく、節度がある感じです。人目のあるところであんぐりと口を開けてなにか食べていたりしますけど、女子校らしい無邪気な感じで、品がないという感じはしません^.^ スカートがすこし短い生徒や茶髪の生徒もいないことはないですが、ごく少数派という感じです。

6月に来た塾対象説明会は陰気というか辛気くさいというか、マイナスイメージが強かったですけど、生徒たちのようすはまったくちがいました^.^ 去年訪問した恵泉でも似たようなことを感じましたけど、説明会だけで判断しては、とんでもないかんちがいをしてしまう学校だと思います^.^

出し物は、はじめに体育館で合唱部のコーラスを観ました。用意されたパイプいすが満席になるほどの観客で、立ち見がおおぜい出るほどの盛況でした(@@) それから校庭での有志によるバレエを観ました^.^ 屋外でのバレエというのもたいへんだと思うんですけど、ピルエットなどもばっちり決まっており、見事でした^.^ 

それからまた体育館に戻って、早めに座席を確保してダンス部の発表を観ました。ところが、階段状の講堂ではなく、平らな体育館です(^^; 運が悪いことに前の座席に大柄なパパさんがすわってらっしゃったので、舞台がぜんぜん見れません(/_;)

ですから、前の人の頭のすき間からのぞき見る感じで、ほとんど観れなかったですけど、かなり練習を積んだ完成度の高いダンスであると思いました^.^ クラブ活動にも熱心に取り組んでいるんだなあ・・・ということが伝わってきました^.^

とにかく来客数が多くて圧倒される感じでしたけど、これだけ人気があるのも当然である思える、妻中生のフレンドリーさと熱気がとっても印象的ないい学園祭でした^.^

トップページへもどる^.^


塾対象学校説明会 訪問日時:2002年6月20日

大妻中野に来るのはこれで数回目なのに、駅前から変な方向に道をそれてしまって、通行人の方たちに何度かお聞きして、やっとたどりつくことができました。15分前ぐらいに到着する予定だったのに、もう開始5分前ぐらいです。あわててきれいな校門を抜け、校内に入りました。

門から入って右手に芝生の庭が広がっています。ちいさな噴水が水を吹き上げ、花壇には色とりどりの花が咲き乱れていて、とても女子校らしいたたずまいの学校です。

スリッパにはきかえて校舎に入り、説明会の行われる音楽堂?に入ると、開始直前だというのに塾の先生たちの姿はまばらです。ざっと数えてみると、5,60人ぐらいでしょうか・・・? 知名度のある学校のわりに、ちょっとさびしいなあ・・・と思ってしまいました。

ところが、説明会がはじまってから、ぞくぞくと遅刻して入場する方がいらっしゃいます(^^;; 定刻までに着席していた方よりも遅刻者のほうがはるかに人数が多いぐらいで、やがて会場はほぼ満員に近くなりました。中高合同の説明会ということもあって、100名は軽く越えていたと思います。校長先生のお話しなどがはじまっても、つぎつぎとスリッパの足音や折り畳み式の座席をがたん!!と倒す音が続き、集中できなくていらいらします。

そもそも塾の先生対象に10時開始というのが早すぎるのかもしれません。1時間半ほどの説明会ですから、吉祥女子のように10時半とか、富士見のように11時はじまりになさるといいのに・・・と思います。

そんな感じで騒がしく、おまけにマイクの音が変にこもっていたりして、とても聞き取りづらい説明会でした。ですけど、それらのことを抜きにしても、結論から先に言ってしまうと、なんだかとても失望した説明会でした。

大妻中野は、わたしの生徒の中ぐらいの学力の子の志望校として、富士見、十文字と並んで毎年のように名前のあがる学校です。この3校で検討した結果、大妻中野に決まる割合はけっこう高いです。その理由のトップは、入試問題、とくに算数が他の2校とくらべてかなりやさしめで、算数の苦手な子にとっては過去問で自信を持ちやすく、受けやすい学校であるということです。

そんなわけで今まで何人か生徒を受験させ、進学もさせてきました。ですから、心情的には応援したい学校のひとつです。

ですけど、説明会全体の覇気のなさというか、沈んだ感じの雰囲気からは、たいへん失礼ながら「この先だいじょうぶなんだろうか?」という心配を抱きました。ここ3年ほどの応募者も、残念ながら減ってきているようです。また、四谷大塚の過去7年間の偏差値推移を見ても、下がる一方です。

ただ、おなじように応募者減に悩んでらっしゃっても、ずいぶん説明会の雰囲気のちがう学校はあります。

全校一丸となって立て直しをはかろうとする、力強い躍動感と熱気のみなぎる跡見の説明会。

たおやかな深窓の令嬢が髪振り乱しているような、悲愴感あふれる普連土の説明会。

細部まで計算しつくされた、したたかな吉祥女子の説明会。

愚直とも言いたくなる誠実さに、信頼感を抱かずにはいられない山脇の説明会。

これらの説明会に出席しますと、いける!! この学校はだいじょうぶ!!という気になってきます。また、そのほかの学校でも、先生がたの一生懸命さに胸をうたれることが多いです。

でも、とても残念なことに、今回の大妻中野の説明会からは、そのような気持ちを抱くことができませんでした。思えばわたしが初めてこの学校の説明会に参加したのは、たしか中学からの募集を開始した翌年ぐらいのことでした。そのときは、応募者を多数集めて大成功だったためか、先生がたのお話しにも自信が満ちており、むしろ傲慢さすら感じたぐらいだったのに・・・。ここ数年間で、いったいどうしてしまったのでしょうか・・・?

さて、前置きがまたまた長くなってしまいましたけど、説明会の内容です。

大妻中野の建学の精神は、人間としての自立をし、豊かな教養と思いやりのある心を持つ気品ある女性を育てるということです。みずからを戒める言葉としての校訓の「恥を知れ」は有名です。

国際化社会に対応するため、今年度から特に英語について学校を挙げて学力の向上に勤めるとのことでした。そのため、週5日制によって空いた土曜日を利用し、4名のネイティヴスピーカーによる15の英会話の講座がひらかれています。その講座の申込者は、なんと450名にも達するそうでした(@@)

進学については、大妻女子大に生徒数の80パーセントもの推薦枠を持っています。でも、大妻女子大がわから8割送れという指示、プレッシャーはないそうで、生徒の判断にまかされているようです。そのため、実際には内部進学は5割ほどで、推薦枠をだいぶあまらせているそうです。

中学からの生徒は中3から「数学コース」というのがあり、理数系の他大学進学に対応しています。また、英語も中3から習熟度別の少人数クラス分けがなされています。

高1のあいだは、高校から入学してくる生徒とは別クラスになるそうでした。そして高2ではじめて中学からの生徒が合流し、進路の希望別に「文系コース」「理系コース」「大妻コース」と分かれます。このうち大妻コースは内部進学ということでゆとりある教育が目指されており、情報、環境などのほか、フランス語を学んだりもするようです^.^

ところで、大学進学実績については、中学から入学した生徒が卒業した2000年度から、びっくりするほどの大躍進を遂げています。ことしも、東大1名を始めとして国公立15名、慶応4名、早稲田7名、上智2名などに合格しています。生徒の半分が内部進学する学校としては立派なものだと思います。人数比、そして女子校であることなどを考えると、日大第二などの外部大進学実績よりも上回っているのではないでしょうか・・・?

特筆すべきは、東大など国公立、慶応、上智の合格者の全員が中学からの生徒であったことではないかと思います^.^ そういえば、中学募集開始の翌年度ぐらいの説明会のとき、中学からの入学者はほぼ全員が他大学進学を希望しているので、それに合わせた指導をしていく・・・というお話しがあったのを思い出しました^.^

このように他大学進学指導は成果を上げているのですし、このことを「売り」として、なんとか元気を取り戻してほしいものだなあ・・・と願わずにはいられない学校でした。


トップページへもどる^.^