藤村女子


塾対象説明会 2006年6月21日

天気予報が外れ、小雨がぱらぱらと降るお天気でした。JRの中央口を出て通りをわたり、左折して東急チェリーナードに入ると、アーケード商店街なので、傘をささずにすむのが助かります。もし傘を持たずに学校に来て雨に降られても、濡れるのがずいぶん少ないことでしょう。

藤村女子に到着すると、先生方が大勢入り口に立ってらっしゃって、傘を傘袋に入れてくださったので恐縮しました。会場はおととしと同様、エレベーターで地下2回に降りた細長い体育館でした。

定刻になり、はじめに校長先生のお話がありました。今回は塾対象説明会ですが、校長先生は塾対象説明会を「私が育てられる場」「私学の校長としての意識改革の場」ととらえてらっしゃるそうです。校長先生に就任なさってことしで3年目ですが、今までの2年間、藤村の再正論をうたってらっしゃいました。本年度が、その成果のとわれる場であると考えてらっしゃるそうです。

「藤村は、女子教育に特化します」というのが方針です。今、私学は大変厳しい状況ですが、「これからは藤村の時代だ」という信念を持ってらっしゃいます。少子化の中、女性の生き方が変わってきた。将来、管理職になり、日本を支えていく女性を育てる、というのが目標です。

今までは2コース生で、「とかく体育学校的なとらえられ方」をしてきましたが、普通科の中でキャリアガイダンスをおこなうなどして、生徒が、自分は将来どうなるのかを自分で考える力を養っています。

中学では、ネイティブの先生による英語の授業が週1回あります。本年度から、英語を使ってのサマーキャンプが学校の寮で行われます。

好調先生がご就任なさった初年度は、大学入試ではAO入試に力を入れられました。2年目は、センター試験や一般受験でいい結果を出しています。

変更点としては、まず3コース制になったことが挙げられます。国際コミニュケーションコース・総合コース・体育コースです。2004年の説明会では、従来合った英語コースの廃止が発表されましたが、今回の国際コミニュケーションコースは、その復活に近い感じのものでしょうか・・・?

また、本年度から週6日制となります。制服も新しくなりました。大学からの出張講議も予定されており、お茶の水女子大・津田塾女子大・東京女子大などにお願いしているそうでした。

つづいて「のびしろ教育」「学びの4ステップ」などについてのご説明があったのち、校長先生はお話を終えられました。

続いて、中学主任の先生からのご説明がありました。中学主任の先生はご自身も藤村の卒業生でらっしゃり、フェンシング部の顧問をしてらっしゃるそうでした。

藤村にはいろいろな学力の子が入ってきますが、生徒たちの特徴は、一言でいえば「どんくさい」「要領が悪い」ということなのだそうです。ただし、この「どんくさい」は悪い意味ではありません。部活動でも、最終的にインターハイに行くのは、こうした「どんくさい」子だそうでした。

こうした子たちに「火をつけて伸ばしていくのが藤村」だそうです。先生の卒業生としての経験から言いますと、高校のクラスでキラキラ輝いている子は、たいてい中学からの子だったそうです。そうした子たちは、目標を持ち、自分をしっかり持っている子たちだったそうです。

当時は中学は1クラスしかなく、高校では持ち上がりの子は1クラス4人ぐらいしかかったそうです。それでも存在感があり、リーダーシップも持っていたそうです。ですから、中学主任の先生は、「わたしも中学から藤村にいたら・・・」とお考えになったそうでした。

藤村女子は、「自分の力に気付いていない子に火をつけて伸ばす学校」です。「努力に火をつける種火」として、中学3年間、いろいろな意味での「基礎・基本の徹底」を行ないます。勉強面では、平成18年度より朝読書と朝学習が開始されました。これは朝の5分間、読書をしたり、数学・英語のパズルをしたりします。藤村の生徒は協調性に富んでいますが、ひとりで何かをするのがちょっと苦手だそうです。そこでこの5分間は、「ひとりで何かをする、自己調整の時間」とされているそうです。

そのほか、学習面では以下のようなことが行なわれています。

1.英語・数学の習熟度別授業。

2.グランドコンテスト…中学全体で行なわれる、漢字・英単語100問のテスト。合格点がとれるまでくり返され、地道な作業から、机に向かう習慣が身につく。

3.基礎学力養成講座・指名補習…八ヶ岳の合宿施設も使われます。

4.英検・漢検を中学は全員受験。

5.イングリッシュ・サマーキャンプ。

また、社会性の面では「親しき中にも礼儀あり」を身につけさせることが目標です。現在、人間関係の距離感をとらえきれない生徒が増えているからです。また、身の回りのことを人に任せて勉強・スポーツで一流になっても、「あなたがいてよかった」と思われる人にはなれないという考えからだそうでした。

続いて6年間の行事、クラブ活動についてのご説明があったのち、中学主任の先生は終わりました。

次に入試委員長の先生より、来年の入試についてのご説明がありました。珍しいことに、藤村では、算・国の2教科入試のほか、算・国・英の3教科入試が選択できるようになります。ただし、はじめに算・国の2科で判定されるため、英語については「英語が得意だから、受けてみようかな」という感じでいいそうです。

また、算数が60分と長いですが、これは実技試験が実施されるためです。実技試験といっても、折り紙などだそうでした。

これで説明会が終了しましたが、ことしも授業見学や校舎見学はいっさいなく、体育館と入り口を往復しただけでした(/_;) 学校の様子とか雰囲気がまったくわからず、とても残念な点でした。ただ、ちょうど学校の外に出た時、1クラス分ぐらいの生徒が、どこかに移動するために列になって道路を歩いていました。

塾対象説明会があるのを知っていたのか、みんな自分の通っていた塾の先生がいないかな〜という感じで、門から出ていく先生たちをちらちら見ています^.^ 極端にスカートの短い生徒や茶髪の生徒は1人もいませんでした。

説明会が終わっての感想ですが、先生方の熱意は非常に感じられるものの、やはり校内や生徒の様子をほとんど見ることができなかったため、どういう学校かのイメージがつかめず、ちょっと不満でした。進路面談で保護者の方に受験校をお勧めする場合、「こういう学校なのですが」というふうに、まず一言で特徴を言い、興味を持っていただければさらにくわしく説明する・・・ということが多いのですが、その最初の一言がなかなかうまく出せない感じです。

もちろん体育コース希望の生徒にはたやすくお勧めできるのですが・・・。数多くある普通科の女子校の中から、本校をお勧めする「これ」という決定的なアピールポイントをつかめなかったのは残念なことでした。ですが、先生方の熱意には、とても好感の持てた学校でした^.^

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塾対象説明会 2004年10月21日

JR吉祥寺駅の中央口で降り、サンロードに入ってすぐの道を左折すると、藤村女子までは一本道でした。商店街の長いアーケードを抜け、ちょっと歩くとピンク色がかった瀟洒な校舎が見えてきます。

道路をはさんで校地は2つに分かれており、左手の校舎で説明会がおこなわれました。清潔感のあるホールに入ると、大勢の先生方が出迎えてくださって、恐縮した気分になります。スリッパに履き替えてエレベーターで地下二階に下りると、なんとなく細長い感じの体育館があり、そこが説明会会場でした。

始めに司会の先生のご挨拶があったのち、江原美規子校長先生より「躍動する藤村 未来はこの手に」と題したお話がありました。校長先生は、藤村にいらっしゃって「21世紀は藤村の時代だと思っております」という風にお感じになったそうです。

というのも、現代の「不透明な時代」を生き抜いていくためには、骨太でたくましい女性、みずからの意思を明確に表明できる女性である必要があります。本校は知・徳・体を兼ね備えた教育を行っており、男女平等の社会において、明確に自己主張でき、自ら課題を解決できる生徒を育てているからです。

また、本校では「これからの国際人」を育てる教育にも力が入れられています。具体的には、英語コースではイギリスのオックスフォードにおいて、一家族に一人の生徒がホームステイし、いっさい生徒どおしの連絡をとれない状態で多くのことを学んできています。

文理コースではオーストラリアへの修学旅行があります。そこで84名全員の生徒にone to oneで現地校の生徒一人ずつが付き、一日行動を共にします。行動を共にしているうちに、次第に生徒どおしはみずからの言葉で会話するようになるそうです。

これらの学習を通じ、「21世紀の女子教育をになうという誇りをもって」指導にあたってらっしゃるそうでした。

つづいて教頭先生より、学校についての説明がありました。以前と比べて本校で大きく変わったのは、中学から英語クラスと普通クラスに分けて募集していたのを、昨年から普通クラスだけの募集に変更したことです。

ただし、教育過程の内容では、選択教科で学ぶことにより従来の英語コースを踏襲するようなものも残されているようです。具体的には、普通は英語は週6時間ですが、選択により英語を2時間増やすことによって週8時間履修することが可能です。なお、英語を選択しない生徒は、その2時間を英語・理科にそれぞれ1時間ずつ割り当てられます。

中3になると、体育・芸術も教科選択となり、ぜんぶで週4時間となります。また、中学の英語(日本人の先生によるリーダーの授業)と数学は、多数クラスの展開による到達度別授業になっています。

英会話の授業は中1で2時間あり、日本人の先生とネイティヴスピーカーの先生によるチーム・ティーチングとなります。中2、中3も週2時間ですが、ネイティヴスピーカーの先生のみによる授業となります。

高校では入学時点で文理コースと体育コースに分かれます。従来は英語コースを含む3コース体制でしたが、「センター試験の5教科7科目に対応するには1年次から分けると弱くなる」との理由から英語コースの募集はなくなりました。そのかわり、2年生に上がるときに英語系・文系・理数系の3つに分かれます。

その後、英語コースのホームステイ、文理コースのオーストラリア修学旅行について再度くわしいご説明があり、体育コースの紹介があったのち、「21世紀に骨太でしっかり生活できる女子を育てていきたい」というお言葉で教頭先生はお話しを締めくくられました。

つづいて、進路指導部長先生より進路についてのご説明がありました。昨年度の卒業生の42パーセントが四年制大学、13パーセントが短大に進学し、13パーセントが浪人となっています。留学や専門学校もふくめると76パーセントの生徒が進学を希望していたということになります。中学からの入学者についてはおそらくこれらの数値はもっと上がると考えられます。

本校の生徒の進路の方向性としては、「アラカルトという言葉がぴったり」だそうで、バラエティに富んでいるようです。ですが、教育関係、保育士志望が非常に多いのが特徴だそうでした。

最後に入試対策委員長の先生から入試のご説明があったのち、説明会は終了しました。そのあと校舎見学などはいっさいありませんでした。

校舎や生徒のようすを見ることができなかったので、残念ながら校風とか学校のふんいきのようなもののイメージをとらえることはできませんでした。ですが、先生の熱意はよく伝わってきたように思います。好感の持てる学校であったと思います^.^


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