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臨床検討会in大塚 Vol.1
 (3月23日)


 「講習会ってこれが始めてだなぁ」って考えていたけどよく考えてみると3回目だった。
前の会社のときにスパイラルテープとダイエットテープの講習会に行ったことがあった。
しかし、思い出すたびに前の会社っていいかげんなとこだった。2つの講習会も別の人の名前で行かされて、その人の認定書を取ってきたんだもの。
まあ、こちらとしては二つのテープの方法を多少理解できたし、お互いメリットがあったと言えばあったんだけどね。
今回の講習会出始めてのことといえば、お金を払ったことかな?(500円)

 雨が途中で降ってきた勉強会だったんだけど、私としてはなかなかよかった。
 検討内容は
 1. 再発したスプラングバック
 2. 五十肩の検査法と治療法
 3. 激痛のため整形外科に紹介した石灰沈着性腱板炎
の三点でした。

 あと、基本的には出端本を参照してください。
そこに記載されていないことを中心にして書いていきます。


 1. 再発したスプラングバック

 そもそも最初は「スプラングバックって確か聞いたことはあるんだけど・・・」てな感じだった。
一緒に会場に行った友達の話しでやっとついこの前、総合臨床実習で出端本でレポートまとめたとこだってことを思い出すことができた。
(プリントを見るまでは内容まで思い出すことはできなかったが・・)

 重量物の積み上げの作業中急に腰部正中に痛みを感じる。
その後だんだんと痛みの増悪を見たので仕事を早退した。自発痛はなく、痛みは後屈によってのみ発現する。
 ここで最も検討される対象となったことは「圧痛のある部位(十七堆)に腫脹を感じた」という点でした。
出端本には確かにこの記載はなく(すいません、これ以上のリサーチはしていません。調べた方がありましたらメールください。)
報告者も質問者にしつこくつつかれると「あったような気がする」というところまでトーンダウンしてしまいました。

 治療法:1回目(1日目)ステンレス鍼1寸3分2番を使用、伏臥位にて十七堆、L5椎間に斜刺にて0.5cm、10分間の置鍼。
抜鍼後十七堆に知熱灸(小豆粒大)で20壮の施灸。
 2回目(8日目)前回の治療でかなりの症状改善があった。上記とほぼ同様の治療を行う。
 4回目(29日目)症状緩解により、終了。
 5回目(84日目)特になにをしたわけでもなく再び再発。圧痛部が十七椎から腰の腰関部に移行した。
今回は取穴を腰関に移行して上記と同様の施術を行う。その後1週間おきに来院し、3回の治療で緩解を得る。
 

 2. 五十肩の検査法と治療法

 これは臨床例を検討したのではなく実技講習でした。
検査法に関しては学校での授業そのままでした。むしろ学校のほうが詳しかったです。
「これなら五十肩の判別は大丈夫だ」と自信がついたほどでした。
問題はその治療法です。
患者は痛みやだるさのためしきりに体位変動をするので患側を上にしての側臥位をとらせることを進めていました。
また、熱感や腫脹のある場合には、基本的にその部位には刺鍼はしません。
(失敗例も挙げていました)
この場合は散鍼をした後、遠隔部(肩井、天宗、天柱、風池などその付近の穴)に15分の置鍼をし、熱感をとる目的での透熱灸をするそうです。
 もし熱感がないようなら、圧痛のある部位に刺鍼をしていくそうです。

 また花粉症に対する治療法にも言及していました。
印堂付近の散鍼と正中線上に圧痛点を探してそこに透熱灸を施灸するそうです。
(神庭付近)花粉症の場合鼻の周囲に熱感が伴うため、これをとる目的で施灸だそうです。



 3. 激痛のため整形外科を紹介した石化沈着性腱板炎

 これも言葉では知っているんだけど「じゃぁ、一体何なの?」と聞かれてしまうと何も答えられない症状でした。
 ココで最も検討されたのは「整形外科での処置の方法」の一点でした。

 ここ2日でだんだんと痛くなってきた肩が、昨日の夜から堪えがたい痛みとなってしまった。
明日は仕事が入っているためどうしても休むことができないので何とかならないだろうか?という患者でした。
検査をしたところ、石灰沈着性腱板炎と思われる症状が認められました。
報告者は以前これとほぼ同様の症状を持つ患者を施術したことがあり、そのときには数時間で痛みを取ることができたそうです。
ただ、今回は明日、どうしても休むことができない仕事が入っている患者のために、確実に痛みが取れるということで信頼がおける整形外科を紹介しました。
この理由が。整形外科ではこの種の肩板炎に対して、直接幹部にある石灰性の物を注射器のようなもので摘出するため、ほぼ即座に痛みが消失するというものでした。
実際紹介を受けた患者はその日のうちにその治療法で痛みが消失したそうでうす。

「そんな方法が本当にどの患者においても受けられるのか?議論はそこに集中しました。
報告者は一貫して「今日ではこの方法こそがメジャーだ。」と申しておりました。
ただ、私なりのリサーチによりますと主流はまだまだ安静療法であって、少なからず危険と激痛の伴うこの方法はよほどの場合でない限りはやりたくはない、とのことでした。(現在、埼玉県内の総合病院勤務のPTの先生に聞いてきてもらいました。)

 またこの石灰沈着性腱板炎ではその進行に個人差があり痛みが増悪している最中に来院されて施術を行うと
「鍼を受けて余計に悪くなった」
という評価を受けかねないためその進行状況にはくれぐれも注意が必要であるとのことでした。

 治療法:1回目 炎症部の循環障害の改善と疼痛を誘導する目的で、右上側臥位にてステンレス鍼1寸3分2番を使用、患側の肩井、手五里、手三里、四とくに1cm斜刺にて10分の置鍼。
その後、整形外科にて石灰を吸引。痛みの劇的な消失を見る。
 2回目:(6日目) 肩関節部に痛みはない。
石灰沈着性腱板炎の治療としては、結節を中心として3点(結節から1.5cmずつの距離)から結節に向かって1cmの斜刺にて10分間の置鍼。抜鍼後、灸点紙を用いて半米粒大3壮施灸。

2000/3/23




 ※情報提供者現る!!


 提供者 : 越谷のブラジル さん (3月31日)
 
以下、原文のまま
 
 石灰沈着性腱板炎
●変性した棘上筋腱内に石灰沈着を起こす。
 (白色で泥状)
●二次的に直下の三角筋下滑液包へ広がることがある。
●急性発症し、局所に自発痛、圧痛、発赤、熱感あり疼痛は手に放散する。
●2〜3週で三角筋下滑液包へ吸収される。
●症状の強いときには穿刺してステロイド剤を注入する。
 
    以上です。  越谷のブラジルさん 貴重な情報ありがとうございました。





        


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