☆第8話・めー子ちゃん最悪の日・・・
シマリスを飼い始めて数ヶ月
あいかわらずおー君は人間馴れしている。
しかしめー子ちゃんはいっこうに慣れる気配が見られない。
部屋の中で放して遊ばせる時も
おー君は小屋のドアを開けると人間の手をよじ登り肩に乗ってくる。
しかしめー子ちゃんはまったく人間には近づかない・・・
そんなある日のこといつものように部屋に放し飼いにして遊ばせていた。
数十分がすぎた頃そろそろ小屋に帰そうと思い
シマリスを捕まえ始めた。
まずは、おー君、上から両手をそっとかぶせると簡単に捕まえられる。
次は問題のめー子ちゃんである。
捕まえるのも大変だがよく隠れるため見つけ出すのもむずかしい。
めー子ちゃんの1番のお気に入りの場所は冷蔵庫の裏である。
冷蔵庫の裏を見てみると案の定めー子ちゃんが隠れている。
冷蔵庫をゆすってみる。まったく動く気配が無い・・・
きっと人間が近づけない事をわかっているんだねぇ
しょうがないから冷蔵庫を動かすことにした。
グイッと持ち上げて、めー子ちゃんを追い出す。
(誤解が無いように言っときますがプレは決して怪力の持ち主ではありません。
ちっちゃいサイズの冷蔵庫です・・・中身も入ってないし・・・)
さぁ、めー子ちゃんを捕まえよう。ということで、おー君と同じように
上からそっと手をかぶせる。よし暴れる気配はないな・・・
そのままゆっくりと持ち上げてみる。
ガブッ
ヘ(><#)ノ アイタッ
どうしてこの子はいつも噛みつくのだろう・・・
捕まえて噛まれてを何回繰り返しただろう・・・
そのうち、めー子ちゃんがごみ箱の裏に隠れた。
よしっ今がチャンスとばかりにごみ箱で、めー子ちゃんの体を押さえて
尻尾を捕まえた。
シマリスの尻尾はご存知の方もいると思うが頭からお尻までの長さと一緒で
10センチ近くあり非常に長い。
尻尾を捕まえられためー子ちゃんはものすごく暴れていたが
今しか捕まえるチャンスはないと思った私はそのままゆっくりと
尻尾をひっぱり捕まえようとした。
が・・・その時・・・
プチッ
音がした瞬間あきらかに尻尾がちぎれたのがわかった・・・
自分の手に持たれた3センチほどの切れた尻尾・・・
痛そうに切れた尻尾の先っぽを舐めているめー子ちゃん・・・
尻尾には血管は通ってないらしく幸い出血はない・・・
私もこの時ほどペットを飼ってショックだった事はないと思う・・・
どうして尻尾を引っ張ったりしたのだろう・・・
今更後悔したってどうしようもない事はわかるけれども
頭の中がパニックになり何をしたらいいのかわからない・・・
しばらくたって冷静になり動物病院に電話して聞くことにした。
『すみません、リスの尻尾が切れてしまったんですが大丈夫でしょうか?』
動物病院の先生いわく
『リスの尻尾は切れてもまた生えて来るから大丈夫ですよ。』
その言葉を聞いてひとまず安心したが、きっとめー子ちゃんの心の傷は
消えないであろう・・・ましてや女の子だし・・・
早く尻尾が生えてくるのを願いながら数ヶ月がたった。
しかし一向に尻尾が生えてくる気配が無い・・・
おかしいな?と思った私は本屋さんに行ってリスの尻尾の事を調べてみた。
( ° ▽ ° ;) エッ・・・・・
そこには「リスは天敵に襲われた時、尻尾を切って逃げる事が出来ますが
切れた尻尾は二度と生えてきません。」と書いてある・・・
動物病院の先生の言った事を信じたいけれどもどうやら
本に書いてあることのほうが正しいようだ・・・
o( _ _ )o ショボーン
家に帰るまでの時間がどれほど長く感じただろう・・・
動物虐待と言われても何も言い返す言葉はない・・・
飼い主がペットの体を傷つけるという事は非常識以外の何者でもない・・・
めー子ちゃん・・・これからずっと大切にするからね・・・
教訓:動物病院の先生の言うことは必ずしも
正しいとは限りません・・・
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