第十三回  祝21歳!!

1月の21日を持ちまして、晴れて21歳になりました。月日が経つのは早いものです、しかし一年一年より充実した年を過ごしていっているという実感があります。

さて、21歳になりますと、アメリカでは飲酒を合法的に行うことが出来るようになります。それこそが、留学以来私が待ち望んでいたことでした。日本では飲酒は20歳からとは言え、実質上高校生の年齢で非公認に飲酒をすることが当たり前になっています。しかしアメリカにおいて21歳未満が飲酒をすることは極めて困難です。バーや飲み屋への入店はIDチェックが厳しく行われます。どのくらい厳しいかというと、見るからに30、40の男性でも確認のためにIDの提示を求められるほどです。フェイクIDなども簡単に見つかってしまうようです。また、お店でお酒を購入する際も、必ずIDの提示を求められます。車の免許は16歳から取得可能にもかかわらず、飲酒に関しては21歳以上と異常に厳しいのは多少不思議な気もしますが・・・。

実は、ちょうど1月20日の夜にフォーマルなダンスパーティーがシアトルダウンタウンで開催されたのですが、そのパーティーが深夜1時までだった為、日付が21日になった瞬間、パーティー会場のバーで、友人達にお酒をおごってもらいました。IDチェックをしている警備員に事情を説明し、私のIDを見せながら、「今晩12時からお酒が飲めるんだよ!」と話すと、警備員も「それはめでたい!」と言ってくれました。そして、12時きっかりにダンスパーティー会場のバーに入店し、友人達からおごってもらったお酒をチビチビと味わいました。

個人的にはさほど飲酒が好きと言う訳でもなかったのですが、やはりいざ飲酒が自分の権利として、ようやく認められたのだと思うと、不思議なことに飲酒に愛着がわいてしまいます。ダンスパーティーホールには大勢のティーンエイジャー達も居たわけですが、その中で、バーのスペース内にいること自体が21歳以上の「大人の証」のような効力を発揮するのです。

日本では20歳をもって、「成人」として、大人として扱われるわけですが、こうしてアメリカの文化を見てみると、21歳になってからが本当の成人なんだな、とも思います。

ともかくも、飲酒が認められたことで、良い意味で大人の自覚が出来たという体験でした。自分は飲酒が認められているほど大人なんだから、言動に気をつけなくっちゃね、という気がいたします。飲酒は大人のたしなみです。

日本の大学で、サークルなどで酔いつぶれている学生達を見ていますと、そんな実感は全く得られません。飲酒の権利の実行が、「大人の証」というより、「未熟さの証」を露呈しているだけのように見えます。

日本も、もう少し飲酒や喫煙に対するチェックや規制を厳しくした方が良いのではないのか思います。未熟な若者達に(私も含めて)、権利だけを次から次へと認めてしまうのは考え物です。