<出演>
アンディ・アーヴァインwith ドーナル・ラニー
ソウル・フラワー・モノノケ・サミット
シーサーズ
「つづら折りの宴」ライブレポート
'00.09.27 wed pm 7:00〜 @東京・青山CAY

まさかまさかのアンディ・アーヴァインの来日、しかもドーナル・ラニーとのデュオでのステージ。ソウル・フラワー・ユニオンの伊丹英子氏主催/企画の「つづら折りの宴」の東京公演を観ました。
スウィニーズ・メン、プランクシティ、パトリック・ストリートといったグループに在籍し、常にアイリッシュ・トラッド・フォークの一線で活躍、またポール・ブレイディ、ディッグ・ゴーハン、デイヴィ・スピラーンなどと共演傑作アルバムを発表してきたアンディ・アーヴァイン。決して派手ではないけどいい仕事をし続けてきた人、一度は生で観てみたいけど来日が実現するとは夢にも思いませんでした。しかしそのきっかけは伊丹氏がアイルランド滞在中に出会い、「ギターのうまいおっちゃんやなー、日本にもおいでぇやー」と、かのアンディ・アーヴァインとは知らずに声を掛けた事だったとか。
そんな奇跡実現のアンディのステージとともにこの日、ソウル・フラワー・モノノケ・サミットを観られるのも楽しみでありました。ソウル・フラワーを最初に観たのは97年のドーナル・ラニー・バンドのステージにゲストで出てきた時。その時はあまり印象に残らなかった。正直言うとあまり「合っている」とも思えなかったんですが最近になってネットで知り合ったある方が同じようにドーナルとのステージでいい印象を受けなかったのが今やソウル・フラワーにハマっていますというのでちょいとお試しのつもりでその時のライヴも収録されたミニ・アルバム「マージナル・ムーン」を聴いてみたらイイんですよ、これが。アイリッシュや沖縄音楽の要素を取り入れながらそれが決して借り物ではなく、バンドの音として消化されていて力強い日本語詞とヴォーカルを支えている、イッペンにお気に入りバンドになってしまいました。思うに件のライブの時はドーナル・ラニー・バンドを聴くのに必死で他に目を向ける余裕がなかったでしょうね。というわけでソウル・フラワーのステージも楽しみなのでありました。

ようやくライブレポ。
3月のルナサ以来の青山CAY。オールスタンディングのこの日、取り敢えず会場中程の段になったところに腰を掛けて開演を待つ。客層はやはりソウル・フラワーのファンが多いか。ステージ前あたりは特にそんな若者がたくさん。まずは沖縄音楽の女性2人、シーサーズが登場。バックはテレキャスターのギターとモノノケにも参加しているクラリネットの大熊亘さん。30分余りのステージ、三線をヴァイオリンの弓で弾いてみたり、また太鼓を使った曲ではロックに近いノリもあったり、2人の天真爛漫なキャラもあって楽しいステージでした。
シーサーズの紹介でモノノケ・サミット登場。ユニオンの4人+大熊氏、大太鼓の人、チャンチキ&コーラスの女性、7人がステージにずらりと並ぶ。三線構えた中川氏のヴォーカルが力強い。モノノケのアルバムは未聴なのだがとても楽しめるステージだった。「満月の夕」「アリラン」に「おとみさん」など、途中シーサーズも交えてチンドン騒ぎは最高潮。いやあ楽しいですねえ、こういうの。激しく踊る若者を避けつつ。。。
「アンディとドーナルは座ってやるので後ろの方が見えるように前の方は座ってくださいー」という伊丹氏の呼び掛けでゾソゾソと座ったんですが総立ちで前に詰めてた状態から座るのはちょっとキツかったです。そしてドーナルとアンディが登場。向かって右にドーナル、左にアンディ。ステージ脇にはアイルランド音楽関連の評論他でお馴染み大島豊氏が控え、曲の解説をしてださりとてもありがたい。ドーナルとアンディもカンペ見ながらの日本語交えて曲解説。さてステージの方ですがもう圧巻でした。曲もアンディーの代表的なものが多くて二人が在籍したプランクシティの1st から"Black Smith" "The West Coast Of Claire"、アンディとデイヴィ・スピラーンの共演アルバム収録の東欧トラディショナル、「魂の大地〜Common Ground」収録の "My Heart's Tonight In Ireland" などなど。アンディのマンドリンとギターボディのブズーキ、ドーナルのブズーキにバウロン。2人の演奏がせめぎ合い、重なり合い美しく力強く響き合う。そしてアンディの少し枯れた優しく歌声、珍しくドーナルもヴォーカルを披露してくれました。30年の長きに渡り、アイリッシュミュージックの変遷の影となり日向となり支えて来た二人のリラックスした気のおけないステージ。これを日本で見られた事は本当に嬉しく思います。本格的にブズーキが欲しくなってきた。。。。

つづら折りの宴告知ページ

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