d i a r y
b a c k



2000年10月29日

today is …

さかな 『BLIND MOON EP』
 (Memory Lab/MLEP-1001 ['00])

 うーん。マキシシングルでこれだけやられちゃっているようだと、来月リリースされるアルバムを聴いたら私はどうなっちゃうんだろうか?ちょっと怖いなぁ。

 あなたの言った「己が変わらないことを喜ぶ」という言葉。そんな達観したようなこと、なかなかできるもんじゃない。でもその言葉、ある人を慰めるときにちょっと使わせてもらったよ。

 自分ができないことを人に言うなんて、まったくおかしな話…かもしれないな。だけどきっと、こうして口にすることによって、自分言い聞かせているんだと思うんだよ。

   *

 クラムボン『まちわび まちさび』、さかな『BLIND MOON EP』、吐息『真ん中のジェニー』を購入。

 クラムボンの新作はヴォーカルとアレンジにメリハリがあって、まったく飽きがこない作品。原田郁子の表現力に今更ながら感動してます。小島麻由美のジャケット画に惹かれてなんとなく購入した吐息も、ルーズな演奏が白昼夢をみているような気分にさせてくれて、なかなかの出来。

 とは言うものの。

 困ったことに私は今、さかなの新曲「BLIND MOON」にどっぷりと浸かってしまっているのです。ていうか、この曲がスピーカーから流れてくると、途端に部屋の空気が変わってしまい、続けて何かを聴くことができないのですよ。…うーんそうだなぁ、音楽の深淵まで突き落とされ這い上がってくるまでに時間がかかるような、そんな感じにも似ているかもしれない。…むむぅ。

 あえて、これに続けて何か聴くことができるものがあるとすれば、それはおそらく静寂という音だけでしょう。うーん、困った…。

   *

 なんとなく立ち寄った中古CD屋にて、soy『ひなぎく』(100円)と『Sweet Season』(50円)、クミコ『接吻』(200円)、いずれもサンプル盤で入手。締めて350円也。良い買い物をした、…のかな?よくわかんないや。



2000年10月25日

today is …

Gillian Welch 『REVIVAL』
 (Almo Sounds/AMSD-80006 ['96])

 実は私、この人についてはまったく知識がありません。雑誌でたまたま見かけて、なんとなく良さそうだったので購入したんだと思う。でもこういったアメリカン・トラディショナル・フォークもたまに聴くと和みますね。もっとも、季節柄というものもあるかもしれないけど。
 まぁともかく、さかなの『Blind Moon』を聴くまでは「封印」。「封印」ですよ。


 (11日にリリースされているマキシシングルもまだ聴いていないのに…。)

 「ミュージックマガジン」の11月号に掲載されているさかなのインタビューを読んでいたら、会話の中にGillian Welchの名前が…。Gillianとさかな?はて、どう繋がるんだろうか?ていうか、Gillian Welchってどういう音出しているんだっけ?ということで、ほぼ購入時以来で(全然聴いてなかった)Gillianの『REVIVAL』を聴いてみました。

 (まだ聴いていないのに…。)

 むむむぅ。こうやって改めて聴いてみると空間の取り方に似た雰囲気がなくもない…かな。でもそう感じるのはE.ギターとドラムが入った数曲だけであって、A.ギターのみの曲はいかにもアメリカのトラディショナルなフォークソング…て感じかな。(←曖昧過ぎ)

 (まだ…。)

 ただ「ミュージックマガジン」のインタビュー記事によれば、11月22日にリリースされるさかなの新作は「ほとんどの曲が、アコースティック・ギターだけを用いたふたりだけによる作品」(記事より引用)であるとのこと。ほぉー。だとしたらGillianの『REVIVAL』のような雰囲気になるのかもしれませんね。

 まぁそんな邪推はせずに、空っぽの状態で聴ければホントはよかったんだけどなぁ。もう手遅れ…か。

   *

 先日、「Far」volume.2をなんとなく立ち読みしていたら、小島麻由美嬢のビキニ姿が目に飛び込んできました!!!…いやー、ビックリしましたよー。でもお元気そうでなにより、ですね。

   *

 今日はクラムボンの新譜と、フィッシュマンズのヴィデオの発売日ですね(買いに行けなかったけど。)。



2000年10月22日

today is …

american football 『american football』
 (polyvinyl record/prc025 ['99])

 おそらく、今年最も聴く回数の多かった作品。って今年の総括をするのはまだちょっと気が早いか。このamerican footballはJoan of ArcのMike Kinsella率いる3人組。音響系的なリズムにネオアコのような清涼感のあるギター。うーん気持ちいいなぁ。詳しくはココで。


 こうしてダラダラとネットをやっていると、仙台在住の方のHPをたまに見つけたりするわけですが、そういうところって、時々地元ネタというか、身近な話題が書いてあったりして、見ていると結構楽しかったりします。ま、こんな感じでシャイな性格なので(爆)、bbsに書き込むとかせず、ROMっているだけなんですけどね。

 で、そんな仙台の方々が最近筆をそろえて書いてらっしゃること。

 「今月初め、仙台にスターバックスが開店して、初日は行列ができるほどの大盛況だった、ていうか本当に行列ができた、…ぎょ行列て?はぁ〜ぁ。」

まぁだいたいこんな内容。書き方こそ違えども、「はぁ〜ぁ」という感覚は皆さん共通のようです。

 往々にしてこういう地方都市ってのは、首都圏の文明にめっぽう弱い。そう分かっていながらも、そういう話を聞いて「怒り」「呆れ」を表明する人がいるのはなぜなんだろうか?うーん。何だかんだ言いながらも、皆さんその土地に何らかの「期待」をしているんじゃないでしょうかね。「期待」という言葉がおかしければ、「家族愛」というか…。あ、余計わかんないか。

 ちなみに私はそんな行動に「怒り」や「呆れ」といった感情はあまり生じないのですが、これはきっと私がこの土地で生まれ育った人間じゃないからなのだと思うのです。この土地で生まれ育った人に比べて、どこか冷静に、客観的に見てしまっている。もうココにきて12年になるわけですから、いい加減冷静すぎるのもどうかとは思ってはいるんですけどねぇ。うーん、これにはもうちょっと時間がかかりそうです。

 ただ客観的に見たところで、「スターバックスに行列」っていうのはどうかとは思いますけど。うん、確かに。

   *

 「happy voice*」と同様、毎回付録CDが楽しみな「AFTER HOURS」ですが、今号も充実した内容で、ヘタなオムニバスCD以上に楽しめます。個人的ベストはM-6のMILLION AFRO STEPPERSとM-8のWORLD'S END GIRLFRIEND、そしてM-12の仙台在住ユニット・SUBTLE。しっかし、「仙台在住」というところが気になってしまうあたり、私も一端の仙台人になったってことなのかな。まぁどんなに仙台人になろうとも、スターバックスに並ぶなんてことはしませんけどー。

   *

 王菲の新作『寓言』、相変わらずいい雰囲気。それにしてもボーナスのVCDって、どーやって観るの?

   *

 ローソンのロッピーなるものを初めて利用しました。いやー便利便利。こんな片田舎でチケットが取れるなんて、世の中便利になったものです。ちなみに取ったチケットとは12/2のクラムボン@仙台JUNKBOX。「コンビニでライブチケット」ということ以上に、「コンビニでクラムボン」が買えるということに驚いたりしてますが、これってクラムボンを過小評価しすぎですか?



2000年10月20日

today is …

つじあやの 『心は君のもとへ』
 (VICTOR/VICL-35175 ['00])

 うららかさんは今日もうららかさん。


 宮城県黒川郡大和町桝沢。この部落が、ある事情により、消滅します。

 仙台中心部から車で約1時間。鬱蒼とした木々に囲まれたその部落には、つい最近まで30軒ほどの民家が点在していました。しかし、先日仕事でそこに行ってみると、すでに2/3の家族が移転を済ませており、更地となった家屋の跡には物悲しい空気だけが残っていました。

 日の出の森だけじゃない。こうやってひっそりと消えていく部落もあるんだよ。

   *

 『ダ・ヴィンチ』11月号を立ち読みしていたら、「ススメ!杉並北尾堂」に火星の庭というブックカフェが紹介されていました。実はこのお店、私の友人のお姉さんが経営している古本屋&カフェなんですけど、そーいや「開店したよっ!」という話を聞いてから一度も行ってなかったわ(笑)。雰囲気良さそなとこらしいので、今度まったりとしてこようかなぁ、なんて思っている今日この頃。一緒に行く人がいれば、言うことないんだけどな。



2000年10月16日

today is …

Electric Light Orchestra 『No Answer』
 (CBS SONY/CSCS-6026 ['72])

 とりあえず今日は『SO FAR SONGS』じゃなくて、E.L.Oの1stでございます。季節的に寒くなってくると、暖かいポップスが聴きたくなるのですが、そんなときにCDプレイヤーによく載るのがE.L.O.だったりするのです。とはいえ、サウンド的にE.L.O.のパブリックイメージと少し離れた本作を挙げるのはどうかとは思うのですが、E.L.O.作品の中では個人的に最も好きなのもので、つい…。
 本作は言ってみれば「室内管弦楽ポップス」。ウルトラバロックなストリングスが、これでもかこれでもかと覆い被さる、ある意味でプログレッシヴなサウンド。しかしいかにもRoy Wood・Jeff Lyneらしいポップな部分も散見し、聴いていてとても心地よくなる作品ですよ。


 久しぶりの休みとはいえ、悲しいかな、やることといえば掃除・洗濯くらいなもので。…なんだかなぁ、ホント。

 ま、家でジッとしていても仕方ないので、無目的に外出。HMV・タワーと巡って、ノーナ・リーヴスとピチカート・ファイヴの新譜を試聴。ハッピーなディスコチューンに購買意欲がそそられたが、金欠のため結局V.A.『SO FAR SONGS』とつじあやの『心は君のもとへ』(もう並んでたよ!)の2枚のみを購入。やっぱ今は気分的にそんな感じなのかも。

 (…ってさぁ、結局CDショップ巡りしてる私もどうかと思う。)

 その後コーヒーショップで一服しているうちに、なぜかとても体がだるくなり、遊佐未森のインストアライブは諦めてそそくさと帰宅。

   *

 『SO FAR SONGS』を聴きながらベッドに寝転がっていたら、いつの間にか微睡んでいました。目が覚めると辺りは真っ暗。なんだかものすごく暗ーい気分です。むー。

   *

 とまぁ、こんな怠惰な休日を過ごしていながらも、なぜかしら気持ち的にはとても晴れやかでして。なぜかしら?なぜかしらん。

 そう、多分私はある意味で幸せな人間なのだろうな。少なくとも今現在は。



2000年10月12日

today is …

『happy voice *』 volume3 付録CD
 (effector ['00])

 毎回クオリティの高い楽曲を収録している『happy voice *』の付録CDですが、本号のそれは今までになく充実した内容になっておりますよ。
 収録されているのは、合谷哲哉+影山武徳・Maybelle・CECIL・はやしいと・Spangle call Lilli lineと、いずれもネオアコ/ギターポップを基調としながらも、決してそれだけでは終わらない芯の強さがあるアーティストたち。中でもMaybelle「キンポウゲの日々」はかなりの名曲。11月にリリースされるミニアルバムが今から楽しみです。

 状況。


 気持ち。


 何かが少しずつ変わっていってる…ような気がする。












 だけど、「変わりたくない」という気持ちが、いつもと同じようなふりをさせる。



 きっと明日も。



2000年10月11日

today is …

武満徹 『レクイエム』
 (PHILIPS/PHCP-1493 ['96])

 先日TVをボーっと見ていたら、オーケストラをバックに谷川俊太郎の詩を語る少女の姿が映し出された。清楚なたたずまいと感情豊かなその語り。私は、しばらくその姿に釘付けになってしまった。少女の名は遠野凪子。その曲は武満徹作曲の「系図-若い人たちのための音楽詩-」であった。
 武満徹という名は知っていたが、彼の曲を聴くのはおそらくこれがはじめて(かな)。遠野凪子の語りが胸を打つ「系図」は「現代音楽はちょっと…」と言う人にも薦められる曲だと思います。

 あ゛ー。

 むーん…。私はいつになったらゆっくり休めるのでしょうか。まったくぅ、このぶんでは、14日ヴァージンメガストアでの青山陽一+鈴木博文のインストアライブにも行けそうにありませんよー、もう!悔しいから、同所で16日に行われる遊佐未森のライブは意地でも行ってやるんだ…。

   *

 と、何気なく書いてしまいましたが、先週、仙台駅東口にヴァージンメガストアがオープンしたのですよ。それでは早速、と覗いてきたのですが、新装開店のショップにありがちな「どこに何が置いてあるのかわからない」という状況に陥り、数分で店を出ていました(笑)。

 というかですねー、このヴァージンメガストア、外資系のわりに売り場面積が狭くて、落ち着いてCDを見ることができませんのですよ。Rickie Lee Jonesの新譜が入っている試聴機の向かいには、パラパラ系のオムニバスが置いてあったりするしさ…。まぁ、狙っている購買層がそこらへんのおねーちゃん達であることは、現在の仙台駅前がギャル系ファッションの店舗で溢れている状況を鑑みれば自ずと明らかなのですけどね。しょうがないといえばしょうがない。

 ということで、個人的にはあまり利用しないかも。ただ、先に書いたようなインストアイベントを今後もコンスタントにやっていってくれるのなら、多分足を運ぶとは思いますよ。

 でもなぁ、それにしたってあの狭さはちょっと、という気もするんですけど…。←しつこい



2000年10月8日

today is …

鈴木祥子 『Love, painful love』
 (WARNER/WPC6-10099 ['00])

 なんだか冷静に書いてますけど、結構興奮しながら聴いています。コレはホントに凄い作品ですよ!
 どの曲も素晴らしくて甲乙つけがたいのですが、クールな情念がジワジワと伝わってくる「paingiver」が個人的にはベスト。あ、あと「イケナイコトカイ」のカバーもこの上なく美しいですよ。

 三連休、私は仕事です。むー。

   *

 三浦展『「家族」と「幸福」の戦後史 郊外の夢と現実』(講談社現代新書)読了。

 内容は、先日宮城大学で行われたシンポジウムで語られたものと同様であり、さまざまなデータをもとに正攻法で論が進められています。3年ほど前に読んだ小田光雄の『<郊外>の誕生と死』(青弓社)と比べ、観念的な表現は少なくて非常に読みやすく感じられました。そういった意味で面白味に欠けるきらいもありますが、郊外論というものが未だ確立していない現在、本書の果たす意義は大きいと言えるのではないでしょうか。

 それにしても、こういった郊外論を読んでいると、あらゆる事象が「郊外」-「都市」という二元論で語ることができるんじゃないかと思えてくるから不思議です。実際、小田光雄の著作の後半部分は文学世界に表れた郊外表現を纏めたものだったし。でもホント、メガヒットの構造・路上で歌う若人の発生要因など、この論理で音楽を語ったらおもしろいモノができそうなんだけどね。誰か書いてくれないかなぁ(他力本願)。

   *

 鈴木祥子『Love, painful love』購入。

 シュガーコーティングされていたデビュー当時のイメージ(言い過ぎ?)からは大きく変化を遂げ、女らしさを保ちつつも力強くなっていますね。ていうか私が鈴木祥子のアルバムを聴くのが『風の扉』以来(10年ぶり!!)だから、そのような感想を抱くのかもしれませんけど。

 一人多重録音のためか、どこかデモっぽい雰囲気。だからでしょうか、一曲一曲の持つ緊張感はかなり高めなのに、そして発せられる一言一言はグサリと痛い言葉なのに、意外にすんなりと耳に入ってくるのです。

 はて、なぜ…なのでしょうか?

 「私にとって"恋"はとても痛いものなんです」とは彼女の言葉。きっと彼女はこの作品である意味一般的な恋の痛手ではなく、彼女にとっての恋の痛みを伝えているのではないでしょうか?そしてそれは他者が容易に置き換えることのできない痛み。彼女にとっての至極パーソナルな痛み。だから、他人事としてどこか冷静に聴けてしまうのであろうと(←冷たいヤツと笑えばいいさ。)。

 でもそう考えると、作品の最後に歌詞の付いていない曲が収録されているのも納得がいくような気がするのです。彼女のデモに聴き手が歌詞を付けるこの企画、うまくいけば彼女が歌ってくれるわけなのですが、聴き手が歌詞を付ける(聴き手が痛みをテキスト化する)という行為こそが重要なわけで。「私はこうなんだけど、あなたはどうなの?」と彼女が問いかけているようでならないのです。

 とまあ、何だかんだと深読みができそうなのですが、ホントにホント、凄い作品だと思います。↑ていうかさぁ、もっと素直に聴けないのかね。>俺



2000年10月2日

today is …

Damon & Naomi 『with Ghost』
 (SUB POP/SPCD501 ['00])

 前回、都市レコードを「Damon & Naomiのような」とか書きましたが、なんと本家(?)の新作がリリースされてました。なんというタイミング!
 Damon & Naomiは、Galaxie 500解散後にメンバーのDamonとNaomiが結成したユニット。今回はGhost(日本人のバンドっすよ)が全面参加。Galaxie直系のサウンドは4作目にあたる本作でも変わりはなく、とはいえ今までに増してより美しく、よりピュアになっており、「どこまでも私の心を掴んで放さない人たちだなぁ」なーんて、しみじみと過ごす秋の夜なのです。(←日本語が変だよ。)

 「暇」っていうのは「時間的に余裕がある」という意味なんだろうけど、「精神的に余裕がある」というのもある意味でヒマなわけで(仕事は忙しいのですが。)。

 というわけでからっぽなんです、最近の私。帰宅して食事を終えた後、ぼけぇーっとしつつ、しんみりとした音楽(左のようなヤツね)を聴いている毎日なんです(多分口は半開き)。

 と、去年も同じようなことを書いていたような気がする。きっと季節柄、こういう精神状態に陥るのかもしれませんね。

   *

 こんな感じで最近相当ヒマな私ですが、それに輪をかけてヒマなのがAOL。まったくぅ、こんな調査やってどうすんのさー。

 だけどあれっすよね、コーンフレークが15%もあるってあたりがなんともアメリカン・ウェイ・オブ・ライフって感じですよね☆(いや実際はロンドンでの調査なんだけどさ。)。そうそう、日本だったら米粒とかさ、焼きたらことかさ、納豆とか豆腐とかさしみィーとかてんぷゥらァーとかがさ、見つかるんだろうねー☆。うん、きっとそうだよ☆。はははー。はぁーぁ…。

 どうでもいいけど「とても口にはできないもの」ってのが非常に気になる…。