Review
Kinks / Kink Kontroversy
キンキーサウンドの集大成。 / ★★★★★★★★★ (9.0)
A面
Milk Cow Blues
Ring The Bell
Gotta Get The First Plane Home
When I See That Girl of Mine
I Am Free
Till The End of The Day
B面
The World Keeps Going Round
I'm on An Island
Whre Have All The Good Times Gone
It's Too Late
What's in Store For Me
You Can't Win
キンクスの3枚目のアルバムであり間違いなく名作である。
しかも少なくとも二重の意味で。ジャケを含めると三重かもしれないけど。

まず、初期キンクスの集大成ともいえるサウンドである。ガレージライクな初期のヤンチャキンクスは
セカンドの時点で影をひそめつつはあり、このアルバムでのその方向は進んでいるのだが
ここまでなのである。そういう曲が聴けるのは。6曲目や9曲目などはその定番曲ですらあるし。
二つ目に集大成ではあるが確実に前作までとは作風が異なり、それが功を奏した曲があるという点である。
B面最初の曲なんて、それまでのキンクスがやってた曲とはもはや別物。

デイヴの暴走ブルースである、ミルク・カウ・ブルースで巻をあけるこのアルバムには
とにかく最高な曲が山ほど入ってて素晴らしいと思う。
とにかくバランスが素晴らしい。熱っぽくてクールっていう、シャープペンシルの芯並に細い糸を
うまくわたっているような感じのかっこよさがあるアルバムなのだ。
悪く言えば1stがもってた「危うさ」に欠けるし、4th以降が持つものはないし。
そういう意味での「物足りなさ」は・・・。もちろんそんな野暮な事はいわない。

初期キンクスが好きな方はベストだけじゃなくて、コレも是非お試ししてはいかが?

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