Review
Kinks / Kinda Kinks
モッドに魅せるキンクス。 /  ★★★★★★★★★ (9.0)
A面
Look For Me Baby
Got My Feet On The Ground
Nothin' In The World Can Stop Me
   Worryin' 'bout That Girl
Naggin' Woman
Wonder Where My Baby Is Tonight
Tried of Waiting
B面
Dancing In The Street
Don't Ever Change
Come On Now
So Long
You Should't Be Sad
Something Better Beginning
キンクスのセカンドアルバム。
キンクスの色がだいぶ出てきたアルバム。前作よりもスマートな印象を受けるが
曲のヴァラエティーは、より豊かになり、Teird of Waitingのヒットもあり大ヒットしたアルバム。

カヴァー曲は、2曲と激減しており、2曲目を除けばすべて、レイの作品。
曲の完成度は、前作の比ではないと思う。


1曲目は、レイジーでスマートなナンバー。
キンクスってこういうグルーヴの曲が得意なバンドだと思う。コーラスが素晴らしく
一聴すると普通の曲だが、その辺で特徴がしっかりしたアルバムだと思われる。
2曲目は、デイヴが歌うナンバー。相変わらずの高音ヴォーカルはがなってるだけにしか聞こえない。
でも、デイヴの歌はそれでいいと思う。特に初期。 レイの声とのコントラストが面白いワケだし。
またコレは、デイヴとレイの共作でもある。ソロでは相変わらずの手がついていってないプレイが聞けて微笑ましい。
3曲目はやたら長いタイトルだがフォーキーなナンバー。
キンクスはフォーキーなナンバーに素晴らしい曲を多く残しているのだが
パーカッションが曲調にあっていて、かなり良いアレンジだと思う。キンクスの今後の方向性の一つともいえる作品。
4曲目は、カヴァーナンバー。カヴァーナンバーといえば、デイヴ。やる気がなさそうなヴォーカルが最高。
曲調もホンキートンクな感じで、なかなかゴキゲン。へっぽこ感漂うブルーズだ。
5曲目でもデイヴのヴォーカルをフューチャーしている。さらっと聞き流してしまいそうな曲だが
実はこの曲。かなり強引。転調しまくりなのにサビもしっかりあって、2分っていう曲。この展開は強引過ぎ(褒め言葉)
6曲目は、有名な曲だが、タイトルのまんま、もうダルさ丸出しの名曲である。2曲続けてデイヴだったため
なんとなくレイの声は安心してしまうのは何故だろうか(笑) とにかく、このダルいグルーヴってのは
キンクスが本家と思わず言ってしまいそうになるほど、ダルカッコイイ。

LPでは次からB面になるのだがなんと、その最初の曲である7曲目は
マーサ&ヴァンデラスのモッドクラシックナンバー。WHOも取り上げたナンバーだが
これは絶対キンクスに軍配があがるだろう。ギターの刻むリフがあまりにもかっこよすぎる。
8曲目はさほど取り上げるところがあるワケではないが、ポップな佳曲。
9曲目でまたきました。乱暴な歌を聞かせてくれますデイヴさん。彼が歌うととたんにノイジーに聞こえるのは
もう才能としかいいようがないのだろうか・・(笑) 相変わらずやってくれます。
10曲目もアコースティックなナンバー。またもやパーカッションが素晴らしいワケだが
ダブルトラックによる一人ハモリもなんとなくビートルズ風で面白いぞ。曲調もなんとなくビートルズっぽい。

12曲目だが、前作のラストナンバーは不満だったが、今作はちゃんとしっかり閉じれる曲となっている。
歌詞もそれっぽいし。キンクスらしいビート感と、ビートルライクな素晴らしいメロディー。
ハニカムズもカヴァーしている。ってか、はにかむズって。ハニカミナンバーですけど。確かに。


前作のパンキッシュな印象に対し、とにかくスマートでキンクス色を見せた2作目。
英国風のサウンドで、ミルクティーが絶対あうぞ。コレは。
6や、7、10、12などはちょっと洒落たトコにも似合うナンバーだとも思う。
モッドなジャケも最高。

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