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絶対にご使用にならないで下さい。
Aさま こんにちわ
突然のメールをどうかお許しください。
私達はオリジナルジュネ小説をWEBで発表している仲間として、Aさんに、私達と共に考えていただきたいことがありまして、今回このようなメールを送らせていただきました。
このメールは、Aさん個人を非難したり中傷することが目的ではありません。私達はあくまでも同じWEBという場所で作品を発表している者同士として、これからもお互いの作品を尊重し合いながら、それぞれが快適に作品を世に送り出すことができるように、その方法を皆で一緒に模索していけたらと考えております。そしてAさんにも、私達と一緒に考えていただけたらと思いまして、メールをさせていただいた次第です。
せんだってAさんがご自分のサイトで公開された3つの作品が、他のサイトで既に発表になっている作品と、キャラクター設定や内容の一部においてよく似ているところがありました。詳細についてここで言及するのは控えさせていただきますが、よく似た作品が、リンク先といういわばWEBのお隣さん同士で公開されていたため、サイト間を行き来する読者さんを巻き込んで大きな騒ぎになったことは、Aさんも既にご承知だと思います。
この一連のことに関して、Aさんの「すべて偶然だった」というご意見は伺っております。そしてそのことを私達は問題にするつもりはありません。同じ国で同時代を生きている人間が考えつくものなど、所詮似通って当たり前だと思います。(ただ、だからこそオリジナリティを追求していく努力が、私達にはものすごく必要なことだと思うのですが。)
では、私達が何に拘ってメールをさせていただいたか、Aさんと一緒に何を考えようとしているのか。
それは、こういう事が起こったときに、どう対処をすればスマートに問題を解決できるかということです。
私達は、こう考えました。
後発の作品は、その類似性が多くの第三者に指摘されるような場合、先発の作品に敬意を表するようにしてはどうだろうか。
どういうことかというと、先発作品のオリジナリティを書き手同士尊重し合っていきましょうということです。先に世に出ている小説については著作権が先に認められることからも、それが妥当だと思うのです。特許などと同じで、第一の発見発明者に権利があるということですね。後発作品の作者がその作品を知っていた如何に関わりなく、先発作品の権利をまず第一に守るべきだと。
具体的にいうと、まず作品の類似を多数の第三者から指摘されたような場合、後発者は先発者に連絡を取り、よく話し合う。その場合、基本的に先発者の意向に従って対処するということです。話し合いの結果、先発者さんが「似ているので、作品の冒頭に注釈をつけてください」「紛らわしいので、サイトから作品を下ろしてください」など言われれば、それに従うというやり方ですが。
別に相手の作品を真似たわけでもない。たまたま作品が偶然に似たというだけで、何故そこまでしなくてはならないかと首を傾げられるかもしれません。ですが、私達はそうでもしなければ、お互いのオリジナリティを大切にすることが出来ないと思いませんか?
既に専売特許の商品を、知らなかったからといって作って売ったとしたら罪になりますよね。そこまで極端な話ではありませんが、とりあえず先発の作品には優先されるべき権利があると、私達は考えることにしませんか。
わざとでないにせよ、先発の作品に似てしまった作品は、それはもう自分が同じようなものしか思いつかなかったということで諦めて、さっさと次の独創性に溢れた作品に着手するというのが、私達オリジナル者は潔いと思うのです。
こういった問題が起こるにつけ、第三者の関心は「剽窃行為があったかどうか」ということに集中しがちです。そして当事者同士も、そんな周囲の意見に振り回されがちだと思うのです。しかしそんな感情同士のぶつかり合いが問題の解決を妨げ、当事者の創作活動に支障をきたすようになるのは一番つまらないことだと思います。
片方のサイトが閉鎖になった。片方が筆を折った。そんな最悪の結果にならないよう、どうにか問題を解決できる上手い方法はないかと、私達は一生懸命考えました。そして前述のような方法を捻り出してみたわけですが、Aさまはどうお思いになりますか?
自分の書いた作品が、たまたま他所で既にあった作品に似てしまった。それを「しょうがないよ、わざとじゃないんだからさ」で終わらせないことは、WEBにおける表現者としての資質を問われる大きな問題だと、今回私達は考えました。それで敢えてこのようなメールをAさんに送ることで、今回の問題をAさんや相手サイトオーナーさんたちだけのことでなく、オリジナルジュネ小説を書いてWEBで発表している私達自身の問題として、一緒に考えさせてもらえたらなと思った次第です。
何度も言うようですが、これは決して集団でAさんを追い詰めようなどという目的を持ったメールではありません。それに内容が似てしまった相手先のサイトオーナーさんを庇い立てして、こんなことをしているわけでもありません。それはこの手紙の内容を読んでいただければ一目瞭然だと思いますが、くれぐれも誤解なきようお願いいたします。
Aさんが、私達と一緒に考えてもいいよとおっしゃっていただけたらなと思います。
ご意見をお待ちしております。
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絶対に、ご使用にならないで下さい。