6  月 
6月1日(土)

 朝の体温 36.6度

 抗生剤をやめたら、胃の痛みが軽減したような気がする。
 それとも座薬のボルタレンをやめたからかな?どっち? 
 でも、また違う抗生剤を飲む事になった。

 CPM 座薬のボルタレン無しで95度に挑戦したが、痛みは無かった。
 寝ながら右足を少し曲げると、足が持ち上がるようになった。
 座位では出来ない。
 
 歩行器使用だと、夕方には足首が痛くなってしまって、最初の数歩がとてもつらい。
 まだ車椅子と兼用かな・・・
 それにしても、ホッントに、異常に疲れる。

6月2日(日)

 まったりとした空気が流れてます。
 日曜日は、体拭きや消毒もないから、看護師さん達ものんびりした感じ。

 私達患者もリハビリないし、面会の人が帰ると、みんなでおしゃべりしたりして、
 ご飯の時間が来るのを待つだけのたいくつな1日。(盛り上がる話題は、食べ物と先生方の話かな?)

 散歩中のエレベーターの中で、他の病棟にお手伝いにいってる看護師さんに会った。
 「9月には整形に戻るよ」って言われたけど、もういないよぉ〜♪

6月3日(月)     

 
退院まじか。

 リハビリ室を一人歩きで、2周できた。
 リハビリ室から100m位先の売店まで往復した、ルン!!

 階段の練習をしている時に、M先生に「帰ってきちゃダメだよ」って言われた。
 先生に会えなくなるのはさびしいけど、こない、こない!!

6月4日(火)   熱が出た!!

 熱が37.7度!
 体中の節々が痛く、膝が特に痛い!! 
 もしかして、再発?、それともただの風邪?!
 こわい!!涙が出た。。。

 I先生は再発では無いと言ったけれど、ホントだろうか?

 リハも中止して、おとなしくベットに寝ていた。
 M先生が心配して見に来てくれたらしい。
 不安と涙顔を誰にも見せたくないから、タオルかぶって寝ていたから気づかなかった。 
 
 今日は、ワールドカップの日本対ベルギー戦。
 遠くに見える埼玉スタジオでは、フミヤさんも来てるし、すごい盛りあがっているだろうなぁ。
 チケット取れなかったのは、こういう運命だったから?

 今の私は、別世界の人・・・

 
6月5日(水)    認めたくないよ

 熱は37.6度
 節々の痛みは無くなったが、相変わらず、膝は痛い。

 朝早くI先生も心配してきてくれて、「風邪かもしれないね」と言ってくれたが、
 念の為、採血と培養に出す為に、膝の水を抜いた。
 膝の水はけっこうきれいだったので、大丈夫かもしれないと思った。

 今日もリハビリ・CPM中止

 昼間、先生から手術のやり直しかも?と言われた。
 しかも今度は、人工関節をとる手術。
 そしたら、これから4ヶ月の入院生活を余儀なくされる・・・
 
 午後に採血の結果が出た!!
 CRPが0.3から11に上がっていた。 
 熱も下がらず、相変わらず右足の膝も痛い。
 
 母も私もただの風邪かと思っていたのに、再燃の疑い大! 
 涙がぼろぼろ出てきた。

 看護師さんたちが「頑張ってね」と言うけど、なんでそんな事言うの?
 それって再発を認めるってことじゃん!
 納得出来ないよ! 受け入れられないよ!! まだ培養の結果がでてないもの!!!
 
 今日はかわいいたっちゃんの顔を見ても、気分が晴れない・・・

 リハの先生がまた来てくれた。
 明日また、培養の結果を聞きに来てくれるって言ってくれた。
 お部屋の人達も言葉をかけてくれるけれど、余計に涙が止まらなくなってしまった。

 夜、抗生剤の点滴が開始された。
 ラインを入れにK先生が来たけれど、慣れてないのが顔に出てるし、やっぱり、超へたくそ!
 いたい、いたい、いったぁ〜〜い!!


6月6日(木)   感染再燃

 もうヤダ!!
 今日はとても辛い1日だ。

 痛みも落ち着き、熱も下がったのに、培養の結果が3プラスの陽性・・・やっぱり、感染再燃。 
 同じ菌だって、どうして?!

 先生の話では、骨セメントと人工関節の間に隠れていたんだろうと言う。 
 (つまり洗いきれてなかったってことじゃん!!)
 わぁーわぁー泣いて、先生を攻めまくった。
 母も、K先生に「先生たちのせいだ!」って、言っていた。
 先生は、とても困った顔をしてた・・・

 明日の午後、手術をする事になった。
 今後の治療計画は、最短4ヶ月の入院で、計3回の手術を行う。

 前回の洗浄手術と違って、最初から傷口を閉じるので、術後は、リカバリからすぐ大部屋に移れる
 と言われた。
 でも足は、滅菌セメントを入れて閉じるので、棒のようにずっとまっすぐにしていなければ
 ならないそうだ。
 板を付けた車椅子での移動は可能だから、精神的ストレスは前よりは軽いよって言われた。
 
 それでも菌が抜けなければ、再度、洗浄手術をするとの話だ。
 (どうかそんな事になりませんように・・・)
 
 そこまでやっても、再発は絶対無いとは言い切れないとも言われた。
 人工関節を入れている人がすべてなる訳ではないそうで、体質も関係しているって、、、
 いったい、どんな体質だって言うのっ?!
 なんで!? どうしてっ?!
 
 来週には退院できるって言ったじゃない。

 1度、家に帰りたいとお願いしたんだけど、急を要する手術だからと、簡単に却下された。
 涙・涙しか出ない。。。

 『医療ミス』という文字が頭をよぎったけれど、先生達はよくやってくれたもの、
 私は運が悪かったのだ。
 K先生、もう来ないで!なんて言ってごめんなさい。
 I先生、K先生もショックだと言っていた。

 
 リハビリの先生が来てくれたので、再手術の話を告げた。
 M先生もびっくりしてた。
 泣いてる私を見て、しばらく外に出れないから、、、って、散歩に連れ出してくれた。

 外の風と樹木の緑が心地よかった。
 普段なら、ただの風とみどりのはっぱなのに・・・

 M先生、23歳と若いのに、(仕事上とはいえ)そういう心遣いが出来るんだ、優しいね。
 「長い付き合いになりそうだね」って言った先生の横顔は、忘れないよ。

6月7日(金)   人工関節抜去・抗生剤入セメント挿入手術

 午後1時の手術。 セメント1      
 あ〜〜ぁ、やっぱりやるんだ、、、

 予定より延びて、4時間05分(2時間40分)
 出血量 1200cc

 手術後は、リカバリではなく三人部屋に行った。
 今回は脊椎に痛み止めの薬を入れているので(左肩甲骨のあたりに管が入っていた)、
 麻酔から覚めても、痛みを我慢できた。

 足は
シーネで固定され、空気を出し入れして足の裏を圧迫するAVインパルスをセメント2
 1日中つけていた。
 これは、血栓予防のための機械だそうだ。

 点滴の抗生剤が変わった。
 異常に気持ちが悪くなり、吐き気がすごい。

 ベットサイドで泣いている母(滅多に泣かない)に、手を握り、
 「苦しい」と言ってしまった。
 心配かけたくなかったけど、辛かったので甘えさせてもらった。
 いつまでも、苦労かけてゴメン。
 
 後2回、手術するんだ・・・


 


 ※ シーネ ギプスを使用せず、幹部を固定しながら簡単に外して診察したりするために開発されたもの。

6月8日(土)     キツイ抗生剤

 術後1日目
 朝晩の点滴の抗生剤(チエナム)がきつくて、吐き気が強く、食欲はまったく無い。
 痛みの方は、痛み止めが効いているのか、比較的楽だけれど、気持ち悪い、辛いしか言えない。

 大部屋の仲間が心配してきてくれたけど、ゴメン、、、ツライ、、、

 菌は、大腿骨の方のセメントと人工関節の間にいたらしい。
 ちょうどくっついている所で、浴槽1杯分のジェット水流でも流れなかったらしい。
 ふ〜〜〜ん、、、、
 今度は人工骨を取ってしまったので大丈夫というが、本当だろうか。

 消毒の時、足を持ち上げると、膝の所がゴキゴキいって動く。
 関節が入ってないと思うと、とてもへんな気持ちだ、怖い。

 あまりにも気持ち悪いので、夜の抗生剤の点滴を、食後2時間後にずらしてもらったら、
 吐かなかった。

6月9日(日)    

 
術後2日目
 朝から異常に気持ち悪い。
 抗生剤の点滴をしたら、もうダメ・・・
 癌の人も投薬で、こんな風に苦しむのだろうかなんて考えていた。
 目をあける元気も無い。
 
 夜も同じ抗生剤を使われたら、意識が無くなってしまうかもしれないと思った。
 土曜日にI先生から我慢できないなら、中止にしてもよいと言われていたので、看護師さんに
 中止をお願いした。
 日曜日で先生がいないと言われたが、尋常じゃない気持ち悪さだもの、待てない!
 先生に連絡を取ってもらって、抗生剤を変えてもらった。
(先生、看護師さんに言っておいてくれなかったのかな?)
 助かった・・・
 
 K先生が、術中の出血量が1200ccだったので、800ccの輸血をしたと教えてくれた。
 自己血じゃなく、他人の血だから、他の感染が心配。。。

 私が食欲が無いので、母がおにぎりを作ってきてくれた。
 いつもの丸くて大きいのじゃなく、1口で食べれるように、握ってくれたおにぎり。
 少ししか食べれなかったけど、美味しかった。

 こんなに具合悪いのに、夜、ラジオでサッカーの対ロシア戦を聞いた私。
 しかも盛り上がった場面は、思わずTVのスイッチを入れていた・・・

6月10日(月)

 術後3日目
 CRPの数値が3に下がった。
 まずまずの結果らしいが、予断は許さないと言われた。

 I先生が手術した右足を消毒中に、お・と・し・た、ンギャア〜〜!!

 点滴の抗生剤を変えてもらったので、胃が少し痛くなる位で楽になった。
 ホントに薬は怖い、、、

 夕方、足の中の余分な血を採っている管をはずす事になった。
 どかどか歩く靴音とでっかい声で、I先生がくる時はすぐわかる。
 看護師さんが来るのを待たずに、さっさと作業を始めちゃうせっかちな先生だ。
 
 先生は管の先を培養に出すと言っていた。
 またまた、結果が気になる・・・

 夜の食事の時、リハのM先生が「仕事が早く終わったので」と言って来てくれた。
 びっくりしたけど、うれしかった。
 「毎日、来ます」って、ホントに優しい先生だ。
 
 先生は私が再発した事に、自分も関係ありと思ってるのかな?
 それで来てくれるの??
 理由はなんでもいいや、辛い時間が先生の笑顔で癒されるから、ありがとう。

6月11日(火)   I先生がドイツに

 術後4日目
 栄養剤の点滴が、なかなか取れない。
 K先生は、ご飯を食べないからと言うけれど、食べれないんだよぉ〜 
 気持ち悪いし、だいたいおかゆ300ccは多すぎ。
 どんぶりてんこ盛りで、いくら食べても減らないもの(後でわかった事だけど、150ccの間違いだった)。
 
 ベットを90度まで上げて、食事をする事が出来るようになった。

 点滴のラインが詰まってしまい、入れ直しをする事に、、、
 K先生がやるって〜〜!
 イヤだよっ。

 「点滴の度に、針をさして!」とお願いしたけど、
 点滴の回数も多いし、血管がリウマチの為、細くて脆いのでもたないと言われた。
 「他に先生は?」と言ったら、「今、俺しかいないから」とK先生。

 目がうれしそうだよっ!
 口がゆるんでるよっ!?

 ほんとに清水の舞台から飛び降りる位の気持ちで、腕を出した。
 痛かったけど、今日は1発でOKだった、よかったぁ〜。
 
 車椅子に乗せてもらい、トイレに行った。
 あまりの痛さと関節のない自分の足が悲しくなり、泣いてしまった。
 いろいろな事が頭の中で交錯し、部屋に戻ったら、余計に涙が止まらなくなり、
 大泣きしてしまった。

 なんで私、こんなことになっちゃったんだろう・・・

 午後、ホントにリハのM先生が来てくれた、ありがとう。
 すごいうれしかった。

 夕方、主治医のI先生がきて、来週からしばらくドイツに行くと言われた。
 先生がいなくて、私は?どうするのよぉ〜〜

 本当は私が再発したのでやめようと思ったけど、経過がよいので行く事にしたそうだ。
 いつでも帰ってこれるからと言っていたけど、都内に行く訳じゃないし、ドイツだよ!!
 連絡はいつでも取れるし、私の事はみんな知ってるから大丈夫だって言うけどぉ、、、

 医学の勉強の為ってホントなの!?
 私を置いてかないでぇ〜!! とっても不安だよ。

 その時に、手術した膝が痛くなっても、その場所は消毒セメントが入っているので、菌の心配はない。
 困るのは、そこから上の腿の方が痛くなった場合だと言われた。
 そして、筋肉を落とさない為に、悪くない左足のリハビリ(筋トレ)を始めると言われた。

 右足をシーネやらAVインパルスをかける為に包んであるので、治りかかった水虫が再発、悪化。
 痒くて痒くて、眠れない。
 夜、足の機械を止めて、装置をはずしてもらったら、数時間眠れた。


6月12日(水)

 術後5日目
 朝の体温 37度  血圧 150台/100台 
 そんな状態が、術後、続いている。

 膝は血が溜まってきたのか、時々ズキンと疼く。
 でも、CRPの数値が1台に下がった、うれしい。

 今日は、車椅子に2回乗った(2人がかり)。
 乗ったついでに、手術前にいた大部屋に連れていってもらった。

 培養の結果が出た!
 K先生はイジワルしてなかなか教えてくれなかったけど、陰性。 

 ウレシイ〜、ウレシイ〜〜!!

 先生、大部屋にまで行って、「注射、ヘタクソだよ」って言ってごめんなさい。
 なかなか教えてくれなかったから、ちょっとお返ししたんだよ。

 K先生の話によると、
 ブドウ球菌はどこにでもいる一番多い菌で、私の菌はそれが少し変形したもの。
 私の体の免疫力が弱いから、感染してしまったそうだ。

 エイズも、エイズで死ぬより免疫力が低下して肺炎になって死ぬ事が多いんだって。
 癌も例外じゃないそうだ。
 肺炎は怖いらしい。
 K先生、来たばかりの時は、質問してもわからないと言っていたが、今はいろいろ教えてくれる。

 りょうちゃんとたっちゃんが来た。
 ほんとうに可愛い子達!

 リハビリのM先生が、明日からのリハビリの打ち合わせに来た。
 変わらない、さわやかな笑顔。

6月13日(木)    リハビリ開始

 術後6日目
 皮膚科受診
 悪化した水虫を診てもらった。
 足をシーネで包んでいるので、かかとまでふやけてきた。

 ふと気がつくと、右手にボツボツが出来てる!?
 薬疹? まさか帯状疱疹じゃないよねぇ??
 免疫力落ちてるから、でてきたのかな?

 皮膚科受診の後に気づくなんて、、、本当にバカッ!
 K先生にも言われちゃった・・・

 やっと栄養剤の点滴が取れた。
 普通食(ご飯150g)に戻してもらったけど、やはり完食は、無理。

 M先生が「リハの再開を祝って、気合を入れてきた!」と、ニコニコ顔でやって来た。
 2週間後に手術が控えているので、今日のリハビリは軽めで終了したけど、
 心のリハビリもおじょうずだわ。

6月14日(金)     サッカー、サッカー!!

 
術後7日
 大部屋に戻る。

 足が痛いと言ったら、また採血。

 後で結果を聞いたら、CRPが0.5に下がっていた、 ワ〜イワ〜イ!!
 次回の手術は、予定通り28日だそうだ。

 最近、病棟はワールドカップで盛りあがってます。
 今日はカーテンを閉めて、サッカー観戦。
 何故って、お約束だもの。

 部屋担当の看護師さんは、その時間帯に私のお世話をするようにしていた。
 ナースセンターでやる仕事を持ってきたり、「呼んだぁ?」って覗いたりする看護師さんもいて、
 今日のお部屋担当は、いったい何人?って感じデス。

 リハのM先生も観戦希望だったので、サッカーの始まる時間に合わせて、リハビリにやって来た。
 看護師さんは包帯を巻きながら、先生は筋トレをしながら、目はテレビに釘付け!!
 ゴールの時は、ワァー!、ウォー!、キャァー!とすっごい騒ぎ!!
 私達だけじゃなく、あちこちから歓声が聞こえてた。

 後で聞いたら、テレビのサッカー中継中、ナースコールはまったくならなかったんだって!
 看護師さんもびっくりしてた。

 夕方の血圧が、170/104と上がってしまった、ウッソ〜〜。。。
 看護師さんに興奮しすぎと笑われた。

6月15日(土)

 今日は、雨なのにお嫁さんがりょうちゃんが連れて来てくれた。

 血圧は元通りに戻っていた、昨日は興奮しすぎたものね、、、

 なんか、ご飯を食べる時や寝ながらテレビを見る時、息苦しさを感じる。
 呼吸がうまく出来ないし、ドキドキ感がある。
 胃が悪いせいかなぁ〜
 月曜日に、第2内科を受診するようにしてもらった。

 昼間のトイレは、車椅子で行くようになった。
 でも、相変わらず看護師さん2人がかりだ。
 早くなんとかならないかなぁ・・・

 リウマチの私にとって、病院の車椅子は重たくてとても大変なので、介助用の軽い車椅子を
 レンタルした。
  
 トイレに行ったり、人と長く話していると、汗がすごく出る。
 パジャマを着替えないといけないくらいの汗だ。
 体力が無いってことなのか、それとも更年期??

6月16日(日)

 朝 37.2度  夕方 36.8度(体温)

 ベットから降りる時、片足で立ったら、おもいきり、足首と手首を痛めてしまった。
 いったぁ〜い、特に左手の甲が痛い。
 じゅうぶん、注意してたつもりなのに・・・
 でも、だいぶ長く車椅子に座ってられるようになった。

 7月のコンサートはもう行けなくなってしまったので、フミ友さんにチケットの件をお願いした。
 お手数かけちゃって、ごめんね。
 9月も行けないのかな? そんなことないよね・・・
 

 夜、足が痛くて気になり、眠れなかった。

6月17日(月)

 朝 37.2度 夕方 36.6度(体温)

 第2内科受診
 息苦しさ等の症状は、術後まだ日が浅いのでしかたないと言われた。
 本当に先生?
 目が赤いと言われた。

 足の消毒の時、はじめて見た自分の傷口は想像以上のもので、
 先生のいっている順調な傷なんて信じられず、思わず泣いてしまった。

 「気にしすぎだよ」と看護師さんには言われたけど、ホントにすごい傷だもの。。。
 看護師さんにすれば、そういうのは見慣れてるから感じないかもしれないけれど、ショックだった。
ベットサイドリハビリ

 リハビリは、まだベット上で
 ・左足の曲げ伸ばし 
 ・左足の上げ下ろし
 ・手の上げ下ろし
  という軽い筋トレ(血圧が高いので)メニュー。

 M先生は、時々、地下のリハビリ室から6階の病棟まで
 階段を駆け登ってくる。
 さすが、若い人は元気でうらやましい。
 私だったら、即行、B2(霊安室)行きだわ。

 夜、相変わらず眠れない。


6月18日(火)

 朝 37.4度  夕方36.9度(体温)
 微熱もあるし、足の痛みが強くなったような気がする。
 どうして??
 まだ菌がいるの???   不安だ・・・

 ずっとシーネをしていると、風通しが悪くなってよくないという事で、時々シーネをはずして、
 足を空気にさらす。
 シーネを取ると、足が無防備になったようで、とっても不安。

 今日のサッカーは、対トルコ戦だ。
 その時は、元気になる私。
 今日のリハビリの時間も、サッカーやってる時間だった。
 このころになると、サッカーをそんなに好きじゃなかった人達までもが、テレビ観戦してる。
 さすが、ワールドカップ!

6月19日(水)

 採血した結果、CRP 0.3と変わらなかった。  
 いったい朝の微熱は、なんなんだろう・・・

 消毒の時、傷口はとてもきれいだし、腫れもないと言われた。
 でも、ど〜う見ても、痛々しくてスゴイ傷。。。

6月20日(木)    K先生の話

 入院してから、1ヶ月間に、約1.2回の手術(うっそぉ〜〜)をしている私。
 前の手術の糸がまだ溶けてなくって、それを目印に切ったって、教えてくれたK先生。

 大丈夫なの?という私の質問に、
 私の感染した菌は、抗生剤に抵抗力を付けることなく、成長していないから、安心して大丈夫。
 でも、短い期間に何回も手術したり、抗生剤もバンバン投与してるのに、
 何日かすると、また元に戻っておしゃべりしてる。

 人間ってすごい丈夫なんだなぁって思った、、、という先生。 
 先生って正直な人だね。
 
 どうかもってください、この体。。。

6月21日(金)   抜糸

 朝の検温 36.8度(久しぶりの36度台)  ヨカッタ。

 りょうちゃんとたっちゃんが来てくれた。
 二人が揃うと賑やかで大変だけど、とってもうれしい。

 抜糸(術後2週間目)
 抜糸といっても、糸ではなく、30cm以上橋げたみたいに連なってるホチキスみたいなのを、抜くのだ。
 (数はいくつか数えなかったけど)
 前よりは慣れたせいか痛くなかったけれど、膝のあたりを抜くときが一番痛かった。
 なんかK先生は、こういうのする時、とても楽しそう。

 車椅子に介助1人で乗り降り出来るようになった。

 高校時代の友達から電話があったそうだ。
 夏になったら私を迎えに来てくれて、地元でみんなで遊ぼうって話がまとまっていたんだって。

 埼玉まで、迎えにくるの?
 そんな奇特な男の人は、いったい誰?
 懐かしいみんなには会いたいけど、会いたくない気持ちもある・・・

6月22日(土)    情緒不安定

 朝の体温がまた7度台の37.2度!(どぉして〜〜)

 採血。

 抜糸した後の熱がとれたけど、傷のくっつき具合が1ヶ所、怪しげな所があると言われた。

 なんか情緒不安定になってきた今日この頃。
 急にどうでもいいやって思ったり、普通に喋っていたかと思うと涙脆くなったりと、
 自分の気持ちをコントロール出来なくなってきた。
 
 手術日が近づいて来たせいもあるし、毎朝の微熱の事、病院での不自由な生活、本当に治るのかも
 心配だし、、、

 考えると、不安なことだらけ。
 助けて、神様!と叫びたい。
 疲れた・・・

6月23日(日)

 不安、不安、不安。
 菌が出ない事を願うしかないけど、ヤダ!!
 もう爆発しそうだよ・・・

 世界中にはもっと不幸な人が、いっぱいいる。
 ちゃんと治療を受けれない人達だっている。 
 そう思って、自分を叱咤激励するけど、目の前の事しか見えない今の私はどんどん沈むばかり。。。

 母からたっちゃんの話を聞く。
 早く一緒に遊びたいな。。。

6月24日(月)

 朝の微熱は相変わらずで、37度台が続いている。
 なんで?? ヤダ、ヤダ、ヤダ〜〜!!
 
 目が覚めると、なんか虚しいやら悲しいやらで、どうしていいかわからない。
 自分一人が異空間に落ちちゃったみたいだ。 
 かなり参ってる・・・

 今度で4回目の手術。 
 苦しみがまた振り出しに戻るのだ。
 夢だよね、これ?なんて空しい事を想う。。。

 最近は、娘やお嫁さんが交代で孫を連れてきてくれる。
 私がちょっとおかしいのがわかってるんだな、きっと。
 すごい弱虫な私。

 今日は、主治医のI先生がやっとドイツから帰ってくる日、よかった。
 だけど、先生は来てくれなかった。。。

6月25日(火)    I先生帰国

 やっぱり微熱がある、、、
 どうして?? まだ菌がいるの??
 
 朝の教授回診の時にも、I先生はいなかった・・・I先生               私の守護神 I先生

 夕方、I先生がやっと来てくれた!!
 ひ・ど・い・よぉ〜〜
 もう、ほんとに、ほんとうによかった・・・

 次回は28日(金曜日)の午後の手術と言われ、
 明日、家族に承認の書類を書いてもらうから、呼んでほしいと言われた。

 本当にやっと体が楽になったかと思う頃、また手術・・・
 体は大丈夫だろうか? 持つのかなぁ〜〜


6月26日(水)   手術の説明

 朝 体温 36.9度 (ぎりぎり36度台) 血圧 120台/80台
 CRP 0.3

 息子と一緒にI先生から手術の説明を聞く。
 今現在、私の足に菌がいるかどうかは先生にもわからないんだって。。。
 
 毎度の事ながら、手術の説明は、とても不安になるし、聞いていると具合が悪くなる。
 今はいろいろ問題があるから、病院側も最悪の事態を話すから余計だ。

 だけど、I先生、前みたいに、大丈夫だよ!治る!とか言ってくれなくなった。
 あの先生が慎重になるなんて、私の足はそんなに大変なんだ。。。

6月27日(木)

 手術前の準備が、いつも通り進んでいく。                K先生
 
 「頑張ってね」って、皆は言うけど、何を頑張ればいいの?
 そうは言えないから、一生懸命、笑ってうなづくけれど、
 きっと、超不安な顔をしてるんだろうなぁ・・・
 
 緊張感だけが大きくなっていく。
 逃げ出したいよ。。。

 K先生が心配して、何度も顔を出してくれた、先生ありがとう。



6月28日(金)       4回目の手術

 いよいよ、手術日。
 朝の体温 37.2度。喉が痛く、咳も出てるし、不調・・
 午後になって熱が上がったら、手術は中止と言われた。

 中止になってほしいような、さっさと終わらせてしまいたいような複雑な心境で、
 ますます不安感が増していく。

 母や子供達、友達も来てくれたので、少し元気が出た。

 リハのM先生が励ましに来てくれた。
 「大丈夫ですよ」って、私の手を握ってくれた先生の手は、とってもあったかくて、うれしくって、、、
 またまた涙が溢れ出てきてしまった。
 
 看護師さん達も、なにかと声をかけてくれてる、ありがとう。

 点滴用のラインを、K先生が入れに来た。
 輸血用の18番という太い針を使うという事なので、うまく入るか、すごく心配。

 案の定、先生は悪戦苦闘してる。
 針をぐいぐい血管の中に押し込んで、とにかく痛い!
 我慢したけど、痛い、痛い、痛い!!
 
 2回めの挑戦の時、あまりに痛くって、もう我慢できず、「いったぁ〜い!、先生へたくそ!」と
 泣いてしまった。

 K先生は、「私のは、もうやだっ」て、H先生にバトンタッチ。
 看護師さんがリウマチの人は血管が細いから難しいってフォローしたけど、H先生は、
 痛かったけど、一発で入った。

 K先生、早く上手になってよぉ〜

 午後2時10分
 お呼びがかかった、いよいよだっ!

 肩に麻酔の注射をしたけれど、今回は意識がはっきりしていて、
 処置室を出て、手術室に入り、いろんな装置を付けられたところまで覚えていた。
 途中のエレベーターホールでは、顔見知りの患者さん達が見送ってくれた。
 「みんな、行ってくるよぉ〜・・・」
 
 手術時間 3時間30分(2時間)
 洗浄、抗生剤(ダラシン)入りセメントスペーサー挿入

 遠くで「深呼吸して〜、ちゃんと深呼吸して〜」という声で目が覚めた。
 何か雰囲気が、今までの術後と違う!?
 呼吸もスムーズに出来ない、、、
 K先生の「○○さ〜ん、○○さ〜ん」という声がなんども聞こえた。

 午後7時30分に部屋に戻る。
 K先生が「○○さ〜ん、元気出して、、、
      あばれないと、らしくないよ〜、おきてよ〜」と言っている。

 今回は、痛いとか言う元気もないし、目も開けたくなかった。
 病院のベットが、ホテルのベットみたいにふっかふかと柔らかくて気持ち良いし、ず〜っとこのまま
 沈んでいたい、そんな感じだった。

 しばらくすると、息苦しさに目を覚ました。
 酸素マスクも前回の手術までは邪魔に感じていたけれど、今はつけている方が、呼吸が楽だった。
 
 術後に喘息を起こしたらしい。 
 なんで??
 酸素吸入とステロイドの
ネプライザーをやる。
 呼吸が苦しい・・・
 
 吐き気もひどく、何度も嘔吐を繰り返す。
 何も食べれないのに吐く。
 胃液も出尽くしたと思うのに吐く。
 
 たっちゃんのまぁるい顔が浮かんだ。
 私、だめなのかな?

 ※ ネプライザー 吸入

6月29日(土)

 術後1日目
 1日経ったのにもかかわらず、苦しい。

 息子が、会社に行く前に様子を見にきてくれた。

 酸素、ステロイドの吸入
、酸素測定器、心電図、バルーン、傷口から出る血を出す管、
 どの装置も取れない・・・
 
 輸血は400cc、当初の予定の1/2で済んだそうだ。
 
 吐き気が治まらず、吐き続けて、食事も摂れない。
 
 酸素吸入のマスクの収まりが悪いのか、水分がすごくって顔中びしょびしょになってしまった。
 左耳の中にその水分が入ったのか、聞こえが悪い。
 
 なんか手術を重ねる毎に、回復力が落ちてく感じがする。

 1日経ったのに、少しもよくならない。。。

6月30日(日)     遅い回復

 術後2日目
 サッカーの決勝戦を見る元気も出ない。

 横浜から妹と姪が来てくれたが、気持ち悪くて、話は殆ど出来なかった。

 今日は、ヨーグルトを少し食べれた。

 今回は回復が遅いなぁ・・・

                     

                    
    バンソウ膏