守り

先日、ご近所で「空き巣」被害があったそうです。
このことは、「回覧板」で知ったのですが、

それ、以前に我が家も狙われていたのです。

夜中、私がトイレに目を覚ますと
玄関のノブが「ガチャガチャ」っと
動くじゃないですか・・・

私は、びっくりして、
しばらく身動きがとれませんでした。

その後、ドアの覗き穴から外を確認したのですが
もちろん、既に誰もいませんでした。

我が家の主人は夜中に
睡眠を妨害されると非常に機嫌が悪くなります。

よって、恐怖をかみしめ
朝まで一人で耐えました。

朝、主人が目覚めるなり
私は昨日の出来事を報告しました。

「戸締まりはきちんとしないとね」
その、レベルの言葉で片づけられてしまいました。

後日、主人が残業で帰宅時間が遅い日のことです。

私は夕飯に一品付け加えようと
もう、遅い時間だったのですが、
キッチンへ向かいました。

我が家は電子レンジを使うとき
よく、ブレーカーが落ちるという災難が有るので、
キッチンの電気以外、全て消します。

それは、外から見れば
真っ暗な家に見えることでしょう。

その時
玄関の扉が「ガチャガチャ」ってなったんです。
先日のことなどすっかり忘れていた私は、
主人が帰宅したものと思い、
急いで玄関へ駆け付けました。

しかし、考えてみれば・・・
我が家では、必ず「帰るコール」があるのです。
おまけに、家には必ず私がいるので、
主人は、わざわざ鍵を出してドアを開けるなんて事はしません。
「ピンポーン」っておして、待機しています。

それに、心配性な私は必ずドアに鍵をかけています。
そんなことが、常識な我が家のドアを
「ガチャガチャ」動かす人は誰でしょう?
これは、おかしい!!

はっと、「空き巣」のことを思い出して、
一瞬、腰が抜けるかと思ったほど
恐怖が押し寄せました。

しばし時間をおき
  ゆっくりとドアに近づき、
外を確認したときには
既に誰もおりませんでした。

最初の時点の、私が玄関へ駆け付ける
ドタドタとした足音で
「空き巣」は去っていっていたのでしょう。

もちろん。
主人が帰宅後、私はその話をまくしたてました。
しかし・・・主人の口から出てきた言葉は

「通帳かくしておいた方がいいな?
印鑑とかも別々に隠した方がいいんだろうな」

なんですって?????
あなたは 家の財産のほうが大切なんですか?
うっかり、「空き巣」さんとご対面してたら
わたしは・・・わたしは・・・
どうなっていたことか・・・
運が良くて 殴られる程度?
お腹を刃物で刺される?
あぁあああ。
無傷だなんて保証は少なすぎます。

なのに。
たいして残高も有りはしない「通帳」が大事なんですか?

「私のことは心配じゃないの?」
そう訪ねると
「もちろん心配だよ。
あぁ、そうだ、良い隠し場所があるよ・・・云々・・・」

と、やっぱり心配なのは「通帳」じゃないか・・・。
どう考えたって、その「良い隠し場所」に
私は、隠れきらないことでしょう。
赤ん坊だって、無理です。

「主人」あなたに、再度、問います。
あなたにとって「妻」は、なんなんですか?
守って下さいね。




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