次の目的地、リーザス村に着いた一行は、そこの名家『アルバート家』の娘“ゼシカ”が、何者かに殺された兄の敵を取りに塔に向かったと聞く。
先を急ぎながらも、やはり捨ててはおけず追いかける一行。
塔最上部でゼシカとひと悶着あるも、ゼシカの兄もドルマゲスに殺されたことが判明。
落ち込むゼシカを独りにしてやることにして塔を後にする。
村に戻り、一休みした後アルバート家に様子を伺いに行くと、ゼシカが母親と大喧嘩の真っ最中だった。
ゼシカ「だから、母さんはしきたりに縛られて生きれば良いじゃない!私は嫌よ!兄さんの敵をとりに行くんだからっ!」
母親「名家アルバート一族の一員ともあろうお前が、そんなことを言ってどうするのです!どうしてもというのなら、二度とこの家に立ち入ることはなりません!」
ゼシカ「上等じゃない!じゃーね!お世話になりましたっ!」
フリードの目の前を気付かずに立ち去るゼシカ。
とりあえず後を追ってアルバート家の領地「ポルトリンク」まで行くことにする。
ポルトリンクに着いた一行は、船着場で何かもめているらしいとのことで、そこに向かうことにする。
すると、船を出せと例のお嬢さんが船員達と言い争いをしている。
確かにお互いドルマゲスを追う身である・・・手を貸そうと近づくと
「あんた達が倒してくれるんでしょ?海の怪物・・・ま、ギブ&テイクってことでよろしくね」
船を使うことに変わりない・・・黙って戦い一旦ポルトリンクに帰港する。
どうやらこの後もゼシカは付いてくるようだ・・・初めてフリードが口を開く。
「ゼシカ・・・着いてくるのは勝手だ。しかし戦闘には手を出すな」
怒り出すゼシカ
「何ですって?アタシの力を甘く見てるの?アタシだって闘うんだから!」
「・・・まぁやってみれば良いさ、できるんならな」
「なによアイツ、むかつくー!」
フリードの背中に向かって舌を出すゼシカにヤンガスが話しかける。
「お嬢ちゃん、怒んないでくれでゲス・・・兄貴はちょいと生真面目なだけなんでガスから。」
「だって私だって・・・」
「確かにあんたには魔法の素質もある・・・でも戦闘ってモノを甘く見ないで欲しいでゲス。お互い命がけなんでゲスから・・・兄貴だって本調子じゃないんでガス」
少し顔を曇らせるヤンガス。
「え?」
不思議な顔をするゼシカにヤンガスは続ける
「兄貴はなぁ・・・とある事件で能力のほとんどを失っちまったでゲス、だから今はいわば力を取り戻しながらさらに鍛えてる最中なんでガスよ」
「あ・・・あの王だって言い張るミドリの・・・・」
ちらとトロデを見やるゼシカ
「そうでゲス、一国の王だったらしいゲスよ?あれでも」
「白馬も姫って呼ばれてるってことは・・・娘なんげゲしょうね、王様の」
「兄貴は何故か呪いにはかからなかった・・・でもその時のショックで一時的に能力が落ちちまったって訳ゲス・・・ま、今はリハビリ中ってとこでガス」
戸惑うゼシカ
「で、でも・・・あんた達あの海の怪物、楽勝で倒してたじゃない。あれで・・・」
「まぁ、あんたもそのうち兄貴の凄さってのに気がつくゲスよ」