今日は、札幌の羊ヶ丘展望台を目指す。札幌駅からの直通バスはないので、地下鉄で福住駅まで行き、そこからバスに乗ることに。
福住駅に着くと、どうやら近くに札幌ドームがあるらしく、人が大勢いた。札幌ドームを訪れる予定は全くなかったのだが、せっかくなので行ってみることに。どうやら日ハム対ヤクルトのオープン戦があるらしい。見たかったが、時間の都合でやむなく諦めることに。日ハムファンらしいオバチャンがハッピを着て騒いでいたのが印象的だった。それにしても結構日ハムファンっているんやね。わたしは正直、日ハムファンは日本一少ないと思っていたのだ。今まで数々のプロ野球チームのファンを見て来たが、日ハムファンだけには会ったことがないからである。にもかかわらず大勢いるというのにはびっくりだ。やはり地元球団ができたら地元ファンも増えるということなのだろうか。
続いて羊ヶ丘展望台へ。福住からバスで10分程度。思っていたよりショボイところだった。雪があるせいで余計にそう思えた。時計台や大通公園など、町の中心にある観光スポットは興味がないのでパス。
さて、今度はいよいよ室蘭本線にある秘境中の秘境の駅・小幌駅へと向かう。普通列車でも大半が通過するというこの駅に到達することは難しいが、なんとかちょうどいい時間のものがあったのだ。まずは札幌で弁当を購入し、特急で洞爺駅まで向かう。そこから普通列車で30分ほど行くと小幌に到着した。30分ほどの滞在で戻って来れるため、まさに絶好のチャンスとなった。
その小幌駅は予想以上のところだった。三方を山に囲まれ、線路の両端はトンネル。正面の海へ通じる道も舗装されていない上、雪に埋もれているため、駅から脱出不可能なのだ。日常的に利用する人などいるはずがない。全く何もない隔絶された場所である。なぜこんなところに駅があるのか? 「駅と駅の間が離れているので、この辺に駅でも作るか」とテキトーに作ったんじゃないかというぐらい無意味な駅である。さすが日本一の秘境駅と呼ばれるだけのことはある。こんな駅にホームが2つあるというのも実に無意味な感じだ。時刻表を見てもこの駅に止まる列車は上下線合わせて8本のみ。古瀬駅より多いというのがなんとも不思議。
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行くところもないので、とりあえず弁当を食べることに。ところが、座る場所すらない(ホームは雪で濡れている)ので、仕方なくヤンキー座りでお茶を飲みながら弁当を頬張る。しばらくして特急列車が通過していった。そのとき「列車が来ます」というアナウンスがちゃんと流れた。誰もいない場所にいつもアナウンスが機械的に流れているのかと思うと奇妙な感じである。本当にこの駅は不思議な駅だ。まるで別世界といった趣である。
約30分の滞在ののち、洞爺へ戻る。結局この駅で降りたのも乗ったのもわたし一人であった(そりゃそうだろう)。
さて、いよいよ函館へ。特急の指定席をとったのだが、5分ほど遅れてやって来た特急列車の中は超満員状態。乗車率200パーセントといったところか。指定席の車両にも大勢の乗客がいて、せっかくの指定席まで辿り着けない状態。今回ばかりは指定席の座席が小幌駅のように辿り着くのが困難になってしまった。結局指定券がありながら座れず立っていることに。ま、フリーきっぷがあるので、別に余計な金はかかっていないので、最初から指定席がとれなかったと思えば諦めもつくが……。それにしても、札幌以外の地で満員列車に巻き込まれるとは思わなかった。なぜ北海道のような人口密度の低い地域でこうもぎゅうぎゅう詰めにならなければならないのか。まったく理解に苦しむ。昨日も10時間列車に乗り、今日も立って1時間40分。旅も8日目で疲れも出ているだけにきつかった。どうやら新千歳空港からの旅行客が大挙して押し寄せ、こうなったらしい。雪のせいで飛行機が飛ばなかったとか遅れたとか言っていたが、詳しいことはわからない。なんにせよこれだけは言えるが、「迷惑な話である」というだけだ。
函館についたときは疲労のため、バタンキュー状態。予定していた函館山へ行くのもとりやめてしまった。残念である。またいつか北海道に来る機会があったら是非函館の夜景を眺めてみたいものだ。
明日はいよいよ北海道ともお別れである。寂しい。
(●写真 小幌駅の北側 見ての通り山へ続き、道らしき道は見えない)
(●写真 小幌駅の西側 駅を出てすぐにトンネル。西に進む道はない)
(●写真 小幌駅の東側 これまた駅の隣からトンネルが始まる。いやがらせとしか思えない)
(●写真 小幌駅の南側 海へ通じる道があるらしいが、雪に覆われており進めない。完全ないやがらせだ)