初めて力を見せた日は、

心に癒えない傷を負った日でもあった。


君の暖かさ〜Ⅳ〜


『おい!東!お前人間じゃないんだろ?力使ってみろよ!』
面白半分で近付いてくるヤツ。

『東さんって怖いね…ますます近寄りづらいかも…』
陰でこそこそ言うヤツ。

『あ…近付かないでくんない?』
見下してくるヤツ。

色んなヤツがいた。
進藤はどうなんだろうか…。
陰でこそこそ言うんだろうか。

また、私は同じ過ちを繰り返すんだろうか———。


「あ…東さん…?」

進藤が話しかけてくる。

「…どうにでもしろよ」

もうどうでもいい…。

「え…?」

もういいんだ…。

「誰にでも言えばいいだろ!
見下したければそうすればいい!
もう好きにすればいいだろ!」

もう嫌だ…。
私にどうしろと言うんだよ…?
私に生きる権利はないのか…?

「言わないよ」

進藤は小さな、だけどしっかりした声でそう言った。
暖かいものが、私の頬を伝った。
「東さん?」

私は膝をついてしまった。
なんだか、一気に気が抜けてしまった。

すると、進藤はあどけない顔で笑った。

そして、私に言葉をくれた。



「東さん、僕が守ってあげる」

そう言って、手を差しのべた。

私はその手をとったのだ。

その時から、私と麻実は“親友”になった。


〜後日〜

「世々巴ちゃ〜ん!」
「あ、麻実。…どうした?」
「今日、集合かかったでしょ?一緒に行こうと思ってv」

にこにこと無邪気に言ってくる姿に、自然と笑みが溢れる。

「そうだな…行くか…」
「うんっ!!」


一度は信じられなくなった世界だけど、
もう一度生きてみるのもいいと思った。                        


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あとがき

ついに完結しました!意味わかんなくてすいません…。
読んでいただいた人の心に少しでも残ったなら幸せです。
読んでいただきありがとうございました!


*コメント*
アップが遅くなりました。(汗)
本当に本当に申し訳ありませんでした。