空が青い。 僕と君が出逢ったのも こんな日だったね。 出逢えた喜びを あの日、僕はお義父さんとお義母さんの家に向かっていた。 四葉学園に通うため。 本当のお父さんやお母さんは、 僕にはいなかったから。 考え事をしながら歩いていたら、 違う通りへ出ていたことに気付いた。 「…あれ?もしかして…迷った………?」 ヤバいなぁ…。 ここには初めて来たから、まだ知り合いがいない。 お姉ちゃんみたいな存在の亜離紗ちゃんも、今日は一緒じゃない。 しかも、この通りはかなり怪しい。 胡散臭い店がたくさん並んでいる。 「…本格的に迷っちゃったなぁ…ここは…ノクターン横町…?」 困った。大変だ。 その場に座り込んでしまった。 僕は極度の方向音痴だから、 一人での外出はおじいちゃんとおばあちゃんに禁止されていた。 今度の家族はそれを知らないから、 地図だけ渡して来てくれと言った。 2人とも忙しい人だそうだ。息子は寮生活。 なんとも恵まれた家庭だ。 「…どーしよー…」 その時だった。 僕と同じくらいの歳の子が前を通りすぎた。 「あのっ…!!」 一刻も早くこの通りから出たくて、すぐに声をかけた。 「……」 すごく綺麗だった。 整った顔。サラサラの長い髪。 でも、僕が一番綺麗だと思ったのは左右色が違う瞳だった。 「……私に何か用?」 凛とした声。 「ぁ…あのっ、ぇっと…」 「………」 「ここから出る道を教えてくださいっ」 やっと出た声。 恐れている訳じゃないけど震えてしまう。 「…そこの角…左へ」 「ぁ…ありがとうございます!」 何故か体が勝手に走り出してた。 道を知らないのに、 地図を見ないでも新しい家へ着くことが出来た。 何が起こったのかはわからない。 でも、今日のことは僕だけの秘密にしておこうと誓った。 だが、僕等はまた出逢う。 「こ…こんにちわ〜」 わざとじゃないのに。 「………またお前か」 僕等は出逢う運命にあるんだから。 Back. ☆あとがき☆ 世々巴ちゃんと麻実の出会いを書かせていただきました〜。 想像と違ったらごめんなさい↓ 今回は麻実視点でしたが、次の物語では世々巴ちゃん視点です。 でゎ、乱文失礼しましたm(__)m 柚木 紀梨亜 *コメント* 柚木さんからの投稿です。 麻実ちゃんと世々巴さんが出会い…可愛いですね。(笑) さり気に優しい世々巴さんがと可愛い麻実ちゃんが素敵です。 このコンビはどことなくほのぼのしてそうです。 では、アップが遅くなって申し訳ありませんでした! 2004/06/30