いつものように、学校から帰ろうとしてたときだった。
今日は部活が休みだから、早く帰れるなぁ〜なんて思ってた。
なのに、
なんであたしはここにいるんだろう?


W.W.J.D


「………綺羅?」
「はいっ…!!(びくびく)」

…そんなに怯えんでも;あたしって怖いんか…?

「また問題起こしたんやて?」
「……スイマセン」
「大会出場停止になったらどないすんの?」
「………」

黙秘か…。でも黙ってはおれんのや。

「あんた1人じゃ責任とれんやろ?」
「………ハイ…」
「わかったら謝らんとな?」
「それは嫌です…」
「なんでや?」
「悪いのはあっちですもん。僕は悪くないですもん」

…ん?なんのことや?

「…誰かに何かされたんか?」
「………(こくっ)」
「話してくれんか?」
「僕はただ…」
「?」
「亜離紗先輩みたくうまくなりたくて1人で練習してたのに…」
「?」

綺羅…?

「僕を嫌ってるヤツらが来て」
「うん…」

綺羅は下を向いて震えていた。

「僕の道具…全部壊したんです…」
「?!」
「悔しくて…悲しくて…」

綺羅…泣いてる…?

「せっかく父さんからもらった弓も…壊されて…」
「うん…」
「んで僕、我慢できなくて…」
「…」
「そいつら殴っちゃって…泣かせて…気が付いたら説教されてて」
「綺羅?」
「スイマセン…ごめんなさい…」

気が付いたら私は綺羅を抱き締めてた。

「亜…離紗…先輩?」
「泣いていいよ。苦しかったら泣いてもいいんだよ」
「………」
「溜め込んでたら辛いから。その場で全部出しちゃいな」
「先輩…?」
「泣くのが弱い訳じゃないよ」
「先輩…」

…綺羅も強く見えてもやっぱり中学生だなぁって実感した。

「あたしもそんなことあったから、気持ちよくわかるよ」
「亜離紗先輩も…?」
「うん。辛かったけど、しょうがないかなって思っとった」
「なんで?」
「あたし才能あったからさ(にっ)」
「…普通自分で言いませんょ…(クスクス)」

おっ、笑った②♪

「いーんだょ、ひがんでるヤツなんて相手にしなくて。労力の無駄っ!!」
「そっか…そーですよね…」
「そー②!だからあんたは今日貴重な労力を無駄にしたことになるんょ?」
「しまったぁぁぁ!!もったいない…!!」

…うん、いつもの綺羅らしくなってきた。

「だから、今度またこうゆうことがあったらあたしに言うこと!OK?」
「はいっ!了解!」
「よしっ!じゃあ先生達にはうまく言っとくから帰ってええよ?」
「…亜離紗先輩」
「ん?どした?」
「今日泣いたこと、誰にも言わないで下さいね…??」
「わかってるって☆」
「…今日はありがとうございました!(にこっ)さよーならー」
「ほい②、じゃなー」

…綺羅も大変なんやなぁ…。
あの子はずば抜けた容姿と才能持ってるし、やること派手だから良く思わないヤツもいる
んやろーなぁ。。。

「…よし、決めた」

一人しかいない部室に独り言がよく響いた。



翌日*廊下

「なぁ、君達が綺羅と揉めた子達?」
「…はい、そうですけど…」
「ふぅん、そーかぁ」
「なんですか?(睨)」
「…言いたい事があるだけやよ(にこ)」

あたしはリーダーらしき子にしか聞こえないような声で耳打ちした。

「今度綺羅をイジメたら…あたしが許さへんから覚悟しとき?」

耳打ちした子は顔を真っ青にさせてその場に座りこんでしまった。
…ちょいイジメすぎたかな?まぁいいや。

「じゃあなー♪」

そしてあたしはこの場を去った。
あの子達はもう2度と綺羅に何かしないだろうから。

「…あたしも偉くなったなぁ」

誰にも聞こえないように呟いた。


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*コメント*
無駄に長くてゴメンナサイ。(第一声がそれかよ)
亜離紗の姉御的部分が出てたらいいなぁと思います。
なんか綺羅が色々されてますが、その分やり返してます…笑。
そこら辺が彼女らしいと思います。
無駄にシリアス(?)でスイマセン。
    柚木 紀梨亜

*コメント*
柚木さんより頂きました。
水咲綺羅ちゃんと水上亜離紗ちゃんのお話です。
亜離紗ちゃんがいい先輩しててカッコいいですね。
こんな先輩がいたら心強いだろうなと思いました。
では、投稿有難うございました。