\xFD\xFE

しちゃいけない恋をしたら〜って考えましたね。そしたらでてくるのはやっぱり兄弟ものですよ。(笑)





愛しています



知ってるよ。わかりすぎてる。口にしちゃいけないんでしょう?
わかってる。…私は、わかってるよ。だけど、私がわかってくれない。
ついていくのは頭だけ。心が…思いが…
だけど、封じ込めなきゃいけないの。わかるでしょう?ね。だから、頑張って。


普通なら好きだっていうよね。だけど私には“すき”っていう言葉だけじゃ表せない。そう。愛している人がいる。たった一人だけ。
あたりまえだけど、世界に一人しかいない人。そして
世界で唯一、好きになっちゃいけないひと。

「伽夜〜。早く降りてこいよ〜。飯が冷めるぞ〜。」
「、今行くよ〜。」
返事をして立ち上がる。

「お〜やっと来たか。伽夜。」
「遅いわよ〜。」
「うるさいなぁ〜。」

私は父と母の未来さん。そして
兄の、祐葵(ひろき)さんがいた。

おいしい夕食。
大好きな家族に囲まれる。
だけど、苦しい。

部屋に戻りため息をひとつ。

そう。私が愛しているのは、
兄の祐葵さん。
おにいちゃん。そんな風によびたくなんてない。
だけど・・・呼ばざるを得ない。

・・・・。愛してる。だけど
兄は兄。
許されない恋。


おにいちゃん。愛してる。。


そもそも私には最初”お兄ちゃん”がいなかった。だけど1ヶ月くらい前、急に”お兄ちゃん”がいると言いだしたのは、お父さん。
私のお母さんは私を産んですぐ死んだと聞いている。そのお母さんが私の前に一人子供を産んでいたらしいのだ。
そしてその子供。ようするに祐葵さんは当時、お母さんがあずけた別の人と住んでいると情報を得て、
偶然にも祐葵さんの近くの人とコンタクトをとり、祐葵さんを養い育てていた未来さんと恋に落ちて、未来さんにすべてを暴露して、再婚した。
逢うときは緊張してたけど、逢ってからは・・・一瞬で恋に落ちたんだ。


「「行ってきます〜。」」

私は今おにいちゃんと一緒に学校へ登校している。

おにいちゃんは未来さんと引っ越してきたから、”お兄ちゃん”の初登校の日なんだ。


つらすぎる。

ちなみにおにいちゃんは、私の1個上。

私が”お兄ちゃん”と登校すると、いろんな人に注目された。
だっておにいちゃん、格好いいから。

「じゃな。」
そう言って”お兄ちゃん”は職員室へ入っていった。
またため息ひとつ。

おにいちゃんと一緒にいたら、幸せがどんどん逃げるって思いながら、私は教室へ向かった。

「伽夜!」
「鏡花ちゃん。どうしたの?」
一番の親友。鏡花ちゃんが、私に駆け寄ってくる。
「今朝の人!誰?!」

・・・あー。はいはい。

「うちのお父さんが再婚したの、知ってるよね。」
「・・・うん。」

鏡花ちゃんは“まずい”って顔をする。
さっきも言ったけど、私のお母さんは、私が小さい頃死んじゃった。もうなんの記憶も残さずに。
だから私はその事にふれるのを極端に嫌うんだ。
その話に発展したら、私を傷つける事になるってわかってるから、鏡花ちゃんはそういう顔をしてくれる。
「で、その再婚相手の、未来さんの一人息子だよ。1個上。」
「へーーー。」
「でもね、お父さんが言ってた。実の・・おにいちゃんだって。」

「・・・気をつけなね。伽夜。」
「え?」
「顔が知れ渡ったら、先輩達に、伽夜。目つけられるよ。」

「うん。気をつける。」


わかってる。何が言いたいのか。
いくら苗字が同じでも、私達の苗字は別に珍しくも無い川本。
兄弟なんて発想に行くほうが凄いと思う。
そんな発想に行かないひとは、大抵が
付き合ってるとか・・・そう思う。だから危ないの。

愛されすぎる人には、必ずと言っていいほど、ファン的な人がつくから。
独占したいという、女の人が・・・。



案の定思った通り。
私の大好きなおにいちゃんは、とてもとても有名になる。
格好いいとか、かざらないとか、優しいとか、運動神経抜群だとか、いろいろと噂はつきない。

「どうした?伽夜。学校行くぞ。」
もう行く時間なのに、降りてこない私をおにいちゃんは私の部屋まで迎えにくる。
でも・・・嫌。
「まだ、行かない。」

行きたくない。傷つきたくない。それは・・・私の自分勝手な思い。

「どうしてだ?遅刻するぞ。」
「別にいい。」
ごめんなさい。でも、私は…

「よくないだろう。」
そう言って腕を掴まれる。最後の手段。
「離して!”お兄ちゃん”なんて・・・だいっきらい!!」
「伽夜?!」
カバンを手に持って駆け出す。後ろから追ってくる音が聞こえる。でも嫌。

「どうしたんだよ!伽夜!おい!伽夜!」

急に後ろの手を捕まえられて、反動で後ろに行く。
「え?!」
「うわっ!」

私は”お兄ちゃん”にダイブ。二人でこけた。

「ったぁ。」
「オレのが痛ぇよ!」
「引っ張るからいけないんでしょ!じゃね!」
私はさっさと起き上がって、また走り出す。
「伽夜!待て!コら!」

今度おにいちゃんは私の前に回りこむ。
「きゃっ!」
「うわっと〜。」

急に止まる”お兄ちゃん”にぶつかる。
今度おにいちゃんは私を抱き止めて、こけなかった。

“お兄ちゃん”の腕の中…。

男の・・・人。


だめ。


「離して。」
「伽夜?」
「お願いだから・・離して!」
肩をいまだにつかまれてるけど、離してくれた。
もう学校まで、あと少し。

「どうした・・・・伽夜?!」

そう言ってくれる。どうしてだと思う?
私が、泣いちゃったからだよ。

「伽夜〜おっはよぅ」
見覚えある。聞き覚えか・・。この声は…
「鏡花ちゃん・・・。」
「どしたの?伽夜!!」
私を心配そうに見つめてくれるあと、鏡花ちゃんは”お兄ちゃん”をにらんだ。
「何したんですか!伽夜に!」
「いや・・別にオレは何も。」

「何も、されてないよ。だから、早く教室に行こう?」

鏡花ちゃんが付き添ってくれて、私は保健室へ向かったんだ。
落ち着くまでいていいよって保健室の先生が言ってくれて、ゆっくりして…

HR終ったら来るっていう鏡花ちゃんの声にそむいたのが・・
歯車が回り始める合図だった。


「お友達迎えに来るんでしょう?」
「平気です。行きますね。ありがとうございました。」

出ようとしたとき、扉があく。

「あら?岬さんじゃない。また具合悪くなった?」
保健室の先生にそう声をかけられたのは、見るからに病弱そうな きれいな人で、
校章の色から見て1個上。
一人だけじゃなくて、何人かいた。
「今日は平気ですよ〜。ただ、ここに伽夜ちゃんがいるって聞いて。」
「ぇ」
「じゃあ行こうか。伽夜ちゃん。」

「だ・・・・」

誰?そういおうとした私の口を先生から見えないようにふさいだその人達。悪い予感が・・するのは・・なぜなの?




「そう?じゃあ教室まで付き添いよろしくね。」
「は〜い♪」

違うよ。違う。先生!!
助けて・・・・この人達は、”お兄ちゃん”の・・・




「おまたせ〜伽夜!」
がラッとあける鏡花。だがそこに伽夜の姿はない。
「あれぇ?先生。伽夜は?」
「川本さん?あ〜。坂ノ上希美さんが何人かで迎えに来たの。」

誰・・・それ。

「誰ですか?それ。」
「え?知り合いじゃなかったの?希美さんが伽夜ちゃんって呼んでいたからてっきり・・・。」
「その人のクラスは?」
「たしか2−・・・5だったわね。」
「2−5・・」

1個上で・・・あ!伽夜のお兄さんと同じクラス?ってことは・・・伽夜!!!


鏡花は急いで2−5に走った。扉を開けて伽夜のお兄さんを探す。

「アレ?今朝の。どうしたんだ?」
息を切らした私の様子に気づいてそう言ってくれる。
「伽夜!来てませんか!」
「?いいや。」

やっぱり・・・そうなんだ。
伽夜〜っ

「おい。そろそろ授業始まるから戻ったほうが・・・」
「伽夜が・・・伽夜が〜〜っ」

うろたえる・
だって・・だって伽夜は・・・っ

「高橋。」
「んあ?」
「オレ次サボる。あと頼んだ。」

伽夜のお兄さんはそれだけ言うと、行くぞ。と言って私と一緒に廊下に出る。



少ない休み時間に、伽夜の友達がオレの所にくる。
かなりあせってうろたえていて・・・ここに伽夜が来ていないとしるとかなり動揺していた。

伽夜に何かがあったらしい。それは、間違いないから、俺はサボる事を決めて、伽夜の親友と廊下にでる。
「何があった?」
「伽夜が・・2年の先輩達と、どっか行っちゃったんです。」
「どっか行っちゃった?」

「多分・・あなたの事で。」
「え?」
「あなたはもてるから、、伽夜は、、」

なんとなく理解できて、俺は2年のヤツの名前を聞くと、そのコには戻るように言って、俺は駆けずり回る。
伽夜を探して・・



「っどなたなんですか?!」
やっと口の手を離してもらえて、そう叫ぶ。
「私?私はねぇ、川本祐葵くんのクラスメート。坂ノ上希美。」

「なんであなたが・・・?」

「わかんないのぉ〜?!」

ダンッと突き飛ばされて、私は倒れる。
「キャッ!」

「彼に、近づくのやめてくれる?」
「そんなこと、あなたには関係ない!」
「まだわかんないの〜?」

クスクス笑いながら、
何かで数回叩かれる。

「第一あんた彼のなんなわけ?毎日登校して、今朝なんて抱き合ってたね。」


「・・・妹ですよ!!」
「じゃあなぜ彼は転校して来たの?実の兄弟なんでしょう?どうして?」

それは・・・”お兄ちゃん”が、いることすら知らなかったから。
いつも父さんが寂しそうに話すのは、母さんのことばかりだった。
優しい人だったと。どうしてあの時、助けてあげられなかったのかと。
父さんはずっと悔やんでいた。

そんな父さんと私は二人で頑張ってきた。
“お兄ちゃん”がいると知って、どれだけ嬉しかっただろう。
でもやっぱり父さんは、母さんと4人で暮らしたいな。そう言っていた。ずっと。。

母さん。私は、あなたを知らないけれど・・・
あいたいです。
写真すら見せてもらった事はなかったから。
助けてくれますか?

天国で・・・見ててくれるお母さん。。



もう逢えない事がわかっていても、
あいたい…です。


母さんの事なんて、考えないようにしてきたから。。
涙腺が・・・弱くなってる・・

母さん・・・。

皆にはいて・・私にはいなかった。
授業参観は私だけお父さん。
だけどお父さんは仕事を前々から休みにしてくれて来てくれたから、嬉しかった。
だけど、お母さんは・・・いないから・・・
私だけ・・・いなかった・・・っ

涙が、あふれる。
なかないで?頑張って。。
でも・・・助けて・・・。。


「伽夜!・・・っお前ら!オレの・・・・・・・・・オレの妹に何をした!」
「ぇ。川本くん。ヤバッ行こう!」

希美さん達は走って行った。

「おいコラまて?!ん?」
“お兄ちゃん”が止まったのは、私が服を引っ張ったから。

「いいよ。追わないで。大丈夫だから。。」

「でも、どうして?」
「あ〜伽夜の友達に、伽夜があいつらにって言われてさ。」

ふわっと・・・そんな感じで抱きしめられる。

「びっくりした。でも、、あんまりなんともなくて、、よかったよ」


私を抱きしめてるのは・・男の人で・・・
違う。これは違う。
血のつながった人・・

おにいちゃん。


ただの・・・妹でしかないんだよ。私は。


悲しくて、悲しくて、悲しくて・・・気づいたら、“お兄ちゃん”を突き飛ばして、走ってた。

追ってくる声も聞こえるけど、私は・・もうだめ。

「伽夜!!危ない!!!!」
「ぇ」

大きなクラクション。


そして・・・暗転・・・。



「伽夜!!」
オレは伽夜の元へかけよる。
オレが・・・オレが抱きしめたから?だから伽夜は・・・逃げた?

すべては・・・オレのせい。

そんなことを頭で考えつつも、伽夜に近づく。そして携帯で救急車を呼ぶ。
伽夜をはねたヤツも、おろおろしている。
救急車が到着するまで、そいつが教習所で習ったらしい応急救護の技術を少し拝借する。


救急車が来て、伽夜は、運ばれる。俺も乗る。

事情を聞かれて、俺は正直に答えた。

「オレが、伽夜を抱きしめたら・・・オレを突き飛ばして、走って・・・車に・・」

「彼女ですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・妹です。」
「じゃあ別に逃げる事、無いと思うのですがね。」


オレは・・・・・・伽夜・・・っごめん。




病院に着くと、俺から連絡先を聞いた病院側が親に連絡をしていて、
父と母にあった。

「伽夜が・・・っ」


それ以外、何も言う事ができず、下を向くと、父さんは、オレの肩を持って、大丈夫だ。と言ってくれた。

伽夜・・・・・・・・・俺は・・・・伽夜・・・・・・・・・・・・・・。。。



数時間後、伽夜は命に別状なしで、出てきた。意識も、うっすらとだけど、もう戻っていた。
「ごめんな。伽夜・・・っ」
「・・・祐葵さん・・・・」
「ぇ」
オレの事を、、名前で呼んだ?
伽夜?



ふわふわとした感触。生きているのかも、死んでしまっているのかもわからない。
でも、一生懸命目をあけたら、そこには、、祐葵さんがいたの。

愛している人。
だけど愛してはいけない人。
だから・・・だからいつもどおり、夢の中だけでは、、どうか呼ばせて

「・・・祐葵さん・・・・」

あなたを
愛してる。


目をあける。するとそこには、父さんがいた。
父さんだけが。

なんで私ここに?
そっか。抱きしめられて、悲しくなって・・はねられたんだ。
ほっとしたような父さんの顔。
愛されてる、証。

言ってしまおうか。この中に眠る想い。だけどそうしたら・・・

「伽夜?」
「父さん・・・。心配かけて、ごめんなさい。」

「お前が無事で、よかったよ。」

「でもな、伽夜。お前は、父さんに、何か言いたい事が、あるだろう?」
「え・・・」
「あるはずだ。」


「そんなもの、ないよ。」
「ないはずが、ないんだ。」


言ってしまおうか。この想い。
だけど・・・

「伽夜。」
「ないってば。」


父さん?
どうしてそんなにしつこく聞くの?


「伽夜。」
「も〜ないってば〜。」

大丈夫だから、言っていいってこと?
ねぇ教えて?どうか私に。

「伽夜。本当に無いのか?」
「無いよぅ?」

「じゃあどうして祐葵に抱きしめられて、逃げる必要があったんだ?」
「!!」

・・・・ずるいよ。父さん。
ずるいよ。

「どうして、あいつのことを、祐葵さんと、呼んだんだ?」
「ぇ?」

「手術室から出てきたら、お前はあいつの事を・・・そう呼んだ。」


言ってしまっていたの?
あれは夢じゃなかったの?

言ってもいいの?もう大丈夫なの?
なにもかも・・・言ってもいいの??






「ずるいよ。父さんは。」
「え」
「答えられないって、わかってて、そう言う事、、、聞くんだもん。」

涙があふれてくる。
理解してくれた事が嬉しくて。そして、
あふれ出す感情で。




「ごめんなさい。ごめんなさい。。父さん。私・・・っ私〜〜っ」
「伽夜。ゆっくりでいいから、話してくれ。」

「私・・・ダメなの。もう駄目なの。




好きなの。世界で一人だけ、あの人を愛してる。


祐葵さんを・・・・・・・・・・・・おにいちゃんを、愛してるっ」



言ってしまった。だけど、同時に叶わない想いであることを知って、涙があふれる。



「そうか・・・・。」




「でも、いつかは言わなければならないことだった。」
「え?」




「祐葵の母親。未来は・・・・・・・・・・・・・・お前の本当の母親だ。」


「え?」



「そして祐葵は、、未来の子供ではない。もちろん、オレの子でもない。」


「ど・・・ういうこと?」



「オレは、お前がまだ幼い頃、アイツと別れた。あいつと別れた後、オレは一人で。あいつは神埼祐喜(かんざき ゆうき)という男と一緒に、暮らし始めたんだ。そして、神崎さんもバツイチで、前の奥さんとの間にできた子供をつれていた。
その子供が・・祐葵だ。」

「祐葵の母親は葵さんと言って、彼女は小さい頃からあまり体がつよくなかった。だから、祐葵を産んで、彼女は死んだ。そして、神埼さんが未来と再婚して数年後、彼もまた死んでしまったんだ。」



「だから祐葵は、、、お前の兄ではないんだ。」

「だから・・・我慢しなくて・・・いいんだ。」

「父さん・・・。」
「祐葵にも、今、未来が話している。話終ったら、ここにアイツがくるから。。オレは、仕事に行って来るな?お前が大変なとき、側にいてやれなくて、すまない。」

首を横にふる。笑顔でいってらっしゃいと、父さんを送り出した。



兄じゃない。
血は・・・つながってない。





コンコン

がラッ
「よ、よぅ。元気か?なわけないか。」
ドキィ!!!!

や、やばい。。
ドキドキしまくり。。
顔赤くなるよ〜〜。。




私のベッドのすぐ隣に座る。
ちなみに私も、来るちょっと前から、座ってた。

「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・・な、なんかあれだな。。オレだけ・・・他人。」


すごく嬉しいけれど、嬉しいなんて、言えない。

「伽夜はさ・・・・、オレが、オレの本当の親の実家に行くのと、ここでくらすの・・・どっちが・・・いい?」

「ぇ」
「き、きまづかったらさ、オレあっち行くから。」

言っちゃうの?どこかに言っちゃうの?

「伽夜、の、言う通りに、するからさ。」

手の届かないところへ、、あなたは言ってしまうの?

「伽夜が決めてくれてかまわないから。」

嫌だよ。離れていかないで、ずっと側にいて。だって・・だって私は・・・あなたが・・・・・・・・・・

「でもさ、俺は・・・」
「ごめんなさい。ごめんなさい。」

「え?」
「ごめんなさい。。ごめんなさい。。」

ただその言葉だけを繰り返して言う私に、彼はとてもキョトンとしている。


「何度も、、何度も閉じ込めようとしたの。でも、できなかった。」

あなたの両親が死んでしまっているのに、、すごく嬉しい自分が嫌なの。。

おにいちゃんを・・・おにいちゃんなんて・・・」

「え?」

「思った事なんて!ないよっ!!!」

そう言って、私は祐葵さんに、抱きつく。

「ちょ。伽夜。まだ安静に・・・」

「好き・・・。」
「ぇ」
「あなたを愛してる。世界中の・・・誰よりもあなたを愛してるの・・・・・・
あなたと・・・・・離れたくない。ずっと一緒にいたいっ!

あなたにとって、私は妹でも!
私はあなたを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・愛してる・・・っ」



言った。言ってしまった。もう、後戻りはできない。だけど、、あなたと遠く離れてしまうのなら、
今のままでも、、いい。。
近くに、、側に、、隣に・・・いたい。
ずっとこうしてあなたにくっついていたい。
だけど、それは、かなわない。
私は、彼から離れて、下をむく。
「ご、ごめんなさい。迷惑・・・だよね。・・・でも、大丈夫。ちゃんとこの気持ち・・・忘れるから。封じ込めるから・・・だから私を側に、、おいて…ください。」


「・・」

反応がない。どうして?
ねぇ。妹としても・・そばにおきたくないのですか?

顔をあげようとした瞬間、私は強くひっぱられる。

何か暖かいものにあたって、背中に回される手を感じて、
暖かい・・そう。あなたのむねに・・・押し付けられる。。

=抱きしめられる。


—あれ?


「おに・・・・・い・・・ちゃ」
「呼ぶな。ばか。」



「そんな呼び方、するな。ばか。」


「オレだけかと・・ずっとオレだけだって・・・思ってた。」
「え?」

矢印の山。ちゃんと両方にあったんだな・・・。

「え?」

矢印の山って・・——>←これ?
両方って事は〜〜。>——<じゃなくて、
<---->こう・・・?

「名前で・・・呼んでくれ。」

呼んで・・・いいの?




「祐葵・・・さん。」
「・・・伽夜。オレもだよ」
オレも伽夜を・・・・・・・・・・・愛してる。」


「え・・・」
「愛してる。」
そう言って私を離した彼は、私と同じくらい顔を赤くしていて・・・

「愛してる。」
もう一度そうつぶやくと、私の唇に唇を重ねる。


こんな日が・・くるなんて・・・・・・・・・思わなかった。

「ずっと・・・ずっと好きでいいの?」
「だめ。」
「え」
「だめ。ずっと、、ずっとオレを愛して?」
「祐葵さん・・っ・・・はい!」




愛してる。あなたを愛してる。
でもね、聞いて?
もし本当に血がつながってても・・
きっとこの想いは・・ずっと捨てられないよ。


心から言えるよ。

愛しています。



fin













初!あとがきっぽく決めてみた?

「最後まで呼んでくれてありがとな。オレは祐葵。川本祐葵。」
「ありがとうございました。川本伽夜です!」
「終ったなぁ。」
「そうだね。」
「でも最後のキスの回数はちょっと少ないかも。だって1回だろ?」
「っ・・そんな恥ずかしい事言わないでよ!」
「まいっか。いつもしてるし。」
「祐葵さん!!」(真っ赤)
「かわいいよ。伽夜。」
「〜〜っ」
「でも思ったんだけどさ」
「っ何を!」
「オレの本当の父さんって神埼だろ?」
「うん。それで?」
「じゃあオレのところに伽夜が来る時は伽夜の苗字は神埼になるわけだよな?」
「っなに恥ずかしい事言ってるのよ!!」
「お前達、もうちょっとわきまえなさい。あ。私は伽夜の実父です。(名前ないけど)」
「こんにちは。未来です。本当だ。あなただけ名前がないわね。」
「・・・未来。」
「はいはい。ごめんなさいね。」
「ところで祐葵、さっきの話なんだが、」
「あ。ごめん。忘れてた。」
「「「え?」」」
「娘さんをぼくにください!」
「祐葵さん・・・っ(真っ赤&じ〜ん☆)」
「・・・で、さっきの話だが」
(流された・・・)
「お前が成人するまで川本ですごさないか?」
「え?」
「もちろん、嫌ならいいが、神埼にすると、いろいろ不便だろう?」

「そうだな。じゃあしばらく川本で。」
「よしよし。」
未来が伽夜に楽しそうに耳打ち
「あの人ずっと男の子が欲しかったのよ〜」
伽夜に言うと、次に祐葵のところにいく。
「あの人ずっと」
「未来!!」
「・・・。」

「ところで祐葵。俺と未来はやっぱりもう一度結婚式をしたいと思ったんだが、なにぶん1回離婚しているから呼びずらいんだ。」
「あ〜ま〜確かにな〜」
「だから、俺達、新婚旅行だけ豪勢に?行って来るから。」
「え!父さん!いつから?!」
「今日の夕方から。」
「なっ!いつまで?」
「2週間後?」
「にゃ〜〜〜〜〜〜。」
「二人っきりだな☆」
「祐葵さん〜っ」
「まぁこんな感じで楽しくやってるから。心配すンな〜。また気が向いたらその後の事をちょっと書くとか言ってるからさ。」
「うん。とりあえず、ここまで読んでくれて、ありがとう。じゃ、」
「「「「ばいば〜い」」」」


finish!!