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本物の教養とは何なのでしょうか。


ある人は心の豊かさであるといいます。


またある人は博識な人間であるといいます。


またある人は勉強のできる人であるといいます。


では一体、本当の教養とは何なのでしょうか。


広辞苑からの引用を用いてみますと、


「単なる学殖、多識とは異なり、一定の文化理想を体得し、それによって個人が身につけた


創造的な理解力や知識。その内容は時代や民族の文化理想の変遷に応じて異なる。」


とあります。


ここからわかるように、教養のあるひとというのは、単なる知識人でもなく、勉強家でもなく


博識な人間でもないことがわかります。



私が思いますに、本当の教養を身につけている人というのは、じつは


沢山の辛い経験と、精神的ショックをうけこころに沢山の傷をもつような人でないかと思うわけです。


ですからそういうひとは人の痛みがよくわかるからこその


とびきりの優しさというものを持っているのだと、私は、思います。


こんなのは、ふつうの勉強では身につくわけがありません。


自分が生きていくなかで自分なりにいろいろな経験を重ねていくにつれて


身につけることのできる宝物なのではないでしょうか。


本当に教養のある人というのは、人の痛みを誰よりもよく、知っています。






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