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まんがのページ<漫画家ベスト10>
更新日00/10/19
※作品リストは不完全です。さしあたり所有しているものだけ挙げています。データは、単行本の巻数、初版出版年、出版社のみ。(未完)
※「ベスト10」とはいっても流動的です。ベスト20位に拡張するかもしれません。
※漫画全般に関するホームページ
★コミック カタログINDEX ——約2万点のインデックス
★ジャンプの殿堂——『少年ジャンプ』創刊以来の全単行本、アニメ、ゲームの完全リストあり。
★COMIC JUNKIE——レビューの数が圧倒的。ぼくと好みは違うが、わりと辛口でよい。
★werdnaのHP漫画の館——マイナー系漫画家の作品紹介がたくさん。すき。
★マンガ時評〜このマンガを読め!——97年からの漫画雑誌をめぐる「まんが状況」の批評
★COMIC DICTIONARY——リストが充実・便利。特に松本零士など完璧なリストあり。
①松本大洋 ②大友克洋 ③手塚治虫 ④つげ義春 ⑤古谷実
⑥吉田秋生 ⑦沙村広明 ⑧宮崎駿 ⑨安達哲 ⑩村野守美
<次点>
よしもとよしとも 三山のぼる 江口寿史 坂口尚 新井英樹 福山庸治
岩明均 士郎正宗 浦沢直樹 望月峯太郎 山本直樹 すぎむらしんいち
●作品:
『Straight』②(アフタヌーン)
『ZERO』①②(※旧版)
『花男』①〜③(※旧版)
『鉄コン筋クリート』①〜③
『ピンポン』①〜⑤
『青い春〜松本大洋短編集〜』
『100』(95)(※イラスト集)、
『101』(99)(※イラスト集)(以上、小学館)
『メザスヒカリノサキニアルモノ若しくはパラダイス』(※戯曲/脚本)
●現在「作家」として認知できる漫画家はそれほど多くない。まあ「作家」と言ってもどう定義するかによるのであるが。むしろ彼の姿勢ですごいのは「批評」があることではないかというふうに言った方がいいのかも知れない。例えば、『ZERO』は『あしたのジョー』の「批評」なのであって、「オリジナル」な「作家」とみることだけでは、松本大洋の本質は理解できない。「批評」が彼の本領であるのではないか。
●『ZERO』
ゼロとは、守るべきものがない(なにもない=ZERO)という主人公の孤独を表現している。主人公五島雅の唯一生きられるところは、リングである。彼は誰も受け入れない。自らと互角に戦えるものしか友人にすることができない。(しかし結局トラビスという「敵」=「友」も彼についてこれなくなる。)もちろん家族はもたない。家族の記憶すらない(これは推定。すくなくとも作品の中で語られない)。これらの要素はすべて、五島雅という人物だけではなく、形を変えて、『あしたのジョー』の矢吹丈にあてはまるのである。矢吹丈が丹下段平や白木陽子の「愛」に揺れている面があるとしたら、それは「梶原一騎」的要素が残っていたからでしかない。彼の力石徹との関係と、彼の最期(ホセとの闘い)を見届ければ分かるように、究極的には、彼は「燃え尽きる」「真っ白になる」ことという「空虚な(ゼロ)」という「目的」しかなかったのである。この意味で、矢吹丈の正当な後継者は五島雅である。
●『花男』
何度読んでも発見があり、泣けもする。
批評という論点で言えば、この作品は『巨人の星』なしにありえないのだろう。或いは、『巨人の星』の90年代版であるといってもいい。別の言い方をすれば、この作品は、『巨人の星』の読み方を変えたということもできる。形式のみ抽出すれば、両者は、<「巨人」の救世主になるべく、ぶつかりあうなかでつむがれる「父」と「子」の物語>であろう。
●松本大洋関連のホーム・ページ
★J-Bitoさんのホーム・ページ——作品論が充実している。一読の価値アリ。
★漫画に関するWebページ「OHP」——資料的に充実している。
●作品:
『ブギー・ウギー・ワルツ』
『Good Weather』(以上、綺たん社)
『AKIRA』(講談社)
『童夢』
『ショート・ピース』
『さよならニッポン』
『ハイウェイスター』
『気分はもう戦争』(以上、双葉社アクション)
『彼女の想いで......』
『SOS大東京探検隊』(以上、講談社)
『ヘンゼルとグレーテル』(CBSソニー)
●ご多分に漏れず、僕も80年代後半に『童夢』と『AKIRA』に出会ってマンガの見方さえ変わるような衝撃をうけた。『幻魔対戦』という平井和正原作のアニメ映画があったが、そのキャラクター・デザインのクレジットに、「大友克洋」の名前を見出したことも、彼に興味をもったきっかけである。
●『ブギー・ウギー・ワルツ』
通信販売にてプレミア値段で購入。初期作品なので、テーマの閉塞感や救いようのなさ、そして画質そのものが、『ショート・ピース』に近い。しかしこの当時からすでに、SF的・超現実的なネタもでてくる。
いずれにせよ、これを読んで、彼のその後の作品にあった読後のカタルシスみたいなもの、或いはエンターテインメント性のもつ楽しさを感じることなく、クラくなるばかりだった。やはりこれはコレクターズ・アイテムかも。ご本人もいまさらひっぱりだされてもメイワクかも知れないですがね。
●作品:
『ブラック・ジャック』
『ドン・ドラキュラ』①〜③(80)
『アラバスター』①〜③(81)(以上、秋田書店チャンピオン)
『奇子』
『罪と罰』(77)(講談社手塚治虫漫画全集10)
『落盤』(94)(同)
『ロストワールド』(82)(同130)
『アトムキャット』(93)(同309)
『手塚治虫名作集1——ゴッドファーザーの息子』(89)
『手塚治虫名作集2——雨ふり小僧』(89)(以上、集英社)
『きりひと讃歌』上下(89)(小学館)
『シュマリ』①〜④(76)
『地球を呑む』①②(77)(以上、小学館文庫)
『どろろ』①〜③(94)(秋田文庫)
『海のトリトン』
『火の鳥』①②③(86)(角川書店)、④⑤⑥(92)(角川文庫)
『ミクロイドS』②③(77)
『ザ・クレーター』①②(76)(以上、秋田漫画文庫)
『ブッダ』①〜()(潮ビジュアル文庫)
『グリンゴ』①〜③(88-89)(小学館ビッグ・コミックス)
『アドルフに告ぐ』①〜⑤(92)(文春文庫)
『ユフラテの樹』(87)
『カノン——傑作短編集』(89)(以上、大都社)
●生涯はじめて自分の小遣いで買った漫画単行本——それは『ブラック・ジャック』だった。ありふれた言い方だが、『ブラック・ジャック』を生命倫理の問題提起の「教材」として、昔から使いたいと思っているのだが........。
●作品:
『つげ義春全集』(1〜8+別巻)(93-4)(筑摩書房)
『一刀両断』(76)(講談社漫画文庫)
『四つの犯罪』(76)(サラ文庫)
『愛蔵版 夏の思い出——つげ義春作品集』(中央公論社)、
『ゲンセンカン主人——つげ義春作品集』(アクション)、
『リアリズムの館——つげ義春「旅」作品集』(アクション)、
『無能の人』(日本文芸社)
『新版 つげ義春とぼく』(92)(新潮文庫)※エッセイ集
●「ねじ式」、「紅い花」、「ゲンセンカン主人」、「ほんやら堂のべんさん」、「チーコ」、「無能の人」、などなどなどなど.......一生忘れられない作品にあふれている。
ところで、この頃、マンガで「テレビ・ドラマ」の原作になっているものは珍しくない。しかし、(アニメ以外で、実写の)「映画」の原作になってしまう作品は、そうそうあるものではない(と思う)。そういう、映画以外でも、「文化」一般に影響を浸透させていくようなポテンシャルが、つげ義春の漫画にはあるのだろう。
そういう映画を挙げれば、『ねじ式』、『無能の人』がある。
●つげ義春関連のホーム・ページ
★つげ義春の隠れ家——作品リストが充実
★werdnaのHP漫画の館
●作品:
『行け!稲中卓球部』①〜⑬(93-97)
『僕といっしょ』①〜④(98)
『グリーンヒル』①〜③(00)(以上、講談社ヤンマガ)
●語ろうとすると言葉がからまわりしそう。
とりあえず「ダメ(人間)」がテーマであることは言える。そこに、現代社会とそこに生きる人間を映すという意味での、言いしれぬリアリティーを感じることができる。もちろん楽しい作品ばかりでそんな堅いことをいつも感じているわけではない。にもかかわらず、「分析」したくなる。でもやっぱり「言葉がからまわりしそう」——そういう意味である。
●作品:
『カリフォルニア物語』
『バナナ・フィッシュ』(87-94)
『ラヴァーズ・キス』ⅠⅡ(95-6)
『YASHA』①〜(97-)
『夢の園——吉田秋生傑作集2』(83)
『十三夜荘奇談——吉田秋生傑作集2』(83)(以上、小学館)、
『夢みる頃をすぎても』(95)
『河よりも長くゆるやかに』(94)(以上、小学館文庫)、
『櫻の園』(94)(白泉社文庫)
作品: 『無限の住人』①〜 (94-)(講談社アフタヌーン)
●(紋切り型だが)彗星のようにあらわれた新人。上の一作品のみによって、ランキングに登場。僕は今いちばんこの『無限の住人』の新刊をまちわびている(現在10巻まで)。
●沙村広明(『無限の住人』)関連のホーム・ページ
★無限居住区——「強者番付」はなかなかスリリングかつ周到!
★『無限蟲』——データベース「無限緑」が充実している
作品:
『風の谷のナウシカ』①〜⑦(徳間書店)
『シュナの旅』
●ナウシカの映画判を見た方は、漫画判も是非。人間存在に対するナウシカ(もちろん作者自身)のディープな思索がたっぷり詰まっています。
作品:
『ホワイトアルバム』
『キラキラ!』
『さくらの唄』
『お天気お姉さん』
『幸せのひこうき雲』
●『さくらの唄』
衝撃的!名作!
作品:
『媚薬行』
『龍神』
『秘戯御法』
『だめ鬼』
『泥沼——どぶため』(以上、青林堂)
『トランペットボーイ』
『ニューヨークの神様』(以上ロマンコミック自選全集:主婦の友社)
『草笛のころ』(双葉社)
『垣根の魔女』
『早春の詩』
●どれも入手困難だと思われるが、古本屋などでみかけたら手にとって絶対にソンはない作家。ひとことでいえば人間の「哀しさ」や「性」(さがとせい)に対する深い洞察にあふれている。もちろん物語の形を取って、それは描かれている。
<次点>
作品:
『青い車』(96)(イーストプレス)
『レッツゴー武芸帖』(88)
『東京防衛軍』(90)
『よしもとよしとも珠玉短編集』(91)
『Greatest Hits + 3』(98)(以上、双葉社アクション)
●寡作でかつ長期連載ものは描けないひと。しかし短編のよさはこの「ベスト」にあげた作家の中で1・2を争うくらいだと、僕は思っている。
その短編の作風を感覚的にのべれば、大友克洋のアクション時代の短編が持つリアリティーが、現代(80年代後半から90年代)においてよしもとふうに描かれたという感じだろうか。実際、学生の日常を描くとか、音楽への愛着など共通点(影響)も多々見られる。画風もかなり影響されているだろう。
すこしマイナー感は否めないが、是非一読をオススメしたい。
作品:
『シャイ・ニング』(89)(光文社)
『三山のぼる短編集[1]オームの法則[恋と青春譜]』(85)(双葉社アクション)
『MIDNIGHT TRIP——傑作短編集』(85)
『幸福ブイヨン』①②(85)(小学館ビッグ・コミックス)
『カンタリス』①②(86-87)
『ブリキ細工のトタン屋根』①〜⑤
『メフィスト』①〜⑥(85-88)
『ゴドー』①②(89)
『燃える秋』①〜③(以上、講談社モーニング)
『RAT』①②(91)
『用心棒売ります』①②(黒土三男 作)(93)(以上、小学館ビッグ・コミックス)
『カンブリアン』①②(99-)(集英社ビジネス・ジャンプ)
作品:
『すすめ!!パイレーツ』
『ひのまる劇場』①②(81-2)
『ストップ!!ひばりくん!』①〜④(82-4)
『エイジ』(85)(以上、集英社ジャンプ)
『なんとかなるでしょ!』(88)(角川書店)
『ケンとエリカ』(97)(マガジンハウス)
『江口寿史の犬の日記、くさいはなし、その他の短編』(99)(KKベストセラーズ)
『GO AHEAD! 江口寿史傑作短編集VOL.1』(81)(集英社)
★公式ページ:KOTOBUKI STUDIO
作品:
『あかんべぇ一休』(講談社)
『石の花』(新潮社)
『VERSION』(潮出版社)
『戦士の休息(坂口尚作品集1)』(アクション)
『電飾の夜23:59発』(東京三世社)
『紀元ギルシア』(アクション)
『レート・ドッグ』(大都社)
●関連ホームページ
★坂口尚氏の小部屋——百科全書的にすばらしく、作家への愛もあふれている。
★werdnaのHP漫画の館
作品:
『8月の光』(90)(講談社アフタヌーン)
『宮本から君へ』①〜⑫(91-49)(講談社モーニング)
『愛しのアイリーン』①〜⑥(95-7)(小学館ビッグ・コミックス)
『ザ・ワールド・イズ・マイン』①〜(97-)(講談社ヤンマガ)
●新井さんは最初の『8月の光』、そして『宮本から君へ』が大好きである。『愛しのアイリーン』からかなりハードな路線にはいっている。現在進行形で『ザ・ワールド・イズ・マイン』がすすんでいる。
●『8月の光』
何度も読み返すほど好きな作品。この題名は、話の中身をみる限り、フォークナーのそれとは全然関係ないのだろう。(もしかしたら意識しはったのかも知れませんが。)パワーだけ取り出すと、初期エレカシ(同じ「宮本」ものだ)に近い感じがする。実際、単行本のらくがきみたいなところで、彼はエレカシ好きと書いていたのだけれど。●『ザ・ワールド・イズ・マイン』
この作品はもうなんか圧倒的というしかないかんじ。おもしろいというより、強度と衝撃がある。これがメジャー系だというのは、おそろしいくらいである。彼は映画フリークらしいが、そういうポテンシャルはこの作品にあるかもしれない。
作品:
『マドモアゼル・モーツアルト』①〜③(90)(※『選集』①②③に再録)
『ドン・ジョヴァンニ』(92)(以上、講談社モーニング)(※『選集』④に再録)
『オオカミが出てきた日(選集⑤)』(95)(弓立社)、
『B♭のソナタ』(83)
『私鉄前線——福山庸治傑作選2』(81)
『誘拐ローン——福山庸治傑作選1』(80)(以上、双葉社アクション)
『死神交換いたします』(83)(東京三世社マイ・コミックス)
『ある朝パニック』(92)(朝日ソノラマ)
●『ドン・ジョヴァンニ』
どんなにひとに糾弾されようとも、自分が殺したひとの幽霊やや神に呪われようとも、欲望をあきらめないこと——その倫理性をこの作品の主人公ドン・ジョバンニは体現している。そして最初は警戒し拒絶しながらも、彼に惹きつけられる女性達の姿がよい。 福山さんの描く魅力的な女の子もたくさん楽しむことが出来る作品でもある。
作品:
『風子のいる店』
『骨の音』
『寄生獣』(以上、アフタヌーン)
『七夕の国』(97-99)①〜④(小学館スピリッツ)
作品:
『ブラックマジック』
『アップルシード』
『ドミニオン』(以上、青心社)
『攻殻機動隊』(講談社)
作品:
『N・A・S・A[ナサ]——浦沢直樹短編集』(88)
『MONSTER』①〜⑭
『MASTERキートン』①〜⑱(88-94) (※作・勝鹿北星)
『パイナップルARMY』①〜⑧(86-88) (※作・工藤かずや)
『本格科学冒険漫画 20世紀少年』①〜③(00)(以上、小学館ビッグ・コミックス)
作品:
『バタアシ金魚』
『お茶の間』
『バイクメ〜〜〜ン』①〜④(90-1)(講談社ヤングマガジン)
『座敷女』(93)(講談社ヤングマガジン)
『鮫肌男と桃尻女』(94)(講談社ミスターマガジン)
(※これを原作にして、石井克人の同名実写映画あり。)
『ドラゴンヘッド』①〜⑩(95-00)(講談社ヤングマガジン)
●『バイクメ〜〜〜ン』
ロックの神(悪魔)に魂を売って、バイク人間として日本に蘇ったロッカー、「ボニー」と「ドトキン」の因縁のたたかいを描く。といっても全編にへなちょこムード蔓延で笑わせる。迫力や個々の場面のすごさをのぞいて、作品全体の完成度で言えば、オチで完全にこけた『ドラゴンヘッド』なんか目じゃないおもしろさである。彼の作品のなかでは、一番でしょう。
作品:
『YOUNG&FINE』(92)(アクションコミックス)
『まかせなさい!』(94)(光文社コミックス)
『フレイクス』(96)(シュベール文庫)
『極めてかもしだ』①〜⑥(87-8)
『はっぱ64』①〜③(87)
『あさってダンス』①〜⑦(89-91)
(※原作・同名実写映画あり。)
『僕らはみんな生きている』
(※原作・同名実写映画あり。)
『ありがとう』①〜④(94-5)(以上、小学館ビッグ・コミックス)
『フラグメンツⅠ——山本直樹著作集』 (97)(小学館)
『学校——山本直樹短編集』(98)(文芸春秋社)
作品:
『サムライダー』①〜③
『右向け左!』①〜⑧(89-91)(※原作:史村翔)
『HOTEL CALFORINIA』①〜⑤
『東京プー』①〜⑤
『超・学校法人 スタア學園』①〜(95-)(以上、講談社ヤンマガ)
『ALL NUDE』(99)(講談社)
○白土三平
作品:
『カムイ伝』(小学館ゴールデン・コミックス)
『カムイ伝 第二部』
『忍者武芸帳』
『ワタリ』
○井上雄彦
作品:
『スラムダンク』(1)〜(31)(集英社ジャンプ・コミックス)
『バガボンド』①〜 (99-)(講談社モーニング・コミックス)●『スラムダンク』
少年漫画の理想型と言われるほど、玄人受けと大衆性を兼ね備えてしまった怪物作品と、さしあたり言ってよい。そう考えると、この作品に影響を受けて、バスケットにあこがれ、実際にプレーヤーにった人がいる、という点が、「怪物作品」の言わしめることの本質なのかも知れない。この例は、もちろん、野球マンガにおける『巨人の星』や、ボクシングマンガにおける『あしたのジョー』を典型としている。
ただ、そういう社会現象を度外視してもなおあまりある、マンガそのものとしての「理想型」を体現しているのがすごいところなのだろう。
①主人公を軸にしながら、キャラ立ちしたサブ・キャラ群像、②主人公の成長プロセスの描き方、③魅力的な女性キャラ、④スポーツマンがとしての「闘い」のカタルシス——魅力を挙げ出すときりがない。(番号はあくまで、重要度ではなく、便宜上のものである。)
では文句を付けるところがあるのか、と問いたくなる。この辺の問題は、なにか他の作品と比較しなけりゃでてきそうにないので、とりあえずおいときます。っていうか、現時点では文句はありません。
○加藤伸吉
作品:
『国民クイズ』①〜④(94-5)
『流浪青年シシオ』①②(96)(以上、講談社モーニング・コミックス)