ふった映画日記 2002年(前半)

更新日02/07/08

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※ビデオを含みます。というかビデオ中心です。
※★★★★★(5つ星最高)で満足度をあらわします。
(ネタバレあり。注意。)


 

★06月29日(土)★

マルディエムMardiyem 彼女の人生に起きたこと』/監督・撮影・ナレーション:海南友子/2001/92分/於:京都YWCA、VTRプロジェクター

★★★☆☆  インドネシアの元「慰安婦」に取材した力作ビデオ・ドキュメンタリー。1942年、占領していた日本軍にだまされるかたちで、13才のとき「慰安婦」にさせられた彼女が、いまをどう生きているか。55年ぶりに「慰安所」——日本軍の「寮」と言われていた——のあった場所ボルネオ島へと旅するクライマックスまで、丹念に取材された佳作であった。
 監督自身も来場されて、なかなか率直で勇気あるいい話を聞かせてくれました。


★06月28日(金)★

農夫の妻 (The Farmer's Wife)』/監督:アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)/キャスト:ジェイムスン・トーマス(Jameson Thomas)、リリアン・ホール=デイヴィス(Lilian Hall-Davis)、他/1928/98分/英

★★★☆☆  (工事中)


★06月27日(木)★

Love Letter』/監督・脚本・編集:岩井俊二/出演:中山美穂(渡辺博子、藤井樹)、豊川悦司(秋葉茂)、酒井美紀(少女・藤井樹)、范文雀(藤井晶子)、中村久美(浜口先生)、加賀まりこ(藤井安代)、柏原崇(少年・藤井樹)、篠原勝之(藤井剛吉)、鈴木蘭々(及川早苗)、他/1995/117分(VTR113分)/フジテレビジョン

★★★☆☆  (工事中)

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姿三四郎』/監督・脚本:黒澤明/出演:藤田進(姿三四郎)、大河内伝次郎(矢野正五郎)、轟夕起子(村井の娘 小夜)、月形龍之介(檜垣源之助)、志村喬(村井半助)、花井蘭子(お澄)、青山杉作(飯沼恒民)、菅井一郎(三島総監)、小杉義男(門馬三郎)、高堂国典(和尚)、他/1943/97分(上映は現存短縮版78分)/東宝映画/於:京都文化博物館

★★★☆☆  (工事中)


★06月26日(水)★

ブレイブハート (BRAVEHEART)』/監督・製作・主演:メル・ギブソン(Mel Gibson)/キャスト:ソフィー・マルソー(Sophie Marceau: イザベラ王女)、パトリック・マクグーハン(Patrick McGoohan: エドワードI世)、キャサリン・マコーミック(Catherine McCormack: ミューロン)、他/1995/177分/米/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★06月19日(水)★

夢と恐怖のはざまで』/プロデューサー・監督:メイ・マスリ/2002/56分/パレスチナ・アメリカ/於:京都大学文学部新館第三講義室VTRプロジェクター

★★★☆☆  (工事中)


★06月18日(火)★

みんな〜やってるか!』/監督・脚本・編集・出演:ビートたけし(北野武)/出演:ダンカン、左時枝、小林昭二、山根伸介、結城哲也、寺島進、他/1994/110分/オフィス北野=バンダイビジュアル/VTR

★☆☆☆☆  (工事中)


★06月17日(月)★

憂鬱な楽園 (南國再見、南國 / Goodbye South, Goodbye)』/監督:侯孝賢(ホウ・シャオシエン)/キャスト:ガオ・ジェ、リン・チャン、伊能静、他/1996/112分/台湾=日本/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★06月07日(金)★

噂の女』/監督:成瀬巳喜男/出演:汐見洋、御橋公、千葉早智子、他/1935/60分/P.C.L.、東宝作品/於:京都文化博物館

★★★★☆  (工事中)


★06月05日(水)★

エンジェル・ダスト Angel Dust』/監督・脚本・編集:石井聰互/出演:南果歩、若松武、豊川悦司、田口トモロヲ、他/1994/ツインズ/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★06月02日(日)★

太陽に灼かれて (OUTOMLIONNYE SOLNTSEM)』/監督・脚本・出演:ニキータ・ミハルコフ(Nikita Mikhalkov)/音楽:エドワルド・アルテミエフ(Eduard Artemyev)/キャスト:オレグ・メンシコフ(Oleg Menshikov)、インゲボルグ・ダクネイト(Ingeborge Dapkunaite)、ナージャ・ミハルコフ(Nadya Mikhalkova)、他/1994/128分(公開時136分)/露=仏

★★★☆☆  (工事中)


★06月01日(土)★

日本鬼子 リーベンクイズ』/監督・製作:松井稔/撮影・製作:小栗謙一/制作:「日本鬼子」製作委員会/制作協力:中国帰還者連盟葫蘆島を記録する会/ナレーション:久野綾希子/2001/160分/VTRプロジェクター上映・上映実行委員会試写会

★★☆☆☆  (工事中)


★05月24日(金)★

めし』/監督:成瀬巳喜男/監修:川端康成/原作:林芙美子/出演:上原謙(岡本初之輔)、原節子(妻・三千代)、島崎雪子(姪・里子)、杉葉子(村田光子)、風見章子(富安せい子)、杉村春子(村田まつ)、小林桂樹(村田信三)、浦辺粂子(谷口しげ)、他/1951/97分/東宝/於:京都みなみ会館

★★★★☆  戦後数年の不況の中、東京から大阪の郊外へ引っ越し、長屋でつつましい暮らしを営む岡本夫妻(上原謙原節子)。夫は小さな証券会社ではたらき、妻は家で家事に追われる。夫は妻の顔を見るたび、「めしはまだか」。交わす言葉もいつしか少なくなっていく。ある日上原の姪(島崎雪子)が東京から転がり込んできた。この感情的で自由奔放な闖入者によって、ふたりのあいだにきしみが、否むしろ、の心のきしみが顕わになっていく....。

 様々な登場人物の性格や心理が透明に思えるほど、的確なショットと台詞が積み重ねられている。あんまり鮮やかすぎて物足りないほどだ。唯一、主人公原節子の心、それも最後の決意に至るそれだけは不透明な感じが残った。それでいいのだと思うのだが、(何を思ったか)監督は原自身のナレーションを重ねてしまった。これが唯一、内容的にも映画形式としてもしらけてしまったところ。そこが星5つといかない所以。


★05月12日(日)★

カリスマ』/監督・脚本:黒沢清/出演:役所広司、池内博之、大杉漣、洞口依子、戸田昌宏、風吹ジュン、他/1999/104分/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★05月10日(金)★

或る夜の殿様』/監督:衣笠貞之助/出演:長谷川一夫(平喜一郎)、山田五十鈴(女中おみつ)、大河内伝次郎(江本逓信大臣)、藤田進(書生節の男)、進藤英太郎(越後屋喜助)、高峰秀子(娘妙子)、飯田蝶子(妻おくま)、清水将夫(山崎勝五郎)、吉川満子(妻里野)、三谷幸子(娘綾子)、志村喬(北原虎吉)、菅井一郎(菅沼仁太郎)、清川荘司(波川三右衛門)、河野秋武(巡査・関川大之進)、他/112分/1946/東宝/於:京都文化博物館

★★★★★  (工事中)


★05月09日(木)★

鶴八鶴次郎』/監督:成瀬巳喜男/出演:長谷川一夫、山田五十鈴、藤原釜足、他/88分/1938/東宝/於:京都文化博物館

★★★★★  (工事中)


★05月06日(月・休)★

モンティ・パイソン・アンド・ナウ (Monty Python's and Now for Something Completely Different)』/監督:イアン・マクノウトン(Ian Macnaughton)/脚本・出演:テリー・ギリアム(Terry Gilliam)、グラハム・チャップマン(Graham Chapman)、ジョン・クリース(John Cleese)、エリック・アイドル(Eric Idle)、テリー・ジョーンズ(Terry Jones)、他/声の出演:山田康夫、納谷悟郎、広川太一郎、他/1975/90分/日本語版/英/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★05月05日(日・祝)★

パンダコパンダ』/原案・脚本・画面設定:宮崎駿/演出:高畑勲/声の出演:杉山佳寿子(ミミ子)、熊倉一郎(パパンダ)、丸山裕子(パンちゃん)、山田康雄(おまわりさん) 瀬能礼子(おばぁちゃん)、峰恵研(先生)、他/1972/1972/33分/東京ムービー/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★05月04日(土・祝)★

緋牡丹博徒 お命戴きます』/監督・脚本:加藤泰/脚本:大和久守正+鈴木則文+加藤泰/キャスト:藤純子、鶴田浩二、嵐寛寿郎、他/1971/東映京都(※シリーズ⑦)

★★★★★  感想は、映画日記2001年11月29日参照。

 予期せず、Do.netコア・スタッフが集っての上映会になる。この映画をDo.netのテーマ映画?、藤純子唄う「緋牡丹博徒」をDo.netのテーマソングとするにみんなが賛成した。半分冗談・半分本気にて、どちらさんもよろしくお願い、いたします。


★05月02日(木)★

EM/エンバーミング』/監督・脚本・音楽:青山真治/出演:高島礼子、松重豊、鈴木清順、柴俊夫、三輪ひとみ、松尾政寿、他/1999/96分/ピターズ・エンド/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★05月01日(水)★

秘められた過去(Mr.アーカディン/アーカディン/秘密調査報告書) (Mr. Arkadin Confidential Report)』/監督・製作・脚本・出演:オーソン・ウェルズ(Orson Welles)/キャスト:マイケル・レッドグレーヴ(Michael Redgrave)、カティーナ・パクシヌー(Katina Paxinou)、エイキム・タミロフ(Akim Tamiroff)、ミシャ・オウア(Mischa Auer)、シュザンヌ・フロン(Suzanne Flon)、ロバート・アーデン(Robert Arden)、他/1955/99分/仏=スペイン/VTR

★★★★☆  (ネタバレ注意)自らの過去を調査させること。調査の結果で隠蔽の検証をはかること。圧倒的な力で支配の力を強め完成させていくMr.アーカディン(オーソン・ウェルズ)。禍々しく窒息しそうな雰囲気を見事な演出で表現している。ただし、おちでみそがついた。で、星四つ。あのまま悪魔的人物・アーカディンが完全勝利を遂げて欲しかった。浦沢直樹の『MONSTER』はこれに影響受けたんではないかな?


★04月29日(月・祝)★

軍隊をすてた国 (Pais que dejo el ejercito)』/企画:早乙女勝元/製作:早乙女愛/監督:山本洋子/出演:中村すがこ/2001/あいファクトリー/於:立命館大学国際平和ミュージアム・中野記念ホール/主催:平和友の会

★★☆☆☆  (工事中)


★04月27日(土)★

WiLd LIFe jump into the dark/ワイルドライフ WiLD LIFE (ビデオ題)』/監督・脚色:青山真治/出演:豊原功補、夏生ゆうな、國村隼、光石研、ミッキー・カーティス、矢島健一、他/1997/102分/ビデオチャンプ=タキコーポレーション/VTR

★★★☆☆  観るものの時空意識を壊乱するコラージュ状の語り口(編集)。徐々に浮かび上がる人物の相関関係と物語のダイナミックス。これぐらいしないと「テレビドラマみたい」っていわれるよね。立派。


★04月26日(金)★

メトロポリスMETROPOLIS』(劇場アニメ)/脚本:大友克洋/監督:りんたろう/声の出演: 井元由香 ティマ、小林桂 ケンイチ、岡田浩暉 ロック、富田耕生 ヒゲオヤジ、若本規夫 ペロ、滝口順平 ロートン博士、石田太郎 レッド公、他/2001/107分/東宝

★★★☆☆   圧倒的で驚くべきCGだが、手塚風キャラとのバランスが悪い。音楽もミスマッチ。その異種混合の妙を意図的にねらっているのだろう、が、成功かなあ。CGは、マンガ的単純性(或いはアニメ的抽象性)を破壊して、あまりに情報量が多すぎる。テーマは面白くはある。テクノロジーの破壊神と化したティマの行く末は。


★04月24日(水)★

パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻』/脚本・美術設定・画面設定:宮崎駿/演出:高畑勲/声の出演:杉山佳寿子(ミミ子)、熊倉一郎(パパンダ)、丸山裕子(パンちゃん)、太田淑子(トラちゃん)、山田康雄(サーカス団員)、他/1973/38分/東京ムービー/VTR

★★★☆☆  大塚英志ササキバラ・ゴウ教養としての<まんが・アニメ>』(2001/講談社現代新書)に触発されて観た。ラスト、トトロのようなパパンダの大活躍が見所。この続編は、日常をアニメ化していく方向から活劇へと転調している。

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冷たい血 AN OBSESSION』/監督・脚色・編集・音楽・共同プロデューサー:青山真治/出演:石橋凌、鈴木一真、遠山景織子、永島暎子、諏訪太朗、泉晶子、平泉成、柳ユーレイ、斎藤陽一郎、他/1997/109分/タキコーポレーション=東北新社/VTR

★★★☆☆    言葉を裏切っていく行動と文字通りに言葉を実現してしまう行動。「愛の証明」はどうしたらいいのか? こんなテーマよく扱うよと思いつつ、見入ってしまった。一方の答えは、「愛を証明するには殺すしかない」。もう一方は「一生いっしょに生きること」。ある意味ナイーヴにすぎるのだが、そこがこの監督のよさかも知れない。


★04月23日(火)★

偉大なるアンバーソン家の人々 (The Magnificent Ambersons)』/監督・製作・脚本:オーソン・ウェルズ(Orson Wells)/キャスト:ティム・ホルト(Tim Holt) ジョセフ・コットン(Joseph Cotten)、ドロレス・コステロ(Dolores Costello)、アン・バクスター(Anne Baxter)、アグネス・ムーアヘッド(Agnes Moorehead)、他/1942/88分/米/RKO=マーキュリー・プロ/VTR

★★★☆☆  母を愛しすぎたがゆえの名家の悲劇。背景に自動車の発明にまで至る産業革命の進展が描かれる。馬から車へ、その動きと直にリンクした家族内における愛憎の揺れ。実際の上映時間よりも長ーーく感じるのはなぜだろう。時が累積していくような室内撮影の重さがそう感じさせるのだろうか。


★04月21日(日)★

おかしなおかしな成金大作戦 (Million Dollar Mystery)』/監督:リチャード・フライシャー(Richard Fleischer)/キャスト:エディー・ディーゼン、他/1987/94分/米/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★04月20日(土)★

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ (HEDWIG AND ANGRY INCH)』/監督・原作戯曲・脚本・主演:ジョン・キャメロン・ミッチェル(John Cameron Mitchell:ヘドウィグ)/音楽:スティーヴン・トラスク/キャスト:マイケル・ピット(Michael Pitt:トミー・ノーシス)、ミリアム・ショア(イツハク)、他/2001/92分/米/於:京都みなみ会館

★★★☆☆  オンナに生まれ変わった、東ドイツ出身のド迫力ロッカー「ヘドウィグ」(ジョン・キャメロン・ミッチェル、監督も)。その情念はいりまくりのライブシーンがすごい。下敷きにある、愛の起源神話——神に分割された半身を求める人間たちの神話、アニメで挿入される——が効果的だ。オチのカラクリがいまだによくわからないのだが、もしそれがドンデンガエシだとしても、そのことで印象が壊乱されることはないだろう。それくらい、自らの半生をパンクロックで語る(がなる)、ロック・オペラ?調のライブシーンはハゲシク観客を興奮させる。

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琉球の魂を唄う』(第1部:唄者〜登川誠仁/第2部:島唄美しゃ)/監督:中江裕司/出演:登川誠仁、国吉源二(宮古)、山里勇吉(八重山)、武下和平(奄美)、中江裕司、他/2001/分/於:京都みなみ会館(監督舞台挨拶)

★★☆☆☆  (工事中)


★04月17日(水)★

天使 (ANGEL)』/監督・製作:エルンスト・ルビッチ(Ernst Lubitsch)/原作:メルキオール・レングィエル(Melchior Lengyel)/脚本:サムソン・ラファエルソン(Samson Raphaelson)、ガイ・ボルトン(Guy Bolton)、ラッセル・メドウクロフト()/キャスト:マレーネ・ディートリッヒ(Marlene Dietrich)、ハーバート・マーシャル(Herbert Marshall)、メルヴィン・ダグラス(Melvyn Douglas)、他/1937/91分/米/VTR

★★★★☆  (工事中)


★04月16日(火)★

夜ごとの夢』/監督・原作:成瀬巳喜男/脚本:池田忠雄/出演:粟島すみ子、小島照子、斎藤達雄、新井淳、他/1933/64分/松竹蒲田/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★04月14日(日)★

俺たちは天使じゃない (We're No Angels)』/監督:マイケル・カーティズ(Michael Curtiz)/キャスト:ハンフリー・ボガード(Humphrey Bogart)、アルド・レイ(Aldo Ray)、ピーター・ユスティノフ(Peter Ustinov)、ジョーン・ベネット(Joan Bennet)、他/1954/米/VTR

★★★★☆  (工事中)


★04月13日(土)★

キー・ラーゴ (Key Largo)』/監督・脚本:ジョン・ヒューストン(John Huston)/キャスト:ハンフリー・ボガード(Humphrey Bogard)、エドワード・G・ロビンソン(Edward G. Robinson)、ローレン・バコール(Lauren Bacall)、他/1948/104分/米/VTR

★★★★☆  (工事中)


★04月12日(金)★

クレヨンしんちゃん・嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』/監督:原恵一/2001/分/シンエイ動画/TV

★★★☆☆  しんちゃんの街にオトナのためのテーマパークが建った。みんな夢中になって通うが、子ども達はシラケ顔。子どもにとっては全く関心のない、オトナのためのなつかしい世界がそこには作られていた。その裏にうごめく黒幕たちは、堕落の21世紀に入り、遠く隔たってしまった「なつかしい」20世紀への回帰とカクメイを目指した洗脳を開始したのだった。オトナのいなくなった街で、しんちゃんたちの「たたかい」が始まる.....。

 要約したら、なんかえらくシリアスなテーマ設定だということがわかる。はちゃめちゃで楽しい「子ども向けアニメ」の中に、こうしたテーマがあるととても新鮮に感じる。ばかにできない。

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クラッシュ (CRASH)』/監督:デビッド・クローネンバーグ(David Cronenberg)/キャスト:ジェームズ・スペイダー、ホリー・ハンター、ロザンナ・アークエット、他/1996/101分/カナダ/劇場公開・字幕スーパー版/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★04月11日(木)★

極楽特急 (Trouble in Paradise)』/監督・製作:エルンスト・ルビッチ(Ernst Lubisch)/キャスト:ミリアム・ホプキンス(Miriam Hopkins)、ケイ・フランシス(Kay Francis)、ハーバート・マーシャル、他/1932/83分/米/VTR

★★★★☆  (工事中)


★04月10日(水)★

ガンモ (GUMMO)』/監督・脚本:ハーモニー・コリン(Harmony Korine)/1997/89分米/VTR

★★☆☆☆  病み脱力し生きる気力の充実といったものを徹底的に欠いた、それでも何かの切実さに突き動かされてうごめいているへなへななひとびとをスケッチ風に描く、奇妙な映画。ストーリーはあってなきがごとし。のれるかのれないか、感情移入できるかできないかで、評価は大きく別れることだろう。いわば私の10代の感性なら、入れたかも知れないが....。 

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ピンク・キャデラック (Pink Cadillac)』/監督:バディ・バン・ホーン/キャスト:クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)、他/1989/122分/米/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★04月09日(火)★

巨人の星 大リーグボール』/原作:梶原一騎、川崎のぼる/脚本:伊東恒久、山崎晴哉/19??/60分/VTR

★★★☆☆  ビデオ・カバーのデータ不足で、詳しいことは分からないが、どうもテレビ放映版を劇場用に編集したものらしい。

 星飛雄馬が左門にスピードボールを完璧に打ち込まれ、その球質の軽さが顕わになり、2軍落ちするところから話は始まる。パワーを付けさせることに大きな目的があった「大リーグボール養成ギブス」での、血のにじむ特訓の意味が霧散してしまうというどん底である。そこからはい上がる飛雄馬の格闘と、バンチュウタのホモセクシャル的友情が泣かせる。かくして、名高い(?)「大リーグボール1号」が完成する。さて、どのような魔球でしょう?みなさん覚えてる?

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続・座頭市物語』/監督:森一生/原作:子母沢寛/出演:勝新太郎、水谷良重、万里昌代、城健三朗、他/1962/大映京都/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★04月03日(水)★

陽炎座(かげろうざ)』/監督:鈴木清順/製作:荒戸源次郎/出演:松田優作(松崎春弧)、大楠道代(品子)、中村嘉葎雄(玉脇)、楠田枝里子(イネ)、加賀まりこ(みお)、他/1981/139分/シネマ・プラセット/VTR

★★★★☆  (工事中)


★03月31日(日)★

虞美人草』/監督:溝口健二/原作:夏目漱石/脚本:伊藤大輔、高柳春雄/出演:夏川大二郎、月田一郎、三宅邦子(藤尾)、大倉千代子、他/1935/73分/第一映画/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★03月30日(土)★

喜びも悲しみも幾歳月』/監督:木下恵介/出演:高峰秀子、佐田啓二、田村高広、他/1957年/151分/松竹大船/於:京都文化博物館

★★★☆☆  「われら岬の灯台守はぁ〜〜」♪の主題歌で有名な、戦争を挟み戦争を遠い背景にしながら描かれる、灯台守たちの生き様。その(NHK的?)大河ドラマかな。大河ドラマにありがちな、クライマックスを欠いた——つまり映画的時間的緊張を欠いた——ながながしい映画で、少々うんざり。

 近い席のおっちゃんが昔を懐かしんで、歌が出るたびにいっしょに歌ってる。それが超オンチで、はぁーーーであった。やっぱあかんは、このシネマティークの客。


★03月28日(木)★

ワイルド・バンチ完全版 (The Wild Bunch)』/監督・脚本:サム・ペキンパー(Sam Pekinpah)/キャスト:ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ロバート・ライアン、他/1969/143分/米/VTR

★★★★☆  冒頭、乾いたメキシコ国境付近の街にアメリカ軍の小隊らしいグループが進んでいく。街のひとびとはそれに無関心。「アルコール撲滅」の宗教運動らしきものに夢中の者たち、サソリにアリをけしかけて残酷な遊びに興じる子どもたち。何事も不自然なことはないかのように、その小隊がある事務所に入っていき、強盗をはじめる。——軍隊がなぜ?そのギモンを解消するひまを全く与えず、ペキンパーは度肝を抜くガン・アクションを展開していく。彼ら小隊は、実はならず者の強盗団である。それを迎え撃つのも、保安官に雇われたならず者たち。このそれ自体複雑で混濁した構図に、メキシコの将軍グループも絡まり、史上稀に観る詩情を欠き、異様に乾いた「新しい西部劇」が展開する......。 


★03月27日(水)★

マクベス (Macbeth)』/監督・製作・脚本・出演:オーソン・ウェルズ(Orson Wells)/キャスト:ジャネット・ノーラン、ダン・オハーリヒー、ロディ・マクドウォール、他/1948/107分/米/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★03月25日(月)★

マルホランド・ドライブ (MULHOLLAND DRIVE)』/監督:デヴィッド・リンチ(David Lynch)/キャスト:ジャスティン・セロー(Justin Theroux)、ナオミ・ワッツ(Naomi Watts)、ローラ・ハリング(Laura Harring)、アン・ミラー(Ann Miller)、他/2001/146分/米/於:京都朝日会館

★★★★☆  たいへんな緊張感のなか、合理的な説明不可能なストーリーが展開する(——時間と人格の同一性が混乱を来すプロットになっている)。最初の事故の場面からなにがなにやらわからないナゾ謎なぞの累積。唯一のリアリティーはふたりの女性主人公の「愛」・「憎」か(——これらは基本的に前半・後半に分割されている)。

 ある意味、前作『ストレイトストリー』を除いて、いままでのデヴィッド・リンチ作品の多様な要素が驚くべき密度で詰まっている。まったく新しい次元にあるとも言える。いまだよく消化できなくて、このようなあいまいな書き方しかできないが、とにかく、主人公ふたりのつながりに、最も強度のある感情的な揺さぶりを与えられた。ナオミは、彼女が主体的に行動するときでさえ、自らの感情に徹底的に翻弄されるという、大変困難な役柄を、ほぼ完璧に演じていたと思う。この点では、『ツイン・ピークス』(劇場版)のシェリル・リーを越えているかもしれない。
 説明不能なままでは何かしら居心地がわるいので、それを解消する解釈の手順として、合理的な説明を一度徹底的に試みてみたいという欲望を喚起させられた。がしかし、やはりそれは無理だろうという直観もある。とにかうもう一度見たい。必見。


★03月23日(土)★

クレージーモンキー/笑拳 (笑拳怪招 / CRAZY MONKEY)』/監督・脚本・出演:ジャッキー・チェン(Jacky Chan)/1979/98分/香港/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★03月22日(金)★

日本の悲劇』/監督:木下恵介/出演:望月優子、佐田啓二、桂木洋子、他/1953年/116分/松竹大船作品/於:京都文化博物館

★★★☆☆  (工事中)


★03月21日(木)★

マルクス兄弟 オペラは踊る (A Night at the Opera)』/監督・製作:サム・ウッド(Sam Wood)/キャスト:グルーチョ・マルクス(Groucho Marx)、ハーポ・マルクス(Hapo Marx)、チコ・マルクス(Chico Marx)、他/1935/91分/米/VTR

★★★☆☆  グルーチョのしゃべりギャグが(わたしの乏しい英語力で)字幕では十分伝わらなかったのが残念。(ちょっとその訳ではわからんやろ、というところもあった、が。)それと対照的に、言葉は発せずにうごきまわり、パントマイムし、ハープやピアノ・ギャグを見せまくるハーポには感心した。(ハープ演奏はギャグなしなのがまたおかしい。)最後の、オペラ座おおさわぎ場面は確かに楽しかった。が、むしろいちばんおもしろかったのは、船内で兄弟たちや従業員らがおしこめられた狭い船室の場面。ただ全体として、期待に反して抱腹絶倒とはいかなかったので、少しザンネン。


★03月20日(水)★

祇園の姉妹(きょうだい)』/監督・原案:溝口健二/脚色:依田義賢/出演:梅村蓉子、山田五十鈴、他/1936/68分/第一映画/VTR

★★★★☆  (工事中)

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上海バンスキング』/監督・脚本:深作欣ニ/出演:松坂慶子、風間杜夫、平田満、志穂美悦子、宇崎竜童、他/1984/121分/松竹、シネ・セゾン、テレビ朝日/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★03月17日(日)★

荒鷲の翼 (The Wings of Eagles)』/監督:ジョン・フォード(John Ford)/キャスト:ジョン・ウェイン(John Wayne)、モーリン・オハラ(Maureen O'Hara)、ワード・ボンド(Ward Bond)、他/1957/107分/米/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★03月16日(土)★

ジャンヌ・ダルク裁判 (Proces de Jeanne d'arc)』/監督・脚本:ロベール・ブレッソン(Robert Bresson)/キャスト:フロランス・カレ、他/1962/仏/65分/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★03月15日(金)★

スレイヤーズ ごうじゃす』(劇場アニメ)/監督:わたなべひろし/キャラクターデザイン・総作画監督:相澤昌弘/原作・脚本:神坂一/原作イラスト・キャラクター原案:あらいずみるい/声の出演:林原めぐみ、他/1998/64分/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★03月14日(木)★

ペイ・フォワード/可能の王国 (Pay it Forward)』/監督:ミミ・レダー(Mimi Leder)/キャスト:ハーレイ・ジョエル・オスメント(Haley Joel Osment)、ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)、ヘレン・ハント(Helen Hunt)、他/2000/123分/於:祇園会館(オスメント特集)

★★★☆☆  ラスベガス近郊の街に住む中学生(オスメント)。最初の授業で、「社会」の担任・シモネット先生(ケヴィン・スペイシー)が、“この世の中を良くするためには何をしたらいい?”という課題を出す。そこでオスメントは、「先き贈り(Pay it Forward)」を広げようと考える。ひとりひとりが3人にそのひとのためになることを送って(贈って)行けば、シアワセの連鎖はどんどん広がって行くはずだ。そう考えた彼は身近なものたちに「先き贈り」の努力をし始めるが、挫折を繰り返していく。しかし、いつの間にかその輪は大きく広がって.....。

 母子家庭、アルコール中毒、虐待、etc。様々な人間関係の病理と心の傷——といってもすでにそれらはさしてトクベツなもの・特権的なものではないのだが——を背景に、なかなかよいドラマが展開していると思った。佳作であろう。オチはいただけなかったが。

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A.I.(A.I. Artificial Intelligence)』/監督:スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)/原作:ブライアン・オールディス(Brian Aldiss)/原案:スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick)/キャスト:ハーレイ・ジョエル・オスメント(Haley Joel Osment)、他/2001/米/於:祇園会館(オスメント特集)

★★☆☆☆  おくればせー。「祇園会館」というのは前売り1000円でヒット作品を2本立て半年か1年遅れで上映する2番館。ひさびさに利用した。「オスメント特集」、木曜当日1000円デイということもあり、かなりの人出。ちょっと驚いた。

 未来、気候変動で大幅に人口を減らした人類は、労働や人間への奉仕のために——とくに慰問用のそれにこの映画のひとつの焦点がある——様々なアンドロイド(人工知能)を開発する。大病で冷凍冬眠の息子を抱える母親に、ひとりの子ども型アンドロイド(オスメント)が届けられる。キーワードによるプログラムが作動させるその母との「愛」。「愛」を胸に刻んだそのロボットは、捨てられても時を越えて「それ」を探し求めるのだった.....。

 「人間になりたーーーい」。あーーこの古典的なロボット=化け物の叫び声(映画では「ピノキオ」を下敷きにしている)。これってどうなのだろう。人間ってそんなにいいものか? (適当な言葉が浮かばないが)「人間中心主義」のギマンにたいするギモンが浮かぶ。他方、だいたいプログラムされた「愛」をホントーの愛の寓話として語っていいのか? 人間に対しても、人工知能アンドロイドに対しても(?)、なんだか不誠実な映画に見えた。みなさんはどうでした?


★03月12日(火)★

リング (The Ring)』/監督・脚本:アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)/キャスト:カール・ブリッスン(Carl Brisson)、他/1927/英/サイレント/VTR

★★★☆☆  男二人に女一人。「リング」とは、この三角関係を作り上げ壊しもする二つのアイテムを意味する。二人のボクサーが斗う場所であるとともに、婚約者たちの「恋」にあとから参入したボクシング・チャンピオン、彼から女に贈られた腕輪である。結婚をはたしたにもかかわらず、心を揺らし不実でさえある女の心を取り戻すために男(カール・ブリッスン)がチャンピオンに挑む......。

 ヒッチコックの「サスペンス以前」の作品。女があまりにはっきりしないのでカール・ブリッスンがかわいそうになった。ボクシング場面は当時の競技風景を反映しているのだろうか、いかんせん迫力に欠ける。ではこの映画どこが魅力だったか。うむー、最後のオチかな....。


★03月08日(金)★

機動警察パトレイバー2 the Movie』劇場アニメ/監督:押井守/1993/113分/バンダイビジュアル、東北新社、イング/VTR

★★★★☆  2度目。国際的にはアメリカやイスラエルの傍若無人、国内では「危機管理」やら「有事法制」やらと、圧倒的にキナ臭い雰囲気漂う今日、この映画が告発し、問題提起する日本の「平和ぼけ」への違和感に少々複雑な思いをもちつつも、あまりのリアリティに(再見なのに!)驚いてしまった。こういった意味で「イデオロギー」的には評価を保留するが、映像・脚本とも一級品の名作と言える。

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藤子・F・不二雄 SF短編シアター3 ミノタウロスの皿』/※同時収録:「ウルトラ・スーパー・デラックスマン」/1990/50分/小学館、東宝/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★03月06日(水)★

エリック・ザ・バイキング バルハラへの航海 (Erik the Viking)』/監督・脚本・出演:テリー・ジョーンズ(Terry Jones)/キャスト:ティム・ロビンス、他/1989/94分/英/TV録画

★★☆☆☆  監督のテリー・ジョーンズはモンティ・パイソンの一員だとのこと。朝日のテレビ欄に「テリー・ギリアム」監督と記されていて、半信半疑ながらチェックしたが、まちがいでがっかり。海で遭遇するドラゴンやバルハラ(神の国・天国?)の描き方など、ファンタジー映画にありがちなごまかしばかりでなんかしらけた。

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黒い罠 (Touch of Evil)』/監督・脚本・出演:オーソン・ウェルズ(Orson Wells)/キャスト:チャールトン・ヘストン(Charlton Heston)、ジャネット・リー(Janet Leigh)、マレーネ・ディートリッヒ(Marlene Dietrich)、他/1958/108分/米/VTR

★★★☆☆  アメリカとメキシコ国境の町で繰り広げられる、犯罪一味・アメリカの刑事(ウェルズ)・メキシコの捜査官(ヘストン)らの暗闘を、邦題通り濃い夜闇と影のおりなす真っ黒な画面の中で描く。悪徳警官のウェルズがひとり異様な存在感を放出していたとはいえ、いかんせん、ハナシがもうひとつの印象。しかしクライマックスで盗聴がエコーし、ウェルズとヘストンが対決する場面はすごい緊張感であった。それ以外では、冒頭の有名な車爆破のクレーン移動&長回し撮影が見所か。


★03月04日(月)★

マジェスティック (MR. MAJESTYK)』/監督:リチャード・フライシャー(Richard Fleischer)/キャスト:チャールズ・ブロンソン(Charles Bronson)、他/1974/104分/VTR

★★★★☆  (工事中) 


★03月03日(日)★

ダーティファイター (Every Which Way But Loose)』/主演:クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)/監督:ジェームス・ファーゴ(James Fargo)/キャスト:ソンドラ・ロック(Sondra Locke)、他/1986/米/VTR

★★☆☆☆  (工事中) 


★03月01日(金)★

』/監督:内田吐夢/出演:小杉勇、風見章子、山本嘉一、他/1939/日活多摩川/88分/於:京都文化博物館

★★★☆☆  (工事中) 


★02月28日(木)★

うる星やつら3 リメンバー・マイ・ラヴ 』(劇場アニメ)/監督:やまざきかずお/原作:高橋留美子/声の出演:平野文、古川登志夫、神谷明、他/1985/分/キティ・フィルム/VTR

★☆☆☆☆  (工事中)  

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スパイクス・ギャング (The Spikes Gang)』/監督:リチャード・フライシャー(Richard Fleischer)/キャスト:リー・マービン(Lee Marvin)、ロン・ハワード(Ron Haward)、他/1974/米/VTR

★★★★☆  怪我をおったならず者スパイクスを助け、彼に魅せられた牧童3人が、刺激的な生活を夢みてとうとう家出する。彼らはなにも考えずに銀行強盗を犯し、放浪するお尋ね者の道を歩んでいく。メキシコの町でスパイクスに再会した彼らは、ひとりまたひとりと死んでいく悲劇の道をつきすすむ.....。

 最初の青春お気楽喜劇調から徐々に悲劇へむかうその展開に、この監督の不思議なもち味を感じさせられた。強いて言えば、イーストウッド的ユーモア+シリアスに似ているかなとも思う。

 スパイクは少年にとって父でもあり悪魔でもあった。対決と死の素晴らしいラストシーンは必見。


★02月27日(水)★

うる星やつら オンリー・ユー』(劇場アニメ)/脚色・監督:押井守/原作:高橋留美子/声の出演:平野文、古川登志夫、神谷明、他/1983/91分/キティ・フィルム/VTR

★★★☆☆  むかしむかし劇場で観て以来ひさびさに観返す。話はうまいと思う。ファンにもたまらないと思う。しかしそれ以上ではない。


★02月25日(月)★

ブレイブ (THE BRAVE)』/監督・脚本・主演:ジョニー・デップ(Johnny Depp)/音楽・出演:イギー・ポップ(Iggy Pop)/キャスト:マーロン・ブランド(Marlon Brando)、他/1997/米

★★★☆☆  (工事中)


★02月23日(土)★

我が胸に凶器あり』/監督・脚本・音楽・編集:青山真治/出演:清水宏次郎、青葉みか、光石研、他/1996/ケイエスエス/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★02月22日(金)★

ラブ&ポップ LOVE&POP』/監督:庵野秀明/原作:村上龍/出演:三輪明日美、浅野忠信、他/1998/VTR

★★☆☆☆  仲のよい女子高生4人組グループのひとりが主人公(三輪明日美:新人)。彼女はあるときショップで12万の指輪をみつける。その金を工面するために、4人で援助交際を企てるが、変態オヤジから得たお金を仲間から受け取らずに、三輪は自分の抱える欠落をうめるかのように一人で稼ぐことに決める。閉店まで数時間、彼女は様々なオトコたちと出会い.......。

 劇場映画で『エヴァンゲリオン』に決着をつけた庵野秀明が、村上龍の原作を得て、とりくんだ、女子高生の物語。物語内容はともあれ、ハンディ・カメラと主観ショットが成功していないと思う。一番映画的に素晴らしい場面は、通常のカメラ?で撮られた、エピローグ(クレジット紹介)で、4人が水のほとんどない東京のどぶをどこまでも歩く場面かも。


★02月21日(木)★

昨日消えた男』/監督:マキノ雅博/出演:長谷川一夫、山田五十鈴、徳川夢声、他/1941/89分/東宝/於:京都文化博物館

★★★☆☆  (ネタバレ注意!)長屋を所有し、高利で金貸しもやる男が殺された。不思議なことに男の死体は発見された場所を次々に消えて、最後にはカンカン踊りの姿勢でくくりつけられてた。彼を恨み、「カンカン踊りの格好させてやる」と公言していた住人(長谷川一夫)に嫌疑がかかる。奉行所が動き出し、長屋のひとくせもふたくせもある住人たちをまきこんで事件の捜査がはじまった.....。

 設定だけみるとシリアス調。実態はたいへんたのしい長屋喜劇。ただし謎解きアリ。謎を解くのが、長谷川が扮する東山の金さん。そう金さんモノだったのですね。彼が当事者(被疑者)でありながら、隠密捜査しているというのがミソ。
 しかし誰かが書いていたが、謎解きものはなんか白けるのですね。最後に謎が解かれたって、ほとんど感動しないから。むしろ、いろいろと隠すために、たとえばヒッチコック的な「観てる側は知っているからこそドキドキする」というサスペンスが生まれない。そういうことで評価は普通。

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ピクニック (PICNIC)』/監督・舞台製作:ジョシュア・ローガン(Joshua Logan)/キャスト:ウィリアム・ホールデン(William Holden)、キム・ノヴァク(Kim Novak)、他/1955/米/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月20日(水)★

未来少年コナン<第七集>』第25話インダストリアの最期、第26話大団円/演出・絵コンテ:宮崎駿/早川啓二/1978/TVシリーズVTR

★★★☆☆  (工事中)

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新・ヒッチコック劇場』/提供:アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)/VTR(※「ヒッチコック劇場」のリメイク新シリーズ)
①「Incident in a small Jail」/監督:Joel Oliansky/
②「Man From the South」/監督:Steve DeJarnatt/キャスト:John Huston、Melanie Griffith、Kim Novak、他/
③「Bang! You're Dead」/監督:Randa Haines/
④「An Locked Window」/監督:Fred Walton/

★★★☆☆  (工事中)


★02月17日(日)★

勝手にしやがれ!!——強奪計画』/監督:黒沢清/出演:哀川翔、前田耕陽、七瀬なつみ、他/1995劇場公開/ケイエスエス/※シリーズ第1作

★★☆☆☆  (工事中)


★02月16日(土)★

未来少年コナン<第六集>』第21話地下の住人たち、第22話救出、第23話太陽塔、第24話ギガント/演出・絵コンテ:宮崎駿/とみの喜幸、高畑勲、早川啓二、鈴木孝義/1978/TVシリーズVTR

★★★☆☆  (工事中)

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リリイ・シュシュのすべて』/監督・原作・脚色:岩井俊二/音楽:小林武史/出演:市原隼人、忍成修吾、他/2001/於:京都みなみ会館(GO GO NIPPON! 朝までSpecial!)

★★☆☆☆  (工事中)

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ELECTRIC DRAGON 80000V』/監督・脚本・タイトルロゴデザイン:石井聰互/出演:浅野忠信、永瀬正敏、他/2001/55分/サンセントシネマワークス=タキコーポレーション/於:京都みなみ会館(GO GO NIPPON! 朝までSpecial!)

★☆☆☆☆  (工事中)

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EUREKA ユリイカ』/監督・脚本・編集・音楽:青山真治/出演:役所広司、宮崎あおい、宮崎将、斎藤陽一郎、他/2001/217分/サンセントシネマワークス、東京テアトル/於:京都みなみ会館(GO GO NIPPON! 朝までSpecial!)

★★★★☆  (工事中)


★02月15日(金)★

未来少年コナン<第五集>』第17話戦闘、第18話ガンボート、第19話大津波、第20話再びインダストリアへ/演出・絵コンテ:宮崎駿/とみの喜幸、高畑勲、早川啓二、鈴木孝義/1978/TVシリーズVTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月14日(木)★

丹下左膳余話・百万両の壷』/構成・監督:山中貞雄/出演:大河内伝次郎、阪東勝太郎、喜代三、沢村国太郎、他/1935/84分/日活太秦/於:京都文化博物館

★★★★★  観客はさすがに?60代以上だと思われるおじさん(おじいさん)多し。100席程度が7割の入りくらい。京都という場所柄(元)業界人が結構いるかもしれない。(山中監督はマキノ雅弘の後輩、京都出身。)開演前の館内の雑談のなかに耳ダンボにるようなお話があったりした——伊藤大輔の未亡人がココによくこられているとか.......。

 作品は、伊藤大輔の『丹下左膳』シリーズ(未見)を受け継いだ3作目とのこと。
 長屋喜劇といった風情が濃厚な本当に楽しい作品!

 伊賀柳生の殿様が、江戸のある道場へと婿に出た弟に、家宝の壷を結納の品として渡す。 実はその壷には百万両の在処をしめす地図が仕込まれていたことが判明。弟に知られぬように取り返すことを家臣に命ずる。そんなことはつゆ知らず弟(の嫁)はというとそのきたない壷をボロ屋にうっぱらってしまう。江戸の街で壷をめぐっててんやわんやのさわぎがはじまった.....。

 お話の発端からウマイ!とうなった。壷が人々の手を渡り歩いている様がうまーく登場人物紹介そのものになっていく。丹下左膳は柳生家の兄弟とまったくなんの関係もないのだが、壷がわたった先のこどもの面倒をみることになってしまい、いつのまにかこの騒動の中心人物になって(知らずに)大活躍する。
 口は悪いが情にあつい弓屋?のおかみさん(左膳のいそうろう先)、奥方の尻に敷かれながらものんきで楽しい柳生の次男坊、 子どもみたいにやんちゃでへなちょこなところもあるが決めるときは決める大河内伝次郎演ずる丹下左膳、これらの登場人物がたいへん楽しませてくれた。ギャグも満載。上映終わって拍手がおきそうなみんなうれしい顔の場内だった。

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楊貴妃』/監督:溝口健二/出演:京マチ子、森雅之、山村聰、杉村春子、他/1955/91分/大映東京、香港/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★02月13日(水)★

阿賀に生きる』/監督:佐藤真/撮影:小林茂/1992/115分/「阿賀に生きる」製作委員会/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月12日(火)★

チャイナシャドー (Shadow of China)』/監督・脚本:柳町光男/キャスト:ジョン・ローン(John Lone)、佐藤浩市、他/1990/丸紅、日本ヘラルド、フジテレビジョン、日商岩井、サンライズ/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月10日(日)★

アレキサンドリアWHY?』/監督・脚本・製作:ユーセフ・シャヒーン/1978/米/132分/エジプト/ベルリン映画祭銀熊賞、審査員特別賞受賞/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月09日(土)★

俺達は天使(カタギ)じゃない』/監督:三池祟史/原作・出演:安部譲二/キャスト:安岡力也、稲川淳二、久野真紀子、大杉漣、他/1993/ケイエスエス

★★☆☆☆  (工事中)


★02月08日(金)★

未来少年コナン<第四集>』第13話ハイハーバー、第14話島の一日、第15話荒れ地、第16話2人の小屋/演出・絵コンテ:宮崎駿/とみの喜幸、高畑勲、早川啓二/1978/TVシリーズVTR

★★★☆☆  (工事中)

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BULLET BALLET バレット・バレエ』/監督・製作・脚本・撮影・美術・編集・照明・出演:塚本晋也/出演:真野きりな、中村達也、井川比佐志、村瀬貴洋、他/1999/モノクロ87分/海獣シアター/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★02月07日(木)★

紳士は金髪がお好き (Gentlemen Prefer Blondes)』/監督:ハワード・ホークス(Howard Hawks)/キャスト:マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)、ジェーン・ラッセル(Jane Russel)、他/1953/米/VTR

★★★☆☆  (工事中)

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殺し屋1』/監督:三池崇史/原作:山本英夫/出演:浅野忠信、大森南朋、松尾スズキ、塚本晋也、寺島進、他/2001/128分/日本、香港、韓国/ブレノンアッシュ/於:京都みなみ会館

★★★☆☆  マゾヒストのヤクザ(浅野忠信)と泣き虫の殺し屋1(大森南朋)の対決を物語の軸に、塚本晋也演ずる(怪演!)暗殺団の黒幕やら、松尾スズキ演ずるヘンタイ・キミョウな双子やらがからみ、ムチャクチャな世界が展開する。浅野はイチに勝つことができるのか....。

 異常な世界・異常な暴力——とくに臓物そのもの!——の噴出で胸がわるくなること請け合いのサイアクの映画。ここまでいくと、日本映画の世界もなんでもアリだなと言うほかないが、ひきこまれ観させることも確か。こまったな。(悪い意味だけでなく。) 


★02月06日(水)★

ヒッチコック劇場 傑作選 「兇器」「亡霊の見える椅子」 (Lamb to the Slaughter / Banquo's Chair)』/監督・製作:アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)
①「兇器」/原作・脚本:ロアルド・ダール/キャスト:バーバラ・ベル・ゲデス ハロルド・J・ストーン アラン・レイン/1958/
②「亡霊の見える椅子」/原作:ルバート・クラフト=クック/脚本:フランシス・クックレス/キャスト:ジョン・ウイリアムス、ケネス・ヘイ、レジナルド・ガードナー/1958/VTR

★★★★☆  (工事中)

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荒野のストレンジャー (High Plains Drifter)』/監督・出演:クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)/1972/米/VTR

★★★★☆  イーストウッド監督初期の作品。小林信彦が指摘しているように(『2001年映画の旅——ぼくが選んだ20世紀洋画・邦画ベスト200』/2000/文藝春秋)、『ペイルライダー』に似ている。

 謎めいた男(イーストウッド)が鉱山に近い湖沿いの町——この町の屋外セットがまたなんともチープでへんな感覚与える——に現れる。町の住人達は何か秘密を隠している様子で、流れ者を排除しようとする。あっという間にごろつきを倒した彼は、近々出獄して町へと「復讐」にやってくると恐れられている荒くれの一味から町を守ってくれるように懇願される。彼らもまた住人に裏切られたのだ。入り組んだ思惑の中で、町は赤く塗り込められ、対決の時がやってくる.......。

 (ネタバレ注意) 過去、この町には鞭(ムチ)で惨殺された男がいた。イーストウッドも鞭でリンチされる夢を見る場面があり、どうもこの流れ者主人公はかつて殺された男の「亡霊」のように見える。これが「謎」といった所以だが、実は映画では判然としない。イーストウッドをお化けになって町への復讐に来た男とみると、ハナシのつじつまが合う。まあ、設定はどうあれ、この作品は異色だが、『ペイルライダー』や『許されざる者』に勝るとも劣らない怪作だと思う。どう思います?


★02月05日(火)★

あひるのうたがきこえてくるよ』/原作・監督:椎名 誠/音楽:高橋幸宏/出演:柄本明、小沢 昭一、黒田福美、竹下景子、他/1993/ホネ・フィルム/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月03日(日)★

乱れ雲』/監督:成瀬巳喜男/出演:司葉子、加山雄三、草笛光子、他/1967/東宝

★★★★☆  不慮の事故で、愛する夫を失った女(司葉子)と事故を引き起こした男(加山雄三)。社会的責任はないと判断されるも、加山は罪滅ぼしのために、転勤させられた秋田の地からお金を司に送り続ける。自立心とプライドで彼女はとうとう送金を断りに加山に会いに行く。すれちがいと反発を繰り返した二人のあいだにいつしか愛情がめばえ.....。

 蓮實氏が書いていたが、あの凡庸な加山雄三がときには「美しく」さえ映ってしまうほど、成瀬監督の物語を描く手腕はすばらしい。司葉子の美しさにはもう文句ナシ。金と肉親や男女の愛憎、このテーマが、彼の作品で繰り返しバリエーションを変えて描かれるが、どれもすばらしいと思う。

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蒲田行進曲』/監督:深作欣二/原作・脚本:つかこうへい/出演:松坂慶子、風間杜夫、平田満、清川虹子、蟹江敬三、原田大二郎、他/1982/松竹、角川春樹事務所/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月02日(土)★

未来少年コナン<第三集>』 第9話サルベージ船、第10話ラオ博士、第11話脱出、第12話コアブロック/演出・絵コンテ:宮崎駿/1978/VTR

★★★☆☆  (工事中)

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恋恋風塵(れんれんふうじん) (戀戀風塵 DUST IN THE WIND)』/監督:侯孝賢(ホウ・シャオシエン)/110分/台湾/中央電影公司/VTR

★★★★☆  (工事中)

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陰獣』/監督・脚本:加藤泰/原作:江戸川乱歩/出演:あおい輝彦、香山美子、加賀まりこ、倍賞美津子、中山仁、大友柳太郎、若山富三郎、他/1977/118分/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★02月01日(金)★

レイジング・ケイン (Raising Cain)』/監督・脚本:ブライアン・デ・パルマ(Brian De Palma)/キャスト:ジョン・リスゴー(John Lithgow)、他/1992/米/VTR

★☆☆☆☆  多重人格を扱っているが、分裂した人格を実際に存在しているように描くトリックにもならない子供だましの手法——子どもだってわかるよ子どもに失礼だ——に力が抜ける。「新時代の『サイコ』」のつもり?

 「もうえーわ」といいながらこの監督につきあい続けているのだけれど、こういう「それでも全部観たい」という心理ってどこからやってくるのだろうかと不思議に思う。「裏切られてもスキ?」「いやゼンゼン!」なのだが。

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キートンの探偵学入門 (Sherlock Jr.)』/監督・主演:バスター・キートン(Buster Keaton)/1924/サイレント/米/VTR

★★★☆☆  決して笑顔をみせることなく驚くようなアクションをみせてくれるキートン。1歳ぐらいから芸人の親に舞台に上げられていたというからキャリアが違う。
 映画館のしがない上映技師キートンが、好きな女の子にあげたプレゼントのせいで泥棒の濡れ衣を着せられる。実は同じ彼女に近づいてきたもうひとりの男の仕業。シャーロック・ホームズにあこがれていたキートンは濡れ衣をはらし、彼女の愛を獲得するべく、泥棒一味と対決する。バイクや車に乗っての追いつ追われつのチェイス・アクションがすごい。なかなかのスピード感。
 上映しながら居眠りしてしまい、夢の中でキートンが自ら上映中の映画に出演し、冒険を繰り返すのだが、この途中に挟まれた映画内映画の一種ともいえる場面が非常に秀逸。


★01月31日(木)★

弥次喜多 善光寺詣り』/監督:辻吉朗小林弥六/出演:尾上松之助、他/1921/サイレント/61分/日活大将軍/於:京都文化博物館

★★☆☆☆  弥次喜多が善光寺に行ったり、広島の宮島にいったりしながら、騒動をまきおこす。化けギツネやおサルがぬいぐるみで出てくるところがとくに楽しい。天狗とその団扇まで出てくるはちゃめちゃさ。
 サイレントでストーリーがよくわからなかったり、ショットも演技もかなーり適当なところがあるので、途中何度も眠くなった。ちょっと「映画のお勉強」モードもはいっていたし、面白さとしてはイマイチ。

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国士無双』/監督:伊丹万作/出演:片岡千恵蔵、山田五十鈴、他/1932/サイレント/21分(断片:オリジナル約70分)/千恵蔵映画/於:京都文化博物館

★★★☆☆  このシネマテーク(?)発行のリーフによると、伊丹万作が監督した全22本のうちで現存するのは断片も含めて4本とのこと。
 天下無双を自他共に認める剣士に、その名を騙ったニセモノ(片岡千恵蔵)があっけなく勝ってしまうところがこの断片の見せ場。そこに伊丹のよさを感じれるかいなかに分かれ道がある。わたしにはもうひとつに思えた。


★01月30日(水)★

白鯨 (Moby Dick)』/監督・製作・脚本:ジョン・ヒューストン(John Huston)/キャスト:グレゴリー・ペック(Gregory Peck)、他/1956/米/VTR

★★☆☆☆  船に乗り込むまでがこの映画のすべてと言ったら言い過ぎか。もしくはこの映画そのものへのサイアクの評価になってしまうだろうか。
 出航する前にはとても魅力的な場面が頻出する。オーソン・ウェルズの神父による演説のすさまじさ——これがまた物語的にほとんど意味がないだけにスゴイ。更に、ナラティヴのための「主人公」が、異教徒の銛打ちと出会う場面——とくにその入れ墨のすさまじさ。そして、漁師達が船へと乗り込み、出航する場面のえもいわれぬ期待感。みんないいのは前半ばっかりなのだ。
 海に出ていざ鯨が出てくると、模型がバレバレだったり、迫力がイマイチだったりして、しらけていく。残念。

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ナバロンの要塞 (The Guns of Navarone)』/監督:J・リー・トンプソン/グレゴリー・ペック(Gregory Peck)、アンソニー・クイン(Anthony Quinn)、他/1961/米/VTR

★★★★☆  (工事中)


★01月27日(日)★

ブロンコ・ビリー (Bronco Billy)』/監督・出演:クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)/キャスト:ソンドラ・ロック(Sondra Locke)、他/1980/米/VTR

★★★☆☆  2度目。イーストウッド・ファンなら是非にとみちのすけにすすめてつきあう羽目に。(紹介と感想は既に書いてあります。)


★01月26日(土)★

ザ・シークレット・サービス (In the Line of Fire)』/出演:クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)/監督:ウォルフガング・ペーターゼン/キャスト:ジョン・マルコビッチ、レネ・ルッソ、他/1993/米/VTR

★★★★☆  (工事中)

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肉体の門』/監督:鈴木清順/出演:宍戸錠、野川由美子、松尾嘉代、他/1964/日活

★★☆☆☆  戦後直後、破壊跡も生々しい町に蠢くひとびとの行き(生き)交う様を背景に、それぞれに欠落を抱えて身を寄せ合うことになる4人の「パンパン」たちと、野獣のような1人の男(宍戸)。MPにレイプされて心に闇を背負い、そこに身をやつした女(野川)の視点を軸にして、地獄なのか天国なのかよくわからない5人の共同生活とその破滅を描く。
 田村康次郎の同名ベストセラー小説が原作ということだが(そしてマキノ正博も含め、多くの映画化がされているそうだが)、なんだか安吾の『堕落論』を思い出した。「戦後といえば『堕落論』か」と紋切り型を非難されそうだが......。


★01月25日(金)★

カジュアリティーズ (Casualties of War)』/監督:ブライアン・デ・パルマ(Brian De Palma)/1989/米/VTR

☆☆☆☆☆(ゼロ以下)  戦いで人間性を失ったある部隊がベトナムの少女をさらい強姦する。それに一人抵抗した男(マイケル・J・フォックス)の苦闘を描く。「戦争の日常」とそれに立ち向かったヒーローという図式......。途中で何度も放り投げようとするほどあらゆる面で胸くそ悪い映画。描かれている事態や俳優の演技だけではなく、こうした映画そのものを造り提供し賞賛する人々の薄っぺらさに唾を吐きたくなる。


★01月23日(水)★

ファイヤーフォックス (Firefox)』/監督・製作・出演:クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)/1982/米/VTR

★★★☆☆  パイロットの思考を伝達する(そんなもの可能かよ?!)装置を搭載したミグ31戦闘機ファイヤーフォックスがソ連で開発された。ベトナム戦でのトラウマでパイロットとしては使い物にならなくなっていた男(イーストウッド)に、あろうことかソ連に侵入してくだんの戦闘機を盗み出す指令がもたらされる。あらゆるところに張り巡らされたスパイ・警察組織をかいくぐり、いったいどのようにして彼はそれを盗み出すのだろうか......。

 荒唐無稽もいいところの物語だが、ところどころに空いたKGBやソ連軍のまぬけな穴をうまくかいくぐり、反体制活動家や科学者(内通者で戦闘機の開発者!)の手引きと犠牲に導かれて、イーストウッドはファイヤーフォックスを発進させるところまでたどりつく。あとはネタバレになるのでやめるが、追跡するソ連軍との戦いよりも、上記の侵入スパイ活動がサスペンスフルでとてもよい。イーストウッドはどんな役にでもなれるが、彼の存在感で常にいられるところがいいなー。


★01月22日(火)★

バイオレント・サタデー (The Osterman Weekend)』/監督:サム・ペキンパー(Sam Pekinpah)/キャスト:ルトガー・ハウアー(Rutger Hauer)、デニス・ホッパー(Dennis Hopper)、ジョン・ハート(John Hurt)、バート・ランカスター(Burt Lancaster)、他/1983/米

★★★☆☆  (工事中)


★01月21日(月)★

夢二』/監督:鈴木清順/出演:澤田研二、板東玉三郎、毬谷友子、宮崎萬純、余貴美子、他/1991/荒戸源次郎事務所/VTR

★★★★☆  物語に意味はない。女優(とくに毬谷)をカメラで愛(め)で、個々のシャシンのフォルムを鮮やかに仕上げていくだけだ。と言わんばかりのたいへん密度の濃い絵の連続に少々驚いた。無視できない監督だな。(当たり前だ)

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太平洋航空作戦 (Flying Leathernecks)』/監督:ニコラス・レイ(Nicholas Ray)/キャスト:ジョン・ウェイン(John Wayne)、他/1951/98分/米/VTR

★★☆☆☆  低予算なのだろう、第二次世界大戦中の軍による記録フィルムと実際の撮影を四苦八苦してつなげていく作業が痛々しいばかり。ジョン・ウェインらが乗り込む戦闘機部隊による戦闘シーンと、隊における人間関係ドラマ、その二つを交互に重ねながら、なんだかいつのまにやら両方とも盛り上がりに欠ける収束を迎えていく。

 『理由なき反抗』は別として、『キング・オブ・キングス』も『北京の55日』もなんだかなーだったが、どうなのだろうこの人とギモンになる。作家(監督)や批評家に持ち上げられるが、本当に優秀な監督なのだろうか? 『夜の人々』『大砂塵』なども観てみないとわからんな。


★01月20日(日)★

ヨーロッパ (EUROPA)』/監督・脚本:ラース・フォン・トリアー(Lars von Trier)/1991/デンマーク=仏=独=スウェーデン/VTR

★★★☆☆  ビョーク主演で、「斬新」なミュージカル場面が話題になりヒットした『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)のトリアー監督作品。ひとこと感想を述べると、この監督はもともと何とも分析しがたい妙な感覚をもったヒトなのだな、と思う。

 戦後すぐのドイツを舞台にして、「ツェントローパ」なる鉄道会社に就職した男が、「人狼」という反政府・反占領軍(アメリカMP)組織のテロに巻き込まれる様——悲劇——を描く。深夜列車とその車内が基本シチュエーションと(意図的に)されているので、非常に光学的に暗い場面が続き、息苦しい。

 主観ショットの声版のような、誰とも知らぬ妙なナレーションがときおり差し挟まれ、「ことの終わり」からの視点がどこか(誰か)に設定されているのだが、それがやっぱり妙な感覚しか産み出さないように思われる。この効果の実際や監督の意図のホントのところはよく考えてみないと分からない、というのが正直なところなのだけれど。
 主人公が妻の命とひきかえに強いられた列車爆破にまつわるクライマックス。そのサスペンスはそれなりのよさがあったことは記しておこう。


★01月18日(金)★

メリィ・ウィドウ (The Merry Widow)』/ 監督:エルンスト・ルビッチュ(Ernst Lubisch)/キャスト:ジャネット・マクドナルド(Jeanette MacDonald))、モーリス・シュバリエ(Maurice Chevalier)、他/1934/米/VTR

★★★★☆  (工事中)


★01月17日(木)★

勝手にしやがれ!!——黄金計画』/監督・脚本:黒沢清/出演:哀川翔、前田耕陽、藤谷美紀、大杉漣、他/1996/ケイエスエス/VTR

★★★☆☆  とにかく!おしゃまな藤谷がかわいい!以上。(ワシ、ファンです。)


★01月16日(水)★

るろうに剣心——明治剣客浪漫譚—— 巻之一』/監督:古橋一浩/原作:和月伸宏/フジテレビ、SPE Visual Works Inc./76分/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★01月14日(月・祝)★

キラー・エリート (The Killer Elite)』/監督:サム・ペキンパー(Sam Pekinpah)/1975/米

★★★☆☆  (工事中)


★01月13日(日)★

カメレオンマン (Zelig)』/監督・脚本・主演:ウッディ・アレン(Woody Allen)/キャスト:ミア・ファーロー(Mia Farrow)、他/1983/米/79分/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★01月12日(土)★

ロンゲスト・ヤード (The Longest Yard)』/監督:ロバート・アルドリッチ(Robert Aldrich)/キャスト:バート・レイノルズ(Burt Reynolds)、他/1974/米/VTR

★★★☆☆  (工事中)

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お葬式』/監督・脚本:伊丹十三/出演:山崎努、宮本信子、菅井きん、大滝秀治、笠智衆、他/1985/VTR

★★★☆☆  (工事中)


★01月11日(金)★

カフカ——迷宮の悪夢—— (KAFKA)』/監督:スティヴン・ソダーバーグ(Steven Soderbergh)/1991/米/VTR

★★☆☆☆  (工事中)

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風の谷のナウシカ』/監督・原作・脚本:宮崎駿/1984/徳間書店、博報堂/116分/TV

★★★★★  (工事中)


★01月10日(木)★

新世紀エヴァンゲリオン Genesis 0:1 第壱話「使徒、襲来」 第弐話「見知らぬ、天井」』/監督:庵野秀明/Gainax・テレビ東京

★★★★☆  レンタル・ショップの格安払い下げで購入、3本500円!一気にみてしまった(以下同じ)。
 時系列ナラティヴを転倒した名高い語り口、「なんだこの世界は」と引き込ませる導入部、この後コミカルさを増していく中盤にはない緊張感、様々な要素がつまったシリーズ最良のスタートだろう。

 作者は、ネルフに呼ばれて一種の決断をしてしまったシンジを、彼の感じる不条理におかまいなしに、エヴァに乗せてしまう。当然「ガンダム」が意識されている。アムロの最初の飛躍の反復である。しかし乗り込むエヴァとは何なのか。得体の知れない巨大人造人間である。使徒(Angel)といきなり戦わされて気を失うシンジ。「暴走」するエヴァ壱號機....。

 何度も観ると頭に浮かぶようになるね。それにしても、いまだにこうした饒舌を駆り立てるこの作品は、やっぱり歴史的なものになったのだろうな。

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新世紀エヴァンゲリオン Genesis 0:2 第参話「鳴らない、電話」 第四話「雨、逃げ出した後」』/監督:庵野秀明/Gainax・テレビ東京

★★★☆☆  (工事中)

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新世紀エヴァンゲリオン Genesis 0:4 第七話「人の造りしもの」 第八話「アスカ、来日」』/監督:庵野秀明/Gainax・テレビ東京

★★★☆☆  (工事中)

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新世紀エヴァンゲリオン Genesis 0:5 第九話「瞬間、心、重ねて」 第拾話「マグマダイバー」』/監督:庵野秀明/Gainax・テレビ東京

★★★☆☆  (工事中)

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新世紀エヴァンゲリオン Genesis 0:6 第拾壱話「静止した闇の中で」 第拾弐話「奇跡の価値は」』/監督:庵野秀明/Gainax・テレビ東京

★★★★☆  (工事中)

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新世紀エヴァンゲリオン Genesis 0:8 第拾伍話「嘘と沈黙」 第拾六話「死に至る病、そして」』/監督:庵野秀明/Gainax・テレビ東京

★★★★☆  (工事中)


★01月09日(水)★

ガルシアの首 (Bring Me the Head of Alfredo Garcia)』/監督・原案・脚本:サム・ペキンパー(Sam Pekinpah)/1974/米/VTR

★★★★☆  娘を妊娠させられたメキシコの富豪が、大金をはたいて暗殺者達に指令する。「ガルシアの首をもってこい!」。情報提供を頼まれ、ガルシアが自分の情婦の元愛人だったことを知ったピアニストは、いやがる女をひきずって交通事故で死んだガルシアが埋葬される墓地へ車を走らせる。大金に目の眩んだ男たちの死闘が始まる......。

 念願だった作品。「殺伐」の一言。メキシコの土地と呼応するように、異常に乾ききったこのこの殺戮世界は観るの者の心の湿り気を吸い取ってしまうようだ。すごい。

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ブラックジャック BLACK JACK』(劇場アニメ)/監督・脚本:出崎統/原作:手塚治虫/1996/VTR

★☆☆☆☆  (工事中)


★01月08日(火)★

Mr.レディ Mr.マダム (La cage aux folles)』/監督・脚本:エドアール・モリナロ/1978/仏=伊/VTR

★★☆☆☆  (工事中)


★01月07日(月)★

ハリー・ポッターと賢者の石 (HARRY POTTER & THE SORCERER'S STONE)』/監督:クリス・コロンバス(Chris Columbus)/原作:J・K・ローリング(J.K. Rowling)/音楽:ジョン・ウィリアムズ(John Williams)/キャスト:ダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliffe:ハリー・ポッター役)、エマ・ワトソン(Emma Watson:ハーマイオニー・グレンジャー役)、アラン・リックマン(Alan Rickman:セブルス・スネイプ役)/2001/米/於:MOVIX京都

★★★☆☆  おくればせながら観てきた。全国ロードショー・話題作ものを映画館までいそいそと見に行くときは、学校での雑談のネタにしてやれという不純な動機が混じっていることが多い。(先日実際、学校でしゃべってきた。) しっかし一番前は疲れた。

 原作を読めてなくともそれなりに楽しめる作品だった。悪者スネイプ先生には騙されたし、はなしの筋もそう複雑なモノではないわけだし。
 気になったのは、CGの多用で実在感を失った魔法学校(特に遠景)。それこそゲーム世界という感じ。
 ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフはポスター的に非常にいい表情をみせてかわいいのだが、そういうキメの顔はピカイチだとしても、他のいろんな場面での表情にとぼしい気がした。感情移入をあまりさそわない。 


★01月06日(日)★

リオ・ブラボー (Rio Bravo)』/監督・製作:ハワード・ホークス(Howard Hawks)/キャスト:ジョン・ウェイン(John Wayne)、ディーン・マーチン(Dean Martin)、リッキー・ネルソン(Ricky Nelson)、他/1959/米/VTR

★★★★★  2回目。冒頭、アル中になりおちぶれた元保安官補佐のディーン・マーチンが「たんツボ」に放り投げられたコインを酒飲みたさに拾おうとする。そこにあらわれた保安官のジョン・ウェインがツボをけりとばし、元相棒とコインを投げた男を殴り飛ばす。この事件をきっかけに物語とアクションが作動する。町を牛耳る一家のボスの弟を逮捕したジョン・ウェインは、ディーン・マーチンや土地をとりあげられて復讐に燃えるじいさんとともに、力に勝るかの一家と対決することになる.......。

 宝の山のような作品。ディーン・マーチンが立ち直るにあたり、天井からしたたる血に気づいて暗殺者を倒す名高いショット、彼とリッキー・ネルソンがつかの間の休息のとき歌うシーン、そして窮地に陥ったジョン・ウェインがリッキー・ネルソンの機転であっという間に3人の敵と遠くの馬上の敵を倒す場面、人質にとられたディーン・マーチンと収監中のボスの弟を交換するときのアクション、etc etc。満点でございます。


★01月05日(土)★

自由を我等に (A nous la liberte)』/製作・監督・脚本(台詞):ルネ・クレール(Rene Clair)/キャスト:アンリ・マルシャン、レイモン・コルディ、他/1932/仏/VTR

★★★★☆  (工事中)

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お熱いのがお好き (Some Like It Hot)』/製作・監督:ビリー・ワイルダー(Billy Wilder)/キャスト:マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)、トニー・カーチス(Tony Curtis)、ジャック・レモン(Jack Lemmon)/1959/米/VTR

★★★★☆  禁酒法時代、殺人現場を目撃したバンドマンの二人(トニー・カーチスジャック・レモン)は、犯人のマフィアたちの追跡から逃れるために、マリリン・モンローの属する女ばかりのバンドに女装してモグリ込む。モンローに恋したトニーは、一計を案じてうまくモノにするが、マフィア達にみつかることになり.........。

 そこかしこで笑わさせれる傑作ドタバタ・コメディ。マリリン・モンローが異常なくらいセクシー。それに比べたら、まったく大柄オカマにしか見えない二人を、まわりが徹底して女性としてしか扱わないところがとてもおかしい(funny)。


★01月04日(金)★

国民の創世 (The Birth of a Nation)』/製作・監督・脚色:デヴィッド・ワーク・グリフィス(David Wark Griffith)/キャスト:リリアン・ギッシュ(Lillian Gish)、メエ・マーシュ(Mae Marsh)、他/1915/米/VTR

★★★☆☆  アメリカ南北戦争を壮大な叙事詩的背景として描きながら、敵同士に引き裂かれながらも篤い人間的つながりを忘れなかったストーンマン家とキャメロン家の生き様を劇的に語る歴史的長編大作。

 現代的視点に馴らされた我々の目からすると、KKKや黒人の描き方などは、ちょっと驚くほど”政治的に正しくない”ところがあるように思われるが、南北戦争後50年程度しか時間がたっていないと言う意味では、事実をかなり反映しているのかなあ、という印象を抱いた。
 リリアン・ギッシュは美しくはあるが、『東への道』や『散り行く花』に比べて、(極端にサイレント的な)オオゲサ演技でうまくない感じがする。いまひとつ。
 なお、ラオール・ウォルシュが助監督とリンカーン暗殺役をつとめている。 


 

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