「ご武運を・・・」
そう祈ってくれたお前は
もう居ない
遣り残した事は無い
思い残す事は無い
でも、唯一つ後悔するとしたら、
お前を一人にした事
お前の祈りが聞いてる所為か
中々お前の所に行けそうもない
あと少し、少しだけ
待っていてくれ
そんなに長くは待たせないから
そう、お前が祈ってくれた
「武運」が尽きるまで
「直ぐよくなるさ」
貴方の嘘は悲しい
「必ず迎えに来る」
貴方の嘘は優しい
私を慰める為の嘘
私を安心させる為の嘘
あんまり見え透いた嘘を付くから
騙されたくなってしまう
騙されて
信じて
貴方の帰りを待ってしまう
貴方が帰ることも
私が長らえることも
ありえないと解っていながら
嘘と祈り
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