70.青い炎
青い炎の中から 見つめている瞳があった
その一つの瞳は 作り物のように瞬きをしなかった
紋章は各々に意味があり 各々に高貴だった
時という波は 宇宙という暗闇に 何を残せるのだろうか
金色の輝きは どこまで金色なのか
瞳の輝きは 尽きることを知らず
輝き続けている
僕は1冊の本を手にしていた
そこには 星々の伝説がつづられていた
青い炎は いつまでも燃えていた
僕は歩き出そうとしていた・・・・・

69.同窓会
人々が狂気乱舞している
一つの空間に人々が集まり いろいろな話しで盛り上がっていた
僕は その光景を不思議そうに見ていた
誰も 僕を見ていない
各々が各々の話題に花を咲かせていた
時間だけが過ぎて行く
僕の回りの空間だけは時を刻まない
昔話しは昔に置いて来たんだ・・・・・
そんな事を考えながら 窓の外を見ていた
あの日と同じように 同じ窓から
そこには 僕じゃない 僕がいた・・・・・

68.憂鬱な空間
憂鬱な空間が漂っていた
蛍光灯を見上げて 僕はつぶやいた
明るいな
時間だけが ゆっくりと過ぎて行く
時間がある人にとっての時間が そこに存在していた
時間の無い人の時間は無いのであろうか
形あるものは すべて形が無いのである
人々の捕え方により 全ての形は変化していく
そんな事を考えながら モニターを見つめていた
明るいな・・・・・
僕はつぶやいた・・・・・

67.夢の行方
日差しが涼しい風の中を乱反射している
僕は缶コーヒーを片手に
携帯電話を見ていた
暇さえあれば携帯電話を見ていた
いつから こんなに小さくなったのかな
人々の夢は 現実となって行く
現実になった夢が 夢から始まったことを覚えている人は
どの位いるんだろう
そして 夢は夢じゃ無くなって行く
ただ 僕の夢だけが残って行く
僕の夢は・・・・・
夢を見続ける事だから・・・・・

66.コントラスト
青白い月が輝いていた
雲は半分青く波打っていた
光りが雲の間から 差し込んでいた
雨は優しく降っていた
不思議な光景は 漆黒の手前の空間に存在していた
風が心地良い
漆黒が漆黒とならない この街では
夢は夢として捉えられているのだろうか
雨が止んだ
優しく風だけが吹いている
月と雲のコントラストは続いていた・・・・・

65.砲台の課題
1つの砲台をかこんで 色がざわめいていた
色はレールの上を並んで進んで行く
砲台は考えていた
色はクリスタルになって進んで行く
砲台は回っていた
クリスタルは消えたり現われたりしていた
レールは渦を巻いている
宇宙が囁いている
闇の中に星々が輝いていた
砲台は考えている
色は闇の中に消えて行く・・・・・

64.間
月がでていた
月のまわりの雲は まるで油絵のような 色彩をかもしだしていた
見上げるはずもなかった
なにかに ひかれた
月がでていた
雲に隠されようとしていた
この時は この時しかないのだろうか
月が隠れて行く
雲の色は月とともに変化している
僕は しばらく そこにいた
月と雲の間に・・・・・

63.ゲーム
流れの中に いくつかの意思があった
壁は目に前に たちふさがり
行く手をさえぎっていた
選ばれし勇者達は 炎のリングにむかって行く
月が右に左に揺れている
足元ではイルカ達が 歌っている
やがて歓声は静寂へと変った
月は炎のリングを通っていた
そして 静寂は さらなる歓声を生んだ
そして 時は過ぎて行く・・・・・

62.涼虫(鈴虫)
涼虫が鳴いている
涼しげに暗闇に
澄んだ音色を奏でている
秋が近づいている
涼虫が鳴いている
悲しげに優しげに
風が そよいでいた
バスのライトが近づいてきた
怖がる涼虫は鳴くのをやめた
再び静寂が訪れたとき
音色は複数になっていた
雨が降った
涼虫は鳴いていた
雨が涼風を運んでくる
涼虫は 泣いていた・・・・・

61.白黒
白黒のテレビは いつの間にかカラーになっていた
夢にもカラーや白黒があるらしい
テレビがカラーになったから 夢もカラーになったのかな
人は翼を夢見て 今 飛行機が飛んでいる
宇宙は限りなく続いていると言ったのは 誰なのか
地球は青かった
その嘘っぽい真実は あからさまに真実だった
映像は映像としての映像しか 映していなかった
夏は もう終わる
眩しい日差しの中に 君は何を見たのか
映像は 何を伝えたのか
心には映像としての 懐かしさがあり
思い出は無かった
映像は映像として捕えられていた
思い出は 無い・・・・・

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